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Wakeupfaggot - Earl Sweatshirt 【和訳・解説】

Artist: Earl Sweatshirt

Album: Earl

Song Title: Wakeupfaggot

概要

2010年にリリースされたEarl Sweatshirtのデビューミックステープ『Earl』の6曲目に収録されている短いスキット(寸劇)トラック。本作では、学校へ行くために早起きを強要する母親と、それに反抗する16歳のEarlのリアルな日常(あるいは意図的に誇張された日常)が描かれている。母親役の声を担当しているのは、Odd FutureのメンバーでありThe Internetのボーカルとしても知られるSyd(当時のSyd tha Kyd)である。母親が実の息子に対してタイトルにもなっている「Faggot(オカマ野郎)」という強烈な蔑称を投げつけ、息子が「黙れ」と吐き捨てるこの異様なやり取りは、Odd Futureというコレクティヴ全体に通底する「大人や権威に対する徹底的な反抗心」と「常識を逸脱したダークなユーモア」を端的に表している。単なるアルバムの繋ぎのトラックではなく、思春期特有のアンスト(Angst=焦燥や不安)と鬱屈としたエネルギーを表現し、リスナーを彼らの不気味で反逆的な世界観へとさらに深く引きずり込む重要な役割を果たしている。

和訳

[Interlude: Earl Sweatshirt & Syd]

Ahh, fuck, what time is it? 6
あぁ、クソ、今何時だ?6時か

Fuck, who needs to be up this early?
クソ、こんな早くに起きる必要がある奴なんていねえだろ

Earl
アール

What?
何だよ?

Earl, wake up
アール、起きなさい

What? I'm up, no
何だよ?起きてるよ、いや

Wake up, Earl
起きなさい、アール

No, I'm asleep with my—
嫌だね、俺は寝てるんだよ、俺の…

Wake up, son
起きなさいってば

No, I'm asleep with my eyes open, that's fucking logical
嫌だね、俺は目を開けたまま寝てるんだよ、めちゃくちゃ論理的だろ
※屁理屈をこねて母親に反抗する、典型的な思春期のティーンエイジャーの態度。

Faggot
オカマ野郎
※実の息子に対して放たれる強烈な同性愛者に対する蔑称(スラー)。当時のOdd Futureの作品群では、この言葉がポリティカル・コレクトネスなどのタブーを破るためのショック・バリューとして頻繁に使用されていたが、母親役(Syd)が口にすることで家庭内の異常さや機能不全がより一層強調されている。

What?
何だって?

Wake the fuck up
とっとと起きやがれ

I'm up
起きてるって

You have school right now
もう学校の時間でしょ

No, I have school at 8, it's 6
違うね、学校は8時からだ、今は6時だろ

So, that's why your ass isn't getting any breakfast, wake the fuck up
だからあんたには朝食を抜きにしてるのよ、さっさと起きなさい
※直訳は「だからお前のケツは朝食を得られない」。罰として朝食を与えないという母親の理不尽な脅し。

I can fix myself breakfast, I'm sixteen
朝飯くらい自分で作れるよ、俺は16歳だぜ
※ミックステープ制作当時のEarlの実際の年齢。彼が並外れたラップスキルを持つ若き天才であったこと、そして同時にただの反抗期真っ盛りの子供であったことをリスナーに再認識させるセリフ。

Earl
アール

What?
何だよ?

Earl, wake the fuck up, you faggot
アール、とっとと起きなさいよ、このオカマ野郎

How 'bout you shut the fuck up, mom?
母さんこそ黙ったらどうなんだよ?
※スキットのオチ。親に対する直接的な暴言で締めくくられ、Odd Futureの持つ「反逆児」としての美学がストレートに表現されている。