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Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

Final Fantasy - Drake 【和訳・解説】

Artist: Drake

Album: Scorpion

Song Title: Final Fantasy

概要

2018年の2枚組アルバム『Scorpion』のB面(R&B・サイド)に収録された「Final Fantasy」は、アルバムの中で最も官能的でパーソナルな性愛のファンタジーを描いた二部構成の楽曲である。Boi-1daや40らが手掛けたビート上で、前半のDrakeは「Sad Boy」のロマンチックな一面と「Mob Boss」の支配欲を交錯させながら、意中の女性に対する生々しい欲望や、マイケル・ジャクソン、ポルノ制作会社を引き合いに出した過激なワードプレイを展開する。しかし、この曲の真のハイライトは、楽曲中盤に挟み込まれた「あの赤ちゃん、誰に似てるって?ドレイクよ!」という不穏なサンプリング音声にある。Pusha Tによって隠し子(Adonis)の存在を暴露され、世界中から非難と好奇の目を浴びていた絶頂期に、あえて自らその痛烈なスキャンダルをサンプリングして楽曲の一部へと昇華してしまう態度は、トップスターとしての圧倒的な余裕と狂気を感じさせる。後半の浮遊感あるビートチェンジと共に、ダークなR&Bの深淵へと聴く者を引きずり込む怪作だ。

和訳

[Verse 1]

Yeah, I never really
ああ、俺はあまり話さない

Talk about dick that I wanna give you or places I wanna get to
君とどうヤリたいかとか、君をどこへ連れて行きたいかなんてさ

Neck grab, hair grab
首を掴んで、髪を掴んで

Arch back, heart attack, cardiac
背中を反らせる、心臓発作、心停止するくらいにな

I need it nasty like, like Evil Angel, like Vivid
イーヴィル・エンジェルやビビッドみたいに、ハードコアなのが必要なんだ
※「Evil Angel」と「Vivid」は実在する有名な大手アダルトビデオ制作会社。ベッドルームでの過激な要求をマフィアのボスのようにつきつけている。

You know, nasty like how they give it
奴らが提供するような、エグいプレイさ

You know, I need you to be open like Kai's kitchen
カイのキッチンみたいに、君にもフルオープンでいてほしいんだ
※トロントの有名シェフSusur Leeの息子、Kai Leeの店(Drakeと共同出資していたFring'sなど)のオープンキッチン、または深夜まで開いている様子と、女性が脚を開いている状態を掛けたローカルなダブルミーニング。

That pussy kinda sound like waves hittin' (Kshh!)
その濡れた音は、まるで波が打ち寄せる音みたいだ(ザッパーン!)

Soothin', keep it right there, no movin'
心地いいぜ、そのままキープして、動かないでくれ

Make my way around the bases-es
俺はベースを一つずつ回っていく
※野球の塁(ベース)を回ることに例えて、段階的に行為を進めていくというメタファー。

I wanna take you to oasises
君をオアシスへと連れて行ってやる

Bein' honest, I don't really know what patience is
正直に言うと、俺は忍耐ってやつをよく分かっちゃいないんだ

Ayy, freaky like the red leather Michael
赤いレザーを着たマイケルみたいに、フリーキーにな

Zombie revival, this ain't like you
ゾンビの復活さ、君らしくもないな
※マイケル・ジャクソンの歴史的名曲「Thriller」のミュージックビデオでマイケルが着ていたアイコニックな赤いレザージャケットと、そこから現れるゾンビの引用。夜になると昼間とは違う野獣のような姿になることの例え。

This that new you, this ain't high school (Hi)
これが新しい君だ、高校時代のお遊びとは違うんだぜ(ハイ)

I like best when you're fresh faced and no foundation
俺は君がすっぴんで、ファンデーションも塗ってないフレッシュな顔の時が一番好きだ
※完璧に着飾った姿よりも、素顔の女性を好むというDrake特有のSad Boy的かつ支配的なフェティシズム。

Willin' and ready for the takin'
素直で、俺に奪われる準備ができている時がな

Earth-shatterin', groundbreakin'
地球を揺るがすような、画期的な体験さ

Headscarf for after our relations
終わった後は、君の髪をスカーフでまとめてくれ

No judgment is our arrangement
お互いに裁かないのが俺たちの取り決めだ

Make that face up if you dare
度胸があるなら、その顔にメイクをしてみなよ

But just be prepared that I am gonna cause that lipstick to smear
でも、俺がそのリップをぐちゃぐちゃに塗りつぶすことになるから、覚悟しておけよ

And the mascara tears to run down
マスカラが涙と一緒に流れ落ちることもな

I always need a glass of wine by sundown
俺はいつも、日が沈む頃にはグラス一杯のワインが必要になる

I always get your ass over here somehow
そしていつも、どうにかして君をここまで来させるんだ

I hope that the apocalypse is the only thing that doesn't come now, we’re one now
今来ないのが世界の終末だけでありますように、俺たちは今一つになったんだ
※絶頂に達すること(Come)と、世界の終末の到来(Come)を掛けたワードプレイ。

[Interlude]

Did somebody…
誰か…

Who'd they say that baby look like?
その赤ちゃん、誰に似てるって?

Drake!
ドレイクよ!
※Pusha Tのディス曲「The Story of Adidon」で隠し子の存在を暴露されたスキャンダルに対する、強烈なサブリミナル。あえて自ら「ベイビーの話題」をサンプリング素材として自虐的に使うことで、炎上騒動すらエンターテインメントに昇華してしまうトップスターとしての狂気と余裕を見せつけている。

[Verse 2]

Cashed out, my neck is frozen
大金をつぎ込んだ、俺の首回りは凍りついている
※「Frozen」は大量のダイヤモンドのネックレス(Ice)を身につけている状態。

Careful when we're mixin' potion
ポーションを混ぜる時は気をつけろよ
※ドラッグ、特にリーン(咳止めシロップとスプライトを混ぜた紫色の液体)を調合すること。

Slashin' like Guns N' Roses
ガンズ・アンド・ローゼズみたいに切り裂いていく
※伝説的ロックバンド「Guns N' Roses」のギタリスト、Slash(スラッシュ)の名前と、刃物で切り裂くあるいは激しくヤることを掛けたワードプレイ。

You got options, but I been chosen
君には他にも選択肢があっただろうが、俺が選ばれたんだ

To deal with you the way you like
君の好きなように、君を扱ってやるために

The way you like it (Woo woo, woo woo)
君が一番好きなやり方でな

To deal with you the way you like
君の好きなように、君を扱ってやるために

The way you like it (Woo woo, woo woo)
君が一番好きなやり方でな

Cashed out, my neck is frozen
大金をつぎ込んだ、俺の首回りは凍りついている

Careful when we're mixin' potion
ポーションを混ぜる時は気をつけろよ

Slashin' like Guns N' Roses
ガンズ・アンド・ローゼズみたいに切り裂いていく

You got options, but I been chosen
君には他にも選択肢があっただろうが、俺が選ばれたんだ

To deal with you the way you like
君の好きなように、君を扱ってやるために

The way you like it, yeah
君が一番好きなやり方でな、ああ