UGMKM

Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

Keep the Family Close - Drake 【和訳・解説】

Artist: Drake

Album: Views

Song Title: Keep the Family Close

概要

『Views』(2016年)の壮大なオープニングを飾る「Keep the Family Close」は、トロントの凍てつくような冬の空気感と、Drakeの頂点に立つ者としての孤独が交差するシネマティックな一曲だ。アルバム全体がトロントの季節の移り変わり(冬から始まり冬で終わる)をテーマにしており、この楽曲は冷徹な人間関係という「冬」の始まりを象徴している。歌詞のインスピレーションの大部分は、当時業界を二分したMeek Millとのビーフに端を発すると考察されている。彼が困難な状況に陥った際、「友達でいよう」と言っていたかつての親しい友人たちが彼を見捨て、敵側に寝返ったことへの深い失望が歌われている。「Sad Boy」としての傷心から始まり、次第に血の繋がった家族やOVOの仲間(Family)だけを信じ、敵を容赦なく叩き潰す「Mob Boss」へと変貌していくプロローグとして機能している。アウトロで炸裂する強烈なトロント・スラングも、彼のルーツへの回帰を決定づけている。

和訳

[Intro]

It's a little chilly out there
外は少し肌寒いな

How you can stand there is beyond me
どうして君がそこに立っていられるのか、俺には理解できないよ
※トロントの厳しい冬の寒さと、自分を裏切った相手の「冷たさ」を掛けている。

[Chorus]

All of my "let's just be friends" are friends I don't have anymore
「ただの友達でいよう」って言った奴らは、もう俺の友達じゃない

How do you not check on me when things go wrong
俺が上手くいってない時に、どうして連絡の一つも寄越さないんだ

Guess I should've tried to keep my family closer
家族をもっと近くに置いておくべきだったんだな

Much closer
もっと近くにな

All of my "let's just be friends" are friends I don't have anymore
「ただの友達でいよう」って言った奴らは、もう俺の友達じゃない

Guess that's what they say you need family for
だから人は家族が必要だと言うんだろうな

Cause I can't depend on you anymore
もう君には頼れないからな

[Verse 1]

Always saw you for what you could've been
俺はいつだって、君の本当の可能性を見ていた

Ever since you met me
俺と出会った時からずっと

Like when Chrysler made that one car
クライスラーがあの車を作った時みたいにな

That looked just like the Bentley
ベントレーにそっくりだったあの車だよ
※クライスラー・300のこと。高級車ベントレーに見えるが見掛け倒しであることから、相手のポテンシャルを信じていたが中身が伴っていなかったという皮肉。

I always saw you for what you could've been
俺はいつだって、君の本当の可能性を見ていた

And even when it's business with you it's personal again
君とはビジネスの付き合いでも、すぐにまた個人的な感情が絡んでくる

I knew you before you made ends meet
君が日々の生活に困らなくなる前から、俺は君を知っていたのに

And now we're meeting our end
そして今、俺たちは終わりを迎えようとしている
※「made ends meet(収支を合わせる、生活をやりくりする)」と「meeting our end(関係の終わりを迎える)」を掛けた言葉遊び。

[Bridge]

And it's all because you chose a side
これも全部、君がどちらにつくか選んだからだ

You're supposed to put your pride aside and ride for me
プライドを捨てて、俺の味方をするべきだったのに

Guess it wasn't time (Yeah)
まだその時じゃなかったんだろうな

And of course you went and chose a side that wasn't mine
そして当然のように、君は俺じゃない方の味方についたんだ
※ファンの間では、当時Drakeと激しいビーフ中だったMeek Millと交際し、長年の友人であったDrakeではなくMeek側についたNicki Minajへの強烈なメッセージだと解釈されている。

[Verse 2]

You're so predictable I hate people like you
君の行動は分かりやすすぎる、俺は君みたいな人間が嫌いだ

Kennedy Road taught me not to trust people like you
ケネディ・ロードが、君みたいな奴を信用するなと教えてくれた
※Kennedy Roadはトロントのスカーバロー地区にある悪名高いストリート。ストリートで培った警戒心が彼を守っているというルーツの提示。

