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Better Things - A$AP Rocky 【和訳・解説】

Artist: A$AP Rocky

Album: AT.LONG.LAST.A$AP

Song Title: Better Things

概要

「Better Things」は、A$AP Rockyの2ndアルバム『AT.LONG.LAST.A$AP』(2015年)に収録された、アンビエントでチルな雰囲気を纏った内省的なトラックである。Frans Mernickがプロデュースを手掛けた本作は、ドラッグや一時的な快楽に依存する現代の若者世代への憂いと、真の愛や伴侶を求めるSad BoyとしてのRockyの孤独感が表現されている。しかし、この楽曲が最も大きな物議を醸したのは、Verse 2で唐突に放たれるイギリスのポップ歌手Rita Oraに対する極めて露骨で攻撃的なネームドロップ・ディスである。彼女との過去の密会と、それを彼女が口外したことに対する怒りを生々しく描写したこのラインは、リリース直後から音楽シーンで大きな波紋を呼んだ。Rocky自身も後にこのラインは無神経であったと公に後悔を口にしており、彼のキャリアにおける「若気の至り」と感情の爆発をそのまま記録した、美しくも残酷な一曲である。

和訳

[Intro]

Uh, don't give a fuck about your man
お前の男のことなんか知ったこっちゃねえよ

I'm just seein' what it's hittin' for (Bitch, I'm sayin')
ただどんな感じか様子を見てるだけさ

How you frontin' on the kid though?
どうして俺に対して強がってるんだ?

You should fuck with me, girl, you know what you need, girl
俺と遊ぶべきだぜ、ガール、自分に必要なものは分かってるだろ

See I got used to livin' life up on my own, yeah
ほら、俺は一人で生きていくことには慣れちまったんだ

In search of love and for a wife to call my own, yeah
愛を探し求めて、自分のものだと思える妻を探してな

It's all I think about at nights when I'm alone, yeah
一人の夜に考えるのはそんなことばかりさ
※ストリートのトップに立ちながらも、真の愛情を渇望するメランコリックな心情。

Swear that I can't get no rest in California, yeah, yeah
カリフォルニアじゃ全く心が休まらないって誓うよ

[Verse 1]

Uh, uh, uh (Woo)

Swear that life is, just a whole bunch of vices
人生なんて、ただの悪徳の塊だって誓うぜ

Niggas bitin' off of my shit, my dick
奴らは俺のスタイルをパクり、俺に媚びへつらう
※「bitin' off of my shit」は他人のスタイルを盗むこと。「my dick」はそれに付随する下品な罵倒。

Stay up in your chick ride stick without a license
お前の女に乗って、無免許でスティックを乗り回してやるよ
※「stick」はマニュアル車のシフトレバーと男性器のダブルミーニング。

Tell her hold on like some vice grips
バイスグリップみたいにしっかり掴まってろって彼女に言うんだ

Might just call her, let her ride with a baller
彼女を呼び出して、成功者とドライブさせてやるのもいいな

Look up on her face was priceless
彼女が顔を上げた時の表情は最高だったぜ

Wonder what my type is, well, tonight Mrs. Lightskin
俺のタイプは何かって? そうだな、今夜は色白の女か

With a light mix or a light switch, white chick
少しミックスが入ってるか、気分を変えて白人の女か

Darkskin complexion and she righteous (Woo)
ダークスキンの女も、彼女は最高だ

I take a dyke chick if she like dick (Woo)
もし男好きなら、レズビアンの女だって抱いてやるぜ
※「dyke」はレズビアンの蔑称。相手の性的指向すら覆す自身の魅力へのボースト。

I kissed the dyke chick and I liked it
俺はそのレズビアンの女にキスをした、悪くなかったぜ
※Katy Perryの2008年の大ヒット曲「I Kissed a Girl」の歌詞「I kissed a girl and I liked it」の露骨なパロディ。

Fucking each and every Katy Perry for the night, bitch, light this
毎晩あらゆるケイティ・ペリーどもとヤりまくってるんだ、ビッチ、これに火をつけな

[Chorus]

Light it, light it, puff it, puff it, pass it, pass it (Yeah)
火をつけな、吸い込んで、回すんだ

(Moving on to better things, I'm sure)
(より良いものへと進んでいく、きっと)
※曲名「Better Things」の回収。バックボーカルは、ドラッグや有害な人間関係からの脱却を示唆している。

Bless, sit back and relax one time, clear your mind
神の祝福を、一度深く座ってリラックスしな、頭を空っぽにするんだ

(Can't feed this addiction anymore)
(この依存症にはもう餌を与えられない)

'Bout to send me back to my old ways, know what I'm saying?
昔のやり方に逆戻りしそうになってる、俺の言ってること分かるか?

