Artist: Polo G
Album: THE GOAT
Song Title: Trials & Tribulations
概要
Polo Gの2ndアルバム『THE GOAT』(2020年)に収録された「Trials & Tribulations(試練と苦難)」は、彼がシカゴの過酷なストリートから世界的スターへと上り詰める中で経験したトラウマとサバイバル・メンタリティを描いた楽曲である。DmacとTahj Moneyによるピアノ主体のメランコリックなビートに乗せ、Polo Gは善良な子供を冷酷な殺人者に変えてしまうゲットーの環境や、宗教すら無力な銃社会の現実を赤裸々に告発する。また、2020年初頭に起きたNBAのレジェンド、コービー・ブライアントの突然の死を引き合いに出し、人生の無常観を語るラインはヒップホップファンの間で高く評価された。過去の仲間を失った悲しみ(Sad Boy)と、現在を生き抜くハスラーとしての覚悟が交差する、Polo Gのストーリーテリング能力がいかんなく発揮されたコンシャス・トラップの名曲である。
和訳
[Intro]
(Dmac on the fuckin' track)
※プロデューサーDmacのタグ。
(Tahj Money)
※プロデューサーTahj Moneyのタグ。
[Chorus]
I stood ten toes, I couldn't fold or panic
10本の指をしっかり地につけて立っていた、屈したりパニックになったりするわけにはいかなかった
※「stood ten toes(ten toes down)」は、どんな困難でも地に足をつけて揺るがない、仲間への忠誠を保つというヒップホップの信条。
Them streets'll turn a good kid into a cold lil' savage
あのストリートは善良な子供を冷酷な小さな野蛮人に変えちまう
No point in church 'cause the preacher can't keep them poles from clappin'
教会に行ったところで意味はない、牧師だってあの銃が火を噴くのを止められないんだからな
※「poles」は銃、「clappin'」は銃声。信仰や宗教すらストリートの暴力を止める力を持たないという絶望感。
It seem like evil and my soul attractin'
悪と俺の魂が引き合っているように思える
Hope for forgiveness for my sins while I load the ratchet
自分の罪の許しを願いながら、俺はあのラチェットに弾を装填する
※「ratchet」は銃。
Playin' with bundles of that raw, that dope get sold to addicts
あの純粋なブツの束を扱い、あの麻薬はヤク中どもに売られていく
※「raw」はコカインやヘロインなどの純度の高いドラッグ。
Forever scarred 'cause the way I lost my bros was tragic
永遠に傷を負ったままだ、俺の兄弟たちを失ったその経緯が悲惨だったからな
'Member how we came up, like, damn, this wasn't supposed to happen
俺たちがどうやってのし上がってきたか思い出す、くそ、こんなはずじゃなかったのにな
[Verse 1]
A nigga plot on me and I'ma have his homies cryin'
ニガが俺をハメようと企むなら、俺はそいつのダチどもを泣かせることになる
Go handle that, they wipe his nose way before we try
あいつらに処理させろ、俺たちが手を下すずっと前に奴らがあいつの鼻を拭き取るからな
※「wipe his nose」は相手を殺害する、または強盗することを意味するSlime(YSL)発祥のスラング。
Can't really feed into a nigga when I know he lyin'
嘘をついていると分かっているニガを相手にする気にはなれない
Love my lil' killer, keep him with me 'cause I know he ridin'
俺の若いキラーを愛してる、俺のためならやってくれると分かっているからそばに置いているんだ
※「ridin'」は仲間のために車を走らせて襲撃に参加すること。
Hood on my back, was bustin' two-fours like Kobe Bryant
フッドを背負い、コービー・ブライアントのように24時間をぶっ通しで駆け抜けていた
※「two-fours」は24時間(丸一日)ハッスルし続けることと、NBAの伝説的選手コービー・ブライアントの背番号「24」を掛けたワードプレイ。
Sometimes I think like what's the likelihood of Kobe dyin'?
