Artist: The Weeknd (feat. Daft Punk)
Album: Starboy
Song Title: Starboy
概要
ザ・ウィークエンドのキャリアにおいて、アンダーグラウンドのミステリアスなR&Bシンガーから、世界を席巻する絶対的なポップスターへの完全なる変貌を宣言した記念碑的楽曲である。フレンチ・エレクトロの巨匠ダフト・パンクをプロデューサーに迎え、冷徹で洗練されたビートの上で彼が歌うのは、手に入れた莫大な富と名声、そしてそれに伴う虚無感と自己破壊的なライフスタイルだ。ミュージックビデオの冒頭で彼がかつてのトレードマークであったヘアスタイルの「過去の自分」を窒息死させる描写が象徴するように、本作は「大衆が望むモンスター(Starboy)」として生きる覚悟と皮肉に満ちている。数々の高級車ブランドや映画のタイトルを用いた高度なダブルミーニングが散りばめられており、傲慢なまでの物質主義の裏に隠された、ポップアイコン特有の孤独と哀愁を鋭く浮き彫りにしたダーク・ポップの最高峰である。
和訳
[Intro]
Ayy
[Verse 1]
I'm tryna put you in the worst mood, ah
お前らを最悪の気分にさせてやるよ
※自身の圧倒的な成功を見せつけ、嫉妬するヘイターたちを絶望させるという傲慢な宣言。
P1 cleaner than your church shoes, ah
俺のマクラーレンP1は、お前らのよそ行きの革靴よりも綺麗だぜ
※「church shoes」は日曜日の礼拝に履いていくため最も手入れされた綺麗な靴を指す。それよりも自分の所有するハイパーカーの方がピカピカだという皮肉。
Milli point two just to hurt you, ah
お前らを痛めつけるために120万ドルも使ったんだ
※「Milli point two」は1.2 million(120万ドル)。前述のマクラーレンP1の購入価格を指す。
All red Lamb' just to tease you, ah
お前らをからかうためだけの真っ赤なランボルギーニ
None of these toys on lease too, ah
このオモチャたちはどれもリース契約なんかじゃない
Made your whole year in a week too, yah
お前らが1年かけて稼ぐ額を、俺は1週間で稼ぎ出した
Main bitch outta your league too, ah
俺の本命の女は、お前らには高嶺の花さ
Side bitch outta your league too, ah
俺の浮気相手だって、お前らには高嶺の花だ
[Pre-Chorus]
House so empty, need a centerpiece
家が広すぎて空っぽだから、飾りが必要だな
Twenty racks a table, cut from ebony
黒檀を切り出して作った2万ドルのテーブル
Cut that ivory into skinny pieces
その上で象牙を細かく切り分けるんだ
※「ivory(象牙)」は白い粉末、つまりコカインの隠語。高級なテーブルの上でドラッグのラインを作っている様子を描写している。
Then she clean it with her face, man, I love my baby, ah
そして彼女が顔をこすりつけてそれを綺麗に掃除する、俺は自分の女が大好きだぜ
※テーブルの上のコカインを鼻から吸い尽くす恋人の姿を「顔で掃除する」と表現する、狂気的で退廃的なロマンティシズム。
You talkin' money, need a hearin' aid
お前らが金のルビーを語るなら、補聴器が必要だな
※お前らの稼ぐ額が小さすぎて(声が小さすぎて)聞こえないという痛烈なディス。
You talkin' 'bout me, I don't see the shade
俺の陰口を叩いてるみたいだが、その影すら見えないぜ
Switch up my style, I take any lane
スタイルを切り替えて、俺はどんな車線でも走り抜ける
※音楽のジャンル(車線)を自在に行き来し、どこでもトップを取れるという自信。
I switch up my cup, I kill any pain
カップを持ち替えて、俺はどんな痛みも消し去るんだ
※「cup」はヒップホップ界隈で乱用される咳止めシロップとスプライトを混ぜたドラッグ「リーン」を飲むためのカップ。スターダムの孤独や痛みを薬物で麻痺させている。
[Chorus]
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
Look what you've done
お前らがしでかしたことを見てみろ
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
I'm a motherfuckin' starboy
俺はとんでもないスターボーイになっちまった
※「お前ら(大衆や音楽業界)が俺をこんな冷酷で傲慢な怪物(スターボーイ)に仕立て上げたんだ」という、自己顕示欲と被害者意識が入り混じった複雑なコーラス。
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
Look what you've done
お前らがしでかしたことを見てみろ
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
I'm a motherfuckin' starboy
俺はとんでもないスターボーイになっちまった
[Verse 2]
Every day, a nigga try to test me, ah
毎日、誰かが俺を試そうとしてくる
Every day, a nigga try to end me, ah
毎日、誰かが俺を終わらせようとしてくる
Pull off in that Roadster SV, ah
ランボルギーニ・アヴェンタドールSVのロードスターで走り去る
Pockets overweight, gettin' hefty, ah
ポケットが重すぎて、分厚く膨れ上がっている
Comin' for the king, that's a far cry, I
王の座を狙うだって、それはお門違いってもんだ
I come alive in the fall time, I
俺は秋になると生き返るんだ
※ザ・ウィークエンドの初期のミックステープや重要なリリースは秋に集中しており、彼のメランコリックな音楽性が「秋」を象徴しているというファンコミュニティの共通認識を自ら歌っている。
The competition, I don't really listen
ライバルの曲なんて、俺はまともに聴かない
I'm in the blue Mulsanne, bumpin' New Edition
青いベントレー・ミュルザンヌに乗って、ニュー・エディションを爆音で流してるのさ
※現代のチャート競争には無関心で、超高級車の中で80年代のR&Bクラシック(ニュー・エディション)を聴いているという余裕の誇示。
[Pre-Chorus]
House so empty, need a centerpiece
家が広すぎて空っぽだから、飾りが必要だな
