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DOPE BOYS ACADEMY - T.I., T-Pain, Jeezy & 2 Chainz 【和訳・解説】

Artist: T.I., T-Pain, Jeezy & 2 Chainz

Album: KILL THE KING

Song Title: DOPE BOYS ACADEMY

概要

アトランタ発祥の「トラップ・ミュージック」を世界的ジャンルへと押し上げた立役者であるT.I.とJeezy、長きにわたりシーンの最前線で活躍するOGの2 Chainz、そして2000年代を席巻したフックの魔術師T-Painという、サザン・ヒップホップの歴史そのものと言える超豪華な布陣が実現した一曲。タイトル「DOPE BOYS ACADEMY(麻薬密売人の学校)」が示す通り、ストリートの底辺から数百万ドルの富を築き上げた彼らが、かつてのハッスル(麻薬密売)の手口やマインドセットを「後進への教科書」として提示する内容となっている。Jeezyによる生々しいクラック・コカインの調理描写や、T.I.による伝説的なハスラーたちへのシャウトアウトなど、ヒップホップの根幹にあるストリートの過酷なリアリティと、そこを抜け出した成功者としての圧倒的な貫禄が同居する、アトランタのレジェンドたちによる同窓会的なアンセムである。

和訳

[Chorus: T-Pain]

Hey, me and my niggas gettin' money (We gettin' money)
ヘイ、俺と仲間たちは金を稼いでる(俺たちは金を稼いでる)

You fuckin' with the dope boys (Dope boys, yeah)
お前はドープボーイたちとつるんでるんだ(ドープボーイたち、yeah)
※「dope boy」は麻薬密売人(ハスラー)を指すストリートの定番スラング。

Drop it in the trunk (In the trunk)
トランクにブツを放り込め(トランクに)

Swervin' lane to lane in them dope toys (Dope toys, yeah)
極上のオモチャに乗って車線を右へ左へと縫うように走る(極上のオモチャ、yeah)
※「dope toys」は麻薬密売で稼いだ大金で購入した高級車などのこと。

Uh, parking lot stuntin'
駐車場で見せびらかす

Every time they see us, they say, "Oh, boy" (Oh, boy)
奴らは俺たちを見るたびに、「オー・ボーイ」って言うのさ (Oh, boy)

Oh, boy (Oh, boy)
(Oh, boy)

Oh, we gettin' money (Gettin' money)
ああ、俺たちは金を稼いでる(金を稼いでる)

You gettin' money? (Gettin' money)
お前も稼いでるか?(金を稼いでる)

You fuckin' 'round with them dope boys
お前はあのドープボーイたちとつるんでるんだ

[Verse 1: T.I.]

Okay, any given day, you can find me (Yup)
オーケイ、いつだって俺を見つけられるぜ (Yup)

The starter coat, Dickies, troop suits in the nineties (Real)
90年代、スターターのコート、ディッキーズ、トゥループのスーツを着てた (Real)
※Starterのジャケット、Dickiesのワークパンツ、Troopのトラックスーツは、いずれも90年代のストリートのハスラーたちがこぞって身につけていた定番の制服的ファッション。

Gold chains, Dana Dane's on the Chevy sittin' behind me (Look)
金のチェーン、後ろに停めたシボレーにはダナ・デインズを履かせてな (Look)
※「Dana Dane's」は80〜90年代に流行したカスタムホイール「Daytons(デイトン)」のワイヤーホイールを指す、あるいはラッパーのDana Daneにちなんだ当時のスタイル。南部のカーカルチャーの王道。

Cazals, Cartiers, loads of yay', I know the prices (Uh-huh)
カザール、カルティエ、大量のコカイン、俺は相場を知り尽くしてる (Uh-huh)
※「yay'」はコカインのこと。カザール(Cazal)のサングラスやカルティエ(Cartier)のジュエリーは成功したハスラーの象徴。

And what's even more enticing, I got it for lower prices (I do)
さらに魅力的なのは、俺ならもっと安い値段で仕入れられるってことだ (I do)

