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Bring It On - JAY-Z (feat. Sauce Money & Jaz-O) 【和訳・解説】

Artist: JAY-Z (feat. Sauce Money & Jaz-O)

Album: Reasonable Doubt

Song Title: Bring It On

概要

1996年リリースのJAY-Zの歴史的デビューアルバム『Reasonable Doubt』に収録された本作は、東海岸の伝説的プロデューサーであるDJ Premier(プリモ)が手掛けた、緊張感とスリルに満ちたストリート・アンセムである。Premierは、Fat Joeの楽曲「The Shit Is Real」の一節「Bring it on if you think you can hang」をスクラッチでサンプリングし、不穏なストリングスと重厚なブーンバップ・ビートを見事に構築した。客演には、JAY-Zの長年の友人でありRoc-A-Fella最初期を支えたSauce Moneyと、JAY-Zの元メンター(師匠)であるBig Jaz(Jaz-O)が参加。3人のMCはマフィア映画のメタファーや、ドラッグの取引単位を用いた巧妙なワードプレイを駆使し、アンダーグラウンドのハスラーとしての揺るぎないプライドと冷酷さをマイクの上で競い合っている。90年代ニューヨークのヒップホップにおける、リリシズムとビートメイキングの最高峰を体現したクラシックの一つである。

和訳

[Skit]

Aye, Purse, rack 'em up, man
おい、パース、球を並べろよ
※ビリヤード(プール)をしている最中の会話。「rack 'em up」はブレイクショットの前に球をラック(枠)でセットすること。

What you bettin', Biggs?
何を賭けるんだ、ビッグス?
※「Biggs」はJAY-Z、Damon Dashと共にRoc-A-Fella Recordsを創設したKareem "Biggs" Burkeのこと。

Bet the same thing
同じものを賭けるぜ

Ayo, I got next, man
ヨォ、次は俺だぜ

Yo, you got the money, man? You ass bettin' ass, nigga
ヨォ、金は持ってるんだろうな?ケツ賭けてるようなクソ野郎

The shit is right downstairs in the trunk
ブツは下の階のトランクの中にあるさ

Don't trip; we parked right behind each other, nigga
ガタガタ言うな、俺たちはお互いの車のすぐ後ろに停めたんだからな

I'ma get the shit before we go downstairs
下に行く前にブツを取ってくるぜ

Yeah, aight, what's up with that case, man?
あぁ、分かった、あの裁判の件はどうなってるんだ?
※「case」は警察や法廷での事件・訴訟のこと。

Aw, man, it ain't nothin'
あぁ、あんなの何でもないさ

Ain't nobody snitching or nothing; you know our team is tight
誰も密告なんかしてない、俺たちのチームが固いのは知ってるだろ
※「snitching」は警察に仲間を売ること。ストリートの掟(オメルタ)が守られていることを確認している。

Still sitting on seven digits, unlike you, you broke ass nigga
お前みたいな文無しと違って、未だに7桁(ミリオン)の金を抱えてるんだぜ

Fuck outta here, this cat right here
失せろ、この野郎

This broke ass, ass betting ass nigga
この文無しの、ケツ賭け野郎が

Betting five thousand ain't got no money
5000ドル賭けといて金も持ってねえのか

Chili cheese face ass nigga (Fuck outta here)
チリチーズみたいな顔しやがって(失せろ)

Sandy cake face ass nigga (Fuck outta here)
砂まみれのケーキみたいな顔しやがって(失せろ)
※身内同士でニキビ肌や見た目をからかう、悪ふざけのトラッシュトーク。

(Laughter)
(笑い声)

[Intro: Sauce Money]

Ayo, Jay, word up
ヨォ、JAY、間違いないな

These motherfuckers fucking talking
こいつらクソみたいな話ばかりしてやがる

That comeback shit like they cooking crack
まるでクラックを調理してるみたいに、カムバックの話をしてる

Shit, I ain't fronting
クソ、俺は強がってなんかないぜ

All I want my pockets green like slum change
俺が望むのは、ポケットが小銭みたいに緑色(金)になることだけだ

You know what I'm saying?
言ってること分かるか?

