Artist: Wu-Tang Clan & Mathematics (feat. Kurupt & Ralph McDaniels)
Album: Black Samson, The Bastard Swordsman
Song Title: Sucker Free City
概要
「Sucker Free City」は、Wu-Tang Clanの長年のDJでありプロデューサーであるMathematicsが手掛けたトラックであり、西海岸の伝説的グループDogg Pound(DPG)のKuruptと、ヒップホップ界の重鎮ビデオディレクターであるRalph McDanielsをフィーチャーした特異なインタールード的な楽曲だ。本トラックは全編を通してKuruptによるスポークンワード(語り)で構成されており、西海岸と東海岸のレジェンドたちが90年代から2000年代という激動の時代を共に生き抜いてきた歴史の重みを力強く宣言している。Daz DillingerやSnoop DoggといったDPGの面々と、RZA、Method Man、RaekwonらWu-Tangのメンバーを並列してシャウトアウトする構成は、東西の壁を超えた深い連帯を示している。また、共にシーンを去ったNate DoggとOl' Dirty Bastardへの追悼を捧げる一方で、軟弱な現代のフェイクラッパーたちに対しては放送禁止用語を交えた強烈なディスを放っており、Kuruptらしい生々しいギャングスタのバイブスと、決してブレることのないハードコアなヒップホップ精神が凝縮された一曲である。
和訳
[Interlude: Kurupt]
(This is a Super Mathematics LP)
(これはスーパー・マスマティクスLPだ)
Ayy, ayy, ayy, check this shit out, man
エイ、エイ、エイ、これを聞きな
We done been to the sky and back, you understand me?
俺たちは空まで行って戻ってきたんだ、分かるか?
※ヒップホップゲームの頂点(空)に登り詰め、そして今もなおストリートの現実に足を着けているという比喩。
Walkin' on clouds to the ground
雲の上から地面まで歩いてきたんだ
Fuck that shit, my nigga
そんなクソみたいな話はいいんだよ、俺のダチ
We ridin', you dig?
俺たちは今も走り続けてる、分かるか?
We done made it through it all, my nigga
俺たちはすべてを乗り越えてきたんだ、俺のダチ
We done went through the '90s, survived
90年代を通り抜け、生き残ってきた
※東西抗争などの激動と死が蔓延した1990年代のヒップホップシーンをサバイブしたことへの誇り。
We done went through 2000, we still here
2000年代も通り抜け、俺たちはまだここにいる
We still pushin'
今でも前へ押し進んでるぜ
Mathematics (RZA)
マスマティクス(RZA)
Blue (Meth)
ブルー(Meth)
※BlueはKuruptが所属する西海岸のCripスのギャングカラー。そこにWu-TangのMethod Man(Meth)を同列に並べている。
Kurupt Young Gotti (Raekwon)
コラプト・ヤング・ゴッティ(Raekwon)
Dogg Pound, DPG (Ghost)
ドッグ・パウンド、DPG(Ghost)
※Dogg Pound GangstazとWu-TangのGhostface Killahを呼応させ、東西のレジェンドの連帯を強調。
Daz, Snoopy, Soopafly
ダズ、スヌーピー、スーパフライ
※Daz Dillinger、Snoop Dogg、Soopaflyという西海岸Dogg Pound周辺のファミリーたち。
Nate Dogg, rest in peace
ネイト・ドッグ、安らかに眠れ
※2011年に他界した西海岸のフック・マスター、Nate Doggへの追悼。
Rest in peace, ODB
安らかに眠れ、ODB
※2004年に他界したWu-Tang ClanのOl' Dirty Bastardへの追悼。
You dig what I'm sayin'?
俺の言ってることが分かるか?
These other niggas, man, they ain't— they full of shit, nigga
他のニガども、あいつらはクソにまみれてるんだよ、ニガ
They ain't shit, my nigga
あいつらはクソの価値もねぇ、俺のダチ
They equivalent to bitches, my nigga
あいつらはビッチと同等だぜ、俺のダチ
※自分たちのような歴史も覚悟もない、現代の軟弱なラッパーたちへの痛烈なディス。
Might as well be walkin' around with Tampaxes and put shit in they ass
タンポンを持ち歩いて、ケツにクソでも突っ込んで歩いてるようなもんだ
※極めて下品な表現を用いて、フェイクなラッパーたちを臆病者として完膚なきまでに見下している。
What the fuck you thought this was, nigga?
これらを一体何だと思ってたんだ、ニガ?
※Wu-TangとDogg Poundというハードコアな本物たちの連合を甘く見るなという警告。
We gon' do what the fuck we wanna do
俺たちは自分たちのやりたいことをやる
How we wanna do it, the way we wanna do it
俺たちがやりたいように、俺たちのやり方でな
When we wanna do it, motherfucker
俺たちがやりたい時にな、マザーファッカー
