Artist: Trippie Redd
Album: #NDA (HASHTAG NDA)
Song Title: DontWaitForMe
概要
「DontWaitForMe」は、彼のエモーショナルな側面とストリートの現実が交差する内省的な楽曲である。浮遊感のあるメランコリックなトラップビートに乗せ、Trippieは「自分を待たないでくれ」と孤独を望みながらも、過去の仲間の裏切りや、トップスターとしてのライフスタイルの代償を赤裸々に吐露している。特筆すべきは、Verseで繰り返される「over the phone(電話越し)」というフレーズだ。ビジネスの成功も、仲間との死別も、さらには我が子の初めての歩みすらも電話越しでしか体験できないという、多忙を極めるトップアーティストの虚無感と悲哀が鮮明に描かれている。親友であった故Chris Kingへの哀悼や、ビートルズを引き合いに出した絶対的な自信など、Trippie Redd特有のSad Boy的な精神性とハスラーとしての攻撃性が完璧なバランスで混在する、コアなファンの間で高く評価されるディープな一曲である。
和訳
[Chorus]
For the one time
今回だけは
Swear it's only me, it's only one side
誓って俺だけだ、一方通行なんだ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no, don't wait (Yeah)
俺を待たないでくれ、待つな (Yeah)
Making my way to the Westside
ウェストサイドへ向かっている
In the end, it ends up being the best high
結局のところ、それが最高のハイになるんだ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no, don't wait
俺を待たないでくれ、待つな
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no, don't wait
俺を待たないでくれ、待つな
Don't hate on me, no
俺を憎まないでくれ
Don't hate on me, no
俺を憎まないでくれ
Don't hate on me, wait, gon' hate
俺を憎まないでくれ、待てよ、どうせ憎むんだろ
I got some paper on me right now
今、俺は金を持ってる
※「paper」は紙幣、札束を意味するストリートスラング。
I got some bad bitches with me right now
今、俺のそばにはイケてるビッチたちがいる
Erase the past, I got some whiteout
過去を消し去る、俺はホワイトアウトを持ってるから
※「whiteout」は文字を消す修正液のことだが、ヒップホップの文脈ではコカインなどの白い粉(ドラッグ)を使って過去のトラウマを麻痺させるという暗喩でもある。
[Verse]
Up real late, I'm at the hideout
夜遅くまで起きてる、俺は隠れ家にいる
Up real late, I'm like a night owl
夜遅くまで起きてる、俺は夜更かしするフクロウみたいだ
Yeah, razorblade, you get sliced down
ああ、カミソリの刃だ、お前は切り刻まれる
We don't play, bitch, this my town
俺たちは遊びじゃない、ビッチ、ここは俺の街だ
Keep on hating on me (Yeah)
俺を憎み続けろ (Yeah)
Yeah, keep on waiting on me (Yeah)
ああ、俺を待ち続けろ (Yeah)
And I'm in the sky alone
そして俺は空に一人ぼっちだ
Live alone, die alone, bae, I'm fried alone
一人で生き、一人で死ぬ、ベイビー、俺は一人でハイになってる
※「fried」はドラッグや酒でひどく酔っ払った、または極度にハイになった状態を指すスラング。
I got Rick Owens, Raf Simons, YSL cologne
リック・オウエンス、ラフ・シモンズ、YSLのコロンを持ってる
※Rick OwensやRaf Simonsなど、ハイエンドなデザイナーズブランドをネームドロップし、自身の富とファッションセンスを誇示している。
Stupid bitch, I don't talk, I don't rap over the phone
バカなビッチめ、俺は電話越しでは喋らないし、ラップもしない
※盗聴や情報漏洩を警戒するハスラー特有のパラノイア。
Trill shit, I make the pretty bitch wet over the phone
リアルな話、俺は電話越しで可愛いビッチを濡らすんだ
※「Trill」は「True」と「Real」を掛け合わせたサザン・ヒップホップ発祥のスラング。
R.I.P. to Chris, we made a couple hundred racks over the phone
クリス、安らかに眠れ、俺たちは電話越しで何十万ドルも稼いだ
※「Chris」はTrippieの長年の親友でありコラボレーターであった故Chris Kingを指しているとファンコミュニティでは解釈されている。「rack」は1,000ドル。