時々考えるんだ、あのコービーが死ぬ確率なんてどれくらいだったんだってな
※2020年1月にヘリコプター墜落事故で急逝したコービー・ブライアントへの言及。あのような偉大な成功者でも突然命を落とすという、ストリートでの死生観と結びついた深いライン。
In that i8, I drop the top to let my Rollie shine
あのi8でルーフを下ろし、俺のロレックスを輝かせる
※「i8」はBMWの高級スポーツカー。
Make all these bitches stop and stare, like, "Girl, he know he fine"
ビッチども全員を立ち止まらせて見つめさせる、「ねえ、あの人自分がイケてるって分かってるわね」ってな
Lookin' at this jewelry, thinkin' back when we was schemin' for meals
このジュエリーを見つめながら、飯を食うために悪巧みをしていた頃を思い出す
I took my Glock on tour with me, way OT with the steel
ツアーにグロックを持っていった、あの鉄を抱えて遠くの街までな
※「OT」はOut of Town(地元を離れること)。他州へ行く時も銃(steel)を手放さないという警戒心。
Might pour my heart out on these beats 'til all my secrets revealed
俺の秘密がすべて暴かれるまで、このビートの上に心を注ぎ出すかもしれない
You know the fake gon' knock a nigga when he keepin' it real
フェイクな奴らは、ニガがリアルでいようとすると足を引っ張ろうとするんだ
Too much madness in this world, shit got me fiendin' for pills
この世界には狂気が多すぎる、そのせいで俺は錠剤を激しく欲してしまうんだ
If them bullets ain't take out Lil Bit, he'd be in the field
もしあの弾丸がリル・ビットの命を奪わなかったら、あいつは今でもあのフィールドにいただろうな
※「Lil Bit」はストリートで亡くなったPolo Gの仲間。
I got soldiers marchin', lookin' for a reason to kill
俺には行進する兵士たちがいる、殺しの理由を探しているんだ
He passionate about the murder, slang that heat with some skill
あいつは殺人に情熱を注いでいる、スキルを使ってあの熱をぶっ放すんだ
※「heat」は銃。
[Chorus]
I stood ten toes, I couldn't fold or panic
10本の指をしっかり地につけて立っていた、屈したりパニックになったりするわけにはいかなかった
Them streets'll turn a good kid into a cold lil' savage
あのストリートは善良な子供を冷酷な小さな野蛮人に変えちまう
No point in church 'cause the preacher can't keep them poles from clappin'
教会に行ったところで意味はない、牧師だってあの銃が火を噴くのを止められないんだからな
It seem like evil and my soul attractin'
悪と俺の魂が引き合っているように思える
Hope for forgiveness for my sins while I load the ratchet
自分の罪の許しを願いながら、俺はあのラチェットに弾を装填する
Playin' with bundles of that raw, that dope get sold to addicts
あの純粋なブツの束を扱い、あの麻薬はヤク中どもに売られていく
Forever scarred 'cause the way I lost my bros was tragic
永遠に傷を負ったままだ、俺の兄弟たちを失ったその経緯が悲惨だったからな
'Member how we came up, like, damn, this wasn't supposed to happen
俺たちがどうやってのし上がってきたか思い出す、くそ、こんなはずじゃなかったのにな
[Verse 2]
You know the come-up was real when your mans hate
自分のダチがヘイトし始めた時、その成功が本物だったってことが分かるんだ
I just want a bag, put in that work and grow my fanbase
俺はただ大金が欲しい、そのために働き、ファンベースを拡大する
I just spill my life up on that beat and switch my landscape
俺の人生をあのビートの上にこぼし、自分の景色を変えるんだ
I been tryna load up on them hundreds 'til them bands break
あの束が弾け飛ぶまで、100ドル札を積み上げようとしてきた
They say money talk, them VVSs help it translate
金は物を言うって言うが、あのVVSがその通訳を手伝ってくれるんだ
※「VVS」は透明度の高い高級ダイヤモンド。言葉に出さずとも、身につけている宝石(富)が自身の成功を周囲に伝えてくれる(翻訳する)というしゃれた表現。
And robbers get some hot shit out the nine when them cans shake
そして強盗どもは、あの缶が揺れる時、9ミリから熱いクソを受け取ることになる
※「hot shit」は銃弾。「the nine」は9mm拳銃。「cans」は銃、またはサイレンサーのこと。強盗しようとした人間を返り討ちにする描写。
These days, niggas logged in to who they wanna be
最近じゃ、ニガどもはなりたい自分にログインしている
※SNS上だけでギャングスタや金持ちのペルソナを演じるフェイクな連中へのディス。
Feet up in the county, nigga, better give that phone to me
郡拘置所で足を投げ出している、ニガ、その電話は俺に渡した方がいいぜ
※「county」は郡拘置所(刑務所)。刑務所内での電話の権利を巡る力関係を示しており、自分がボスであることを誇示している。
I ain't got it all, so could you please watch your tone with me?
俺はまだすべてを手に入れたわけじゃない、だから俺に対する口の利き方に気をつけてくれないか?
Got my granny trippin', tryna figure out what's wrong with me
ばあちゃんを慌てさせている、俺のどこがおかしいのか理解しようとしているんだ
I'm from where you gotta make it happen when you wanna eat
俺は飯を食いたければ自分で何とかしなきゃならない場所の出身だ
They know I'ma spazz every time I breathe on the beat
俺がビートの上で呼吸するたびに、俺が暴れ回るってことを奴らは知っている
[Chorus]
I stood ten toes, I couldn't fold or panic
10本の指をしっかり地につけて立っていた、屈したりパニックになったりするわけにはいかなかった
Them streets'll turn a good kid into a cold lil' savage
あのストリートは善良な子供を冷酷な小さな野蛮人に変えちまう
No point in church 'cause the preacher can't keep them poles from clappin'
教会に行ったところで意味はない、牧師だってあの銃が火を噴くのを止められないんだからな
It seem like evil and my soul attractin'
悪と俺の魂が引き合っているように思える
Hope for forgiveness for my sins while I load the ratchet
自分の罪の許しを願いながら、俺はあのラチェットに弾を装填する
Playin' with bundles of that raw, that dope get sold to addicts
あの純粋なブツの束を扱い、あの麻薬はヤク中どもに売られていく
Forever scarred 'cause the way I lost my bros was tragic
永遠に傷を負ったままだ、俺の兄弟たちを失ったその経緯が悲惨だったからな
'Member how we came up, like, damn, this wasn't supposed to happen
俺たちがどうやってのし上がってきたか思い出す、くそ、こんなはずじゃなかったのにな
