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Nothings Into Somethings - Drake 【和訳・解説】

Artist: Drake

Album: More Life

Song Title: Nothings Into Somethings

概要

「Nothings Into Somethings」は、2017年のプレイリスト・プロジェクト『More Life』に収録された、Drakeの「Sad Boy(女々しく未練がましい男)」的ペルソナが最も色濃く表れたインタールード的な一曲である。プロデューサーのG. Ryが手掛けた、夜のハイウェイを思わせるアンビエントなトラップ・ビートに乗せ、Drakeは元恋人の突然の「婚約」に対する生々しい動揺と不満を吐露する。ファンの間でこの元恋人とは、かつて熱愛が報じられた世界的テニスプレイヤーのセリーナ・ウィリアムズ(2016年末にRedditの創設者アレクシス・オハニアンと婚約)であると広く解釈されている。本人から直接ではなく、ネットのニュースや友人伝いで婚約を知ったことへの恨み節や、「招待状くらいくれてもいいだろう」という極めて身勝手で未練がましい本音が、紫色のシロップ(リーン)による酩酊感と共に歌い上げられた、OVO特有のメランコリックな名曲だ。

和訳

[Intro: DJ Paul]

You ever hear some slow tracks, you know what I'm sayin'?
ゆっくりとしたトラックを聴いたことがあるか?言ってること分かるだろ?
※テネシー州メンフィスのヒップホップ・グループ、Three 6 MafiaのDJ PaulのMCのサンプリング。

With, like, some pimpin' to it, or somethin'
ちょっとイカした(ピンピンな)要素が入ってるようなやつさ

That you can relax, pop a top to, or somethin'?
リラックスして、ボトルの蓋を開けられる(酒を飲める)ようなやつだ

[Verse 1: Drake]

Big cup of Ac', I'm drowsy
なみなみと注がれたアクタヴィスのせいで、意識が朦朧としている
※「Ac'」は咳止めシロップ(プロメタジン・コデイン配合)の有名ブランド「Actavis」のこと。スプライトなどで割ったドラッグ「リーン(パープル・ドランク)」を飲み、現実逃避して酩酊しているSad Boyの典型的な姿。

I'm still posted up where you first found me
俺は今でも、君が最初に俺を見つけた場所に居座り続けている

Did I just read that you just got engaged on me?
俺はたった今、君が婚約したって記事を読んだところか?
※前述の通り、セリーナ・ウィリアムズの婚約ニュースをネットで知った瞬間のリアルな衝撃を表現していると解釈されている。

I heard from your friend, you couldn't even tell me
君の友達から聞いたよ、君は俺に直接伝えることすらできなかったんだな

Or better yet, wait on me
それか、いっそのこと俺を待っていてくれてもよかったのに
※自分から身を固める決断はしなかったくせに、いざ相手が別の男と結婚すると知ると「俺を待つべきだった」と主張する、極めて身勝手な未練の極致。

[Chorus: Drake]

Nah, sha-nah-nah-nah-nah-nah
いや、シャ・ナ・ナ・ナ・ナ・ナ

Sha-nah-nah-nah-nah-nah
シャ・ナ・ナ・ナ・ナ・ナ

Can't just leave it off that way
こんな形で終わらせるなんてできないはずだ

Sha-nah-nah-nah-nah-nah
シャ・ナ・ナ・ナ・ナ・ナ

Sha-nah-nah-nah (Nah)
シャ・ナ・ナ・ナ(いや)

Can't just leave it off that way, nah
こんな形で終わらせるなんてできないはずだ、絶対に

[Verse 2: Drake]

Least, do I get an invitation or something?
せめて、招待状か何かはもらえるのか?

A statement or something?
それか、何かしらの報告くらいは?

Ask about that, you would say it was nothing
そのことについて尋ねれば、君は「何でもないことよ」って言うんだろうな

But here's another nothin' that you made into somethin'
だけど、君が「大したこと」へと変えてしまった「何でもないこと」が、また一つここにある
※ここでタイトルの「Nothings Into Somethings」を回収。かつてDrakeが二人の関係や別の男の存在を問い詰めた際、彼女は「何でもないこと(Nothings)」だと言い張っていたが、最終的に婚約という「重大なこと(Somethings)」へと発展させてしまったことへの痛烈な皮肉。

Can't just leave it off that way
こんな形で終わらせるなんてできないはずだ