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Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

Kush - Lil Wayne 【和訳・解説】

Artist: Lil Wayne

Album: Tha Carter III (Deluxe Revised)

Song Title: Kush

概要

本作は、幾多のリーク被害を乗り越え歴史的メガセールスを記録した『Tha Carter III』(2008年)のデラックス版に収録された、ストリートのバイブスが色濃く漂うバンガーである。タイトルの「Kush」が示す通り、最高品質のマリファナとパープルドランク(コデイン・シロップ)によってもたらされる「ハイ」な状態と、圧倒的な富の誇示(フレックス)がテーマだ。Wayne特有の自由奔放な連想ゲームは本作でも健在であり、「Ninja Turtles」とシロップによるスローな動作を掛けたワードプレイや、NFLのニューヨーク・ジェッツとプライベートジェットを掛けたパンチラインなど、ミックステープ全盛期に研ぎ澄まされた彼の直感的かつ天才的なリリシズムが全編にわたって炸裂している。

和訳

[Chorus]

Yeah, and we smoke that kush
ああ、俺たちはあのクッシュを吸うのさ
※「Kush」はインディカ種を主とする最高品質のマリファナの総称。安いウィードは吸わないというステータスの誇示。

Yeah, that kush
ああ、あの極上のクッシュだ

Yeah, and we ball like swoosh
ああ、俺たちは「スウッシュ」みたいにボーリン(豪遊)するぜ
※「Ballin'」には「大金を使う」ことと「バスケをする」ことのダブルミーニングがある。「Swoosh」はナイキのロゴマークであり、ナイキ=バスケットボール=Ballin'という連想。

Yeah, like swoosh
ああ、スウッシュみたいにな

Yeah, and we smoke that kush
ああ、俺たちはあのクッシュを吸うのさ

Yeah, that kush
ああ、あの極上のクッシュだ

Yeah, and we ball like swoosh
ああ、俺たちは「スウッシュ」みたいにボーリンするぜ

Yeah, like swoosh
ああ、スウッシュみたいにな

Yeah, now how ya like me now?
イェー、今の俺はどうだい?

[Verse 1]

Got the hog on two-six
26インチを履いた「ホグ」に乗ってるぜ
※「Hog」は元々ハーレーダビッドソン等の大型バイクを指すが、ここでは26インチの巨大なリム(Two-six)を履かせたカスタムカーのこと。

Press a button, watch the motherfucker do tricks
ボタンを押せば、このクソ車がトリック(仕掛け)をするのを見れるぜ
※ハイドロリクスで車体をバウンドさせたり、ガルウィングのドアを開閉させたりするギミックのこと。

I don't know what you on but I'm on some new shit
お前らが何をキメてるか知らねぇが、俺は新しいモンをやってるんだ

While your bitch is on my dick like a glue stick
その間、お前のビッチは俺のチ○ポにスティックのりみたいにベッタリ張り付いてるがな

I got a grill, I don't have to get my tooth fixed
俺にはグリル(歯のジュエリー)がある、歯医者で歯を治す必要なんてねぇよ

The tooth fairy would retire if I lose it
もし俺がこの歯(グリル)を失くしたら、歯の妖精(トゥース・フェアリー)も引退するだろうな
※アメリカの子供の風習「抜けた乳歯を枕元に置くと妖精がコインと交換してくれる」を引用。Wayneのグリルに使われているダイヤモンドが高価すぎて、それを買い取る妖精が破産して引退してしまうという、リッチなジョーク。

Straight out the clip, that's how I spit, like an Uzi
弾倉(クリップ)から一直線に、それが俺の吐き出し(スピット)方だ、ウージー・サブマシンガンみたいにな

You can't find me 'cause I'm lost in the music
お前らに俺は見つけられない、俺は音楽の中に迷い込んでるからな

I'm running this, and I can jump the hurdles
俺がここを仕切ってる(走ってる)、ハードルだって飛び越えられるぜ

I'm feeling like I'm racing a bunch of little turtles
まるで小亀の群れと競走してる気分だぜ

Keep a bandana like the Ninja Turtles
ニンジャ・タートルズみたいにバンダナを巻いてる

I'm like a turtle when I sip the purple
パープル(シロップ)をすすると、俺は亀みたいに(ゆっくりに)なるんだ
※「Purple」はコデイン入り咳止めシロップ(パープルドランク)のこと。これを飲むと動作が極端に遅くなる(Screwed up)ため、忍者のように素早くバンダナを巻いている自分も、シロップを飲めば亀のようにスローになるという「Ninja Turtles」に掛けた秀逸なワードプレイ。

[Chorus]

And I smoke that kush
俺はあのクッシュを吸うのさ

Yeah, that kush (Kush)
ああ、あのクッシュだ(クッシュ)

And I ball like swoosh
俺は「スウッシュ」みたいにボーリンするぜ

Yeah, like swoosh (Swoosh)
ああ、スウッシュみたいにな(スウッシュ)

And we smoke that kush (Kush)
俺たちはあのクッシュを吸うのさ(クッシュ)

Yeah, that kush (Kush)
ああ、あのクッシュだ(クッシュ)

And we ball like swoosh (Swoosh)
俺たちは「スウッシュ」みたいにボーリンするぜ(スウッシュ)

Yeah, like swoosh (Swoosh)
ああ、スウッシュみたいにな(スウッシュ)

So how ya like me now?
で、今の俺はどうだい?