Christmas time, shawty, I can beat the store prices (Bitch)
クリスマスの時期でも、店の値段より安く出せるぜ (Bitch)

Man, all we need is some boiling water and some baking soda
なぁ、俺たちに必要なのは熱湯と重曹だけだ

And a cup of J, we get to rollin', then we taking over (Ha)
それに1カップのクラックがあれば準備完了、俺たちがすべてを乗っ取る (Ha)
※粉末コカインを重曹(Baking soda)と水で煮詰めて固形化し、より安価で中毒性の高いクラック・コカイン(J)を密造するトラップの基本レシピ。

We getting paid on the daily, the hustle is all we know
俺たちは毎日金を稼ぐ、ハッスルこそが俺たちの知るすべてだ

Like if they come and raid today, then fuck it, we gotta go
もし今日サツがガサ入れに来たら、クソくらえ、逃げるだけさ

Took a trip and met the plug, he dropped it, Geronimo
旅に出て元締めと会い、奴がブツを落とす、ジェロニモだ
※「Geronimo」は飛び降りる時などに使われる掛け声。ここではブツを大胆に投下・引き渡すこと、または決死の取引開始の合図。

I sold it fast, told his ass, "Grande mas, vámonos"
俺はそれをすぐに売り捌き、奴に伝えたんだ、「もっとデカいのを頼む、さあ行こうぜ」ってな
※メキシコのカルテルなどヒスパニック系のサプライヤーとの巨大な取引を示唆するスペイン語のライン。

Do it for Frank Matthew, Rich Porter, and Scooter
フランク・マシュー、リッチ・ポーター、そしてスクーターのためにやるんだ
※Frank Matthewsは70年代の伝説的な麻薬王。Rich Porterは80年代のハーレムの悪名高いハスラー(映画『Paid in Full』のモデル)。Scooterは殺害されたT.I.の親友でありマネージャーのClay Evans。ストリートのレジェンドと亡き友への哀悼と敬意。

Would've had a bright future if they could've quit sooner
もっと早く足を洗えていれば、彼らにも明るい未来があっただろうに

Now when we count a hundred racks, we dedicate the shit to 'em
今、俺たちが10万ドルの束を数える時、これを彼らに捧げるのさ

If they was alive now, we'd take the shit to 'em, I'm sayin'
もし彼らが今も生きていたら、俺たちが直接持って行っただろうさ、言ってることわかるか

[Chorus: T-Pain]

Hey, me and my niggas gettin' money (We gettin' money)
ヘイ、俺と仲間たちは金を稼いでる(俺たちは金を稼いでる)

You fuckin' with the dope boys (Dope boys, yeah)
お前はドープボーイたちとつるんでるんだ(ドープボーイたち、yeah)

Drop it in the trunk (In the trunk)
トランクにブツを放り込め(トランクに)

Swervin' lane to lane in them dope toys (Dope toys, yeah)
極上のオモチャに乗って車線を右へ左へと縫うように走る(極上のオモチャ、yeah)

Uh, parking lot stuntin'
駐車場で見せびらかす

Every time they see us, they say, "Oh, boy" (Oh, boy)
奴らは俺たちを見るたびに、「オー・ボーイ」って言うのさ (Oh, boy)

Oh, boy (Oh, boy)
(Oh, boy)

Oh, we gettin' money (Gettin' money)
ああ、俺たちは金を稼いでる(金を稼いでる)

You gettin' money? (Gettin' money)
お前も稼いでるか?(金を稼いでる)

You fuckin' 'round with them dope boys
お前はあのドープボーイたちとつるんでるんだ

[Verse 2: Jeezy]

It's the man, the myth, the motherfuckin' legend (Drip)
男であり、神話であり、クソッタレな伝説の登場だ (Drip)

Drop the three-point five, brought back a motherfuckin' seven (Haha)
3.5を落とし、クソッタレな7にして持ち帰る (Haha)
※「3.5」は3.5グラム(エイス=1/8オンス)のコカイン。重曹で調理して嵩増しし、倍の7グラムのクラックにして利益を倍増させるドープボーイの算術。

