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Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

Too Many Chances - Travis Scott 【和訳・解説】

Artist: Travis Scott

Album: Days Before Rodeo (Full Vault Deluxe)

Song Title: Too Many Chances

概要

トラヴィス・スコットの未発表曲の中でも長年ファンの間で「伝説のリーク音源」としてカルト的な人気を誇っていた本作は、2024年の『Days Before Rodeo』10周年記念デラックス版(Vault)にて遂に公式リリースを果たした。制作時期は『Rodeo』から『Birds in the Trap Sing McKnight』の過渡期とされ、メロウでソウルフルなサンプル・ビートに乗せて、成功の裏に潜む人間関係の清算や、酒と女(ダンサー)に溺れる退廃的な日々への自省が歌われている。自分の才能を疑っていた者たちへの痛烈な復讐(フレックス)を果たしつつも、「自分にチャンスを与えすぎた」と繰り返すフックには、スターダムの頂点で孤独と向き合う彼の内面的な葛藤が色濃く滲み出ている。

和訳

[Instrumental Refrain]

If you can be real for two seconds
もし2秒だけでもリアル(本音)になれるなら
※イントロでは、周囲を取り巻くフェイクな人間たちに対し、一瞬でもいいから偽りの仮面を剥いで本音を見せろと問いかけている。

Or maybe a minute (oh yeah)
あるいは1分間でもいい(オーイェー)

Do it
やってみろよ

If you can be real for two seconds
もし2秒だけでもリアルになれるなら

Or maybe a minute
あるいは1分間でもいい

Do it, don't be shy
やってみな、恥ずかしがるなよ

If you can be real for two seconds
もし2秒だけでもリアルになれるなら

[Verse]

First order of business, I gotta fly out my people
まず最初の仕事は、俺のダチ共を飛行機で呼び寄せることだ
※「First order of business(最優先事項)」として、成功した自分が地元の仲間(my people)に恩返しをし、同じ景色を見せるというストリートの掟。

Way too many fakes in my face, I can see the evils
俺の目の前にはフェイクな奴らが多すぎる、その邪悪さが透けて見えるぜ

Drug addictions, bad bitches
ドラッグへの依存、極上のビッチ共

They gotta be chose, see the peacoat
あいつらは選ばれなきゃならない、このピーコートを見てみな
※高品質なピーコート(あるいはデザイナーズブランド)を着こなすことで、自分が選ぶ側(支配者層)にいることを誇示している。

Black slacks, it's R.I.P. clothes, see amigos
黒のスラックス、葬式(R.I.P.)の服だ、見ろよアミーゴ
※全身を黒で固めた服装を、ヘイターや敵対するラッパーたちを「葬り去る(R.I.P.)」ための喪服に見立てたヒップホップ特有のダークなフレックス。

Laid back, I cock the nino, game time, gang time
リラックスしながら、俺はニノ(9mm拳銃)の撃鉄を引く、ゲームの時間だ、ギャングの時間だぜ
※「nino」は9mm口径の拳銃を指すストリート・スラング。余裕を見せながらも、いつでも戦闘態勢(game time)に入れる準備ができている。

No time to reload, handle mine, take mine
リロードしてる暇はねえ、自分のビジネスをこなし、俺の分を奪い取る

I've gotta deebo, can't waste a minute
ディーボみたいに力ずくで奪わなきゃな、1分たりとも無駄にはできねえ
※「deebo」は90年代のクラシック映画『Friday』に登場する巨漢のいじめっ子キャラクターの名前から転じて、「力ずくで奪い取る、圧倒する」という動詞として使われるスラング。

Rap Yeats, I master business, but still a menace
ラップ界のイェイツさ、ビジネスを極めたが、未だに危険人物(メナス)だぜ
※「Yeats」はノーベル文学賞を受賞したアイルランドの偉大な詩人ウィリアム・バトラー・イェイツ(William Butler Yeats)。自分のリリシズムと芸術性を詩の巨匠に例えつつ、同時にストリートの危険性(menace)も併せ持つ二面性を表現している。

Peep my mojo I got together, I'm in my bag
俺が手に入れたモジョ(魅力・魔力)を見てみな、俺は完全にゾーン(自分のカバン)に入ってる
※「in my bag」は「大金を稼いでいる」または「深く集中して絶好調(ゾーンに入っている)」を意味するスラング。

Too many looks, they pocket watchin', gotta hit the gas
視線が多すぎる、奴らは俺の懐を探り(ポケット・ウォッチ)やがる、アクセル(ガス)を踏み込まなきゃな
※「pocket watchin'」は他人の収入や財布の中身を気にすること(嫉妬や金目当て)。そんな連中を振り切るために車を加速(hit the gas)させている。

Look back, I see the clouds, these niggas doubt
振り返れば、雲が見える、この野郎共は俺を疑ってた

They say a nigga'd never make it, now look at me now
あいつらは「お前じゃ絶対に成功しない」って言ってたよな、今の俺を見てみろよ

Yeah, yeah, yeah, yeah, yeah, yeah
イェー、イェー、イェー、イェー、イェー、イェー

Hood times, I never cared, I pull up there
フッド(地元)の時代、俺は全く気にしちゃいなかった、俺はそこに車をつける

Outside your club, I'm at your club
お前のクラブの外に、お前のクラブに俺はいるぜ

[Chorus]

Gave myself too many chances
俺は自分にチャンスを与えすぎちまった
※失敗や過ちを繰り返しても「次がある」「まだやり直せる」と自分に甘く生きてきたことへの自省、あるいはドラッグや酒による破滅的なライフスタイルからの脱却を図りつつも、何度も同じ過ちを繰り返してしまう依存症的なループを表している。

Gave myself too many chances
自分にチャンスを与えすぎちまった

Alcohol and all these dancers
アルコールと、このダンサー(ストリッパー)たちのせいさ

Gave myself too many
自分に与えすぎちまった

Gave myself too many chances
自分にチャンスを与えすぎちまった

Gave myself too many chances
自分にチャンスを与えすぎちまった

Alcohol and all these dancers
アルコールと、このダンサーたちのせいさ

Gave myself too many
自分に与えすぎちまった

Gave myself too many chances
自分にチャンスを与えすぎちまった

Gave myself too many chances
自分にチャンスを与えすぎちまった

Alcohol and all these dancers
アルコールと、このダンサーたちのせいさ

Gave myself too many
自分に与えすぎちまった

Gave myself too many chances
自分にチャンスを与えすぎちまった

Gave myself too many chances
自分にチャンスを与えすぎちまった

Alcohol and all these dancers
アルコールと、このダンサーたちのせいさ