Artist: Bad Bunny
Album: EL ÚLTIMO TOUR DEL MUNDO
Song Title: 120
概要
本作『120』は、全米ビルボード200で全編スペイン語アルバムとして史上初の1位を獲得した歴史的傑作『EL ÚLTIMO TOUR DEL MUNDO』(2020年)に収録された、ダークで疾走感溢れるトラップ・ナンバーである。タイトル「120」は時速120マイル(約193km/h)でハイウェイを飛ばす猛烈なスピードを意味しており、深夜のドライブとスリリングな密会を描いている。バッド・バニーは、LAやプエルトリコの豪邸を行き来し、超高級車を乗り回す世界的アイコンとしての成功を誇示しつつ、「愛してる」という言葉に縛られない享楽的でドライな男女関係を歌い上げる。トラップ特有のフレックス(自己誇示)の中に、抗えない魅力を持つ女性に翻弄される男性の心理を巧みに織り交ぜた、官能的かつアグレッシブなナイト・アンセムだ。
和訳
[Intro]
Ey, ey
[Verso]
Por ti me monto en el carro y meto 120
君のために車に乗り込んで、120マイルまで踏み込むぜ
※「120」は時速120マイル(約193km/h)のこと。彼女に会うためには危険な速度で深夜のハイウェイを飛ばすという、抗えない強い欲求と衝動を表している。
Si me dice' qué quiere' de frente
君が何を望んでいるか、面と向かって言ってくれるなら
Me está' tentando, tú ere' una serpiente
俺を誘惑してくる、君はまるで蛇みたいだ
※「serpiente(蛇)」は、旧約聖書でアダムとイヴをそそのかした蛇のような、危険で抗いがたい誘惑を象徴するメタファー。
Psíquica, te metiste en mi mente (Eh, eh)
超能力者みたいに、俺の心の中に入り込んできた
Por ti me voy en contra de la corriente (Ah)
君のためなら、流れに逆らってでも進んでやる
No te quite' la ropa sin ponerme los lente' (Eh, eh)
俺がメガネをかけるまで、服を脱がないでくれ
※彼のトレードマークであるサングラス(あるいは度の入ったメガネ)を指す。彼女の美しい裸体を細部まで完璧に見逃さないようにするという、ユーモアを交えたセクシャルな描写。
Que quiero verte bien, ey (Quiero verte bien)
君の姿をしっかりと見たいからさ
Que quiero darte bien, ey (Que quiero darte bien; ey, eh)
君を最高の気分にさせてやりたいから
¿Bajarle yo? Nah, nunca se me va a ocurrir (No)
俺がペースを落とすって? いや、そんなこと絶対に思いつかないね
※音楽シーンの頂点で勢いを緩める(bajarle)つもりは一切ないという、自身のキャリアに対する強気な宣言。
Bad Bunny en una pista e' un Bugatti en un carril (Uh-uh)
ビートに乗ったバッド・バニーは、車線を走るブガッティと同じだ
※「pista」は「音楽のトラック(ビート)」と「レースのトラック(車線)」のダブルミーニング。最高級スーパーカーのブガッティのように、誰にも追いつけない圧倒的なスピードと価値を持っているというフレックス。
Ya salió el sol y no quiero dormir (No)
もう太陽が昇ったけど、まだ眠りたくない
Mueve ese culo y yo tiro cien mil (Eh, eh)
そのお尻を振ってくれ、俺は10万ドルをばら撒いてやる
※ストリップクラブなどで大金を投げる(Make it rain)行為の描写。10万ドル(約1500万円)という桁違いの金額で絶対的な富を誇示している。
Tú cumple' en octubre, pero yo te quiero abril (Ey, ey, ey)
君の誕生日は10月だけど、俺は君を4月したいんだ
※スペイン語の「abril(4月)」と「abrir(開く)」の音が似ていることを利用した極めて高度な言葉遊び。「君の股を開きたい」という性的な意味を、月(OctoberとApril)に掛けている。ファンの間でも非常に高く評価されている巧みなパンチライン。
Ven, que te voy a hacer venir (Uh)
こっちに来な、君をイカせてやるから
※「venir(来る)」と性的な絶頂を迎える(イク)のダブルミーニング。
A la casa en P.R. o la de Beverly Hills (Uh-uh)
プエルトリコの家でも、ビバリーヒルズの家でもいいぜ
※地元プエルトリコとロサンゼルスの超高級住宅街の両方に豪邸を構えているという、世界的なミリオネアとしての成功の証明。
Por si me llaman los Lakers pa' dirigir
もしレイカーズから監督をやってくれって呼ばれた時のためにな
※彼がLAに家を買ったのは、NBAの名門ロサンゼルス・レイカーズからオファーが来た時のためだという、規模が大きすぎるユーモアとフレックス。熱狂的なバスケファンである彼らしいライン。
Porque saben que aquí siempre coronamo'
だって俺たちがいつも王冠を手にするって分かってるからな
※「coronar」はストリートスラングで「大きな成功を収める」「取引を成功させる」の意。
Invicto', nunca perdemo'
無敗だ、俺たちは絶対に負けない
La baby e' piquetúa', por eso roncamo'
あの子は最高にイケてる、だから俺たちもイキがれるんだ
※「piquetúa」はプエルトリコのスラングで「スタイル(ピケテ)があって自信に満ちている」状態。「roncamo' (roncar)」は「虚勢を張る、自慢する」。隣に連れている女性がトップクラスだからこそ、男としての格も上がるというストリートの価値観。
En la G-Wagon siempre prendemo'
Gクラスに乗って、いつだって火をつけるぜ
※高級SUVのメルセデス・ベンツ・Gクラス(G-Wagon)の車内でマリファナを吸う描写。
Fuck you, ey, a to' el mundo le pichamo'
クソくらえだ、世間の奴らなんて全員無視してやる
※「pichar」は無視する、放っておくのスラング。
Porque nadie sabe lo que tenemo'
俺たちがどんな関係か、誰も知らないんだからな
Y lo rico que se siente cuando chingamo'
ヤッてる時がどれだけ最高な気分かどうかもね
Después a la normalidad volvemo' sin decirno' "te amo"
その後は愛してるなんて言わずに、普通の日常に戻るのさ
※恋愛感情や面倒な束縛を抜きにした、純粋な肉体関係を楽しむ現代的なシチュエーションシップ(曖昧な関係)を描いている。
[Puente Instrumental]
[Outro]
Por ti me monto en el carro y meto 120
君のために車に乗り込んで、120マイルまで踏み込むぜ
Me está' tentando, tú ere' una serpiente
俺を誘惑してくる、君はまるで蛇みたいだ
Psíquica, te metiste en mi mente
超能力者みたいに、俺の心の中に入り込んできた
