Artist: Lil Durk (feat. Lil Baby)
Album: Deep Thoughts
Song Title: 1000 Times
概要
本作「1000 Times」は、シカゴのドリルシーンを統べるLil Durkと、アトランタのトップに君臨するLil Babyという、現代ヒップホップにおける二大巨頭の共演作である。アルバム『Deep Thoughts』に収録されたこの楽曲は、単なるトラップの誇示ではなく、ストリートの過酷な現実と喪失感に焦点を当てたコンシャスな一曲だ。タイトルの「1000(Thousand)」というキーワードが歌詞全体に散りばめられ、金銭、過ぎ去った時間、そして絶対に曲げない信念(Keep it a thousand)を象徴している。Durkは亡き親友King Vonへの消えない悲しみや、恩を仇で返す仲間への失望を痛切に歌い上げる。一方のLil Babyは、SNSの煽りに乗って命や自由を無駄にする現代の若者たちに対し、2PacとBiggieの歴史的な悲劇を引き合いに出しながら、圧倒的な説得力で苦言を呈している。サバイブしトップに立った者たちだけが語れる、血と涙にまみれたストリートのリアルが詰まった傑作である。
和訳
[Intro: Lil Durk]
(Exclusive made it)
That's crazy, um
それはヤバいな、うーん
You know, dog pound was (J Thrash On The Track)
なあ、ドッグ・パウンドは(J Thrash On The Track)
※「dog pound」はシカゴのイングルウッド地区にある特定のブロック(縄張り)やクルーを指す。カッコ内はプロデューサーのタグ。
That's a block from my granny crib, you know?
俺のばあちゃんの家から1ブロックの場所だったんだ、わかるか?
That's where I met BJ and them
そこでBJやあいつらと出会ったんだ
※「BJ」はLil Durkが率いるOTF(Only The Family)の初期からの最重要メンバーの一人。
Shout out the pound (Ayo Bleu)
パウンドにシャウトアウトを送るぜ(Ayo Bleu)
※カッコ内はプロデューサーAyo Bleuのタグ。
[Chorus: Lil Durk]
My heart was poundin', it's crazy as it's soundin'
心臓が激しく鼓動していた、言葉通りにヤバいんだ
※イントロの「pound(縄張り)」と「poundin'(心臓の鼓動)」を掛けている。
Nigga I used to fuck wit' in the hood left me drownin'
フッドでつるんでいたダチが、俺を見殺しにしたんだ
Went to jail, ain't even have a bond, I gave him thousands
刑務所に入って保釈金すら払えない奴に、俺は何千ドルも渡してやったのに
BM bitchin' over pics I liked, that shit was childish
俺がいいねを押した写真のことでベイビーママがガタガタ文句を言ってくる、ガキみてえな話だ
※「BM」はBaby Mama(自分の子供の母親)。
Funeral homes and trial dates, nowadays, that shit be crowded
葬儀場と裁判の公判日、最近じゃそこだけが人で溢れかえっている
※シカゴのストリートの若者たちが、死ぬか刑務所に行くかしかないという悲惨な現状を描写している。
Postin' guns, them bitches ain't gettin' used, them niggas cowards
銃の写真をSNSにアップするが、その銃が使われることはない、あいつらはただの臆病者だ
Niggas 'round the way just show they fake, them niggas sour
近所の連中はフェイクな本性を見せている、あいつらはひがんでるだけだ
I be googlin' Von pics every day, just check my browser
俺は毎日フォンの写真をググっている、俺のブラウザの履歴を見てみろよ
※2020年に命を落とした親友King Vonへの消えない悲しみ。ヒップホップファンの胸を打つ非常にパーソナルな告白。
[Verse 1: Lil Durk]
Bitches high as niggas nowadays, they fuck for hours now
最近じゃ女たちも男と同じくらいハイになって、何時間もヤリまくってる
Thе hoes ain't come outside back in thе day, they fuck for thousands now
昔は外に出歩かなかったような女たちが、今じゃ何千ドルも稼ぐためにヤッている
First they want the weed, then the lean, they want the powder now
最初はウィードを欲しがり、次はリーン、今じゃパウダーを求めてる
※「powder」はコカイン。ドラッグの蔓延とエスカレートする依存の段階を描写。
One of my brothers popped too many pills, can't come around me high
兄弟の一人がピルをキメすぎた、ハイになった状態で俺に近づくんじゃない
※身内の薬物依存に対する悲痛な思いと拒絶。
When I was down, you weren't on my side, can't come around me now
俺がどん底の時、お前は味方じゃなかった、今さら俺にすり寄ってくるな
Thought you was slick, I seen that shit come from a thousand miles
