Artist: Lil Durk, Icewear Vezzo & Only The Family
Album: Nightmares In The Trenches
Song Title: Fuck It
概要
シカゴのドリルシーンを牽引するLil Durkと、デトロイトのトラップシーンを代表するIcewear Vezzoによる、殺気と緊迫感に満ちたコラボレーショントラック。本作「Fuck It」は、OTFのコンピレーション・アルバム『Nightmares In The Trenches』に収録されており、両都市の冷酷なストリート・メンタリティが見事に融合している。Lil Durkは、かつての仲間への裏切りや裁判、さらにはRICO事件に関連する生々しいディスを連発し、ボスの貫禄と「もう知ったことか(Fuck It)」という達観した態度を見せつける。一方のIcewear Vezzoも、警察の取調室で仲間を売るスニッチ(密告者)や、ネット上でイキるだけのフェイクなラッパーたちを痛烈に批判。互いのフローとスラングが交差する中、暴力、金、そして決して曲げないストリートの掟が強烈に描き出されたバンガーである。
和訳
[Intro: Icewear Vezzo & Lil Durk]
Turn the beat up a lil' bit, hmm
ビートをもう少し上げてくれ、hmm
Phew, hmm
(Phew, hmm)
This ho actin' like she wanna fuck and got rich, I'm like, "Fuck it"
この女、俺とヤリたがって金持ちになった気でいるが、俺は「知ったことか」って感じだ
If it's fuck you, I'm like, "Fuck him," I hop out with oven
もしお前が敵なら、俺は「クソくらえ」って言って、オーブンを持って飛び出すぜ
※「oven」は熱を持つもの=銃(熱い鉛の弾を撃ち出すこと)のメタファー。
Fuck it, might all my ice on when I'm out in public
知ったことか、公の場に出る時はすべてのジュエリー(Ice)を身につけてやる
Fuck around and take a nigga bitch and fly her out the country
舐めた真似をして、野郎のビッチを奪って国外へ飛ばしてやるぜ
Hold on, run that shit back real quick
待て、今のところをもう一回すぐに流してくれ
Nah, fuck it, keep it goin', keep it goin', keep it goin'
いや、もういい、そのまま続けろ、そのまま、そのまま
Phew, hmm
(Phew, hmm)
Yeah, go (Smurk, The Voice)
ああ、行くぜ(スマーク、ザ・ボイス)
※「Smurk」はLil Durkの愛称、「The Voice」は彼がストリートの代弁者(The Voice of the Heroes)を自称していることから。
Man, what?
おい、何だって?
[Verse 1: Lil Durk]
Fuck him, even though I love him, I put somethin' into his funeral (Damn)
あいつなんてクソくらえだ、愛してはいたが、あいつの葬式にはちょっとしたものを手配してやった(クソ)
※かつては身内だったが裏切った相手に対し、愛情の残滓として葬儀費用を出したか、あるいは葬儀そのものに何かしらの干渉(妨害や警告)をしたという恐ろしい描写。
You ain't even kill him for real, bro, how you tryna get turnt up off a rumor? (How you tryna get turnt up off a rumor?)
お前はマジであいつを殺してないだろ、兄弟、噂だけでどうやって名を上げようってんだ?(噂だけでどうやって名を上げるんだ?)
