Artist: Drake
Album: For All The Dogs
Song Title: BBL Love (Interlude)
概要
「BBL Love (Interlude)」は、2023年のアルバム『For All The Dogs』に収録された、Drakeの猜疑心とアイロニーが交錯するメロウなインターリュードである。タイトルの「BBL」とはブラジリアン・バット・リフト(豊尻手術)の略であり、「愛はBBLのようなものだ。実際に触れてみるまでは本物かどうか分からない」という本作を象徴する秀逸なパンチラインから幕を開ける。Drakeは、もし自分が大スターではなくしがないトラック運転手だったとしても、女性たちは自分を愛してくれるだろうかという「Sad Boy」的な孤独を歌う一方で、彼氏連れでライブに来て自分に色目を使う女性を軽蔑して突き放す。サンタクロースやマフィア映画のキャラクターを用いた巧みなワードプレイを披露しつつ、最後は伝説的シンガーのSade(シャーデー)が架空のラジオ局「BARK Radio」のDJとして登場するという、非常にコンセプチュアルでラグジュアリーな一曲だ。
和訳
[Intro]
Ooh, yeah
[Verse 1: Drake]
Bust that pussy open for a real one
本物のためにそのプッシーを開きな
She call me her baby like I'm still one
彼女は俺を「ベイビー」と呼ぶ、まるで俺がまだ赤ん坊であるかのようにな
They say love's like a BBL, you won't know if it's real until you feel one
愛はBBLみたいなものだって奴らは言う、実際に触れてみるまでは本物かどうか分からないってな
※BBL(ブラジリアン・バット・リフト)は自身の脂肪を臀部に注入する美容整形。シリコンとは異なり触り心地が自然であることと、現代の女性の「見分けのつかない偽物の愛」をかけている。
Can I feel it? Can I feel it? Can I feel it? Can I feel one?
触ってもいいか? 触ってもいいか? 触ってもいいか? 一度触らせてくれないか?
Can I feel it? Can I feel it? Can I feel?
触ってもいいか? 触ってもいいか? 触ってもいいか?
[Verse 2: Drake]
Sometimes, I think to myself, "What if I was somebody else?"
時々、俺は自問する。「もし俺が他の誰かだったらどうだろう?」
Would your ass still be here?
君のそのケツは、まだここにいるだろうか?
What if I had a CDL leavin' outta STL
もし俺がCDLを持っていて、STLから出発し
On the way to ATL in a big eighteen-wheel
巨大な18輪トラックでATLに向かっている途中だったとしたら
※「CDL」は商用運転免許(Commercial Driver's License)。「STL」はセントルイス、「ATL」はアトランタ。自分が大スターではなく、しがない長距離トラックの運転手だったとしても愛してくれるかという、富と名声に対する根深い猜疑心。
Would your ass still be here?
君のそのケツは、まだここにいるだろうか?
Would your ass still be here?
君のそのケツは、まだここにいるだろうか?
Would you love Ed like you love Drake?
俺がドレイクじゃなくてエドでも愛してくれるか?
Love Fred like you love Drake?
フレッドでも愛してくれるか?
Love Greg like you love Drake?
グレッグでも愛してくれるか?
Love Ced like you love Drake?
セドでも愛してくれるか?
Thought you said that you love Drake?
君はドレイクを愛してるって言ったよな?
Thought you said that you love Drake?
君はドレイクを愛してるって言ったよな?
Thought you said, ayy
君はそう言ったはずだ、エイ
Your man brought you to the Drake show
君の男が君をドレイクのショーに連れてきた
Front row and paid all cash
最前列のチケットを全額現金で払ってな
Dressed up to the nines, girls showin' all titties, showin' all ass
完璧に着飾って、女の子たちは胸もケツも丸出しにしている
Lookin' at me like you're single, lookin' like you got a hall pass
フリーの身であるかのように俺を見つめている、まるでホールパスをもらったみたいにな
※「hall pass」は学校の廊下通行許可証から転じ、パートナー公認で他の人と浮気をする許可のこと。
Better take your ass home tonight and love that man like you say you love Drake
今夜はさっさと家に帰って、ドレイクを愛してるって口にするのと同じくらい、その男を愛してやれよ
※彼氏に奢ってもらってライブの最前列に来ているのに、ステージ上のDrakeに色目を使う打算的な女性への冷蔑。
[Verse 3: Drake]
I'm a well-known player, I'm a well-known trick
俺は有名なプレイヤーだ、有名な女遊びの標的さ
I'm as well as well-known gets with a long list
有名になればなるほど、長いリストができあがる
Of some ho-ho-hoes still waitin' on a gift
まだプレゼントを待っている、あのホー・ホー・ホーども(ビッチたち)のな
Guess them ho-ho-hoes still believe in Saint Nick, yeah
あのホー・ホー・ホーどもは、まだセント・ニックを信じてるらしいぜ
※サンタクロースの笑い声「Ho Ho Ho」と、ふしだらな女「Hoes」をかけたお決まりのワードプレイ。「Saint Nick」はサンタクロースのこと。
I'm a Saint, alright? I'll Franklin Saint a bitch
俺は聖人(セイント)だ、分かったか? ビッチをフランクリン・セイントみたいに扱ってやるよ
※ドラマ『スノーフォール』の主人公で冷酷な麻薬王の「Franklin Saint」とサンタクロースの「Saint Nick」をかけた高度な言葉遊び。女に貢ぐだけの優しいサンタではなく、冷酷なマフィア(Mob Boss)のように接するという宣言。
I don't know what you thought this was, baby girl, but that ain't this
君がこれを何だと思っていたかは知らないが、ベイビーガール、そういうんじゃないんだ
I don't know who said you a slick
誰が君のことを賢い(スリック)なんて言ったのか知らないが
Now my uncle, that boy slick
俺の叔父さん、あいつは賢いぜ
I don't know who said you was thick
誰が君のことをグラマラス(シック)なんて言ったのか知らないが
Now see ****, that girl thick
ほら、あの子を見な、あの子はグラマラスだぜ
※「thick」は女性の魅力的な曲線美のこと。伏せ字部分(****)には特定の女性の名前が入っていたと推測される。
Nah, I ain't name droppin', I'm just game droppin'
いや、名前をひけらかしてる(ネームドロップ)わけじゃない、ただゲーム(知識)を教えてやってるだけだ
I'm just plane hoppin'
俺は飛行機を乗り継いでるだけさ
Hoppin' out and hoppin' in
飛び出して、また飛び乗る
You gon' have to run that top again
お前はもう一度トップ(フェラ)をしなきゃならないだろうな
These boys prayin' I don't drop again
この野郎どもは、俺がもう曲をドロップしないことを祈ってるのさ
※Drakeが曲をリリース(drop)するたびにチャートを独占するため、同業者たちが怯えているというマウント。
[Outro: Sade Adu]
This is Sade Adu
こちらはシャーデー・アデュ
And you're listening to BARK Radio
あなたが聴いているのは、BARK Radioです
※イギリスの伝説的シンガーSade(シャーデー)のフロントウーマン、Sade Adu本人が、アルバムのコンセプトである架空のラジオ局「BARK Radio」のDJとして登場するという超豪華なサプライズアウトロ。
