Artist: Dolly Parton
Album: 9 to 5 and Odd Jobs
Song Title: The House of the Rising Sun
概要
1980年にリリースされたドリー・パートンのコンセプト・アルバム『9 to 5 and Odd Jobs』に収録された本作は、アメリカの伝統的な民謡(トラディショナル・フォーク)のカバーである。1964年にイギリスのロックバンド、アニマルズ(The Animals)が男性視点で歌い世界的な大ヒットを記録したが、ドリーのバージョンでは、元来の民謡に存在していた「娼婦」としての女性視点に回帰している。労働者階級の過酷な現実や様々な「仕事」をテーマにしたこのアルバムにおいて、貧困から逃れられず売春という最古の「Odd Job(奇妙な仕事・雑用)」に身を投じるしかなかった女性の悲哀を描き出している。ドリーの深く震えるようなボーカルが、ニューオーリンズの娼館に囚われた女性の絶望と後悔を生々しく伝え、単なる名曲のカバーにとどまらない、ワーキングクラスの女性に寄り添う彼女特有のフェミニズム的解釈が施された名演である。
和訳
[Chorus]
There is a house in New Orleans
ニューオーリンズにある一軒の家
Down in the Vieux Carré
ヴュー・カレの街角にね
※「Vieux Carré(ヴュー・カレ)」はフランス語で「古い広場」を意味し、ニューオーリンズの歴史的な中心地であるフレンチ・クオーターを指す。
A house they call the Rising Sun
人々が「ライジング・サン」と呼ぶ家
Where love and money are made
愛と金が作られる場所よ
※この「ライジング・サン(朝日)」という名の家は、一般的に売春宿(娼館)や女子刑務所であったと解釈されており、ここでは肉体を売って金を稼ぐ娼婦の館であることを暗示している。
[Verse 1]
My father, he was a gambler
父親はギャンブラーだったわ
Mother died when I was young
母親は私が幼い頃に死んでしまった
And I've worked since then to pleasure the men
それからずっと、私は男たちを喜ばせるために働いてきたの
At the House of the Rising Sun
あの「ライジング・サン」の家で
[Chorus]
There is a house in New Orleans
ニューオーリンズにある一軒の家
They call the Rising Sun
人々は「ライジング・サン」と呼ぶ
It's been the ruin of many a good girl
これまで数え切れないほどの善良な少女たちを破滅させてきた
And oh God, you know I'm one
ああ神様、ご存知の通り、私もその一人なのよ
※アニマルズの有名なロックカバー版では「many a poor boy(多くの哀れな少年たち)」と男性視点に変更され、ギャンブルや酒に溺れる放蕩息子の歌になっていたが、ドリー・パートンは元来の歌詞である「good girl」に戻し、望まずして夜の街に身を落とした女性の視点を取り戻している。
[Verse 2]
So mothers, you go telling all your daughters
だから母親たちよ、娘たち全員に伝えてちょうだい
Not to do what I have done
私と同じ過ちを犯してはいけないと
To live a life of sin, shame and strife
罪と、恥と、争いにまみれた人生を送るなんて
In the House of the Rising Sun
あの「ライジング・サン」の家で
[Chorus]
There is a house down in New Orleans
ニューオーリンズにある一軒の家
They call the Rising Sun
人々は「ライジング・サン」と呼ぶ
It's been the ruin of many a good girl
これまで数え切れないほどの善良な少女たちを破滅させてきた
And oh God, you know I'm one
ああ神様、ご存知の通り、私もその一人なのよ
Oh God, you know I'm one
ああ神様、ご存知の通り、私もその一人なのよ
