Artist: XG
Album: AWE
Song Title: SPACE MEETING Skit
概要
XGの2ndミニアルバム『AWE』に収録された「SPACE MEETING Skit」は、ヒップホップアルバムにおける伝統的な「スキット(Skit)」の手法を用い、彼女たちのコア・コンセプトである「宇宙的な存在(Xtraordinary Girls)」を色濃く反映したインターリュードである。De La SoulやWu-Tang Clanといった90年代のヒップホップ・レジェンドたちが、アルバムのストーリーテリングを深めるためにスキットを多用した文脈を見事に踏襲している。前半はエグゼクティブ・プロデューサーのJAKOPSやメンバーが実際にUFOを目撃したかのようなドキュメンタリータッチの生々しい会話でリスナーを引き込み、後半ではMayaが冷徹なトーンで基地(Base)やメンバー(XG)へ交信を図るSF的な展開へとシフトする。未知との遭遇(AWE=畏敬)というアルバムテーマを立体的に浮かび上がらせ、シーンに襲来する彼女たちの異次元のプレザンスを提示しながら、次なるバンガーへと繋ぐ完璧なブリッジとして機能している。
和訳
[Harvey, JAKOPS]
(Voices)
いる いる いる
うわー 雲に隠れた 隠れた, 隠れた
静かにして
きたきた
しかもね 速くなったり遅くなったりするんですよ
あれ絶対, あれ絶対 UFO です
あれ絶対 UFO だ
絶対 UFO だよ
いや 動きがあっておかしい
見た 見た 見た
見えない, 見えない
あのカメラ いいもの頂戴
※日常のふとした瞬間を切り取ったような生々しい会話劇。プロデューサーのJAKOPSやメンバーの声が交じり合い、フェイクドキュメンタリー的な緊迫感を生み出している。ストリートのリアルな空気をアルバムに持ち込むためのヒップホップ的な演出手法。
[Speech, Maya]
Unidentified object is spotted on sight
未確認飛行物体を視界に確認
The speed is unmeasurable in knots
速度はノットで計測不能
※「knot(ノット)」は航空機や船舶の速度単位。既存の地球上の物理法則や計測器では測りきれない、XGの圧倒的なスピード感とスケールを暗示している。
It's fast, it's big
速い、そして巨大だ
UFO です
Base, do you copy?
本部、聞こえるか?
XG, do you copy?
XG、聞こえるか?
System override
システム・オーバーライド
※自動制御から手動制御への切り替え、あるいは既存のシステムを乗っ取ることを意味する。音楽業界の既存のルールやシステムをXGがハッキングし、自分たちのコントロール下に置くというサブリミナルな宣言。
Connecting signal
シグナルを接続中
Target locked
ターゲット捕捉
Engaging, engaging, engaging
交戦開始、交戦開始、交戦開始
※「Engaging」は軍事用語で交戦や介入を意味する。アルバムのハイライトとなる次のトラックへ向けて、XGがいよいよシーンという戦場に圧倒的な武力(スキルとバイブス)で突入していくことを示唆する強力なパンチライン。
