Artist: JPEGMAFIA
Album: All My Heroes Are Cornballs
Song Title: Lifes Hard, Here’s A Song About Sorrel
概要
本作は、JPEGMAFIAの3rdアルバム『All My Heroes Are Cornballs』(2019年)のクロージング付近に配置された、約1分の極めて短いインタールード的トラックだ。「人生は過酷だ、だからソレルについての歌を贈ろう」というタイトルの通り、アルバム全体を覆っていたノイズ、怒り、ネット社会の狂騒から一転し、極めてパーソナルでチルな空間を提供している。ソレル(Sorrel)とは、ジャマイカやカリブ海沿岸で親しまれるハイビスカスベースの甘い飲料であり、ジャマイカ人の両親を持つ彼にとって、故郷や家族の温もり、そして安らぎの象徴である。過激なペルソナである「JPEGMAFIA」の鎧を脱ぎ捨て、機材のケーブルをいじりながらパーソナルなルーツに立ち返るこの曲は、激しい感情の波を乗り越えた後のクールダウンとして機能しており、彼の人間的な脆さと優しさを垣間見ることができる隠れた名曲である。
和訳
[Intro]
Alright, hundred percent
よし、100パーセントだ
Uh, ahem
Yeah
Alright
よし
[Verse]
Switch the quarter to the XLR, yeah (Yeah)
標準プラグからXLRケーブルに切り替える (Yeah)
※「quarter」は1/4インチ(標準フォーンジャック)のオーディオケーブル、「XLR」はマイクなどに使われるバランスケーブル。レコーディング機材のセッティングを自ら行っているビートメイカーとしての日常的な描写。
I ain't even got no time for it, baby
そんなことに構ってる時間なんてないんだ、ベイビー
I want you all to myself, oh (This some real shit)
君を独り占めしたいんだ、oh (これはマジな話だ)
※ここでの「you」は愛する女性、あるいはタイトルの「ソレル」そのものを擬人化して愛おしく呼んでいるとも解釈できる。
Even if I gotta rhyme for it (Uh)
そのためなら韻を踏んだっていい (Uh)
It's not important to the world (It's not, baby, it's not)
世界にとっては重要じゃないだろうけどな (重要じゃないさ、ベイビー、重要じゃない)
※ネットの炎上やシーンのビーフなど、世界中が騒ぐようなトピックから離れ、ただ自分の好きな飲み物について歌うという究極のチルアウト。
Drink it when I want to (Drink it when I wa—)
飲みたい時に飲むのさ (飲みたい時に)
Sip it when I want to, baby (Sip it, man)
味わいたい時に味わうんだ、ベイビー (味わいな)
[Outro]
Sorrel
ソレル
※ソレル(Sorrel)は、ジャマイカなどのカリブ海地域でよく飲まれるハイビスカス・ティーの一種。祝祭の時期によく飲まれ、精神的な安らぎやルーツを象徴する飲み物。
I feel the heel
踵を感じる
※公式の歌詞では「heel(踵)」となっているが、文脈や発音から「heal(癒やし)」のダブルミーニングである可能性が高い。地に足をつけてリラックスし、心身が癒やされていく感覚を表現している。
Huh
Man, drink up
なあ、飲み干そうぜ
