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CANTARES DE NAVIDAD - Trío Vegabajeño 【和訳・解説】

Artist: Trío Vegabajeño

Album: EL ÚLTIMO TOUR DEL MUNDO

Song Title: CANTARES DE NAVIDAD

概要

本作『CANTARES DE NAVIDAD(クリスマスの歌)』は、プエルトリコの伝説的な音楽グループ「Trío Vegabajeño(トリオ・ベガバヘーニョ)」が1950年代に発表した歴史的なクリスマス・クラシックである。バッド・バニーは、全米チャート1位を獲得した世界的ヒットアルバム『EL ÚLTIMO TOUR DEL MUNDO』(2020年)のラストトラックとして、自身の楽曲ではなくこの古いアナログ音源をそのまま収録するという異例の演出を行った。パンデミック禍における「世界最後のツアー」という終末的かつサイバーパンクなアルバムコンセプトの最後に、プエルトリコの古き良き伝統音楽(ボレロやヒバロ音楽)を配置することで、圧倒的なノスタルジーと故郷への愛を提示している。華やかさの裏にある貧困や孤独、そして無常な時の流れを歌うこの楽曲は、世界的な大スターになっても決してルーツを忘れない彼の精神性を象徴する、深い感動を呼ぶエンディングとなっている。

和訳

[Coro]

Navidad que vuelve, tradición del año
また巡ってくるクリスマス、一年の伝統行事
Unos van alegres y otros van llorando
喜びに満ちて歩む者もいれば、涙を流して歩む者もいる
※クリスマスという祝祭の時期が持つ「二面性」を端的に表したライン。家族や恋人と過ごす者と、孤独や貧困に苦しむ者のコントラストを描いている。

Navidad que vuelve, tradición del año
また巡ってくるクリスマス、一年の伝統行事
Unos van alegres y otros van llorando
喜びに満ちて歩む者もいれば、涙を流して歩む者もいる

[Verso]

Hay quien tiene todo, todo lo que quiere
欲しいものをすべて持っている人がいる
Y sus navidades siempre son alegres
そんな彼らのクリスマスはいつも喜びに満ちている
Hay otro muy pobre, que no tiene nada
一方で何も持たない貧しい人もいる
Solo que prefiere que nunca llegara
彼らはクリスマスなんて来なければいいとただ願っている
※ホリデーシーズン特有の経済的格差と疎外感への言及。バッド・バニー自身も貧しい家庭から世界的スターへと登り詰めた背景があり、このメッセージが彼のアルバムの最後に置かれることには強い社会的意義がある。

[Coro]

Navidad que vuelve, tradición del año
また巡ってくるクリスマス、一年の伝統行事
Unos van alegres y otros van llorando
喜びに満ちて歩む者もいれば、涙を流して歩む者もいる
Navidad que vuelve, vuelve la parranda
また巡ってくるクリスマス、パランダの季節がやってくる
※「parranda(パランダ)」はプエルトリコ特有のクリスマスの伝統行事。深夜に楽器を持って友人や近所の家をアポなしで次々と訪問し、歌と音楽で宴会を広げていく風習のこと。
En fiesta de reyes todo el mundo canta
スリーキングスデーの祝祭で、誰もが歌い明かす
※「fiesta de reyes」は1月6日の「東方三博士の礼拝(Día de los Reyes Magos)」を指す。ラテンアメリカ、特にプエルトリコではクリスマス本番以上に重要視され、盛大に祝われる伝統的な日である。

[Interludio Instrumental]

[Refrán]

Traigo un ramillete, traigo un ramillete
花束を持ってきたよ、花束を持ってきたよ
De un lindo rosal
美しいバラの茂みから摘んだものを
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
※新しい年を迎える希望と、過ぎ去る年への哀愁。アルバム『EL ÚLTIMO TOUR DEL MUNDO(世界最後のツアー)』の終わりを告げるにふさわしい、時の無常観を表すフレーズである。
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
Dime que me quieres, dime que me quieres
愛してると言ってくれ、私を愛していると
Que me adoras, ma'
私を深く愛していると、マミ
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
Traigo un ramillete, traigo un ramillete
花束を持ってきたよ、花束を持ってきたよ
De un lindo rosal
美しいバラの茂みから摘んだものを
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
Vengo del olivo, vengo del olivo
オリーブの木からやって来た、オリーブの木からやって来た
※「オリーブ」は平和や豊穣の象徴であると同時に、スペイン・アンダルシア地方の民謡からの詩的な影響を感じさせる。プエルトリコの伝統音楽が持つ、スペイン文化との歴史的な繋がりを示す表現。
Voy pa'l olivar
オリーブの畑へと向かっていく
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
Traigo un ramillete, traigo un ramillete
花束を持ってきたよ、花束を持ってきたよ
De un lindo rosal
美しいバラの茂みから摘んだものを
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年

[Interludio Instrumental]

[Outro]

Traigo un ramillete, traigo un ramillete
花束を持ってきたよ、花束を持ってきたよ
De un lindo rosal
美しいバラの茂みから摘んだものを
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
Un año que viene y otro que se va
来る年、そして去りゆく年
※ファンの間では、この楽曲の作曲者であるTrío VegabajeñoのBenito de Jesús(ベニート・デ・ヘスス)と、Bad Bunnyの本名Benito Antonio Martínez Ocasio(ベニート・アントニオ・マルティネス・オカシオ)という「二人のベニート」が時代を超えてリンクしていることが、この曲をエンディングに選んだ隠された理由の一つとして語られている。