Yeah, he run fast as hell, just imagine a Hellcat chasin' a puma (Imagine a Hellcat chasin' a boomer)
ああ、あいつは死ぬほど逃げ足が速い、ヘルキャットがピューマを追いかけてるのを想像してみろよ(ヘルキャットがブーマーを追いかけてるのをな)
※「Hellcat」はダッジ・チャレンジャーなどの超高性能車。逃げる敵を獣や老人に例えて嘲笑している。
Man, I know you niggas bitches, say it to me, but don't say it to Boona (Go, go)
なあ、お前らがビッチだってことは分かってる、俺には言えても、ブーナには絶対に言えないだろ(行け、行け)
※「Boona」はOTF Boona。Durkの側近であり、恐れられているヒットマンの一人。
See, this death a celebration, you know I know the right way just to do him (Go)
いいか、この死は祝祭だ、あいつをどう片付けるのが正解か、俺が分かってるのは知ってるだろ(行け)
Man, that shit was dеvastatin', I dropped my cup in front of the lawyer (Go, go)
なあ、あれはマジで絶望的だった、俺は弁護士の前でカップを落としちまったよ(行け、行け)
※裁判や捜査で極めて不利な証拠(裏切りなど)を聞かされ、持っていたリーン(コデインシロップ)のカップを落とすほどショックを受けたというリアルな描写。
Think hе playin', he gon' cut his band, he fly out with a warrant (Fly out with a warrant)
あいつはふざけてると思ってるのか、GPSバンドを切って、逮捕状が出てるのに高飛びしやがった(逮捕状が出てるのに高飛びしやがった)
Can you pass this message to him for me? This ain't what he want (This ain't what he want)
俺の代わりにこのメッセージをあいつに伝えてくれないか?これはあいつが望んでることじゃないぞってな(あいつが望んでることじゃない)
How you miss out what I did for real? You bring up what I don't (Go, go)
俺がマジでやってきたことをなんで無視するんだ?俺がやらなかったことばかり持ち出しやがって(行け、行け)
You know Jam be serious as hell, that's why I don't be playin' with him on the phone
ジャムがマジで冗談が通じない奴だって分かってるだろ、だから俺は電話であいつとふざけたりしないんだ
※「Jam」はOTF Jam(Thf Jam)。ストリートのシリアスな仲間との関係性。
If I say it one time, you know they ass on go, I'm the one
俺が一度でも言えば、奴らはいつでも襲撃に向かうって分かってるだろ、俺がボスなんだ
Even though I ain't vote, I still got a secret passage in the trunk (Let's get it)
俺は選挙には行かなかったが、トランクの中には秘密の抜け道を持ってるぜ(行くぞ)
My lil' manic ass be fuckin', I keep a mattress in the trunk (Keep a mattress in the trunk)
俺のちょっと狂ったケツはヤリまくってるから、トランクにマットレスを積んでるんだ(トランクにマットレスを積んでる)
And he know I ain't gon' do it for real, but I ask him what he want (Go, go, go)
あいつも俺が本気でやらないって分かってるが、一応あいつが何を望んでるか聞いてやる(行け、行け、行け)
Sittin' in a new McLaren, I tried to trade it for a Lambo' (Skrrt, skrrt, skrrt)
新しいマクラーレンに乗ってる、これをランボルギーニと交換しようとしたんだ(スクール、スクール、スクール)
I was too embarrassed to kick the cup, I want my last four (Yeah, yeah, I want my last four)
カップ(リーン)をやめるのが恥ずかしくて、俺は最後の4オンスを求めてる(Yeah, yeah, 最後の4オンスが欲しい)
※薬物依存(リーン)から抜け出すためのリハビリや断薬を「ストリートの男として恥ずかしい」と感じてしまい、未練がましく最後の一杯を飲もうとする葛藤。
I done broke my back a hundred times for your ass, bro (For your ass, bro)
俺はお前のためなら100回だって背骨を折るくらい骨を折ってきたんだぜ、兄弟(お前のためにな、兄弟)
Tried to do my taxes, I say, "No" 'cause what you scam for? (Let's get it)
税金の申告をしようとしたが、「ノー」と言ったよ、お前は何のために詐欺をやってるんだ?(行くぞ)
You don't be feelin' funny to tell the police all the info? (Let's get it)
警察にすべての情報をペラペラ喋って、おかしいと思わなかったのか?(行くぞ)
※身内を売った密告者(スニッチ)への追及。
CPN'll get you months for free, what you pay rent for? (Go, go, man, what?)
CPNを使えば何ヶ月も無料で住めるのに、なんで家賃なんか払ってるんだ?(行け、行け、なあ、何だって?)
