Artist: Erykah Badu & The Alchemist
Album: Before the World Blows
Song Title: Next 2 U
概要
本作「Next 2 U」は、Erykah BaduとThe Alchemistによるコラボーレーション・アルバム『Before the World Blows』に収録された、極めてパーソナルで甘美なラブソングである。The Alchemistが作り出すレトロで浮遊感のあるソウルフルなループの上で、Baduは複雑な哲学やコンシャスなメッセージを一旦横に置き、「一緒にブラントを吸いたい」「ただ隣にいたい」というピュアで無防備な愛情を歌い上げている。「放課後(after school)」という言葉を用いてティーンエイジャーのような初々しさを演出する一方で、80年代ヒップホップのレジェンドであるBiz Markieのフレーズを引用し、二人の関係性の長さを成熟した視点で表現するバランス感覚は彼女ならではだ。アウトロではスタジオでの生々しいやり取りがそのまま収録されており、さらに同アルバムの別曲「Valentine」のフレーズ(She gon' let him slide)が意図的にリフレインされるなど、アルバム全体を通したストーリーテリングと伏線回収が見事な一曲である。
和訳
[Intro: Erykah Badu]
I, oh, I
私、あぁ、私
I, I do
本当に、そうしたいの
[Chorus: Erykah Badu]
I wanna smoke blunts with you
あなたと一緒にブラントを吸いたい
※「blunt」は葉巻の葉でマリファナを巻いたもの。気取らないリラックスした時間を共有したいという愛情表現。
(Music)
(音楽)
I wanna get drunk with you, I do
あなたと一緒に酔っぱらいたい、本当にそうしたいの
I wanna be next to you, I do, mm
あなたの隣にいたい、本当にそうしたいの
I wanna be next to you, I do
あなたの隣にいたい、本当にそうしたいの
[Verse: Erykah Badu]
I can't even lie
嘘なんてつけないわ
You're the only one that's on my mind
私の頭の中はあなたのことだけでいっぱい
And I can't wait to see you after school
放課後にあなたに会うのが待ちきれないの
※大人の女性である彼女が「放課後」という言葉を使うことで、まるで学生時代のような純粋で初々しい恋心を表現している。
Follow me and we gon' break the rules
私についてきて、一緒にルールを破りましょう
I can't even fly
空を飛ぶことすらできないわ
You're the only one that gets me high
私をハイにさせてくれるのはあなただけ
We go back like "No One Beats The Biz"
私たちは「No One Beats The Biz」の頃からの長い付き合いね
※ヒップホップのレジェンド、Biz Markieのアイコニックなフレーズ(元々はNYの家電量販店「Nobody Beats the Wiz」のCMのパロディ)へのオマージュ。80年代後半から90年代初期のゴールデンエラからの、古く深いストリートの絆を示している。
Ayy, and when you see me, you know what it is
あなたが私を見る時、言葉にしなくても全て分かってるはずよ
So bring it back now
だから、あの頃のように戻りましょう
[Chorus: Erykah Badu]
I wanna take walks with you, I do
あなたと一緒に散歩したい、本当にそうしたいの
Walk with you (I do)
あなたと一緒に歩きたい(本当に)
I wanna just talk with you, talk with you (Talk with you)
ただあなたと話がしたい、あなたと話がしたいの(あなたと話がしたい)
Where are they, are they, are they?
みんなはどこにいるの?
I wanna be next to you
あなたの隣にいたい
I wanna be next to you, I do (Yeah)
あなたの隣にいたい、本当にそうしたいの (Yeah)
[Outro: Erykah Badu]
I'm 'bout to jump on this moog base
このモーグのベースに乗っかるところよ
※「Moog(モーグ)」は70年代のソウルやファンク、Gファンクで多用された伝説的なアナログシンセサイザー。スタジオでの生々しいセッションの空気をそのままパッケージしている。
Chav, turn it up
チャヴ、音量を上げて
※スタジオにいるエンジニアやプロデューサーへの直接的な呼びかけ。
I can't live without you
あなたなしでは生きられない
She gon' let him slide
彼女は彼を許してしまうのよ
※同じアルバムに収録された楽曲「Valentine」のサビのフレーズのリフレイン。ダメ男を許してしまう依存的な恋愛テーマを、この甘いラブソングの最後に再び挿入することで、二人の関係性の危うさを裏設定として提示している。
I can't live without you
あなたなしでは生きられない
She done came down, she done came through
彼女は降りてきて、やって来てくれた
I can't live without you
あなたなしでは生きられない
She gon' let it slide
彼女はそれを大目に見てしまうの
She done came down
彼女は降りてきたのよ
