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You’re Lost - Lil Uzi Vert 【和訳・解説】

Artist: Lil Uzi Vert

Album: The Perfect LUV Tape

Song Title: You’re Lost

概要

「You're Lost」は、Lil Uzi Vertが2016年にリリースしたミックステープ『The Perfect LUV Tape』に収録された珠玉のトラップ・チューンである。プロデュースを手掛けたのは、Uziのキャリアにおいて欠かせない重鎮Don CannonとLyle LeDuffのコンビだ。彼らが得意とする浮遊感のあるシンセサイザーとバウンシーな808ベースが、アップビートでありながらどこか切ない雰囲気を醸し出している。この楽曲の最大の魅力は、Uziが得意とする「Sad Boy(悲しきロマンチスト)」と「Trap Rockstar(金と女を抱える無敵のロックスター)」という相反する二つのペルソナが交差している点にある。元カノへの未練をポロリとこぼしたかと思えば、次の瞬間には圧倒的な財力を見せつけ、ヘイターの彼女を寝取るという傍若無人なフレックスへと切り替わる。さらに、1990年代のアメリカン・アニメへのオマージュなど、彼特有のナードなカルチャー・リファレンスも健在であり、サウンドクラウド・ラップ全盛期の彼の美学が完全にパッケージングされた一曲である。

和訳

[Intro]

Know I had to tell my girl
俺の女に言わなきゃならなかった

This ain't that (Yeah)
これはそういうのじゃないってな (Yeah)

Woah, I don't want you back (Lil Uzi)
Woah、お前とヨリを戻す気なんてないぜ (Lil Uzi)

Yeah, I'm just counting racks
ああ、俺はただ札束を数えてるだけだ
※「racks」は1000ドルの札束を指すスラング。

Yeah, the money won't bring her back (It won't)
ああ、金じゃあいつは戻ってこない (こないさ)

Yeah, and I just want her back
ああ、俺はただあいつを取り戻したいんだ
※直前で「ヨリを戻す気はない」と強がりながらも、結局は未練を断ち切れないというSad Boy特有の葛藤を描写している。

Want her back (I want her back)
取り戻したい (取り戻したいんだ)

Yeah, say you made your money backflip you lyin' (Liar)
ああ、稼いだ金でバックフリップを決めたなんて言ってるが、お前は嘘つきだ (嘘つき野郎)
※「money backflip」は「flipping money(ストリートのハッスルや投資で金を倍に増やすこと)」にかけた表現。稼いだと虚勢を張るフェイクな連中をディスしている。

Skrrt-skrrt, big Lambo' now I'm drivin' (Skrrt, yeah)
Skrrt-skrrt、今じゃデカいランボルギーニを乗り回してるぜ (Skrrt, yeah)

[Verse 1]

Give her the D, yeah, she fight it
あの子に俺のモノをくれてやる、ああ、あの子は抵抗するが
※「the D」はDick(男性器)のこと。

Yeah, she turn around and she like it
ああ、振り返ればすっかり気に入ってるのさ

Woah, slide on it, ride on it (Yeah)
Woah、滑り降りろ、乗りこなしてみな (Yeah)

Turn around girl, bite on it (Yeah)
振り返りなガール、それに噛みつけよ (Yeah)

Diamond chain, you can shine a light on it (Damn, yeah)
ダイヤモンドのチェーンだ、お前も光を当ててみろよ (Damn, yeah)
※本物のVVSダイヤモンドは光を当てると強烈に乱反射するため、自分のジュエリーが本物であることを証明するフレックス。

I hit your girl, yeah, it's tight homie
お前の女とヤったぜ、ああ、最高にキツかったな、兄弟
※「tight」は女性の体がきつく締まっていることと、「イケてる」ことのダブルミーニング。

I'm so fly you fly a kite on me (Sheesh)
俺は高くまで飛んでるから、お前は俺の上で凧揚げでもできるぜ (Sheesh)
※「fly」は「カッコいい」「ハイになっている」状態。空高く飛んでいる自分を凧揚げ(fly a kite)の比喩にかけている巧みなパンチライン。

Stand on my money, got some height on me
自分の札束の上に立てば、身長だって高くなるのさ
※Lil Wayneなどが多用したヒップホップのクラシックな決まり文句。Uzi自身が小柄(約163cm)であることを逆手に取り、積み上げた札束の上に立てば長身になれるほどの財力があるというアピール。

Yeah, no that is not my homie, yeah (No way)
ああ、いや、あいつは俺のダチじゃねえよ、ああ (ありえねえ)
※成功すると急にすり寄ってくる昔の知り合いやフェイクな連中を突き放している。

I said no that is not my homie (No way)
あいつは俺のダチじゃねえって言ったんだ (ありえねえ)

[Refrain]

I was in Miami with my old homies (Yeah, yeah)
昔からのダチと一緒にマイアミにいたのさ (Yeah, yeah)

Fucked on your girl when she got lonely (Yeah)
お前の女が寂しがってたから抱いてやったんだ (Yeah)

[Verse 2]

Skrrt-skrrt

Yeah, my car, it go skrrt-skrrt, yeah (Sheesh)
ああ、俺の車がスキール音を鳴らすぜ、ああ (Sheesh)

Might fuck around and buy a new one, yeah (I might)
遊び半分で新しいのを買っちまうかもな、ああ (かもな)

Cowboy status, walk with two guns, yeah
カウボーイのステータスさ、2丁拳銃で歩き回るぜ、ああ
※西部劇のカウボーイのように、ストリートの護身(あるいは攻撃)のために複数の銃を携帯していること。

Wait, hold up (Hold up)
待てよ、ストップだ (待てよ)

