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Screw The World (Interlude) - Drake 【和訳・解説】

Artist: Drake

Album: For All The Dogs

Song Title: Screw The World (Interlude)

概要

「Screw The World (Interlude)」は、Drakeの2023年のアルバム『For All The Dogs』に収録されたインターリュード(間奏曲)である。この楽曲にDrake自身のボーカルは一切含まれておらず、2000年に急逝したテキサス州ヒューストンの伝説的DJ、DJ Screw(DJ スクリュー)による未発表のフリースタイル音源がそのまま使用されている。DJ Screwは、レコードのピッチを極端に落としてビートを切り刻む「Chopped and Screwed(チョップド・アンド・スクリュード)」という手法の発明者であり、サザン・ヒップホップの歴史において神格化されている存在だ。初期のミックステープ時代からヒューストン・カルチャーと「リーン(咳止めシロップ)」の美学に多大な影響を受けてきたDrakeが、現在のシーンの頂点(Mob Boss)に立ちながらも、自身の音楽的ルーツと歴史的レジェンドへの絶対的なリスペクトを捧げた、アルバムの空気感をディープに染め上げるコンセプチュアルなトラックである。

和訳

[Intro: DJ Screw]

Ayy

I never player hate
俺はプレイヤーヘイトなんて絶対にしない
※「player hate」は他人の成功を妬んで足を引っ張ること。

Uh, 'bout to screw the world
世界をスクリューしてやるつもりさ
※「screw」はDJ Screwの名前の由来である、楽曲の再生速度を極端に遅くするリミックス手法。世界を自分のスローなペースで支配するという意味が込められている。

Fuck what you doin', you can't fuck with my crew
お前らが何をしていようが知るか、俺のクルーには敵わないぜ

[Freestyle: DJ Screw]

Screw the fuckin' world on up
このクソみたいな世界をスクリューしてやる

Mr. Nine-Six, syrup in my cup
ミスター96だ、俺のカップにはシロップが入ってる
※「Nine-Six」は1996年のこと。DJ Screwの全盛期の一つ。「syrup」はプロメタジン・コデインを含む医療用咳止めシロップを炭酸で割ったドラッグ「リーン」のこと。彼がそのカルチャーの元祖である。

Bustin' down, smilin' 'round, and I got them girls
キメて、笑い回って、女たちを手に入れる

Mr. damn Screw, I would never be with you
ミスター・スクリューだ、お前らとつるむことなんてないね

Way back in the days, now I'm ballin', fuck a fade
ずっと昔の話だ、今じゃ俺は稼ぎまくってる、フェードなんてクソくらえだ

I don't give a damn, and I'm pimpin', pushin' plays
気にもしないね、俺はピンプだ、プレイを押し進める

Popped up, chopped, them boys ain't gon' like it
ポップアップして、チョップする、あいつらは気に入らないだろうな
※「chopped」はビートを細かく切り刻む手法。スクリューと合わせて「Chopped & Screwed」と呼ばれる。

Fuckin' with the greatest, them boys, they'll spike it
史上最高の存在と関わってる、あいつらはスパイクするのさ

I can tell you much, player drankin', damn sober
色々教えてやるよ、プレイヤーは飲んでる、シラフなんてクソくらえだ
※「drank」はシロップ(リーン)を飲むこと。

Never flippin' through the cut, we ain't, we ain't sober
カットをフリップしたりしない、俺たちは、俺たちはシラフじゃないんだ

Mr. Nine-Six, big bag of tricks
ミスター96、トリックが詰まったデカい袋だ

Right before your eyes, Screwed Up Click
お前の目の前にな、スクリュード・アップ・クリックだ
※「Screwed Up Click (S.U.C.)」は、DJ Screwを中心として結成されたヒューストンの伝説的なヒップホップ・コレクティヴ。

My clique down with million, I'm down with the mean
俺のクリックはミリオンと共にある、俺はヤバい奴らとつるんでる

My homies still drank, push the damn lid
俺のダチはまだ飲んでる、蓋を押し開けろ

I don't give a damn 'cause we all got a dub
気にしないぜ、俺たちはみんなダブを持ってるからな
※「dub」は20ドル分のマリファナ、または勝利(W)。

Came up from a scrub, now I pull up
底辺から成り上がった、今じゃ車で乗り付けるのさ
※「scrub」は金のないダメな奴を指すスラング。

We go through the door to the floor
俺たちはドアを抜けてフロアへ行く

I'ma do it and I like to take my shit slow
やってやるさ、俺は自分のシットをスローにするのが好きなんだ
※スクリューの手法と、シロップによる気怠いライフスタイルへの言及。

Uptempo is the beat
ビートはアップテンポだ

I'm laid back and blowin' on a Sweet
俺はリラックスして、スウィートを吹かしてる
※「Sweet」はSwisher Sweetsという葉巻のブランド。中身のタバコ葉を抜いてマリファナを詰めたブラントのこと。

Put your ass to sleep, do it
お前を眠らせてやる、やっちまえ