Pretty bitch tryna stab me in the back over the phone
可愛いビッチが電話越しに俺の背中を刺そうとしている
Seen my baby take her first damn steps over the phone
俺の赤ん坊が初めて歩くのを電話越しで見た
※アーティストとして世界中を飛び回る多忙なライフスタイルの代償として、我が子の重要な成長の瞬間にすら立ち会えないというエモーショナルな悲哀。
I'm from the projects, I'll rob a nigga for his phone
俺は団地出身だ、電話を奪うためにあいつを強盗する
※「projects」は低所得者向けの公営住宅。富を得た今でも、自分の中にはストリートの過酷なメンタリティが根付いているというアピール。
It's the mob, they don't play, we put that needle to your dome
これがモブだ、奴らは遊びじゃない、俺たちはお前の頭に針を突き立てる
※「dome」は頭のこと。「needle」は刃物や銃弾などの凶器、あるいはストリートのドラッグカルチャーを想起させるワード。
I watched them niggas switch, I can't believe what they was on (Hey)
あいつらが寝返るのを見た、あいつらが何を考えてたのか信じられない (Hey)
※「switch」は裏切ること。金や名声に目が眩んで態度を変えたかつての仲間への怒りと失望。
They mad because I'm bigger than The Beatles, went in strong (Yeah)
俺がビートルズよりビッグだから奴らは怒ってる、力強く攻めたからな (Yeah)
※「ビートルズよりビッグ」というのはヒップホップシーンにおいて絶大な成功を誇示する際の古典的なメタファー。
Man, I don't fuck with people, Desert Eagle for your dome
なぁ、俺は人とは関わらない、お前の頭にはデザートイーグルだ
※「Desert Eagle」は殺傷能力の極めて高い大型自動拳銃。
I'm best friends with the reaper, don't believe we'll make it home
俺は死神と親友だ、俺たちが無事に家に帰れるなんて信じるな
※「reaper」は死神。死と常に隣り合わせの退廃的で危険な世界観を表現している。
Undoubtedly the greatest, baby, yeah, don't touch the throne
間違いなく最高だ、ベイビー、ああ、王座には触れるな
They doubted me, they hated, but my music touch they soul
奴らは俺を疑い、憎んだが、俺の音楽は奴らの魂に触れる
They left me in the red, I left 'em in the cut
奴らは俺を赤字のまま見捨てたが、俺は奴らを切り捨ててやった
※「in the red」は赤字や絶体絶命の危機。「in the cut」は人目につかないストリートの片隅。自分を見捨てた裏切り者たちを、今度は自分が冷酷に置いてけぼりにしたという対比のワードプレイ。
I gave them niggas bail like Santa gives coal
サンタが石炭を与えるように、俺はあいつらを見捨てた
※クリスマスの伝承において、サンタクロースは悪い子供にはプレゼントの代わりに「石炭(coal)」を与えるとされる。「bail」には「保釈金を払う」という意味の他にスラングで「見放す、立ち去る」という意味があり、裏切り者に対して罰(石炭)として冷酷な見切りを与えたという秀逸なパンチライン。
[Chorus]
For the one time
今回だけは
Swear it's only me, it's only one side
誓って俺だけだ、一方通行なんだ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no, don't wait (Yeah)
俺を待たないでくれ、待つな (Yeah)
Making my way to the Westside
ウェストサイドへ向かっている
In the end, it ends up being the best high
結局のところ、それが最高のハイになるんだ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no, don't wait
俺を待たないでくれ、待つな
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no
俺を待たないでくれ
Don't wait for me, no, don't wait
俺を待たないでくれ、待つな
Don't hate on me, no
俺を憎まないでくれ
Don't hate on me, no
俺を憎まないでくれ
Don't hate on me, wait, gon' hate
俺を憎まないでくれ、待てよ、どうせ憎むんだろ
I got some paper on me right now
今、俺は金を持ってる
I got some bad bitches with me right now
今、俺のそばにはイケてるビッチたちがいる
Erase the past, I got some whiteout
過去を消し去る、俺はホワイトアウトを持ってるから