Diamonds all on my teeth, it look sunny (Yeah)
歯の全面にダイヤモンドだ、太陽みたいに眩しいだろ (Yeah)
※高価なグリルズ(歯のジュエリー)のアピール。

I'ma walk through the game 'til I run it ('Til I run it)
このゲームを支配するまで歩き続けるぜ (支配するまでな)
※「run the game」はラップゲーム(ヒップホップ業界)の頂点に立ち、牛耳ること。「walk(歩く)」と「run(走る/支配する)」の対比を使ったワードプレイ。

I just left out the bank with a hundred, yeah
ちょうど銀行から100を引き出して出てきたところだ、ああ

(Wait, wait, wait, a hundred thousand? Yeah)
(待て、待て、待て、10万ドルだって? ああ)
※バックボーカルとの掛け合い。「100ドル札」かと思わせて、実は「100,000ドル(約1500万円)」という桁違いの現金を持ち歩いているというフレックス。

I know she was with you some time ago (What?)
少し前まであの子がお前と一緒にいたのは知ってるぜ (What?)

She left you 'cause, um, boy, so broke
あの子はお前を捨てたのさ、だって、なぁ、お前は超金欠野郎だからな

Boy, you a joke (Yeah, yeah)
なぁ、お前は笑い種だぜ (Yeah, yeah)

Boy, you a hoax
なぁ、お前はペテン師だ
※「hoax」は作り話や偽物。金を持っているフリをしているだけのヘイターへのディス。

She got with a boss 'cause, boy, you a ho (Um, yeah, um, yeah)
あの子はボスとくっついたんだ、だって、なぁ、お前はビッチ野郎だからな (Um, yeah, um, yeah)
※ここで言う「ボス」とはUzi自身のこと。

Yeah, he ain't got no money (What?)
ああ、あいつは金なんて一銭も持ってねえよ (What?)

I swear that that boy be doin' that most
誓って言うが、あいつは必死に虚勢を張ってるだけさ
※「do the most」はやりすぎる、過剰にアピールして空回りしている状態を表すスラング。

He say he gon' get me touched (He lying)
あいつは俺に危害を加えるって言ってるらしいな (嘘つきめ)
※「get someone touched」はストリートの隠語で、ヒットマンを雇ったり仲間を使ったりして標的に暴行を加えること。

Tryna put on a show (What?)
ショーでも演じようってのか? (What?)

Talkin' that he gotta go (Yeah)
自分は行かなきゃならないとか抜かしてやがる (Yeah)

30K that for the low (The low)
3万ドル、それは格安の値段だぜ (格安さ)
※30K(3万ドル)という大金を「はした金(the low)」として扱うことで、圧倒的な財力を見せつけている。

Everybody be quiet, yeah (Shhh)
全員静かにしろよ、ああ (Shhh)

Gotta keep the blinds closed (Why?)
ブラインドは閉めておかなきゃな (Why?)

Who that knockin' at my door (What?)
俺のドアをノックしてるのは誰だ? (What?)
※金と名声を手に入れたことで、常に誰かに狙われているのではないかという「パラノイア(人間不信)」に陥っている描写。トラップ・ミュージックにおける定番のトピック。

Runnin' out the back door (Yeah)
裏口から逃げ出すのさ (Yeah)

Saint Laurent cost a Yeezy (Yeah)
サンローランの値段はイージーと同じくらいだ (Yeah)
※高級ブランドのSaint Laurentと、Kanye Westが手がけるYeezyの価格帯を引き合いに出し、ハイファッションを日常的に消費していることを示している。

'Member life wasn't easy (It wasn't)
人生が楽じゃなかった頃を覚えてるぜ (楽じゃなかった)

'Member girls didn't need me (What?)
女たちが俺を必要としなかった頃を覚えてるぜ (What?)

Now they beggin' just to meet me (Bye)
今じゃあいつら、俺に会うためだけに懇願してくるのさ (Bye)

Bad girl from Waikiki (Yeah)
ワイキキ出身の極上の女だ (Yeah)

And she wetter than a squeegee (Yeah)
そしてあの子はスクイージーより濡れてるぜ (Yeah)
※スクイージーは窓ガラスなどを掃除する水切りワイパー。女性が極度に興奮して濡れている様子の下品でユーモラスな比喩。

Long legs just like Dee Dee (Yuh)
ディーディーみたいな長い脚だ (Yuh)
※アメリカの人気アニメ『デクスターズ・ラボ(Dexter's Laboratory)』に登場する主人公の姉、ディーディー(Dee Dee)の引用。彼女は非常に脚が長いキャラクターデザインで知られる。

Lil' nigga just like Dexter (Yuh)
俺はデクスターみたいな小柄な男さ (Yuh)
※同じく『デクスターズ・ラボ』の主人公である天才少年デクスター。彼も非常に小柄であり、Uziは自身を彼に重ね合わせている。ヒップホップとアニメカルチャーを融合させるUziらしさ全開のライン。

But she know that I'ma flexer (Huh?)
だけどあの子は俺がフレックスする男だって分かってる (Huh?)

And you know I'ma finesse her
だから俺があの子をうまく丸め込むって分かるだろ
※「finesse」は言葉巧みに相手を操る、または自分のペースに巻き込んで手に入れること。

Young nigga gettin' money
若いハスラーが金を稼ぐのさ

Girl are you up? (Yeah)
ガール、起きてるか? (Yeah)

[Refrain]

I was in Miami with my old homies
昔からのダチと一緒にマイアミにいたのさ

Fucked on your girl when she got lonely
お前の女が寂しがってたから抱いてやったんだ