I'm talking so much white, kitchen looking like it's heaven
大量の白について話してるんだ、キッチンがまるで天国のようだったぜ
※「白」はコカインのこと。

Glass bags and the scale, gas stove on hell (Hell)
ガラス瓶に秤、ガスコンロは地獄のような強火だ (Hell)

And when it lock up, it turn to rubber band colors
そしてそれが固まると、輪ゴムの色に変わるのさ
※コカインを熱湯で煮詰めてクラックとして固まる(lock up)と、少し黄色がかった色(輪ゴムの色)になるという、経験者にしか分からない極めて生々しい描写。

We gettin' money over here, we some rubber band lovers (Yeah)
俺たちはここで金を稼いでる、俺たちは輪ゴムを愛してるんだ (Yeah)
※クラックの色と、大量の札束を束ねるための「輪ゴム(Rubber band)」を掛けたダブルミーニング。

Pyrex make a circle like a CD, nigga
パイレックスの中でCDみたいな円盤を作るのさ
※Pyrex製の耐熱計量カップでクラックを煮詰めて円盤状の塊を作る工程。

Whole thing solitary, they in PC, nigga (Haha)
すべてが独居房、奴らは保護拘置区にいるんだ (Haha)
※「PC」はProtective Custody(保護拘置区)。他者を寄せ付けないほどの純度や隔絶された状態の比喩。

Mr. Work That Fork until my hand shake, nigga
手が震えるまでフォークをかき混ぜる男さ
※熱湯の中でコカインと重曹をフォークで素早くかき混ぜ続けるトラッパーの日常。

That's a quarter million-dollar worth of pancake, nigga (Damn)
それが25万ドル相当のパンケーキだぜ (Damn)
※「パンケーキ」はフライパンで焼いたかのように平たく丸く固まった巨大なクラックの塊の隠語。

Couple million on the floor like a king size, nigga
キングサイズのベッドみたいに床の上に数百万ドルを並べる

Put them halves on the scale 'til the beam tied, nigga (Woo)
天秤が釣り合うまで、ハーフを秤に乗せ続けるのさ (Woo)
※「halves」は半キログラムや半オンスの麻薬。

Louisana chicken, I ain't talkin' Popeye's (Nah)
ルイジアナのチキン、ポパイの話をしてるんじゃないぜ (Nah)
※「chicken(鳥)」は1キログラムのコカインを指す超重要スラング。フライドチキンの人気チェーン「Popeyes Louisiana Kitchen」と掛けたパンチライン。

Snow, what you got left? Nine wings, four thighs (Damn)
スノウ、何が残ってる? ウイングが9つに、サイが4つだ (Damn)
※「Snow」はJeezyの愛称(The Snowman)。直前のチキンの比喩を引っ張り、残りのコカインの在庫(キロやオンスなどの重さの単位)をチキンの部位(ウイング、サイ)に見立てて暗号で答えている。

A hundred-fifty at a time, that's the program, nigga (Nigga)
一度に15万ドルずつ、それが俺たちのやり方だ (Nigga)

Does anybody wanna build a snowman, nigga? (Hey)
誰かスノーマンを作りたくないか? (Hey)
※Jeezyの異名「Snowman」とコカインの隠語「Snow」、そしてディズニー映画『アナと雪の女王(Frozen)』の有名なフレーズ(雪だるまつくろう)を完璧に掛け合わせたJeezyならではの歴史的パンチライン。

[Chorus: T-Pain & 2 Chainz]

Me and my niggas gettin' money (We gettin' money)
俺と仲間たちは金を稼いでる(俺たちは金を稼いでる)

You fuckin' with the dope boys (Dope boys, yeah)
お前はドープボーイたちとつるんでるんだ(ドープボーイたち、yeah)

Drop it in the trunk (In the trunk)
トランクにブツを放り込め(トランクに)