[Verse 2]

Buck-sixty on the dash, I'ma do two
スピードメーターは160マイル(バック・シックスティ)だが、俺は200マイルまで出すぜ

Captain Crunch, these niggas is Froot Loops
キャプテン・クランチ、こいつらは「フルーツ・ループス」さ
※どちらもアメリカの有名な朝食用シリアル。「Froot Loops」にはスラングで「頭のおかしい奴ら、クレイジーな奴ら」という意味があり、シリアルのブランド名を並べて他のラッパーたちを見下している。

That's why your girl wanna fuck me and my group too
だからお前の女は、俺や俺のグループ(クルー)ともヤりたがるのさ

And I'ma make her back it up like 'droop shoop'
彼女のケツをバックさせてやるよ

I'm the Birdman Jr., I gotta do coupes
俺はバードマン・ジュニアだ、クーペに乗らなきゃな

I hop up out that motherfucker, holler "Soo-Woo"
そのクソ車から飛び出して、「スー・ウー」って叫ぶぜ
※「Soo-Woo」はWayneが所属するストリートギャング「Bloods」のコール。

Hollygrove 17, I'm from the Zoo Crew
ホリーグローブ17区、俺はズー・クルー(動物園の群れ)の出身だ
※彼の地元であるニューオーリンズ第17区のフッド。治安の悪さやワイルドさを「動物園(Zoo)」に例えている。

You would think every animal in the zoo loose
動物園の動物たちが全部逃げ出した(ルース)と思うだろうよ

(Fuck with me) I'm on that Screw juice
(かかってきな)俺はあの「スクリュー・ジュース(シロップ)」をキメてるぜ

But I keep my shit together, not a screw loose
だけど俺はしっかりしてる、ネジが緩んでる(スクリュー・ルース)わけじゃねぇ
※前行の「Screw juice」と「Screw loose(ネジが緩む=頭がおかしい、気が狂っている)」を掛けた言葉遊び。ドラッグでハイになっていても、フッドを生き抜くための正気は保っている。

Yeah, word to my Gucc' boots
ああ、俺のグッチのブーツに誓ってな

I'm higher than a new suit
俺は新しいスーツよりもハイ(高価/キマってる)だぜ

[Chorus]

'Cause we smoke that kush
だって俺たちはあのクッシュを吸うからな

Yeah, that kush (Kush)
ああ、あのクッシュだ(クッシュ)

Yeah, and we ball like swoosh
ああ、俺たちは「スウッシュ」みたいにボーリンするぜ

Yeah, like swoosh (Swoosh)
ああ、スウッシュみたいにな(スウッシュ)

Yeah, and we smoke that kush (Kush)
ああ、俺たちはあのクッシュを吸うのさ(クッシュ)

Yeah, that kush
ああ、あの極上のクッシュだ

Uh-huh, and we ball like swoosh (Swoosh)
アハ、俺たちは「スウッシュ」みたいにボーリンするぜ(スウッシュ)

Yeah, like swoosh (Swoosh)
ああ、スウッシュみたいにな(スウッシュ)

Now how ya like me now?
さあ、今の俺はどうだい?

[Verse 3]

Buck-forty on a ring that I don't really wear
普段はつけない指輪に14万ドル(バック・フォーティ)だ

But I bet it light up the night like the city fair
でもそいつが街の遊園地(フェア)みたいに、夜を明るく照らしてくれるって賭けてもいいぜ

The shit ain't fair, I didn't have to go there
まったく不公平(アンフェア)だぜ、そこまでやる必要はなかったんだがな

But all this ice got me feelin' like a polar bear
でもこの大量のアイス(ダイヤ)のせいで、ホッキョクグマ(ポーラーベア)になった気分だぜ
※大量のダイヤモンドを「氷(Ice)」と呼び、体が冷え切っている(それほど大量に身につけている)というステータスの誇示。

I'm so aware, I'm so prepared
俺はよく分かってるし、準備は万端だ

I'm so fly, I'll take off into the open air
俺は最高にイケてる(フライ=飛ぶ)、大空へ離陸してやるぜ

Liftoff, Cristal
離陸だ、クリスタル(高級シャンパン)

Please, crackers with cheese
頼むぜ、チーズを乗せたクラッカーをな
※「Cracker」は白人を指す蔑称、「Cheese」は金のスラング。白人たちから金を巻き上げる、または純粋にリッチな軽食(チーズとクラッカー)をつまんでいるというダブルミーニング。

Nigga please, we on J-E-Ts
ふざけんなよ、俺たちはプライベートジェット(J-E-T)に乗ってるんだ

Like Curtis Martin in white and green
カーティス・マーティンみたいに、白と緑(のユニフォーム)でな
※NFLのニューヨーク・ジェッツ(Jets)で活躍したランニングバック、カーティス・マーティンのネームドロップ。前行の「Jets」とチーム名を掛け、さらにチームカラーの緑(金やマリファナ)と白(コカイン)をストリートの要素に結びつけている。

I'm, lightin', lightin', light the thing
俺は火をつける、火をつける、そのブツに火をつけろ

Light the thing, no reggie man
ブツに火をつけろ、レジー(安物のウィード)はご免だぜ
※「Reggie」は「Regular weed」の略で、質の低い普通のマリファナのこと。タイトル通り、俺が吸うのは最高品質の「Kush」だけだという宣言。

[Chorus]

You know I smoke that kush
俺があのクッシュを吸うって知ってるだろ

And I ball like swoosh
俺は「スウッシュ」みたいにボーリンするぜ

You know I smoke that kush
俺があのクッシュを吸うって知ってるだろ

And I ball like swoosh
俺は「スウッシュ」みたいにボーリンするぜ

Now how you like me now?
さあ、今の俺はどうだい?