Artist: ¥$, Kanye West & Ty Dolla $ign, Playboi Carti & Don Toliver (feat. Kodak Black)
Album: VULTURES 2
Song Title: FIELD TRIP
概要
本作「FIELD TRIP」は、¥$のアルバム『VULTURES 2』において、ドン・トリヴァー、プレイボーイ・カルティ、コダック・ブラックという現行シーンの猛者たちを客演に迎えたアベンジャーズ的なトラップ・バンガーである。当初のリーク音源ではポーティスヘッド(Portishead)の「Machine Gun」をサンプリングしていたが、権利関係のトラブルによりビートの差し替えが行われた経緯を持つ。「校外学習(フィールド・トリップ)」というタイトルが示す通り、女性を日常から連れ出し、高級車やプライベートジェットで非日常的な豪遊へと連れ回すヘドニズムがテーマだ。カルティの暴力的なOpiumバイブスと、カニエの「チェダー(端金)ではなくキッシュ(高級品)だ」というスノッブなワードプレイ、そしてコダック・ブラックの生々しいフロウが交錯する、強烈な中毒性を持った一曲である。
和訳
[Intro: Kanye West]
This ain't cheddar, this quiche
こいつはただのチェダー(小銭)じゃねえ、キッシュ(超高級品)だ。
※"Cheddar"は金(お金)を意味する定番のヒップホップ・スラング。カニエはそれを安っぽいチーズに例え、自分たちの富はフランス料理の「キッシュ(卵とチーズを使った高級なパイ)」のように洗練された別次元の金だと豪語している。
[Chorus: Don Toliver, Playboi Carti, Don Toliver & Playboi Carti]
Got a bitch to ride or die
一生の忠誠を誓う(ライド・オア・ダイ)ビッチを手に入れた。
Ride it just like it's on my bike (Woah-woah)
俺のバイクに乗るみたいに、あいつは俺の上に跨ってくるんだ(Woah-woah)。
Do this all to circulate
金もバイブスも循環(サーキュレート)させるために、これをやってるのさ。
Fuck her, just feels like you're like
あの子とヤる、お前も同じように感じるはずだ。
Throw it just so I can ride
俺が乗れるように、そのケツを突き出しな。
Take her just so I can ride (Woah-woah)
俺がドライブ(ライド)を楽しむために、あいつを連れ出すんだ(Woah-woah)。
Calling just so I can ride
ドライブのお供にするために電話をかける。
Ride it just how I like my bike
俺のお気に入りのバイクみたいに、激しく乗りこなすぜ。
Take her on a field trip
あの子を校外学習(フィールド・トリップ)に連れ出してやる。
※ストリートや郊外の退屈な日常から、プライベートジェットや海外などの超VIPな非日常の世界へ連れ出すことの比喩。
Take her on a race (Schyeah)
レースに連れ出すんだ(Schyeah)。
※"Schyeah"はPlayboi Cartiのシグネチャー・アドリブ。
Take her on a trip (Schyeah)
トリップ(旅行/ドラッグによる幻覚)に連れ出すぜ(Schyeah)。
Take her out her house
家から連れ出してやるのさ。
[Verse 1: Playboi Carti]
I'm spittin' out venom
俺は毒(ヴェノム)を吐き出してるぜ。
※ここからPlayboi Cartiのバース。彼特有の攻撃的でダークなフロウが炸裂する。
The baby not real, it's not in 'em
そのベイビー(銃/あるいは仲間)は本物じゃねえ、奴らの中にリアルはねえよ。
Send 'em a letter, I kill 'em
奴らに手紙(脅迫状)を送って、ぶっ殺してやる。
Close that boy door, we dismiss him
あのガキのドアを閉めろ、あいつはクビ(ディスミス)だ。
I done got too high, just a little
俺はハイになりすぎちまった。ほんの少しな。
And I'm out my mind, just a little
正気(アウト・マイ・マインド)を失っちまった。ほんの少しな。
Red Lambo', red Skittle
赤いランボルギーニ、赤いスキットルズ。
※"Skittles"はカラフルなキャンディ。高級車をキャンディのように軽々と扱うフレックス、あるいはドラッグ(オピオイド系の錠剤)の隠語。
Double O-5, we criminal
ダブル・オー・ファイブ、俺たちは犯罪者(クリミナル)の集まりさ。
※"Double O (00)"はカルティが率いるレーベル「Opium」の象徴。"5"は彼と親交の深いアトランタのギャング「Homixide Gang」を指す。カルティのストリートでの絶対的な権力を誇示するライン。
I ain't bought a yacht, bought a missile
ヨットなんて買わねえ、ミサイルを買ってやったよ。
Tape on the gun, can't miss 'em
銃にテープを巻く、奴らを逃がすわけにはいかねえからな。
※銃にテープを巻くのは、指紋を残さないため、あるいはグリップを良くして確実に標的を仕留めるためのギャングの手口。
Tape on it
テープを巻くんだ。
Shake on it, shake on it
その上でケツを振れ、振るんだ。
