Artist: Drake
Album: Views
Song Title: Still Here
概要
「Still Here」は、2016年にリリースされたメガヒットアルバム『Views』の中盤を支える、力強くも冷ややかなトラップ・アンセムである。Maneeshと40の共同プロデュースによるバウンシーなビートの上で、Drakeは世界的スターになってもなお地元トロント(The 6)に留まり続け、街を支配しているという「Mob Boss」としての絶対的なプライドを誇示する。歌詞の中には、トロントのストリートの交差点名や、自身のユダヤ系のルーツと「6」を掛けた高度なワードプレイが散りばめられている。同時に、富と名声を手にした途端に背を向けたかつての仲間や、薬物に依存するラッパーたちへの冷酷な皮肉も忘れない。成功の頂点に立ってもなお失われないハングリー精神と、孤独の中で神と対話する姿が描かれた、Drakeのキャリアにおける重要なマニフェストである。
和訳
[Intro]
Doin' well, dog
上手くやってるぜ、なあ
Yeah, me and all my
俺と、俺の仲間たち全員で
Yeah, me—yeah
ああ、俺は
[Chorus]
Me and all my niggas doin' well, doin' well, dog
俺と俺のダチは全員、上手くやってる、最高にな
You not from the city, I could tell, I could tell, dog
お前はこの街の出身じゃない、見れば分かるぜ
Did it, did it, did it by myself, by myself, dog
全部俺一人で、自分の力だけでやり遂げたんだ
Blew up and I'm in the city still, I'm still here, dog
大ブレイクしても俺はまだこの街にいる、俺はまだここにいるんだ
※世界的スターになった後も、活動の拠点をアメリカ(LAやNY)に完全には移さず、地元トロントに留まってシーンを牽引しているという絶対的な自負。
[Verse 1]
How did I finesse all of this shit from Jane and Weston?
ジェーンとウェストンの交差点から、どうやってこれほどの成功をかっさらったんだろうな
※「Jane and Weston」はトロント北西部にある労働者階級の交差点。自分のフッドの出身であることを誇示している。
Girls all in my bed and they don't trip off first impressions
俺のベッドには女たちが群がるが、第一印象なんて気にしちゃいない
Girls all in your bed and they just ask a hundred questions
お前のベッドにいる女たちは、質問ばかりしてくるだろ
I can't fuck with you no more 'cause you be actin' extra
お前とはもう関われない、大げさに振る舞いすぎるからな
Do your favorite rapper like my son, like my son though
お前らのお気に入りのラッパーを、俺の息子みたいに扱ってやるよ
※他のトップラッパーたちですら、自分の前では子供同然だという強烈なマウント。当時ビーフ状態にあったラッパーたちへのサブリミナルな威嚇。
Nothing mutual about my funds, 'bout my funds though
俺の資金に関しては、誰とも共有なんてしない
All you niggas fightin' over crumbs, where the bread at?
お前らはパンくずを巡って争ってるが、肝心のパン(大金)はどこにあるんだ?
※「Crumbs(パンくず)」と「Bread(金)」を掛けたストリート・スラング。小銭を奪い合う同業者たちへの冷笑。
How they feel about you where you're from, where yo bed at?
お前の地元じゃ、お前はどう思われてるんだ? どこで寝起きしてるんだ?
I don't need no pill to speak my mind, I don't need that
本音を言うためにクスリなんかに頼る必要はない、そんなものは不要だ
※ヒップホップシーンに蔓延するザナックスやパーコセットなどの処方薬依存に対するアンチテーゼ。素面でも圧倒的なラップができるという自信。
I make people pay me for my time, yeah, I need that
俺は自分の時間に対して人々に金を払わせる、ああ、それは俺に必要なものだ
And I see your girl like all the time, all the time though
それとお前の彼女にはしょっちゅう会ってるぜ、いつだってな
I can't tell you if she's yours or mine but I do know
彼女がお前のものか俺のものかは教えられないが、俺には分かってるのさ
※他人の恋人を寝取る、あるいは心を奪うという「Mob Boss」的な残酷なフレックス。
[Chorus]
Me and all my niggas doin' well, doin' well, dog
俺と俺のダチは全員、上手くやってる、最高にな
You not from the city, I could tell, I could tell, dog
お前はこの街の出身じゃない、見れば分かるぜ
Did it, did it, did it by myself, by myself, dog
全部俺一人で、自分の力だけでやり遂げたんだ
Blew up and I'm in the city still, I'm still here, dog
大ブレイクしても俺はまだこの街にいる、俺はまだここにいるんだ
[Verse 2]
Oh, and I'm back, dog
ああ、そして俺は戻ってきたぜ
Oh, you just went and turned your back, dog
お前は勝手に出ていって、俺に背を向けたんだ
I thought that we were family
俺たちは家族だと思っていたのに
You showed me that we can't be
そうじゃないってことを、お前が証明したんだ
※かつてOVOの傘下で親密だったが、別のレーベルと契約し離れていったThe Weekndへのサブリミナル・メッセージとファンの間では考察されている。
I gotta talk to God even though He isn't near me
神が近くに感じられなくても、俺は神に語りかけなきゃならない
Based on what I got, it's hard to think that He don't hear me
俺が手に入れたものを見れば、神が俺の声を聴いていないとは到底思えないからな
※莫大な成功を神の加護と捉えつつ、孤独を感じているSad Boy的な内省。
Hitting like that 30 on my jersey, man, I'm gifted
背番号30番みたいに的を射抜くぜ、なあ、俺には才能があるんだ
※NBAのスターステフィン・カリー(背番号30)のように、遠距離からでも正確にヒットを放つ(ヒット曲を生み出す)というメタファー。
Whole lot of sixes, but I'm still like
シックス(6)だらけの街にいるが、俺は今でも
Hallelujah, Hallelujah, Hallelujah, six-point star, Lion of the Judah
ハレルヤ、ハレルヤ、六芒星、そしてユダのライオンさ
※「6」はトロントの愛称だが、同時に「666(悪魔の数字)」を連想させる。しかしDrakeは、自分は悪魔崇拝ではなく「ユダヤ教の六芒星(ダビデの星)」であり「ユダ族のライオン(神聖な象徴)」だと宣言し、自身のユダヤ系のルーツを誇り高くレペゼンする高度なダブルミーニング。
All my niggas ain't off rockin' Gucci, one do it, then we all gotta do it
俺の仲間たちはグッチを着て休んでるわけじゃない、一人がやれば、全員でやり遂げるんだ
Got the key, now the door's open, and we all goin' through it
鍵を手に入れた、今ドアは開いている、俺たち全員でそこを通り抜けるのさ
Whole city at your head for the boy, I ain't even gotta call no one for it
お前の首を獲るために街全体がこの俺(The Boy)のために動く、誰かに電話をかける必要すらねえよ
※「The Boy」はDrakeの愛称。自分がわざわざ手を下さずとも、トロントの街全体が彼のために敵を排除するという、究極の「Mob Boss」の威嚇。
[Chorus]
Me and all my niggas doin' well, doin' well, dog
俺と俺のダチは全員、上手くやってる、最高にな
You not from the city, I could tell, I could tell, dog
お前はこの街の出身じゃない、見れば分かるぜ
Did it, did it, did it by myself, by myself, dog
全部俺一人で、自分の力だけでやり遂げたんだ
Blew up and I'm in the city still, I'm still—
大ブレイクしても俺はまだこの街にいる、俺はまだ—
[Outro]
Wow, all praise to the most high up...
いと高き神にすべての賛美を…