※「CPN」はCredit Privacy Number(信用情報をごまかすための番号)。詐欺の手口でアパートを借りているハスラーの知識。
[Verse 2: Icewear Vezzo & Lil Durk]
There he go with all that trollin' and whacked while they on live
あいつはネットで荒らしばかりやってて、インスタライブ中にブッ殺されたんだ
Rather turn up at my shows or they got rats at Rolling Loud
俺のライブで暴れるか、さもなきゃローリング・ラウドにネズミ(スニッチ)が紛れ込んでるぜ
※「Rolling Loud」は世界最大級のヒップホップフェス。
Don't try to reach up on this stage, [?] up his strap, blow through the crowd
このステージに手を伸ばそうとするな、[?] が銃を構えて、観客越しにブッ放すからな
Said fuck a plea, they gave him ten, bro throwed it back, we go to trial
司法取引なんてクソくらえだと言った、奴らは10年を提示したが、兄弟はそれを突っぱねて、俺たちは裁判で闘うんだ
※「plea」は司法取引(罪を認めて減刑してもらうこと)。安易な取引に応じず、最後まで無罪を主張して闘うストリートの覚悟。
I would've killed Rico for real for how he movin', I ain't A Boogie
あいつの動きを見てたら、マジでリコを殺してたところだ、俺はエイ・ブギーじゃないからな
※「Rico」はおそらく裏切り者や敵。「A Boogie」はラッパーA Boogie wit da Hoodieのこと。彼のように温厚な対応はしないというディス。
Niggas slime until they in the police rooms, they turn to Woody
野郎どもは取調室に入るまではスライム(悪党)ぶってるが、中に入ればウッディに変わりやがる
※「slime」はギャング(特にYoung Thug周辺のスラングで悪党や血の繋がった兄弟)。「Woody」はYoung Thug(YSL)のRICO裁判で、警察に情報を売って証言台に立った元YSLメンバーのLil Woodyのこと。非常にタイムリーで強烈なネームドロップと皮肉。
I got somethin' in my hoodie, size as [?], bitch a fully
パーカーの中にブツを隠してる、サイズは [?] で、ビッチ、こいつはフルオートだ
Can't be playin' with no nigga who got more pape', this shit 'bout money
俺より金(ペーパー)を持ってる奴とは遊んでられない、これは金の話なんだ
Made so many packs with my lil' Relly dad, that's why we sellin' gas
リルのレリーの親父と一緒におびただしい量のパックを作った、だから俺たちはガス(上質なマリファナ)を売ってるんだ
These rappers cap, be out here spreadin' lies, that shit don't never last
このラッパーどもはキャップ(嘘)ばかりだ、あちこちで嘘を広めてるが、そんなもんは絶対に長続きしない
I'll never go bad, I see my son like that's my better half
俺は絶対に堕落したりしない、息子のことこそが俺の分身(ベターハーフ)だと思ってる
Fuck what the streets said, I seen myself with your lil' tellin' ass
ストリートが何を言おうが知ったことか、俺はお前みたいなチクリ野郎と一緒にいる自分を見たんだ
※スニッチと一緒にいるところを見られるくらいなら、ストリートの評判なんてどうでもいいという嫌悪感。
We be in that field, the only smoke, they passin' blunts
俺たちは戦場(フィールド)にいる、奴らの言う「スモーク(銃撃戦・揉め事)」なんて、ブラント(葉巻)を回してるだけのことさ
I had Wraith before the deal, two Rollie busts gon' add it up
俺はレコード契約の前からレイス(ロールスロイス)を持ってた、2つのロレックスのバストダウン(ダイヤ埋め込み)も足してやろう
※レーベルの金(アドバンス)ではなく、ストリートのハッスルだけで莫大な富を築いていたというデトロイト・ハスラーとしての誇示。
This my life for real, them boys ain't trappin' nothin', they wrappin' nuts
これが俺のマジな人生だ、あいつらはトラップ(麻薬密売)なんて何もしてない、ナッツを包んでるだけだ
If I call up [?] and tell him it's a go, he maskin' up, nigga (What?)
もし俺が [?] に電話して「行け」と指示を出せば、あいつはマスクを被るぜ、なあ(何だって?)
[Outro: Lil Durk]
Go, go, go (Yeah)
行け、行け、行け(Yeah)
Let's get it
行くぞ
I feel like Vezzo in the mornin' when I wanna count it up (Yeah)
朝起きて金を数えたくなる時、俺はヴェゾになった気分だぜ(Yeah)
※大金持ちのハスラーである客演のIcewear Vezzoへのリスペクトとシャウトアウト。
Man, I know your ass a fan, I come around, you snap it up (Yeah)
なあ、お前が俺のファンだってことは分かってる、俺が近くに行けば、お前は必死で写真を撮るからな(Yeah)
I can't play it off, I wanna take you off, can't dap you up (Man, what?)
ごまかすことなんてできない、お前を消してやりたいんだ、ダップ(挨拶のハイタッチ)なんてできねえよ(なあ、何だって?)
Took your life, diss your brother, ask him why he ain't help you up (Go, go)
お前の命を奪い、お前の兄弟をディスって、なんであいつはお前を助けなかったのかって聞いてやるよ(行け、行け)
