Artist: Pharrell Williams (feat. Lauren London)
Album: In My Mind
Song Title: Show You How to Hustle
概要
Pharrell Williamsのソロデビューアルバム『In My Mind』(2006)収録の「Show You How to Hustle」は、ストリートの「ハッスル」とビジネスにおける「ハッスル」の二面性を描き出した楽曲である。客演には女優・モデルとして知られるLauren Londonを迎え、彼女の気怠いバックボーカルが楽曲に特有のフッド感を添えている。Neptunesによる重低音の効いたミニマルなビートの上で、PharrellはVerse 1で架空のハードコアな麻薬取引のストーリーをラップし、最後に「実は全部嘘だ」と落とすというユーモアを見せる。彼自身はストリートの売人ではなかったが、隣にあったクラックハウスの現実を間近で見てきた観察者であり、彼が提示する真の「ハッスル」とは、音楽とファッションビジネスによって莫大な富と名声を築き上げることであった。Usherの楽曲やフェラーリ、Jacob the Jewelerなどの巧妙なネームドロップを交えながら、知的な成り上がりの美学を説く、ファレル流のコンシャスなストリート・アンセムである。
和訳
[Intro: Pharrell Williams]
Yo uh-huh
ヨォ、アハン
Yessir
その通りさ
Turn everything up some more
すべての音をもっと上げてくれ
The drums you know, the music and shit
ドラムも、ミュージックも全部だ
(Holla back) I'm goin' for it now
(声を上げな)今からブチかますぜ
(Holla back) Yessir
(声を上げな)その通り
(Holla back) Ayo
(声を上げな)エヨ
[Verse 1: Pharrell Williams]
In the heart of a re-up, it's somethin' like a g-up
再仕入れの真っ最中、ギャングの抗争直前みたいな雰囲気だ
※「Re-up」はドラッグの再仕入れ、「G-up」はギャングとしての気合を入れる、あるいは武装することを意味するストリート・スラング。
M-C-A fingering that b-up or that c-up
M-C-AがBカップやCカップを弄り回してる
※「M-C-A」は音楽業界やレーベルの隠語とも解釈されるが、ヒップホップファンの間では「Empty safe, fingering that B cup or that C cup(空の金庫、BカップやCカップを揉んでいる)」というフレーズのダブルミーニング、あるいは表記揺れであると考察されている。
Fiends creep up with their flesh lookin beat up
ジャンキーたちが忍び寄ってくる、その肉体はボロボロに見えるぜ
※「Fiends」は麻薬中毒者のこと。
And my tennis ball is stuffed with enough work to fill a tea cup
俺のテニスボールには、ティーカップを満たすほどの「ブツ」が詰まってる
※テニスボールに切り込みを入れて中にドラッグ(Work)を隠す、ストリートの売人の典型的な手口。
He opened up his jacket, I opened up my packet
奴がジャケットを開き、俺はパケを開く
He pulled out his money, I'm pullin' out that honey
奴が金を取り出し、俺はその甘いブツを取り出す
He stuff it in his stem soon as he took it from me
俺から受け取るや否や、奴はそれをパイプに詰め込んだ
※「Stem」はクラック・コカインを吸引するためのガラスパイプの隠語。
Yellow teeth chapped lips and his nose is runny
黄色い歯にひび割れた唇、鼻水も垂らしてる
He lit that shit, he hit that quick
奴はそれに火をつけ、素早く吸い込んだ
As if I was high I asked him where them bricks at, shit
まるで俺までハイになったみたいに、俺は奴にキロ単位のブツの隠し場所を聞き出したのさ
※「Bricks」はキロ単位で圧縮された麻薬の塊。
He smiled as if he was payin' homage
奴は敬意を払うかのように微笑んだ
He said in the back of the apartment
アパートの奥にあるって答えたぜ
Where they be selling ganja
あいつらがガンジャを売ってる場所さ
But beware of the AK held by Haitian Thomas
だけどハイチアン・トーマスが持ってるAKには気をつけろよ
Son gotta keep him high in them bottoms or some old pajamas
あいつにはパンツ一丁か古いパジャマ姿のまま、ハイにさせとかなきゃな
I said shit my nigga take another hit
俺は「クソ、もう一服しな」と言ってやった
We ran up in that crib with them Uzis and them Sigs
俺たちはウージーとシグを構えて、そのアジトに押し入った
※「Uzis」はウージー・サブマシンガン、「Sigs」はSIG Sauer製の拳銃。
Give up the work or we tyin' up the kids
ブツを渡せ、さもなきゃガキどもを縛り上げるぞ
Did I get that work? what you think, yes I did
俺がそのブツを手に入れたかって? どう思う? ああ、手に入れたとも
I didn't, actually that wasn't true
いや、手に入れてない。実は今のは全部嘘さ
※これまでストリートのハードコアなラップをしてきたが、それが自身のリアルではないことを告白するファレルらしいユーモア。
But if you aspire to hustle that's a
だが、お前がハッスルで成り上がりたいと望むなら
How-to to you
これがハウツーってやつさ
