Artist: Lil Uzi Vert
Album: Luv Is Rage 2
Song Title: Two®
概要
本作「Two®」は、Lil Uzi Vertのキャリアを決定づけたデビュー・スタジオアルバム『Luv Is Rage 2』(2017年)の幕開けを飾る重要なイントロダクション・トラックである。Lyle LeDuff、Don Cannon、そしてUzi本人が共同プロデュースを手掛けたこのビートは、アコーディオンの郷愁を誘う音色とトラップの重低音が融合した独特のサウンドスケープを形成している。楽曲の中でUziは、当時のSoundCloudラップ・シーンにおいて自身が「トレンドの始祖」であり、無数のフォロワーやスタイル模倣者(Uziクローン)を生み出した絶対的な影響力を持っていることを誇示している。と同時に、名声の獲得に伴うパラノイアや、感情を押し殺さなければならない業界の闇にも触れており、トラップス
Two® - Lil Uzi Vert 【和訳・解説】
ターとしての圧倒的なフレックスと「Sad Boy」としての内省的なペルソナが交錯する、Uziの美学が凝縮された一曲である。
和訳
[Intro: Lil Uzi Vert & Kesha Lee]
GOAT (Yeah)
史上最高だ (Yeah)
※「GOAT」はGreatest Of All Timeの略。自身の圧倒的なステータスを宣言している。
That's true
それはマジだ
Yeah
Uzi? Uzi? Not again
ウージー?ウージー?またなの?
Uzi, wake your ass up
ウージー、さっさと起きなさいよ
※Uziの長年のオーディオエンジニアであるKesha Leeによる声。ミックステープ『Lil Uzi Vert vs. the World』等でも見られる、Uziが深い眠り(またはドラッグの陶酔)から目覚めるという、彼のプロジェクトの幕開けを象徴するお決まりのギミックである。
[Chorus]
And I ain't gon' lie, I got money and the power
そして嘘はつかねえ、俺には金と権力がある
※映画『スカーフェイス』や、T.I.などのサザン・ヒップホップにおける「Money and the Power」の系譜を継承するライン。ストリートのハスラーから世界的ロックスターへと昇り詰めた絶対的な自信を示している。
I ain't gon' lie, I got money and the power (Yeah)
嘘はつかねえ、俺には金と権力がある (Yeah)
I ain't gon' lie, I got money and the power (Woah)
嘘はつかねえ、俺には金と権力がある (Woah)
I ain't gon' lie (Chee)
嘘はつかねえ (Chee)
I ain't gon' lie
嘘はつかねえ
[Interlude]
Lil Uzi Vert (Chee)
リル・ウージー・ヴァート (Chee)
Lil Uzi Vert
リル・ウージー・ヴァート
Yeah, yeah, yeah
Yeah, yeah, yeah
And I just wanna let you know (Let you know)
そしてお前らに教えといてやりたい (Let you know)
I really, really wanna let you know
本当に、どうしても教えといてやりたいんだ
That I really don't give a fuck what nobody say about me (I don't)
誰が俺のことをどう言おうが、マジで知ったこっちゃないってな (I don't)
'Cause you know, I'm the one (Yeah)
だってお前らも分かってんだろ、俺が唯一無二だって (Yeah)
Yes, I'm the one that really started all this (GOAT, yeah)
そうさ、この全ての流れを始めたのはマジで俺なんだ (GOAT, yeah)
And you know, I changed a lot of you niggas
それにお前らも知ってるだろ、俺がどれだけ多くのやつらを変えてやったか
In a matter of months, I raised a lot of you niggas (It's true)
たった数ヶ月で、俺がどれだけ多くのお前らを育ててやったか(それはマジだ)
※2016年のXXL Freshman以降、エモ・ラップやカラフルなドレッドといったトレンドがシーンを席巻した際、自身のスタイルを模倣する若手ラッパー(クローン)が大量発生した事象への言及。彼らを文字通り「息子のように育てた」という皮肉交じりの絶対的自負を語っている。
[Verse 1]
They know I'm the one so it's no way they could stop it
あいつらも俺がトップだと分かってる、だから止めることなんてできねえ
Tried to run off with the swag, I put 'em in pocket (Yeah)
スワッグをパクって逃げようとした連中も、俺はそいつらをポケットにしまってやった (Yeah)
※「put 'em in pocket」は相手を完全に支配下に置く、あるいは子供扱いするというストリートのスラング。自分のスタイル(スワッグ)を盗む後輩たちを難なく制圧している。
Told my main girl to stop it (Stop)
本命の女にはやめろって言ったんだ (Stop)
She saw me up in a picture, I thought they cropped it (Oh my God)
俺が写真に写ってるのを見られた、うまく切り取ってくれたと思ってたのに (Oh my God)
※当時の交際相手であったBrittany Byrdとの関係におけるトラブルを示唆。他の女性と一緒にいる写真がSNS等に出回り、自分以外の部分がトリミング(crop)されていると思い込んでいたが、全体が写っており浮気がバレてしまったというリアルな描写。
Damn, she think I popped it (Oh my God)
クソ、あいつは俺がヤッたと思ってる (Oh my God)
I will not give these bitches this dick, let them top it (Oh yeah)
このビッチどもに俺のモノはやらねえ、フェラだけさせてやる (Oh yeah)
Woah, we're ending that topic
ウォウ、この話題はここで終わりだ
In the industry with Dickies all on my pop shit (Hey)
音楽業界にディッキーズを履いて乗り込み、ポップスターみたいに振る舞うのさ (Hey)
※スケーターやパンクの象徴でもあるDickiesのワークパンツを身にまとい、純粋なヒップホップの枠を破壊して「ポップスター」としての地位を確立したUziの、オルタナティブなファッションセンスとアティチュードを表現している。
[Chorus]
And I ain't gon' lie, I got money and the power (What you got?)
