Artist: A$AP Rocky (feat. Joe Fox, Future & M.I.A.)
Album: AT.LONG.LAST.A$AP
Song Title: Fine Whine
概要
本作「Fine Whine」は、2015年にリリースされたA$AP Rockyの2ndアルバム『AT.LONG.LAST.A$AP』に収録された、ダークでサイケデリックな哀愁漂うトラックである。プロデュースはS.I.N. (THC) とRocky自身(Lord Flacko名義)、そしてHector Delgadoが手掛けた。客演にはロンドンの路上でRockyに発掘されたシンガーのJoe Fox、アトランタのトラップスターFuture、そしてUKのレジェンドM.I.A.という異色の顔ぶれが集結している。タイトルは「上質なワイン(Fine Wine)」と「泣き言(Whine)」を掛けた言葉遊びである。リリックでは、パープル・ドリンク(リーン)への重度の依存と、名声やドラッグによって恋人を深く傷つけてしまう自身の「クズ男(Scumbag)」としての姿が赤裸々に描かれる。Futureの退廃的なヴァースと、女性側の怒りを代弁するM.I.A.の悲痛な叫びが交差する、アルバムの中でも極めて内省的でエモーショナルな名曲だ。
和訳
[Chorus: Joe Fox]
This love, this love, this love won't last forever
この愛は、この愛は永遠には続かない
This love, this love, this love gon' own our eyes
この愛は、この愛は俺たちの目を奪うだろう
※愛やドラッグへの依存によって盲目になり、現実が見えなくなることの隠喩。
This love, this love, this love won't last forever
この愛は、この愛は永遠には続かない
And this love, and this love, and this love gon' own our
そしてこの愛は、この愛は俺たちの…
[Verse 1: A$AP Rocky]
I think my cup is gettin' muddy, oh buddy
俺のカップが濁ってきたみたいだぜ、なあ
※「muddy」はスプライトにコデイン(咳止めシロップ)を混ぜたドラッグドリンク「リーン」が濁った紫色になる様子。
Is this that punch, drunk, and love it, no buggy?
これがパンチドランク・ラブってやつか? バギーは抜きでな
※ポール・トーマス・アンダーソン監督の映画『Punch-Drunk Love』と、ドラッグで酩酊(Drunk)して愛を感じる状態を掛け合わせたワードプレイ。
Eyes bloody when we out in public
人前に出る時、俺たちの目は血走ってる
I'm hubby, she say she love me
俺は旦那気取りで、彼女は俺を愛してるって言う
Wasted money on syrup and honey, she think she Duffy
シロップとハチミツに金を無駄遣いする、彼女は自分がダフィーだとでも思ってるのか
※イギリスのシンガーDuffyの楽曲「Syrup & Honey」への言及と、リーンの主成分であるシロップ(Syrup)を掛けている。
Then I became a druggy, enhanced my fame and money
そして俺はヤク中になり、名声と金を増やしていった
And for your pain and sufferin', my karma's waitin' for me
お前が味わった苦痛と苦しみに対して、俺にはカルマが待ち受けてる
Expecting payments from me
俺からの償いを期待してるんだろうが
But she won't get a damn thing from me
俺から得られるものなんて何一つねえよ
She just might get a band-aid from me
せいぜい絆創膏くらいはくれてやるかもな
※深く傷つけておきながら、安っぽい応急処置しかしないという冷酷なクズ男のスタンス。
You swear the Benz and these bands ain't from me
ベンツもこの札束も、俺から貰ったもんじゃないって言い張るんだな
※「bands」は札束のこと。直前の「band-aid」と韻を踏みつつ、別れ際に女性が「あなたの金目当てじゃない」と強がる様子を描写している。
[Refrain: A$AP Rocky & Joe Fox]
I know I'm a scumbag and now your heart broke
俺がクズ野郎だってことは分かってる、そして今、お前の心は砕け散った
The night is still young, for you to sip and whine
夜はまだ浅い、お前が酒を啜って泣き言を言うにはな
※「sip and whine」はワインを飲む(sip wine)と、愚痴をこぼす・泣き言を言う(whine)の掛詞であり、曲のタイトルの回収。
(Slow, slow, slow) Let me see you whine
ゆっくり、ゆっくり、お前の泣き言を聞かせてみろ
※「whine」はレゲエやダンスホールにおける腰を振るダンス(ワイン)のダブルミーニングとしても機能する。
(Slow, slow, slow, oh yeah)
ゆっくりと、ゆっくりとな
I know your heart is broken (Oh), pick up your wine glass
お前の心が折れてるのは分かってる、ワイングラスを手に取りな
With your fine ass, before you whine fast whine slow
そのイイ女っぷりで、急いで泣き言を言う前に、ゆっくりと愚痴をこぼしな
(Slow, slow, slow) Let me see you whine
ゆっくり、ゆっくり、お前の泣き言を聞かせてみろ
(Slow, slow, slow, oh yeah)
ゆっくりと、ゆっくりとな
[Chorus: Joe Fox]
This love, this love, this love won't last forever
この愛は、この愛は永遠には続かない
This love, this love, this love gon' own our eyes
この愛は、この愛は俺たちの目を奪うだろう
[Bridge: M.I.A. & Future]
How the fuck am I supposed to live? (Hey)
いったいどうやって生きていけっていうの?