Front the roll we roll back like rubbers, motherfucker, for real
札束を前払いしろ、俺たちはコンドームみたいに巻き戻すぜ、クソ野郎、マジでな

With no trace of AIDS
エイズの痕跡すら残さずにな

We keep our pockets fully blown
俺たちのポケットは常にパンパンだ

Roc-A-Fella clique, nigga
ロッカフェラ・クリックだぜ

[Verse 1: Sauce Money]

Ayo, we patting down pussy from Sugar Hill to the Shark Bar
ヨォ、シュガーヒルからシャークバーまで、俺たちは女たちを物色して回る
※「Sugar Hill」はハーレムの高級エリア、「Shark Bar」は当時NYで有名だった高級レストラン・バー。

Fuck a bitch D in the marked car
マークの入ったパトカーに乗ってるビッチなサツなんてクソ食らえだ
※「D」はDetective(刑事)。

We got the bad bitches gasping for air in Aspen
アスペンで極上の女たちを息も絶え絶えにさせてる
※「Aspen」はコロラド州の高級スキーリゾート。

Searching for Aspirin when I ascend, we swing
俺が昇りつめる時にアスピリンを探し回る、俺たちは揺らす

You cling, we do our thing and bring
お前はしがみつき、俺たちは自分たちのやり方で持ち込む

Sling your ding-a-ling from Bed-Stuy, Brooklyn to Beijing
ブルックリンのベッド・スタイから北京まで、お前のモノを振り回しな

East coast host is hostile colossal
東海岸のホストは敵意に満ちていて巨大だ

Money flaring like nostrils for drug dealing apostles, huh
ドラッグを捌く使徒たちのために、金が鼻孔のように膨らむんだ

Al Pacino down to Nino Brown
アル・パチーノからニーノ・ブラウンまで
※アル・パチーノ(『スカーフェイス』のトニー・モンタナ等)や、映画『ニュー・ジャック・シティ』の麻薬王ニーノ・ブラウンといったマフィア/ギャング映画のアイコンを引き合いに出している。

Me, Jay and Preemo, got it sewed across the board like Pokeno
俺とJAYとプリモで、ポキノみたいに盤面全体を縫い上げてる(支配してる)ぜ
※「Preemo」はDJ Premier。「Pokeno(ポキノ)」はポーカーとビンゴを組み合わせたようなボードゲーム。

Teflon, make sure your jammy is full
テフロンだ、お前の銃に弾がフルに装填されてるか確認しな
※「Teflon」は警察の防弾チョッキを貫通するテフロン弾(コップキラー弾)。「jammy」は銃のこと。

'Cause I heard, Sammy the Bull lamps in Miami with pull
だって、サミー・ザ・ブルがマイアミで権力を持って寛いでるって聞いたからな
※「Sammy the Bull」は実在のマフィア、サルヴァトーレ・グラヴァーノのこと。ガンビーノ一家のボスであったジョン・ゴッティを警察に密告(snitch)して証人保護プログラムに入った裏切り者の象徴であり、彼のような奴が潜んでいるから警戒を解くなというメッセージ。

Tropical leaves where I got a few keys
トロピカルな葉っぱが茂る場所で、俺は数キロのブツを手にした
※「keys」はキログラム。大量のコカインのこと。

With my man I'll stock a few G's, now it's unstoppable cheese
ダチと一緒に数千ドルを蓄える、今じゃ止められないほどの金さ

Said we was garbage, so fuck college
俺たちのことをゴミだと言ったな、だから大学なんてクソ食らえだ

Street knowledge amazing to scholars when we coin phrases for dollars
俺たちが金のために言葉を作り出せば、ストリートの知識は学者たちを驚かせる

Star studded bitches with crystals
クリスタルを身につけた星屑のようなビッチたち

Get fucked with pistols, just to see my shit, discharge puss
俺のブツを見るためだけに、ピストルで撃ち抜かれる、膿を流しながらな
※「discharge puss」は銃を発砲することと、性的な生々しい描写を掛け合わせた暴力的なライン。

I drop the stellar, even acapella
俺はアカペラでさえ、星のようなライムを落とす

I got to tell all about Roc-A-Fella
俺はロッカフェラの全てを語らなきゃならない

[Chorus: Fat Joe sample]

Yeah, bring it on if you think you can hang
Yeah、ついてこれると思うならかかってきな

And if not then let me do my thing
そうじゃないなら、俺の好きにやらせてくれ

Yeah, bring it on if you think you can hang
Yeah、ついてこれると思うならかかってきな

And if not then let me do my thing
そうじゃないなら、俺の好きにやらせてくれ

Yeah, bring it on if you think you can hang
Yeah、ついてこれると思うならかかってきな

And if not then let me do my thing
そうじゃないなら、俺の好きにやらせてくれ

Yeah, bring it on if you think you can hang
Yeah、ついてこれると思うならかかってきな

And if not then let me do my thing
そうじゃないなら、俺の好きにやらせてくれ

[Verse 2: Jay-Z]

Mannerisms of a young Bobby DeNiro, spent Spanish wisdoms
若きボビー・デ・ニーロの振る舞い、スパニッシュの知恵を費やした
※「Bobby DeNiro」はロバート・デ・ニーロ。映画『ゴッドファーザー PART II』で彼が演じた若き日のヴィト・コルレオーネのような、冷静で威厳のあるマフィアの振る舞い。