How you supposed to figure out what I'm going through
俺がどんな辛い目に遭ってるか、君に分かるわけないだろ

You can't even figure out what's going on with you
君は自分自身の身に起きてることすら分かっちゃいないんだから

You judge me 'fore you met me, yeah, it figures
会う前から俺を決めつけてたよな、ああ、やっぱりなって感じだ

I make all the player's anthems for the real niggas
俺は本物の男たちのために、数々のアンセムを作ってきた

With my dad out in Tennessee is where I belong
親父がいるテネシーこそが、俺の居場所なんだ
※父親Dennis Grahamの故郷であるテネシー州メンフィス。ロサンゼルスの偽善的な人間関係に疲れ、血の繋がった家族(Family)の元へ帰りたいという郷愁。

Out here in L.A., I don't know what's going on (Yeah)
このLAじゃ、何が起きてるのかさっぱり分からない

I don't know what's going on
何がどうなってるのか、分からないんだ

[Bridge]

And it's all because you chose a side
これも全部、君がどちらにつくか選んだからだ

You're supposed to put your pride aside and ride for me
プライドを捨てて、俺の味方をするべきだったのに

Guess it wasn't time (Yeah)
まだその時じゃなかったんだろうな

And of course you went and chose a side that wasn't mine
そして当然のように、君は俺じゃない方の味方についたんだ

[Verse 3]

You sit and you pray hoping that the stars align
君は座って祈り、星が一直線に並ぶのを待っている

My luck is a sure thing 'cause I'm living right
俺の幸運は確実なものさ、俺は正しく生きてるからな

When I needed you, you couldn't give me any advice
俺が君を必要としていた時、君は何もアドバイスをくれなかった

But you always had something to say every other time
それ以外の時は、いつも何かしら口出ししてきたくせにな

Everybody that I met on the way tries to get in the way
道中で出会った奴らは全員、俺の邪魔をしようとしてくる

I'm fooding and serving them all
俺はそいつら全員に食事を出して、料理してやってるんだ
※「Fooding and serving」は客に食事を提供することと、敵を徹底的に叩きのめす(Serve)ことのダブルミーニング。

Like I'm working minimum wage
まるで最低賃金で働いてるみたいにな

Someone up there must just love testing my patience
天にいる誰かが、俺の忍耐力を試すのが大好きなんだろう

Someone up there must be in need of some entertainment
天にいる誰かが、娯楽を必要としてるに違いない

Forgiveness for your ways
君のやり方を許してやるよ

If I ever loved ya, I'll always love ya; that's how I was raised
一度でも愛したなら、永遠に愛し続ける、俺はそう育てられたからな

Same way I'm right here still feeling the way
だから俺は今でもここにいて、同じ気持ちを抱いている

Same way I'm realizing on a day to day that
そして同じように、日を追うごとに気づかされていくんだ

[Chorus]

All of my "let's just be friends" are friends I don't have anymore
「ただの友達でいよう」って言った奴らは、もう俺の友達じゃない

How do you not check on me when things go wrong
俺が上手くいってない時に、どうして連絡の一つも寄越さないんだ

Guess I should've tried to keep my family closer
家族をもっと近くに置いておくべきだったんだな

Much closer
もっと近くにな

All of my "let's just be friends" are friends I don't have anymore
「ただの友達でいよう」って言った奴らは、もう俺の友達じゃない

Guess that's what they say you need your family for
だから人は家族が必要だと言うんだろうな

Cause I can't depend on you anymore
もう君には頼れないからな

Much closer
もっと近くに

[Outro: Girl (Spoken)]

Any time people want to start problems
誰かが揉め事を起こそうとする時はいつもさ

It's like “for real, are you dumb?”
「マジで、あんたバカなの?」って感じ

You know who mans are
俺たちが誰だか分かってるでしょ
※「Mans」はトロント・スラングで「自分たち」「俺の仲間(OVO)」のこと。

I'm not afraid no gyal heart man
女の心を弄ぶような男なんて怖くないし
※「Gyal」はパトワ語由来で女の子のこと。

And I'm not afraid of no cyattie
嫉妬深いビッチだって怖くない
※「Cyattie」はトロント・スラングで、やかましい女や嫉妬深い女のこと。

And I'm not afraid of no waste yute neither
クズみたいなガキだって全く怖くないわ
※「Waste yute」はトロント・スラングで、価値のない若者や時間を無駄にしている人間のこと。

So anybody who want it can get it
だから、かかってきたい奴は誰でも相手になってやるわ

Seh feh
言ってみな
※「Seh feh」はパトワ語由来の「Say something / Try me(何か言ってみろ / やってみろ)」。自分とファミリーに歯向かう者へのMob Boss的な強烈な威嚇で、アルバムの幕を開けている。