そして嘘はつかねえ、俺には金と権力がある(何を持ってるんだ?)
I ain't gon' lie, I got money and the power (What you got?)
嘘はつかねえ、俺には金と権力がある(何を持ってるんだ?)
I ain't gon' lie, I got money and the power (What you got?)
嘘はつかねえ、俺には金と権力がある(何を持ってるんだ?)
I ain't gon' lie (Huh, what you got? Huh, what you got?)
嘘はつかねえ(ハァ、何を持ってるんだ?ハァ、何を持ってるんだ?)
I ain't gon' lie (What you got?)
嘘はつかねえ(何を持ってるんだ?)
[Post-Chorus]
Yeah, the famous life, it'll eat you up alive
Yeah、名声のある人生ってやつは、生きたままお前を食い殺す
It's a game, had to put my feelings to the side
これはゲームだ、自分の感情は横に置いとかなきゃならなかった
(Put 'em to the side, ayy)
Yeah, the famous life, it'll eat you up alive
Yeah、名声のある人生ってやつは、生きたままお前を食い殺す
It's a game, had to put my feelings to the side
これはゲームだ、自分の感情は横に置いとかなきゃならなかった
※Uziの「Sad Boy」としてのペルソナが表出したライン。莫大な富と権力を手に入れた代償として、音楽業界という冷酷なゲームを生き抜くために、人間らしさや個人的な感情を殺さなければならないというスターダムの闇を嘆いている。
[Verse 2]
Time's up, I check my watch every hour
時間切れだ、俺は1時間ごとに時計をチェックする
All of my diamonds, they blinding
俺のダイヤモンドはすべて、眩しく輝いてる
I can't fuck her, she a minor (Ayy)
あの女とはヤれねえ、あいつは未成年だ (Ayy)
※自身の高級なジュエリーを誇示しつつ、未成年とは関係を持たないという法的な境界線を明確に引いている。ラッパー界隈で時折問題となるグルーピーとの不適切な関係に対する、Uziなりのトラブル回避術とモラル(ストリートスマート)のアピールである。
Time's up, I check my watch every hour
時間切れだ、俺は1時間ごとに時計をチェックする
All of my diamonds, they blind us
俺のダイヤモンドはすべて、俺たちの目を眩ませる
I can't fuck her, she a minor
あの女とはヤれねえ、あいつは未成年だ
Look for your bitch, you can't find her
お前のビッチを探してみな、見つからねえから
I was the one right behind her (Yeah, yeah)
彼女のすぐ後ろにいたのは俺だったのさ (Yeah, yeah)
Talking that shit, you get tied up
戯言を抜かしてると、縛り上げられるぜ
Don't got enough? Get your grind up
まだ足りないのか?もっと稼ぎを増やしな
The reason I got all these bitches and got all these diamonds
俺がこれだけのビッチを連れて、これだけのダイヤモンドを手に入れた理由は
I can't make my mind up (Chee)
俺が心を一つに決められないからだ (Chee)
※特定の女性一人に「心を決める(make my mind up)」ことができないため、結果として多くの女性と遊び、彼女たちの気を引くために多数のジュエリーを買っているという独自のハスラー的ロジックを展開している。
Mind up, she gave me head, gave that mind up
マインドアップだ、彼女は俺にフェラして、その頭脳を差し出した
※「give head(フェラチオをする)」と、前行の「mind up(決心する/頭脳・マインド)」をかけた高度な言葉遊び。口淫行為(head)を提供することで、彼女自身の「mind(頭脳や精神)」をUziに完全に明け渡したというダブルミーニングのパンチラインとなっている。
[Chorus]
And I ain't gon' lie, I got money and the power (What you got?)
そして嘘はつかねえ、俺には金と権力がある(何を持ってるんだ?)
I ain't gon' lie, I got money and the power (What you got?)
嘘はつかねえ、俺には金と権力がある(何を持ってるんだ?)
I ain't gon' lie, I got money and the power (What you got?)
嘘はつかねえ、俺には金と権力がある(何を持ってるんだ?)
I ain't gon' lie (What you got?)
嘘はつかねえ(何を持ってるんだ?)
Two
トゥー
※本作が収録されているアルバムのタイトル『Luv Is Rage 2』の「2(Two)」であることを誇らかに宣言し、この壮大なイントロダクションを締めくくっている。
