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Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

WALK - Playboi Carti 【和訳・解説】

Artist: Playboi Carti

Album: MUSIC

Song Title: WALK

概要

「WALK」は、Playboi Cartiのアルバム『MUSIC』に収録されたハードコアなトラックである。アトランタのストリートの生々しい暴力性と、ドラッグ・カルチャーが極限まで煮詰まった一曲となっている。Cartiは全編を通して現行のシグネチャーである「ディープボイス」を響かせ、敵の家を急襲してドアを血に染める冷酷な描写や、安価な銃器「Hi-Point」を嘲笑するサヴェージなラインを展開する。また、MDMAやリーンへの過剰な依存による全能感を、日本のアニメ『ドラゴンボール』の「悟飯(Gohan)」の覚醒に重ね合わせるなど、特有のユーモアと退廃が見事に融合している。アウトロではアトランタの重鎮DJ Swamp Izzoが「5」や「Renegade」といった彼らを取り巻くギャング組織(Homixide)の符丁を叫んでおり、Cartiがストリートの最深部と深く結びついていることを証明するダーク・バンガーだ。

和訳

[Verse: Playboi Carti]

Made a lot of profit, I might just spin up on your project
莫大な利益を出した、お前のプロジェクトに乗り込むかもな
※「spin」は車で敵の陣地を襲撃すること。「project」は低所得者向けの公営住宅(団地)。金を手にした余裕で、敵のフッドを遊び半分で急襲するというフレックス。

Pull up on your partner, yeah, we put some on his forehead
お前のダチのところに車で乗り付ける、あいつの額に一発ぶち込んでやるぜ
※「put some (bullets)」で銃弾を撃ち込むこと。正確に頭部(forehead)を狙うヒットマンの描写。

I just laid a nigga down, we sprayed his house, his door red
野郎を一人ぶっ倒したばかりだ、あいつの家を蜂の巣にして、ドアを赤く染めてやった
※「laid down」は殺害すること。「sprayed」はフルオートの銃で弾をばら撒くこと。血でドアが真っ赤に染まる惨劇の視覚的な描写。

All red flag, red flag, nigga, code red
すべてレッドフラッグだ、レッドフラッグだ、野郎、コード・レッドだ
※「red flag」はBloodsギャングの象徴である赤いバンダナ。「code red」は緊急事態、あるいは完全な抗争状態・流血沙汰を意味するストリート・スラング。

You pull up with that Hi-Point, we leave it on your forehead
お前があのハイポイントを持って乗り込んできても、俺たちはお前の額に弾を残してやる
※「Hi-Point」は安価で低品質な拳銃の代名詞。敵の安い武装を嘲笑い、返り討ちにするという宣言。

That 7.62 gon' leave your motherfuckin' door red
あの7.62ミリ弾がお前のクソみたいなドアを赤く染め上げるんだ
※「7.62」はAK-47などのアサルトライフルの口径。威力の高い弾丸でドアごと敵を撃ち抜く暴力性。

Slide the door, bet we throw that chopper, yeah, throw it (Brrat)
車のドアをスライドさせて、あのチョッパーをぶっ放すんだ、あぁ、ぶっ放すぜ (Brrat)
※「chopper」はフルオートマチックの大型銃器。ミニバンのスライドドアを開け放ち、走りながら乱射するドライブバイ・シューティングのリアルな手口。

Homixide Gang, we smoke the big blunts, we blow it (Brrat, brrat, brrat)
ホミサイド・ギャング、俺たちはデカいブラントを吸う、それを吹かすんだ (Brrat, brrat, brrat)
※「Homixide Gang」はCartiのレーベルOpium傘下のデュオであり、関係の深いアトランタのギャング組織。「smoke」にはマリファナを吸う意味と、敵を殺して煙(死体)にするという意味のダブルミーニングがある。

I might fuck a pop bitch and pass her to the brodie (Brodie)
ポップスターのビッチとヤッて、それを兄弟に回すかもな (Brodie)
※メインストリームのポップシンガーすら手玉に取り、身内のギャングスタ(brodie)と共有するというロックスター的で無慈悲な女性の扱い。

I been on 'em drugs all night, lean got mе bloated (Bloated)
一晩中ドラッグをキメてる、リーンで腹が膨れ上がっちまったよ (Bloated)
※「lean」はプロメタジン・コデインシロップ。長期間大量に摂取すると「Lean Gut」と呼ばれる腹部の肥満・膨張を引き起こすという、ドラッグ依存のリアルな副作用。

I just popped an E pill, yеah, just to keep me goin' (Goin')
Eピルを飲んだばかりだ、yeah、ただ動き続けるためにな (Goin')
※「E pill」はエクスタシー(MDMA)。

Money on top of bitches, yeah, money on top of money (On top of, hold up)
ビッチどもの上に金、yeah、金の上に金だ (On top of, hold up)
※「Money over Bitches」のハスラー哲学。女よりも金を優先し、稼いだ札束が山積みになっている状態。

Money on top of bitches, yeah, money on top of money (On top of, hold up)
ビッチどもの上に金、yeah、金の上に金だ (On top of, hold up)

I just poured the ice cup out and poured some mud in (Pour out, pour)
アイスカップの氷を捨てて、マッドを注ぎ込んだんだ (Pour out, pour)
※「mud(泥)」はコデインシロップが混ざって濃く濁ったリーンのこと。

I just fucked a thot bitch and passed her to my buddy (To my buddy)
尻軽女とヤッて、そいつをダチに回したばかりだ (To my buddy)
※「thot」はThat Hoe Over Thereの略で尻軽女を指すスラング。

I been rollin' on ecstasy, I feel it in the morning (Uh)
エクスタシーでハイになり続けてる、朝になっても感じるぜ (Uh)
※「rollin'」はMDMAの効果が持続してハイになっている状態。

Niggas can't even talk to me, my young niggas extorted ('Torted)
野郎どもは俺に話しかけることすらできねえ、俺の若い衆が恐喝してやったからな ('Torted)
※「extort」は恐喝・ゆすり。Carti自身が手を下さずとも、彼の手下の若手ギャングたちが周囲を恐怖で支配しているため、誰も直接近づけないというボスの威厳。

Molly, sex, ecstasy, I turned up just like Gohan (Hahahahaha)
モリー、セックス、エクスタシー、俺は悟飯みたいにブチ上がったぜ (Hahahahaha)
※アニメ『ドラゴンボール』の「孫悟飯」へのシャウトアウト。超サイヤ人2に覚醒した時のように、ドラッグとセックスでテンションとエネルギーが限界突破している(turned up)という、アニメカルチャーを好むCartiらしいパンチライン。

[Outro: DJ Swamp Izzo]

See, this gon' feel like the end of the world to a lot of you fuck niggas
見ろ、お前らクソ野郎どもの多くにとって、これは世界の終わりのように感じるだろうな

To my day ones, it's a new beginning
俺のデイ・ワンズにとっては、これは新たな始まりだ
※「day ones」は無名時代からの初期からの仲間や、ずっと支え続けている熱狂的なファンコミュニティを指す。

You know what that shit mean, right?
それが何を意味してるか分かってるだろ?

Renegade
レネゲイドだ
※「Renegade」は反逆者。Homixideと抗争するHenxhmenから枝分かれした「Henxhmen Renegade」や、彼らを取り巻くアトランタのアンダーグラウンドな派閥に関連するキーワード。

The 5
ザ・ファイブ
※「5」はCartiの所属するHomixideギャングの象徴的な数字。

Out
アウトだ