Artist: Justin Bieber & Druski
Album: SWAG
Song Title: SOULFUL
概要
アルバム『SWAG』に収録された「SOULFUL」は、楽曲というよりも、アメリカの人気コメディアンでありヒップホップ界隈で絶大な支持を得るDruski(ドルースキー)をフィーチャーしたユーモア溢れるスキット(寸劇)である。Druskiが、ジャスティンのR&Bシンガーとしての真髄を「お前の魂(Soul)はブラックだ」と最大級の賛辞でイジりながら称賛する内容となっている。ジャスティンはデビュー当時からアッシャーに見出され、『Journals』や『Changes』などキャリアを通じて一貫してブラックミュージックへの深いリスペクトとアプローチを続けてきた。このスキットは、そんな彼のアフリカ系アメリカ人コミュニティやヒップホップ・カルチャーからの「公認(Cookout pass)」をコミカルに示す役割を果たしており、クラシックなヒップホップ・アルバムにおける伝統的なインタールードの手法を踏襲した粋なトラックである。
和訳
[Skit: Druski & Justin Bieber]
No, I said this album kinda sound, you got some soul on this album too (Thank you, bro)
いや、俺が言いたいのはさ、このアルバムのマジでソウルフルな仕上がりについてだよ。(ありがとう、兄弟)
※スタジオでコメディアンのDruskiが、ジャスティンの新作『SWAG』の音源を聴いて大絶賛しているシチュエーション。ジャスティンの音楽的ルーツであるR&B(ソウル・ミュージック)の要素が色濃く出ていることを称賛している。
You kinda sound black on this motherfucker, man, I—
このアルバムのお前、なんかマジで黒人みたいなサウンドしてんな、俺は—
※「sound black(黒人のような音楽性)」という表現。白人であるジャスティンが、ブラックミュージック特有のグルーヴやボーカルのニュアンスを完璧にモノにしていることに対する、ヒップホップ界隈からの最高の褒め言葉である。
You played that last song, I said, "Damn"
さっきの曲を聴かせてくれた時、「ヤバすぎだろ」って声が出たぜ
You got a lil'— ayy, I'm tellin' you, you more than two percent
お前には少し— いや、マジで言うけど、お前の中には絶対2パーセント以上の黒人の血が入ってるって
※「two percent(2%)」は、アメリカで流行している遺伝子検査キット(AncestryDNAなど)で、白人が「検査したら実は2%だけアフリカ系のルーツがあった」と判明する際によくあるネットミームやジョークを踏まえたもの。Druskiは「お前のソウルの深さはそんな数パーセントどころの騒ぎじゃない」と笑いを交えて語っている。
On this album right here, I-I can hear the soul (Thank you)
このアルバムから、確かなソウル(魂)を感じるんだよ(ありがとう)
Your soul is black (Thank you)
お前の魂は黒人そのものさ(ありがとう)
Your skin white, but your soul black, Justin, I promise you, man (Thank you)
肌は白くても、魂はブラックだ。ジャスティン、これは俺が保証するぜ(ありがとう)
※Druskiによるカルチャーからの「完全な公認(Stamp of approval)」。ヒップホップシーンの中心にいるDruskiが太鼓判を押すことで、ジャスティンのブラックミュージックへの深い造詣と実力が本物であることをコミュニティに向けて証明している。
Damn, you sure you don't want no Black & Mild?
なぁ、本当に「ブラック・アンド・マイルド」は吸わなくていいのか?
※「Black & Mild(ブラック・アンド・マイルド)」は、アメリカで販売されている安価なパイプタバコ・シガーのブランド。アフリカ系アメリカ人のコミュニティやフッド(地元)の日常、床屋のカルチャーと非常に結びつきが強い象徴的なアイテムである。白人であるジャスティンを完全に「身内(黒人)」扱いしてこの葉巻を勧めるという、Druskiらしい極めて高度でカルチュラルなギャグで締めくくられている。