Twenty racks a table, cut from ebony
黒檀を切り出して作った2万ドルのテーブル
Cut that ivory into skinny pieces
その上で象牙を細かく切り分けるんだ
Then she clean it with her face, man, I love my baby, ah
そして彼女が顔をこすりつけてそれを綺麗に掃除する、俺は自分の女が大好きだぜ
You talkin' money, need a hearin' aid
お前らが金のルビーを語るなら、補聴器が必要だな
You talkin' 'bout me, I don't see the shade
俺の陰口を叩いてるみたいだが、その影すら見えないぜ
Switch up my style, I take any lane
スタイルを切り替えて、俺はどんな車線でも走り抜ける
I switch up my cup, I kill any pain
カップを持ち替えて、俺はどんな痛みも消し去るんだ
[Chorus]
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
Look what you've done
お前らがしでかしたことを見てみろ
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
I'm a motherfuckin' starboy
俺はとんでもないスターボーイになっちまった
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
Look what you've done
お前らがしでかしたことを見てみろ
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
I'm a motherfuckin' starboy
俺はとんでもないスターボーイになっちまった
[Verse 3]
Let a nigga brag Pitt
ブラッド・ピットみたいに自慢させてくれ
※「自慢する(brag)」とハリウッド俳優のブラッド・ピット(Brad Pitt)を掛けた言葉遊び。
Legend of the fall, took the year like a bandit
秋の伝説さ、盗賊のようにこの一年を奪い取ってやった
※ブラッド・ピット主演の映画『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い(Legends of the Fall)』のタイトルと、彼自身が「秋の象徴」であることを掛け合わせた高度なパンチライン。
Bought Mama a crib and a brand new wagon
ママに家とピカピカのワゴン車を買ってやった
Now she hit the grocery shop lookin' lavish
今じゃママは、豪華な出で立ちでスーパーに買い出しに行ってるぜ
Star Trek roof in that Wraith of Khan
カーンのレイスの天井にはスタートレックの星空さ
※ロールス・ロイス・レイス(Wraith)のオプションであるスターライト・ヘッドライナー(天井に星空を模したLEDが埋め込まれている装飾)と、映画『スタートレックII カーンの逆襲(The Wrath of Khan)』の「Wrath」を「Wraith」に掛けた、ファンの間で絶賛される天才的なダブルミーニング。
Girls get loose when they hear this song
この曲を聴くと、女たちは理性を失っちまう
A hundred on the dash get me close to God
スピードメーターの針を100に振り切ると、俺は神に近づけるんだ
※時速100マイル(約160km/h)以上の猛スピードで車を走らせることで死の危険を感じ、超越的な存在に近づくという虚無的でスリリングな死生観。
We don't pray for love, we just pray for cars
俺たちは愛なんかのために祈らない、ただ高級車のためだけに祈るのさ
※精神的な愛や平穏よりも、即物的な富と刺激だけを信仰の対象とする「スターボーイ」の究極の美学。
[Pre-Chorus]
House so empty, need a centerpiece
家が広すぎて空っぽだから、飾りが必要だな
Twenty racks a table, cut from ebony
黒檀を切り出して作った2万ドルのテーブル
Cut that ivory into skinny pieces
その上で象牙を細かく切り分けるんだ
Then she clean it with her face, man, I love my baby, ah
そして彼女が顔をこすりつけてそれを綺麗に掃除する、俺は自分の女が大好きだぜ
You talkin' money, need a hearin' aid
お前らが金のルビーを語るなら、補聴器が必要だな
You talkin' 'bout me, I don't see the shade
俺の陰口を叩いてるみたいだが、その影すら見えないぜ
Switch up my style, I take any lane
スタイルを切り替えて、俺はどんな車線でも走り抜ける
I switch up my cup, I kill any pain
カップを持ち替えて、俺はどんな痛みも消し去るんだ
[Chorus]
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
Look what you've done
お前らがしでかしたことを見てみろ
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
I'm a motherfuckin' starboy
俺はとんでもないスターボーイになっちまった
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
Look what you've done
お前らがしでかしたことを見てみろ
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
I'm a motherfuckin' starboy
俺はとんでもないスターボーイになっちまった
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
Look what you've done
お前らがしでかしたことを見てみろ
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
I'm a motherfuckin' starboy
俺はとんでもないスターボーイになっちまった
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
Look what you've done
お前らがしでかしたことを見てみろ
(Ha-ha-ha-ha-ha, ha-ha-ha-ha-ha)
I'm a motherfuckin' starboy
俺はとんでもないスターボーイになっちまった