Uh, shawty keep fuckin' my bones
Uh、あの子は俺の骨の髄までヤり尽くそうとしてる。
Movin' too fast, 'bout to break somethin'
動きが速すぎる。何かを壊しちまいそうだ。
Shawty keep hidin' my phone
あの子は俺のスマホを隠し続けてる。
You keep doin' that, I'ma break somethin'
そんなことをし続けるなら、俺は何かを壊(ブレイク)しちまうぜ。
※嫉妬深い女性に対する苛立ちと、ストリートの暴力性のリンク。
Nah-nah-nah-nah-nah-nah-nah-nah-nah, break somethin'
Nah-nah-nah-nah-nah-nah-nah-nah-nah、何かをぶっ壊してやる。
[Chorus: Don Toliver, Playboi Carti & Ty Dolla $ign]
Got a bitch to ride or die
一生の忠誠を誓うビッチを手に入れた。
Ride it just like it's on my bike
俺のバイクに乗るみたいに、あいつは跨ってくるんだ。
Do this all to circulate (Do that)
金もバイブスも循環させるために、これをやってるのさ(やっちまえ)。
Fuck her, just feels like you're like (Do that)
あの子とヤる、お前も同じように感じるはずだ(やっちまえ)。
Throw it just so I can ride (Hold up)
俺が乗れるように、そのケツを突き出しな(待てよ)。
Take her just so I can ride (Hold up)
俺がドライブを楽しむために、あいつを連れ出すんだ(待てよ)。
Calling just so I can ride (Hold up)
ドライブのお供にするために電話をかける(待てよ)。
Ride it just how I like my bike (Hold up, uh-uh)
俺のお気に入りのバイクみたいに、激しく乗りこなすぜ(待てよ、uh-uh)。
Take her on a field trip (Uh-uh)
あの子を校外学習に連れ出してやる(Uh-uh)。
Take her on a race (Uh-uh, schyeah)
レースに連れ出すんだ(Uh-uh, schyeah)。
Take her on a trip (Uh-uh)
トリップに連れ出すぜ(Uh-uh)。
Take her out her house (Huh)
家から連れ出してやるのさ(Huh)。
[Verse 2: Ty Dolla $ign & Kanye West]
Whippin' that bitch like a rental
あのビッチ(高級車/女)を、レンタカーみたいに荒く乗り回す(ウィッピン)ぜ。
※Ty Dolla $ignのバース。
Two hundred cash, my bitch say I'm mental
20万ドル(約3000万円)のキャッシュ。俺のビッチは俺を「イカれてる(メンタル)」って言うのさ。
Medical plans, I'm all in her dental
医療プランさ、俺は彼女のデンタル(歯/口内)の中に全額投資してる。
※フェラチオを「歯の医療プラン」という下品でユーモラスなワードプレイに昇華している。
We like a dog, I'm fresh out the kennel
俺たちは犬みたいに貪欲だ。ケネル(犬舎)から抜け出してきたばかりだからな。
※ストリートの底辺や刑務所(ケネル)から這い上がり、飢えた野犬のように成功を貪るハングリー精神。
Niggas say, "Gas," they rollin' up fennel
野郎どもは「ガス(極上のウィード)」だって言うが、あいつらが巻いてるのはフェンネル(ただのハーブ)さ。
※"Fennel"は料理に使われるハーブ。見た目は大麻に似ているがハイにはならない。偽物の金持ちやフェイクなラッパーたちを嘲笑う秀逸なディス。
Ain't on my level, lil' bitch, don't reach
俺のレベルには達してねえよ、小娘、背伸びするな(手を出そうとするな)。
Always hollerin' 'bout you rich, we riche
お前らはいつも「自分は金持ち(リッチ)」だって喚いてるが、俺たちは「リッシュ(riche)」なんだよ。
※"riche"はフランス語で富裕層を指す。成金(Rich)ではなく、洗練された真の富裕層(Riche)であるというマウント。
This ain't no regular cheddar, this quiche
こいつはただのチェダーじゃねえ、キッシュだ。
※KanyeのイントロのフレーズをTyが反復し、前行の"riche"と完璧な脚韻を踏んでいる。
[Bridge: Kanye West & Ty Dolla $ign] <p>You ain't outside, I wish it was different (Uh-uh, uh-uh)<br />お前は「外(アウトサイド)」にはいねえ。違ってたらよかったのにな。(Uh-uh, uh-uh)<br />※"outside"はストリートやクラブの最前線でアクティブに活動している状態。業界の最前線から脱落したフェイクな連中への冷酷な事実確認。</p> <p>You ain't outside, I wish it was different (Uh-uh, uh-uh)<br />お前は外にはいねえ。違ってたらよかったのにな。(Uh-uh, uh-uh)</p> [Verse 3: Kodak Black] <p>I'm draggin' my nuts, got my dick out the dirt<br />俺の金玉を引きずりながら歩くぜ。