Artist: XG
Album: AWE
Song Title: HOWL
概要
グローバルに躍進を続けるXGの2ndミニアルバム『AWE』のオープニングを飾るイントロダクション・トラックである。本作は明確なリリックを持たないインストゥルメンタル楽曲であるが、アルバム全体のコンセプチュアルな世界観を提示する極めて重要な役割を果たしている。タイトルである「HOWL(遠吠え)」は、XGのファンダム名「ALPHAZ(狼の群れのリーダー)」と直結するモチーフであり、野性の覚醒と群れの結束を象徴している。ヒップホップやR&Bのクラシックアルバムにおいて、重厚なインストやスキットが世界観(World-building)を決定づける手法は王道であるが、XGもまたこのトラックを通じて、彼女たちのシグネチャーである宇宙的(Sci-Fi)なスケール感と、ストリートの獰猛さを融合させたサウンドスケープを見事に構築している。次なるステージへと進むXGの圧倒的な存在感(AWE=畏敬の念)をリスナーに植え付ける、静かながらも鮮烈な幕開けだ。
和訳
[Instrumental]
※本作はインストゥルメンタル・トラックであり、ボーカルによるリリックは存在しない。しかし、この「HOWL」というタイトルとサウンドスケープ自体が大きなメッセージを放っている。ヒップホップ・カルチャーにおいて「狼(Wolf)」は、時に孤独にストリートをサバイブするハスラー(一匹狼)の象徴であり、時に絶対的な絆で結ばれたクルー(ウルフパック)のメタファーとして多用されてきた。メインストリームで規格外の成功を収めながらも、迎合することなく我が道を切り拓くXGが、アルバムの冒頭で「遠吠え」を響かせる構成は、彼女たちがシーンを牽引する「アルファ(絶対的リーダー)」であることの強力なステートメントとして機能していると解釈できる。
