Artist: Ol’ Dirty Bastard
Album: Nigga Please
Song Title: Cold Blooded
概要
1999年にリリースされたOl' Dirty Bastard(以下ODB)の2ndアルバム『Nigga Please』に収録された本作は、ファンクの帝王Rick Jamesが1983年に放った同名の大ヒット曲「Cold Blooded」のカバーである。ヒップホップ界きっての異端児であり、自らを「ピンプ(ポン引き)」と定義していたODBにとって、70年代〜80年代のファンクやソウルミュージック、そしてRick Jamesの破天荒なライフスタイルは自身のペルソナの根幹を成すものであった。本作では、原曲のバウンシーで官能的なシンセサイザーのグルーヴを踏襲しつつ、ODB特有の音程を無視したしゃがれ声のクルーニング(歌唱)が全編にわたって展開される。単なるサンプリングやカバーの枠を超え、狂気と愛嬌が入り混じる彼独自のストリートの美学と、偉大なる先人への深いリスペクトが見事に結晶化した、アルバムの中でも特異な存在感を放つ一曲である。
和訳
[Intro]
Y'all know nothing 'bout the pimp game
お前ら、ピンプの世界ってものを何一つ分かっちゃいねえ
※「ピンプ(Pimp)」は直訳でポン引きだが、ストリートカルチャーにおいては女たちを侍らせ、金と権力を握る絶対的なハスラーの象徴。ODBは自身の無軌道なスタイルを、70年代のファンクスターたちが体現したピンプの美学と重ね合わせている。
I wanna thank Rick James for letting me do this song, thank you very much
この曲をやらせてくれたリック・ジェームスに感謝したい、本当にありがとう
※原曲の作者であるファンク界のレジェンド、Rick Jamesへの直接的なシャウトアウト。普段は傍若無人なODBが、ここでは先人に対する真摯な敬意を示している。
[Verse 1]
Who are you? Girl, who do you belong to?
お前は誰だ? ガール、お前は誰のものなんだ?
My point of view is: girl, I think you're hot!
俺の視点から言わせてもらうと、ガール、お前は最高にイケてるぜ!
If we talk, what words will I describe?
もし俺たちが言葉を交わすなら、どんな言葉で表現すればいい?
There's no dictionary book to explain how you look
お前のそのルックスを説明できる辞書なんて存在しねえよ
Cause I think you're hot! (Sexy, sexy, sexy)
だって、お前は最高にイケてるからな! セクシー、セクシー、セクシーだ
[Chorus]
Cold blooded!
コールド・ブラッディッド!
※「Cold Blooded(冷血な)」は、本来ネガティブな言葉だが、AAVE(黒人英語)やファンクの文脈では「残酷なほどに美しすぎる」「ヤバすぎる」という最上級の褒め言葉となる。ヒップホップファンの間では周知の事実だが、Rick Jamesの原曲は、彼が当時交際していた映画『エクソシスト』の女優リンダ・ブレアの心を奪われるほどの魅力について書かれたものである。
Girl, I think you're hot! (Sexy, sexy, sexy)
ガール、お前は最高にイケてるぜ! セクシー、セクシー、セクシーだ
Cold blooded!
氷のように冷酷で美しすぎるぜ!
[Verse 2]
Who are you? Girl, what's your name and number?
お前は誰だ? ガール、名前と電話番号を教えてくれ
Is it true? Girl, you think I'm hot
本当か? ガール、お前も俺をイケてると思ってるんだろ
If we tried to get to know each other
もし俺たちが互いのことをもっと深く知ろうとしたら
You might find, you couldn't trade me for another
他の誰かと俺を交換するなんて絶対に無理だって気づくはずさ
Cause I think you're so (Sexy, sexy, sexy)
だって、お前はマジで、セクシー、セクシー、セクシーだからな
[Chorus]
Cold blooded!
コールド・ブラッディッド!
Girl, I think you're hot! (Sexy, sexy, sexy)
ガール、お前は最高にイケてるぜ! セクシー、セクシー、セクシーだ
Cold blooded!
氷のように冷酷で美しすぎるぜ!
[Verse 3]
Sweetheart baby, touch me, girl, where I wanna be touched
スウィートハート・ベイビー、俺の触ってほしいところを触ってくれ
Don't ever complain, got ya in a cobra clutch
文句は一切言うなよ、コブラクラッチで捕まえたからな
※「コブラクラッチ」はプロレスの絞め技。逃げ場のないほどタイトに抱きしめる(あるいは支配する)ことを、ODB特有の突拍子もないユーモアを交えて表現している。
Love me tender, love me sweet
優しく愛してくれ、甘く愛してくれ
I wanna bust this nut in a Super Freak
スーパー・フリークの中に俺のタネをぶち撒けたいんだ
※「Super Freak」はRick Jamesが1981年にリリースした歴史的メガヒット曲のタイトルであり、「性的に奔放で変態的な女性」を指すスラング。先人へのオマージュと強烈な下ネタを同時に成立させるパンチライン。
Oh, you're a Super Freak, fuck me anywhere
ああ、お前はスーパー・フリークだ、どこでだって俺とヤれるんだろ
You ain't scared to ever do a do-or-dare
お前はイチかバチかの危険な遊びだって絶対に恐れない
I wanna undress you, hold your loosie tight
お前の服を脱がせて、そのルージーをきつく抱きしめたい
※Rick Jamesの原曲では「Hold your body tight(お前の体をきつく抱きしめる)」だが、ODBはこれを「loosie」に変えている。「loosie」は本来ニューヨークのスラングで「バラ売りのタバコ1本」を意味するが、ここでは文脈を無視したODBならではの言葉遊び、または女性の体の一部を指す独自の卑猥な造語として機能していると考察される。
And I won't cum all night!
そして俺は一晩中果てずにヤり続けるぜ!
[Chorus]
Cold blooded!
コールド・ブラッディッド!
Cause I think you're hot! (Sexy, sexy, sexy)
だって、お前は最高にイケてるからな! セクシー、セクシー、セクシーだ
Cold blooded, yeah!
コールド・ブラッディッド、イェー!
Cause I think you're hot! (Sexy, sexy, sexy)
だって、お前は最高にイケてるからな! セクシー、セクシー、セクシーだ
Cold blooded, baby!
コールド・ブラッディッド、ベイビー!
Cause I think you're hot! (Woo!)
だって、お前は最高にイケてるからな! ウー!
Cold blooded!
コールド・ブラッディッド!
Cause I think you're hot! (Sexy, sexy, sexy)
だって、お前は最高にイケてるからな! セクシー、セクシー、セクシーだ
(Sexy, sexy, sexy)
セクシー、セクシー、セクシーだ
Ooh, baby!
ウー、ベイビー!
Ooh, aww!
ウー、アア!
Ooh, baby!
ウー、ベイビー!
Cold blooded!
コールド・ブラッディッド!