In a whip with dinero, crime organized like the Pharoahe
ディネロを積んだ車の中、ファロアみたいに組織化された犯罪さ
※「whip」は車。「dinero」はスペイン語で金。「Pharoahe」は古代エジプトのファラオのように強大な組織力を持つという意味と、ヒップホップデュオ「Organized Konfusion」のメンバーであるPharoahe Monchを掛けた高度なダブルミーニング。

I cream, I diamond gleam
俺は稼ぎ、ダイヤモンドのように輝く
※「cream」は金(Cash Rules Everything Around Me)を稼ぐこと。

High post like Hakeem, got a lot of things to drop
アキームみたいにハイポストから、落とすべきものをたくさん持ってる
※「Hakeem」はNBAの伝説的センター、アキーム・オラジュワン。彼がハイポストからシュートを沈める(drop)ように、JAY-Zも高みからライムやブツを落とす。

Brooklyn to Queens, I got to keep my steam
ブルックリンからクイーンズまで、俺は勢いを保ち続けなきゃならない

Niggas wanna try to hem my long jeans
奴らは俺の長いジーンズの裾上げをしようと企んでる
※「hem(裾上げをする)」は、ストリートにおいて誰かを罠にはめる(hem someone up)というスラング。勢いに乗るJAY-Zの足元をすくおうとするヘイターたちのメタファー。

Uptown fiend for Jay-Z to appear on the scene
アップタウンのヤク中どもは、JAY-Zがシーンに現れるのを待ち望んでる

In the meanwhile, here's something dope for y'all to lean
その間、お前らが身を乗り出すようなドープなものをくれてやる

Liaison for days on end
何日も続く連絡係

Money make the world go around so I made some to spend
金が世界を回す、だから俺は使うために稼いだんだ

Can I live? Did dough with my nigs, dividends flow
生きていってもいいか?ダチと金を稼ぎ、配当金が流れ込む
※「Can I live?」は同アルバムに収録されている名曲のタイトル。

Like the Mississippi Riv', looking jig
ミシシッピ川のようにな、ジギーに見えるぜ

Can't do for dolo, had to turn away when Tony killed Manolo
一人じゃできない、トニーがマノロを殺した時は目を背けざるを得なかった
※映画『スカーフェイス』で、主人公のトニー・モンタナが親友のマノロ(マニー)を激昂して射殺してしまう悲劇的なシーンへの言及。ストリートにおける友情と裏切りの残酷さに直面したハスラーの葛藤。

That's real, mixed feelings like a mulatto
あれはリアルだ、ムラートみたいに混ざり合った複雑な感情さ
※「mulatto」は黒人と白人の混血。複雑に交差する感情を人種に例えている。

Thug thought he was O.G. Bobby Johnson
あのサグは自分がO.G.ボビー・ジョンソンだと思ってやがった
※映画『South Central』の主人公で、ギャングのボスであるO.G. Bobby Johnson。

I played him like Benny Blanco
だからベニー・ブランコみたいにハメてやったのさ
※映画『カリートの道』に登場する、新興の若きギャング、ベニー・ブランコ。彼が大物カリートを出し抜いたように、自分を大物だと勘違いしている奴を葬ってやったという映画リファレンスの連発。

Mano a mano, you ain't ready
一対一(マノ・ア・マノ)だ、お前は準備ができてない

I fondle triggers straight up
俺は迷いなく引き金を愛撫する

Shoot my guns horizontal, get your weight up
銃を水平に構えて撃つ、もっと体重を増やしてこい
※「横撃ち(horizontal)」はギャング特有の銃の構え方。「get your weight up」は格を上げろ、もっと力をつけてこいという意味。

I am two-point-two pounds
俺は2.2ポンドだ

You're barely a hundred and twenty-five grams
お前はかろうじて125グラムってところだな
※【非常に高度なドラッグ・メタファー】 2.2ポンド=1キログラムであり、ストリートのコカイン取引における大口の単位「1 brick(レンガ)」を指す。一方、125グラムは約4.5オンス(1/8キロ)であり、末端の小物が扱う量。お前と俺とでは、ストリートにおける「格(重さ)」が桁違いだという決定的なパンチライン。

Wouldn't expect y'all to understand this money
お前らにこの金が理解できるとは思っちゃいない

Do the knowledge, due to few dollars, I'm due to demolish crews
知識を得ろ、はした金のせいで、俺はクルーどもを壊滅させる予定だ

Brooklyn through Hollis to a hood near you, what the fuck?
ブルックリンからホリスを通って、お前の近くのフッドまでな、一体何なんだ?
※「Hollis」はクイーンズ区の地区(Run-D.M.C.らの地元)。