上手く立ち回ったつもりだろうが、俺には1000マイル先からでもそのクソな魂胆が見えていたぜ
I sat in the courtroom for a day, I seen a thousand trials, uh (Uh, uh)
俺は一日法廷に座って、1000回もの裁判の光景を見てきたんだ (Uh, uh)
And I'm around the same niggas who I started with
そして俺は、最初から一緒にいた同じ仲間たちとつるんでいる
And I support the same hood who I started with
最初からいた同じフッドをずっとサポートし続けている
And I'ma stand on all ten who I'm startin' with
俺は最初から一緒にいる奴らと共に、両足でしっかり立ち続けるんだ
※「stand on all ten」は「Ten toes down(どんな状況でも揺るがず信念を貫く)」というストリートの覚悟を示すスラング。
You proud of me
お前は俺を誇りに思ってるだろ
Me, I'm proud of you, them shorties proud to shoot
俺は俺で、お前を誇りに思ってる、若い連中は引き金を引くことを誇りに思っちまってる
※「shorties」はストリートの若者たち。暴力に価値を見出す負の連鎖への嘆き。
You a clown to me, you told me you never told, I went and found the truth
俺から見ればお前はピエロだ、お前は「絶対にチクってない」と言ったが、俺は自ら真実を突き止めたんだ
※警察に情報を売った(スニッチした)かつての仲間への決別。
Pain drownin' me, I look at foenem the wrist like they drownin' too
痛みが俺を溺れさせる、仲間たちの手首を見ても、あいつらも溺れているように見えるんだ
※「foenem」はシカゴのAAVEで仲間や家族のこと。「手首が溺れる」は、大量のダイヤモンドのアクセサリー(ice)で埋め尽くされていることと、その輝きの裏で深い悲しみやトラウマに溺れていることの高度なダブルミーニング。
Street nigga had came to me with nothin', I gave him a pound or two
何も持たずに俺のところに来たストリートのダチに、俺は1ポンドか2ポンドのブツを与えてやった
※「pound」は大麻などのドラッグの重さの単位。ハッスルして這い上がるための元手を渡してやったというボスの行動。
[Chorus: Lil Durk]
My heart was poundin', it's crazy as it's soundin'
心臓が激しく鼓動していた、言葉通りにヤバいんだ
Nigga I used to fuck wit' in the hood left me drownin'
フッドでつるんでいたダチが、俺を見殺しにしたんだ
Went to jail, ain't even have a bond, I gave him thousands
刑務所に入って保釈金すら払えない奴に、俺は何千ドルも渡してやったのに
BM bitchin' over pics I liked, that shit was childish
俺がいいねを押した写真のことでベイビーママがガタガタ文句を言ってくる、ガキみてえな話だ
Funeral homes and trial dates, nowadays, that shit be crowded
葬儀場と裁判の公判日、最近じゃそこだけが人で溢れかえっている
Postin' guns, them bitches ain't gettin' used, them niggas cowards
銃の写真をSNSにアップするが、その銃が使われることはない、あいつらはただの臆病者だ
Niggas 'round the way just show they fake, them niggas sour
近所の連中はフェイクな本性を見せている、あいつらはひがんでるだけだ
I be googlin' Von pics every day, just check my browser
俺は毎日フォンの写真をググっている、俺のブラウザの履歴を見てみろよ
[Verse 2: Lil Baby]
Started young, I seen a lot
若くして始めて、数え切れないほどのものを見てきた
Checkin' in on ya, don't want nothin', that shit mean a lot
お前の様子を見に行くよ、見返りなんて求めてない、それがすごく大事なことなんだ
Ain't nothin' at home for him, so he think the block is all he got
あいつの家には何もない、だからブロックが自分のすべてだと思い込んでる
※「block」はストリートの縄張り。家庭環境に恵まれない若者がギャングのコミュニティに依存する構造を指摘している。
Told Smurk to be for real, I got numbers down in hip-hop
スマークに言ったんだ、「現実を見ようぜ、俺たちはヒップホップで確かな数字を残してきた」ってな
※「Smurk」はLil Durkの愛称。トップラッパーとしての自覚と責任を互いに確認し合っている。
This ain't entertainment, this shit real like Big and 2Pac
これはただのエンターテインメントじゃない、ビギーと2パックくらいリアルな事態なんだ
※90年代に東西抗争で命を落としたThe Notorious B.I.G.と2Pacを引き合いに出し、現代のビーフも一歩間違えれば確実に死に直結する現実を警告している。
The trolls got you feelin' like you got somethin' to prove