Swervin' lane to lane in them dope toys (Dope toys, yeah)
極上のオモチャに乗って車線を右へ左へと縫うように走る(極上のオモチャ、yeah)

Uh, parking lot stuntin'
駐車場で見せびらかす

Every time they see us, they say, "Oh, boy" (Oh, boy)
奴らは俺たちを見るたびに、「オー・ボーイ」って言うのさ (Oh, boy)

Oh, boy (Oh, boy)
(Oh, boy)

Oh, we gettin' money (Gettin' money)
ああ、俺たちは金を稼いでる(金を稼いでる)

You gettin' money? (Yeah, gettin' money)
お前も稼いでるか?(ああ、金を稼いでる)

You fuckin' 'round with them dope boys
お前はあのドープボーイたちとつるんでるんだ

[Verse 3: 2 Chainz]

Fifty dollar slab, I made one-twenty off of it
50ドルのスラブから、120ドルを稼ぎ出した
※「slab」はクラックの欠片や塊。少額の元手から倍以上の利益を上げるストリートの錬金術。

That was way before I was sippin' cough syrup
それは俺が咳止めシロップをすするずっと前の話だ
※アトランタ発祥のリーン(コデイン入り咳止めシロップ)を飲むようになる前の、純粋な若きハスラー時代の回顧。

Monte Carlo, I turned that to a Rolls-Royce
モンテカルロ、俺はそれをロールスロイスに変えたんだ
※シボレー・モンテカルロ(安価なストリートカー)からロールスロイス(最高級車)への成り上がり。

Put a hole in a nigga size of a golf course (Bah)
ゴルフコースほどの大きさの風穴を奴に開けてやる (Bah)

And I keep bands on me like it's a concert
そしてコンサートみたいにバンドを常に持ち歩いてるぜ
※「bands」は1000ドルの束(輪ゴムで巻かれた札束)と、音楽のバンドのダブルミーニング。

Backseat recline like it's a lawn chair
芝生用の椅子みたいに後部座席をリクライニングさせる

Yellow chinchilla look like it's blonde hair
ブロンドの髪みたいに見える黄色のチンチラを羽織ってな

My lady got a fat ass, I leave my palm there
俺の女はデカいケツをしてる、俺はそこに手のひらを乗せたままさ

Toni give 'em hell (Hell)
トニーが奴らに地獄を見せる (Hell)
※「Toni」は2 Chainzの旧名「Tity Boi」時代から使われる自身を指す愛称(Toni, Tone)。

Toni got turkey bag, Toni got scale (Yeah)
トニーは七面鳥の袋を持ち、トニーは秤を持ってる (Yeah)
※「turkey bag」は感謝祭の七面鳥を焼くための大きな耐熱オーブンバッグ。大量のマリファナの強烈な匂いを漏らさずに保管・運搬するために大麻ディーラーが愛用するストリートの必須アイテム。

Toni got clientele, pocket full of bales
トニーには顧客がいて、ポケットは札の束でパンパンだ
※「bales」は大量のマリファナの四角い包み、あるいは圧縮された札束。

Lot of land at the crib, motherfucker got trails, yeah
家の敷地には広大な土地があり、専用のトレイルまであるぜ、yeah

Jet-skis on the lake (Lake)
湖にはジェットスキーだ (Lake)

Trespass, I'll throw a tree in your face (Face)
不法侵入してみろ、お前の顔面に木を投げつけてやる (Face)
※「tree」はマリファナのこと。あるいは自分の広大な敷地にある物理的な木。不法侵入者に対する過激な警告。

I'm a vet' like it's a C and a 8
俺はC8みたいなベテランだ
※「vet'」はベテラン(Veteran)とシボレー・コルベット(Corvette)のダブルミーニング。「C8」はコルベットの第8世代モデル。

I'm a dope boy, blowing weed in your face (Toni)
俺はドープボーイだ、お前の顔にウィードの煙を吹きかけてやるのさ (Toni)

[Outro: T-Pain]

(Hey)