[Chorus: Fat Joe sample]

Bring it on if you think you can hang
ついてこれると思うならかかってきな

[Verse 3: Big Jaz]

Money is power, I'm energetic with facial credit
金は力だ、俺は顔パスが利くほどエネルギッシュだ
※「facial credit」は顔が知れ渡っていて、顔だけで信用(クレジット)されること。

Pure platinum fetish for cheddars
チェダー(金)に対する純プラチナのフェティッシュ

Spread lettuce, heroes get deadish
レタス(札束)をばら撒く、ヒーローたちは死に絶えていく

I make moves that remove pebbles out of shoes
俺は靴の中の小石を取り除くような動きをする
※些細な邪魔者を確実に排除するという比喩。

You suck pistol like pipe with the crystal
お前はクリスタル(クラック)が入ったパイプみたいにピストルをしゃぶる

John Stockton couldn't assist you
ジョン・ストックトンでさえ、お前をアシストすることはできなかっただろうな
※NBAの歴代最多アシスト記録を持つ伝説的ポイントガード、ジョン・ストックトンを引き合いに出し、誰の助けがあってもお前は救いようがないと嘲笑している。

Convoys of Benzes like we fouling in the U.N
俺たちが国連で反則でもしたかのように、ベンツの車列が続く

So what the fuck you doing?
だからお前は一体何をしてるんだ?

Whatever, nigga, Fahrvergnügen, rugged yet polished
何だっていいさ、ファルファルグヌーゲン、荒々しくも洗練されている
※「Fahrvergnügen」はフォルクスワーゲンの1990年の有名な広告スローガンで、ドイツ語で「運転の喜び」を意味する。

Spanking dollars with the commas
コンマがつくほどのドル札を叩きつける
※「commas」は1,000ドル、1,000,000ドルのように高額な金額につくコンマのこと。

Banging bitches out the Bahamas
バハマ出身のビッチたちとヤりまくる

On hides of llama we cry nada, fly farther
リャマの毛皮の上で俺たちは一滴も泣かない(nada)、さらに遠くへ飛ぶ

Fry hotter, you die gotta, fuck with me witness mañana
より熱く揚げる、お前は死ななきゃならない、俺に逆らえば明日(マニャーナ)を目撃することになるぜ

Absence of malice in my palace
俺の宮殿に悪意は存在しない

Call cousin now Dallas trigger finger with the callus
今すぐダラスの従兄弟を呼べ、引き金にタコができた指だ

Tip scales from mail to keep these niggas off balance
こいつらのバランスを崩すために、手紙から秤を傾ける

Your frequent stops to O.T.B. you feeding me
お前が頻繁にO.T.B.に立ち寄ることで、俺が食っていけるのさ
※「O.T.B.」はOff-Track Betting(場外馬券売り場)。ギャンブル依存の敗者たちから搾取して自分が稼いでいるという構造。

Steam a nigga scheming on the wrist action with the gleams
輝きを放つ手首の動きで企んでいる奴を蒸発させる

Jewels for Pop Duke fulfill your dreams
親父(Pop Duke)のための宝石が、お前の夢を満たす

Never put the pure brown sugar before the dirty green cream
決して純粋なブラウンシュガーを、汚れた緑色のクリームの前に置くんじゃないぞ
※「brown sugar」はヘロインや女性。「dirty green cream」は汚れた金(ドル札)。女やドラッグよりも、まずは金を最優先しろというストリートの教訓。

[Chorus: Fat Joe sample]

Yeah, bring it on if you think you can hang
Yeah、ついてこれると思うならかかってきな

And if not then let me do my thing
そうじゃないなら、俺の好きにやらせてくれ

Yeah, bring it on if you think you can hang
Yeah、ついてこれると思うならかかってきな

And if not then let me do my thing
そうじゃないなら、俺の好きにやらせてくれ

Yeah, bring it on if you think you can hang
Yeah、ついてこれると思うならかかってきな

And if not then let me do my thing
そうじゃないなら、俺の好きにやらせてくれ

Yeah, bring it on if you think you can hang
Yeah、ついてこれると思うならかかってきな

And if not then let me do my thing
そうじゃないなら、俺の好きにやらせてくれ

Yeah, bring it on, bring it on, bring it on
Yeah、かかってきな、かかってきな、かかってきな

Yeah, bring it on, bring it on, bring it on
Yeah、かかってきな、かかってきな、かかってきな

Yeah, bring it on, bring it on, bring it on
Yeah、かかってきな、かかってきな、かかってきな

Yeah, bring it on, bring it on, bring it on
Yeah、かかってきな、かかってきな、かかってきな

Bring it on, if you think, if you think, if you think
かかってきな、もしそう思うなら、そう思うなら、そう思うなら