ネットの荒らしどもが、お前に「何かを証明しなきゃいけない」って気分にさせる
Prove it, they gon' have somethin to say, lose-lose
証明してみせろよ、それでも奴らは何か文句を言うはずだ、どっちに転んでも負けなのさ
※SNSの煽り(トロール)に乗って暴力行為に走っても、逮捕されるか命を落とすだけであり、外野は無責任に消費するだけだという冷徹な分析。
To my youngins, I hope y'all know gettin' a life sentence ain't cool
俺の若い連中へ、終身刑を食らうのがクールだなんて思わないでほしいんだ
I tell everybody just know what you doin' when you do it
行動を起こす時は、自分が何をしているのかしっかり自覚しろと、俺はみんなに伝えてる
Streets ain't what it was, they fucked it up, this shit a dub
ストリートは昔とは変わっちまった、奴らがぶち壊したんだ、こんなの負けゲームさ
※「a dub」はスラングで「L (Loss)」や「無価値なもの、終わっているもの」を意味する。
Young niggas run the old heads out the way
若い連中が年長者たちをストリートから追い出している
Ones who had the plug, they got the restaurants and clubs now
かつてコネを持っていたボスたちは、今じゃレストランやクラブのオーナーになっているんだ
※「plug」は麻薬の供給源。ストリートのルールを知る上の世代は合法ビジネスに移行し、無軌道な若者だけが現場に残されている状況。
Youngins don't want money, all they care about is guns
今の若者たちは金を欲しがらない、気にするのは銃のことばかりだ
In order to win the war, you gon' have to have your funds right
戦争に勝つためには、しっかりとした資金が必要だっていうのにな
We used to be a hundred deep back then, we had fun nights
昔は100人の大所帯でつるんでいた、楽しい夜を過ごしたものさ
Forty went to jail, twenty straight, the rest of 'em lost they life
40人は刑務所行き、20人は真っ当になった、残りの奴らは命を落としたよ
※ストリートの過酷な生存率を淡々と数字で表した、Lil Babyの真骨頂とも言えるリアルで胸を刺すパンチライン。
[Bridge: Lil Durk]
I had 2K to my name, I have gave him a thousand
俺の全財産が2000ドルだった時、あいつに1000ドル渡してやった
Bro got twenty years, he shed for like a thousand
兄弟は20年の刑を食らって、1000回は涙を流したはずだ
She finna get on OnlyFans and charge a thousand
あの女はOnlyFansを始めて、1000ドル請求しようとしている
He wanted 2K for a Drac', I gave him a thousand
あいつはドレイコのために2000ドル欲しがったが、俺は1000ドルだけ渡した
※「Drac'」はDraco(殺傷能力の高い小型アサルトライフル)。
Told you my word one thousand
俺の言葉は1000だと言ったはずだ
※「keep it a thousand (1000%本物である、絶対に嘘をつかない)」というスラング。
I told you my word one thousand
俺の言葉は1000だと言ったはずだ
I told you my word one thousand
俺の言葉は1000だと言ったはずだ
I told you my word one thousand
俺の言葉は1000だと言ったはずだ
[Chorus: Lil Durk]
My heart was poundin', it's crazy as it's soundin'
心臓が激しく鼓動していた、言葉通りにヤバいんだ
Nigga I used to fuck wit' in the hood left me drownin'
フッドでつるんでいたダチが、俺を見殺しにしたんだ
Went to jail, ain't even have a bond, I gave him thousands
刑務所に入って保釈金すら払えない奴に、俺は何千ドルも渡してやったのに
BM bitchin' over pics I liked, that shit was childish
俺がいいねを押した写真のことでベイビーママがガタガタ文句を言ってくる、ガキみてえな話だ
Funeral homes and trial dates, nowadays, that shit be crowded
葬儀場と裁判の公判日、最近じゃそこだけが人で溢れかえっている
Postin' guns, them bitches ain't gettin' used, them niggas cowards
銃の写真をSNSにアップするが、その銃が使われることはない、あいつらはただの臆病者だ
Niggas 'round the way just show they fake, them niggas sour
近所の連中はフェイクな本性を見せている、あいつらはひがんでるだけだ
I be googlin' Von pics every day, just check my browser
俺は毎日フォンの写真をググっている、俺のブラウザの履歴を見てみろよ