(Moving on to better things, I'm sure)
(より良いものへと進んでいく、きっと)

Yeah, I'm just, she making mistakes
ああ、俺はただ、彼女は間違いを犯してる

(Can't feed this addiction anymore)
(この依存症にはもう餌を与えられない)

[Post-Chorus]

Uh, I've been puffing, rolling up
俺はずっと煙を吐き、ジョイントを巻き続けてきた

Cop a lot and pourin' up
大量に仕入れて、グラスに注ぎ続ける

Plus my niggas know the plug
それに俺のダチは売人の元締めを知ってるからな

A generation's thrown on drugs
ある世代がドラッグに投げ出されちまったんだ
※現代の若者が薬物に依存し、無気力になっている状況へのコンシャスな嘆き。

[Verse 2]

I swear that bitch Rita Ora got a big mouth
あのリタ・オラってビッチは本当に口が軽いって誓うぜ
※イギリスの有名シンガー、Rita Oraに対する直接的で過激なネームドロップ。彼女が秘密の密会を他人に口外したことへの強烈な怒り。

Next time I see her might curse the bitch out
次に会った時は、あのビッチを罵倒してやるかもしれない

Kicked the bitch out once 'cause she bitched out, spit my kids out
一度あのビッチを追い出してやったんだ、あいつが日和って、俺の精液を吐き出しやがったからな
※「kids」は精子の隠語。

Jizzed up all in her mouth and made the bitch bounce
口の中にぶちまけて、あのビッチを追い出してやったのさ
※ヒップホップ史に残る露骨なディスライン。Rockyは後にこのラインはやりすぎであり、無神経だったと後悔を述べている。

Ride with a nigga mane, and you know
黒人と一緒にドライブする、なあ分かるだろ

I stay fly like the jigga mane, and it figures
俺はジガ・マンみたいにイケてるままさ、当然のことだけどな
※「jigga mane」はJay-Z(Jigga)のこと。

'Cause here is something you can't understand
なぜなら、ここにはお前らには理解できないことがあるからさ

How I could just kill a man, anyways
どうして俺が人を殺せるのかってことさ、とにかくね
※Cypress Hillの90年代のクラシック「How I Could Just Kill a Man」の有名なフレーズの完全な引用。リタ・オラ(人間関係)を容赦なく社会的に「殺した」ことと掛けている。

Nowadays everybody's stressed, yes
最近じゃ誰もがストレスを抱えてる、そうさ

Animosity is better off your chest, yes
敵意なんて胸の内から吐き出しちまった方がいい、そうさ

Guess, everybody want to stay blessed, stay fresh
誰もが祝福されたままで、フレッシュでいたいと願ってるんだろうな

Take a nigga threats, but I'm up next, take debts (Uh)
野郎どもの脅しを受けて立つ、だが次は俺の番だ、借りはきっちり取り立てるぜ

[Chorus]

Light it, light it, puff it, puff it, pass it, pass it (Yeah)
火をつけな、吸い込んで、回すんだ

(Moving on to better things)
(より良いものへと進んでいく)

Inhale, exhale, relieve your mind of stress, bless
吸い込んで、吐き出せ、心のストレスを和らげるんだ、神の祝福を

Smoke some one time for your boy A$AP
お前らのボーイ、A$APのために一度吸ってみな

(Can't feed this addiction anymore) (Uh)
(この依存症にはもう餌を与えられない)

[Post-Chorus]

Uh, yeah, uh

I've been puffing, rolling up
俺はずっと煙を吐き、ジョイントを巻き続けてきた

Cop a lot and pourin' up
大量に仕入れて、グラスに注ぎ続ける

Plus my niggas know the plug
それに俺のダチは売人の元締めを知ってるからな

A generation's thrown on drugs
ある世代がドラッグに投げ出されちまったんだ