How many fucks am I supposed to give? (Hey)
これ以上、どう気にかけろっていうの?
How the fuck am I supposed to feel?
いったいどう感じればいいのよ?
Treated like a bill, cut the check and split (Yeah, hey)
請求書みたいに扱われて、小切手を切られてお別れってわけ
※M.I.A.による女性側の悲痛な怒りの代弁。感情を無視され、金で関係を清算されることへの強烈な嫌悪感。
Tell your new bitch she can suck a dick (Hey)
お前の新しいビッチに言ってやりな、チンポでもしゃぶってろって
Tell your new bitch she can suck a dick (Yeah)
お前の新しいビッチに言ってやりな、チンポでもしゃぶってろって
Tell your new bitch she can suck a dick
お前の新しいビッチに言ってやりな、チンポでもしゃぶってろって
Tell your new bitch she can suck a dick (Yeah)
お前の新しいビッチに言ってやりな、チンポでもしゃぶってろって
[Verse 2: Future]
You the one that was puttin' up with me (Hey)
俺に耐え続けてくれたのはお前だった
You see how these streets corrupted me (Hey)
このストリートがどうやって俺を腐らせたか、見てきただろ
I gotta conquer everything in front of me (Hey)
俺は目の前にあるすべてを征服しなきゃならないんだ
Even though I broke your heart, how can you turn on me? (I know)
お前の心を壊したとはいえ、どうして俺に背を向けられるんだ?
※自分勝手な理屈で相手を責める、Future特有の「Toxic(有害な)」なマインドセットの表れ。
We with the shits on the real
俺たちはマジでヤバいことに首を突っ込んでる
I do this shit on the real, I like them drinks on the real (I know)
俺はマジでやってる、マジであのドリンク(リーン)が好きなんだ
I fuck your bitch on the real (Woo)
俺はお前のビッチとマジでヤる
We do this shit on the real, keep it real on the real (Uh)
俺たちはマジでやってる、マジでリアルを貫くんだ
I was just keeping it G (Hey), she don't spend money at first (Hey)
俺はただギャングスタでいただけさ、彼女は最初は金なんて使わなかった
Say you're in love with me (Hey), but I know it never gon' work
俺を愛してるって言うが、絶対に上手くいかないって俺には分かってる
I come through, top back, hangin' out the Vert (Skrrt)
オープンカーのルーフを開けて、コンバーチブルから身を乗り出して現れるぜ
Eyes screwed up, I'm drinkin' syrup (Woo, yeah)
目はトロンとしてる、俺はシロップを飲んでるんだ
※「screwed up」はリーンで極度に酩酊している状態と、テキサスや南部の「Chopped & Screwed」カルチャーへのリファレンス。
I know that look that you givin' me (Yeah)
お前が俺に向けるその眼差しの意味は分かってる
It's killin' you softly mentally (Hahah)
それがお前の精神をゆっくりと殺してるんだろ(ハハハ)
※Fugeesなどの名曲「Killing Me Softly」の引用。女性が精神的に崩壊していく様を冷酷に笑い飛ばしている。
[Refrain: A$AP Rocky, Joe Fox & Future]
I know I'm a scumbag and now your heart broke (I know)
俺がクズ野郎だってことは分かってる、そして今、お前の心は砕け散った
The night is still young (Uh), for you to sip and whine
夜はまだ浅い、お前が酒を啜って泣き言を言うにはな
(Slow, slow, slow) Let me see you whine
ゆっくり、ゆっくり、お前の泣き言を聞かせてみろ
(Slow, slow, slow, oh yeah)
ゆっくりと、ゆっくりとな
I know your heart is broken, pick up your wine glass (I know your heart)
お前の心が折れてるのは分かってる、ワイングラスを手に取りな
With your fine ass, before you whine fast whine slow (I know your heart)
そのイイ女っぷりで、急いで泣き言を言う前に、ゆっくりと愚痴をこぼしな
(Slow, slow, slow) Let me see you whine
ゆっくり、ゆっくり、お前の泣き言を聞かせてみろ
(Slow, slow, slow, oh yeah)
ゆっくりと、ゆっくりとな