泥水の中から俺のディックを引っこ抜いてやったんだ。<br />※ここからKodak Blackのバース。フロリダのどん底(Dirt)から這い上がってきたゲットーのリアルと、大物(金玉がデカい=肝が据わっている)であることの露悪的な表現。</p> <p>Put it right in her butt, got her twerkin' in Turks<br />あいつのケツの穴に直接ぶち込む。タークス・カイコス諸島でケツ振り(トゥワーキン)させてるぜ。</p> <p>If that my lil' bitch, she gon' listen to Durk<br />もしあいつが俺の女なら、Lil Durk(リル・ダーク)を聴くはずさ。<br />※シカゴ・ドリルの顔でありストリートの痛みを歌うDurkの音楽を理解できる女でなければ、リアルな自分の隣にはいられないという基準。</p> <p>In the trenches with her feelin' uncomfortable<br />あの子をトレンチズ(スラム街)に連れて行く。あいつは居心地が悪そう(アンコンフォータブル)にしてるぜ。</p> <p>I was crushin' on you, now I'm fuckin' on you<br />昔はお前に惚れてた(クラッシュ)が、今じゃお前とヤッてるんだ。</p> <p>Steady bussin' on you, now you love me<br />お前の上に何度もぶちまけて(バッシン)やる。今じゃお前は俺を愛してるんだろ。</p> <p>Haters gon' say you can just want my lil' paper<br />ヘイターどもは「お前は俺の金(ペーパー)目当てなだけだ」って言うだろうな。</p> <p>But who wouldn't want a nigga with some money?<br />だが、金を持ってる男を欲しがらない女なんているか?<br />※金目当ての女性を批判するのではなく、資本主義の現実としてあっさりと肯定してしまうシニカルなハスラー視点。</p> <p>Dick in her stomach, I'm makin' her vomit<br />胃袋までディックを突っ込んで、あいつを吐かせてやる。</p> <p>That foreign imported from Saudi Arabia<br />あの高級外車(フォーリン)はサウジアラビアからの輸入品さ。<br />※KanyeとTyが『VULTURES』制作のためにサウジアラビアに長期滞在し、中東のオイルマネーと結びついた背景を反映している。</p> <p>Like how you riding the dick like a gangster<br />お前がギャングスターみたいに激しく俺のモノに跨る様子が好きだぜ。</p> <p>For Yeezy, you can turn my dealer to an angel<br />Yeezy(カニエ)のためなら、俺の売人(ディーラー)を天使に変えることだってできる。<br />※Kanyeという神がかった存在が持つ影響力。ドラッグの売人ですら、彼に関われば聖なる存在(あるいは大金持ち)に変わるというメタファー。</p> <p>My name just should've been Ty<br />俺の名前は「Ty(タイ)」にすべきだったな。</p> <p>'Cause dollar signs get my dick wet<br />だって「ダラー・サイン($/金)」を見れば、俺のディックは濡れる(興奮する)からな。
※Ty Dolla $ignのアーティスト名を使った、極めて秀逸で下品なワードプレイ。
Got a bitch high and she out of her mind
ビッチをハイにさせて、あいつは完全に正気を失ってる。
Bae on a trip, I done took her to Six Flags
ベイビーはトリップ中だ。俺があいつをシックス・フラッグス(遊園地)に連れて行ってやったのさ。
※アルバム第1弾の「CARNIVAL」における遊園地のメタファーを引き継ぎ、ドラッグのトリップと校外学習(フィールド・トリップ)を掛けてバースを締めている。
[Chorus: Don Toliver]
Got a bitch to ride or die
一生の忠誠を誓うビッチを手に入れた。
Ride it just like it's on my bike (Woah-woah)
俺のバイクに乗るみたいに、あいつは跨ってくるんだ(Woah-woah)。
Do this all to circulate
金もバイブスも循環させるために、これをやってるのさ。
Fuck her, just feels like you're like
あの子とヤる、お前も同じように感じるはずだ。
Throw it just so I can ride
俺が乗れるように、そのケツを突き出しな。
Take her just so I can ride (Woah-woah)
俺がドライブを楽しむために、あいつを連れ出すんだ(Woah-woah)。
Calling just so I can ride
ドライブのお供にするために電話をかける。
Ride it just how I like my bike
俺のお気に入りのバイクみたいに、激しく乗りこなすぜ。
Take her on a field trip
あの子を校外学習に連れ出してやる。
Take her on a race (Yeah)
レースに連れ出すんだ(Yeah)。
Take her on a trip
トリップに連れ出すぜ。
Take her out her house
家から連れ出してやるのさ。