[Chorus: Pharrell Williams & Lauren London]
This that shit make you wanna hustle
これがハッスルしたくなるってヤツさ
Carry squirt guns shootin' metal wit muffles
サプレッサー付きで金属の弾を撃ち出す「水鉄砲」を持ち歩く
※「Squirt guns(水鉄砲)」は銃の皮肉な隠語。「Muffles」は消音器。
Trunk full of cash wit a couple of duffles
ダッフルバッグをいくつか積んで、トランクを現金で満たすんだ
So we can sip wine and eat a bundle of truffles
ワインをすすり、トリュフを山ほど食えるようにな
We gonna show you how to hustle (Holla back)
ハッスルのやり方を教えてやるよ(声を上げな)
So you can style on these niggas (Holla back)
奴らの上で格好つけられるようにな(声を上げな)
So you can style on these niggas (Ya, follow that)
奴らを見下してスタイルを決めろ(ああ、ついてきな)
So you can style on these niggas (Well, follow this)
奴らを出し抜いてクールに振る舞え(さあ、これについてきな)
[Verse 2: Pharrell Williams]
Its incredible how I etch my plans out
自分がどう計画を彫り込んでいくか、信じられないくらい見事だぜ
To be physically subtle and financially stand out
肉体的には目立たず、経済的には圧倒的に際立つようにな
You should see me stick the baguettes on my hands out
バゲット・ダイヤを敷き詰めた俺の両手を見てみなよ
※「Baguettes」は長方形にカットされたダイヤモンドのこと。
And literally carve a structure so no one can touch ya
文字通り、誰も手出しできないような構造を作り上げるんだ
Teenage girls'll love ya and models wanna fuck ya
10代の女の子たちに愛され、モデルたちはお前と寝たがる
Ice cream ya way on to somebody's magazine cover
アイスクリームを着こなして、誰かの雑誌の表紙を飾るのさ
※「Ice cream」はPharrellが手がけるストリートファッションブランド。
So much money that the lid threatens eruption
金がありすぎて、蓋が吹き飛びそうなくらいだ
And the bank says you don't
そして銀行はこう言うのさ
Have to call like you're Usher
アッシャーみたいに「電話しなくていい」ってな
※PharrellがプロデュースしたUsherの大ヒット曲「U Don't Have To Call」にかけたパンチライン。VIP顧客であるため銀行側からすべて処理してくれるという富の象徴。
And I ain't kill or sell drugs to nobody
俺は誰も殺しちゃいないし、誰にもドラッグを売ったことはない
But I know niggas that kill and stretch work like pilates
だけど、人を殺し、ピラティスみたいにブツを「引き伸ばす」奴らなら知ってるぜ
※「Stretch work」はコカインに不純物を混ぜて量を水増しするストリートの手口。それをピラティスのストレッチに掛けている。
Nigga the crack house was literally right beside me
文字通り、俺のすぐ隣にクラックハウスがあったからな
When them fiends hit that shit they kick just like karate
ジャンキーたちがそいつを吸うと、空手みたいに蹴りを入れて暴れるのさ
We named one Bruce lie, one slim Kelly
俺たちは一人をブルース・ライ、もう一人をスリム・ケリーって呼んでた
※嘘つき(Lie)のブルース・リー、ガリガリのR. Kelly(Slim Kelly)という、フッドの奇妙な住人たちにつけた皮肉なニックネーム。
Who issued too much quicker than luis rank and m belly
ルイス・ランクやM・ベリーよりも早く大量に消費しちまうような奴らさ
※この一節はファンの間で「loose change and an empty belly(小銭と空っぽの胃袋)」という言葉遊びの隠語、あるいは音声表記の揺れと解釈されており、ジャンキーが手持ちの小銭をすべてドラッグに注ぎ込み飢えている様を描写している。
Yeah, I escaped but there's nothing you can tell me
ああ、俺はそこから抜け出した。だからお前が俺に説教できることなんて何もない
'Cause though I paperchase my memories won't fail me
俺は金を追い求めているが、あの頃の記憶が色褪せることはないからな
※「Paperchase」は金を稼ぐこと。
[Chorus: Pharrell Williams & Lauren London]
This that shit make you wanna hustle
これがハッスルしたくなるってヤツさ
Carry squirt guns shootin' metal wit muffles
サプレッサー付きで金属の弾を撃ち出す「水鉄砲」を持ち歩く
Trunk full of cash wit a couple of duffles
ダッフルバッグをいくつか積んで、トランクを現金で満たすんだ
So we can sip wine and eat a bundle of truffles
ワインをすすり、トリュフを山ほど食えるようにな
We gonna show you how to hustle (Holla back)
ハッスルのやり方を教えてやるよ(声を上げな)
So you can style on these niggas (Holla back)
