Artist: Camila Cabello
Album: Familia
Song Title: Familia
概要
カミラ・カベロの3rdアルバム『Familia』(2022年)のオープニングを飾る本作は、歌詞を持たないインストゥルメンタル楽曲である。コロナ禍でのパンデミックや精神的な燃え尽き症候群を経験した彼女が、名声やポップスターとしての重圧から離れ、自身のルーツであるキューバやメキシコの血筋、そして「家族(Familia)」という最も親密なコミュニティへと回帰していくアルバムのテーマを象徴する序曲として機能している。グラミー賞受賞経験を持つトランペット奏者をフィーチャーした、哀愁漂うも温かみのあるトランペットの独奏は、聴く者を一瞬にしてハバナの街角へとタイムスリップさせる。言葉を用いずとも、彼女のDNAに刻まれたラテンの血と、作品全体を包み込む親密でパーソナルな空気感を完璧に提示した、極めて重要なイントロダクションだ。
和訳
[Instrumental]
※本作はインストゥルメンタル(器楽曲)のため歌詞は存在しないが、アルバムの幕開けとして非常に重要な意味を持つ。フィーチャリングされているのは、キューバ出身の伝説的ジャズ・トランペット奏者アルトゥーロ・サンドヴァル(Arturo Sandoval)である。ファンの間では、彼のようなラテン音楽界の生ける伝説をアルバムのタイトル・トラックである1曲目に起用し、あえて自身のボーカルを排した構成にした点について、彼女の自身のルーツに対する深い敬意と、「音楽的な血の繋がり」を何よりも優先するアルバムのコンセプトが色濃く反映されていると深く考察されている。また、次曲の「Celia」へとシームレスに繋がるトランペットの音色は、カミラがファンを自身のルーツという名の「実家」へと招き入れるウェルカム・サインの役割も果たしている。