奴らの上で格好つけられるようにな(声を上げな)
So you can style on these niggas (Ya, follow that)
奴らを見下してスタイルを決めろ(ああ、ついてきな)
So you can style on these niggas (Well, follow this)
奴らを出し抜いてクールに振る舞え(さあ、これについてきな)
[Verse 3: Pharrell Williams]
In the hood wake up to the hammer noise
フッドではハンマーの音で目を覚ます
※「Hammer」は銃の撃鉄の音、あるいはストリートの暴力の比喩。
Sound like the work of my jerks the swagger boys
俺のバカな仲間たち、スワガー・ボーイズの仕業みたいだな
Pull up in them eyes wide open
目を丸くするようなヤバい車で乗り付ける
Stack of toys
おもちゃの山さ
※「Toys」は高級車や高級時計などの大人のオモチャを指す。
If your girl want to leave with us that's her choice
お前の女が俺たちと一緒に行きたがるなら、それは彼女の勝手だぜ
The feelin throbbin' I got it and poppin' phenomenon
脈打つような感覚、俺はそれを手に入れ、弾けるような現象を起こす
Nigga signed a million dollar check wit his pajamas on
パジャマ姿のままで100万ドルの小切手にサインするのさ
Film it like a porno no need to re-word it
ポルノみたいに撮影しろよ、言い換える必要なんてない
Nigga the Enzo just came and I ain't have to jerk it
エンツォが「イッた(届いた)」ぜ、俺が自分で「シゴく(運転する)」必要もないのさ
※フェラーリ・エンツォ。車が納車されたこと(came)と性的絶頂(came)、自分で運転する/自慰行為(jerk)を掛けた高度なダブルミーニング。
Yeah niggas you heard it the perversion of stars
ああ、聞いた通りさ。これがスターの倒錯ってやつだ
I guess if I go in my garage it'd be a ménage
ガレージに行けば、そこはメナージュ・ア・トロワ(乱交)みたいなもんだ
※高級車が所狭しと並んでいる様を、性的な表現で例えている。
Niggas can't hate on this like summer in '84
1984年の夏みたいに、誰もこれを憎むことなんてできないぜ
※ヒップホップ黎明期のクラシックな時代へのノスタルジーとリスペクト。
Knee highs and potato chips
ニーハイソックスにポテトチップス
New cript and Florida were the soul core corridors
新しいクリップやフロリダが、ソウルの中心となる回廊だった
※当時のストリートカルチャーや地域性がシーンの中心であったことへの言及。
Yes them babies mine, fuck I need to go on Maury for
そうさ、その赤ん坊たちは俺の子供だ。なんでモーリーの番組になんか出なきゃいけないんだ
※『Maury』はDNA鑑定で子供の父親を暴く有名なテレビ番組。自分の成功や遺産(babies)が自分のものであることは明白だという自負。
Rewire my brain, aspire to attain
俺の脳の配線を繋ぎ直し、さらなる獲得を熱望する
Tell Jacoblight on the platinum keep the fire in the chain
ジェイコブに伝えてくれ。プラチナを輝かせ、チェーンの炎を絶やさないようにな
※「Jacob」はヒップホップ界御用達の宝石商Jacob the Jeweler。ダイヤの輝き(fire)をキープしろという要求。
Yikes I mean ice on the motherfucker gleam
ヤバいぜ、つまり最高に輝くアイス(ダイヤ)のことさ
I guess if my ice is fire it leave you niggas stinged
俺のアイスが炎なら、お前らは火傷してチクチク痛むだろうな
See there's you, there's me, and there's between
いいか、お前がいて、俺がいて、その間には隔たりがある
If you remove the between you see I achievin' you dreams
その隔たりを取り除けば、俺がお前の夢を体現していることがわかるはずさ
※I achievin' you dreams = I'm achieving your dreams。リスナーの理想の姿をファレル自身が実現しているという究極のフレックス。
[Chorus: Pharrell Williams & Lauren London]
This that shit make you wanna hustle
これがハッスルしたくなるってヤツさ
Carry square guns shootin' metal wit muffles
サプレッサー付きで金属の弾を撃ち出す「四角い銃」を持ち歩く
Trunk full of cash wit a couple of duffles
ダッフルバッグをいくつか積んで、トランクを現金で満たすんだ
So we can sip wine and eat a bundle of truffles
ワインをすすり、トリュフを山ほど食えるようにな
We gonna show you how to hustle (Holla back)
ハッスルのやり方を教えてやるよ(声を上げな)
So you can style on these niggas (Holla back)
奴らの上で格好つけられるようにな(声を上げな)
So you can style on these niggas (Ya, follow that)
奴らを見下してスタイルを決めろ(ああ、ついてきな)
So you can style on these niggas (Well, follow this)
奴らを出し抜いてクールに振る舞え(さあ、これについてきな)
