Artist: Kid Cudi (feat. MGMT & Ratatat)
Album: Man on the Moon: The End of Day
Song Title: Pursuit of Happiness (Nightmare)
概要
Kid Cudiのキャリアを代表するアンセムであり、2000年代後半のオルタナティブ・ヒップホップを象徴する歴史的名曲。サイケデリック・ポップ・バンドのMGMTと、エレクトロ・ロック・デュオのRatatatという異ジャンルの才能を迎え入れた本作は、ヒップホップとインディー・ロックの境界線を完全に破壊した。サブタイトルに「Nightmare(悪夢)」とあるように、明るく高揚感のあるサウンドとは裏腹に、描かれているのは極度の孤独、夜驚症(ナイトテラー)、そしてアルコールとドラッグによる自己破壊的な逃避行である。富や名声という「輝くもの」を手に入れても真の幸福には辿り着けないという虚無感と、それでも幸福を追い求めずにはいられない若者のリアルな苦悩を歌い上げている。のちのEDMリミックスなどでパーティアンセムとして消費された側面もあるが、本来はCudiの痛切な魂の叫びであり、同じように心に闇を抱える世代から絶大な共感を集め続けている。
和訳
[Intro: Kid Cudi]
Mm, ayy-oh
Hey, Ratatat, yeah
ヘイ、ラタタット (yeah)
※プロデュースを手掛けたエレクトロ・ロック・デュオ「Ratatat」へのシャウトアウト。
Na-na-na-na
Na-na-na-na
[Verse 1: Kid Cudi]
Crush a bit, lil' bit, roll it up, take a hit
少し砕いて、巻いて、一服する
Feelin' lit, feelin' right, 2 a.m., summer night
ハイになって、いい気分だ、午前2時、夏の夜
I don't care, hand on the wheel, drivin' drunk, I'm doin' my thing
どうでもいい、ハンドルに手をかけて、酔ったまま運転する、俺は俺のやり方でやる
※危険な飲酒運転の描写。一見すると享楽的なパーティライフのようだが、実は深い孤独からの自己破壊的な逃避行動であることが曲全体を通して明らかになる。
Rollin' the Midwest side and out, livin' my life, gettin' our dreams
中西部の街を流して、自分の人生を生きて、夢を掴み取るんだ
※「Midwest(中西部)」はCudiの地元であるオハイオ州クリーブランドを指す。
People told me slow my roll, I'm screamin' out, "Fuck that"
周りは少し落ち着けって言うけど、俺は「クソくらえ」と叫ぶ
I'ma do just what I want, lookin' ahead, no turnin' back
俺はやりたいようにやるだけだ、前を見て、後ろは振り返らない
If I fall, if I die, know I lived it to the fullest
もし俺が倒れても、もし死んでも、俺が全力で生きたってことを知っておいてくれ
If I fall, if I die, know I lived and missed some bullets
もし俺が倒れても、もし死んでも、俺が生き抜き、いくつかの凶弾をかわしてきたってことをな
[Chorus: Andrew VanWyngarden & Kid Cudi]
I'm on the pursuit of happiness, and I know
俺は幸福を追い求めている、そして分かっているんだ
Everything that shine ain't always gonna be gold, hey
輝くものがすべて金とは限らないってことを (hey)
※「All that glitters is not gold」という古いことわざからの引用。ラッパーとしての成功や富、一時的な快楽を手に入れても、それが真の幸福をもたらすわけではないという諦念が込められている。
I'll be fine once I get it
それを手に入れさえすれば、俺は大丈夫だ
I'll be good
俺は上手くやれる
I'm on the pursuit of happiness and I know
俺は幸福を追い求めている、そして分かっているんだ
Everything that shine ain't always gonna be gold, hey
輝くものがすべて金とは限らないってことを (hey)
I'll be fine once I get it
それを手に入れさえすれば、俺は大丈夫だ
I'll be good
俺は上手くやれる
[Verse 2: Kid Cudi]
Tell me, what you know about dreamin', dreamin'?
教えてくれ、お前は夢を見ることについて何を知ってるんだ?
You don't really know about nothin', nothin'
お前は本当は何一つ分かっちゃいない
Tell me, what you know about the night terrors every night?
教えてくれ、毎晩襲ってくる夜驚症について何を知ってるんだ?
※「Night terrors(夜驚症)」は、睡眠中に突然パニック状態に陥る睡眠障害。アルバム全体を貫くテーマの一つであり、彼の内面に潜む深刻なトラウマと抑うつ状態を象徴している。
5 a.m., cold sweats, wakin' up to the sky
午前5時、冷や汗をかきながら、空を見上げて目を覚ます
Tell me, what you know about dreams, dreams?
教えてくれ、お前は夢について何を知ってるんだ?
Tell me, what you know about night terrors? Nothin'
教えてくれ、夜驚症について何を知ってるんだ? 何も知らないだろ
You don't really care about the trials of tomorrow
お前は明日の試練になんて本当は興味ないんだろう
Rather lay awake in the bed full of sorrow
むしろ悲しみに満ちたベッドで、眠れずに横たわっていたいんだ
[Chorus: Andrew VanWyngarden & Kid Cudi]
I'm on the pursuit of happiness, and I know
俺は幸福を追い求めている、そして分かっているんだ
Everything that shine ain't always gonna be gold, hey
輝くものがすべて金とは限らないってことを (hey)
I'll be fine once I get it
それを手に入れさえすれば、俺は大丈夫だ
I'll be good
俺は上手くやれる
I'm on the pursuit of happiness, and I know
俺は幸福を追い求めている、そして分かっているんだ
Everything that shine ain't always gonna be gold, hey
輝くものがすべて金とは限らないってことを (hey)
I'll be fine once I get it
それを手に入れさえすれば、俺は大丈夫だ
I'll be good
俺は上手くやれる
[Bridge: Kid Cudi]
I'm on the pursuit of happiness
俺は幸福を追い求めている
I know everything that shine ain't always gold
輝くものがすべて金とは限らないって分かってる
I'll be fine once I get it
それを手に入れさえすれば、俺は大丈夫だ
I'll be good
俺は上手くやれる
[Guitar Solo: Mike Stroud]
※RatatatのメンバーであるMike Stroudによるエモーショナルなギターソロ。ヒップホップのビートにサイケデリック・ロックの要素が完全に融合し、楽曲の哀愁とトリップ感を最高潮に引き上げている。
[Chorus: Andrew VanWyngarden & Kid Cudi]
I'm on the pursuit of happiness, and I know
俺は幸福を追い求めている、そして分かっているんだ
Everything that shine ain't always gonna be gold, hey
輝くものがすべて金とは限らないってことを (hey)
I'll be fine once I get it
それを手に入れさえすれば、俺は大丈夫だ
I'll be good
俺は上手くやれる
I'm on the pursuit of happiness, and I know
俺は幸福を追い求めている、そして分かっているんだ
Everything that shine ain't always gonna be gold, hey
輝くものがすべて金とは限らないってことを (hey)
I'll be fine once I get it
それを手に入れさえすれば、俺は大丈夫だ
I'll be good
俺は上手くやれる
[Outro: Kid Cudi]
Pursuit of happiness, yeah
幸福の追求さ (yeah)
I'm gon' get it, I'll be good
俺は手に入れる、きっと大丈夫だ
Oh, oh, man, oh, ugh
あぁ、あぁ、おい、あぁ、うっ
The room's spinnin', room's spinnin'
部屋が回ってる、部屋が回ってるんだ
Pat, Zuli, wait! Oh, fuck
パット、ズーリー、待ってくれ! あぁ、クソッ
※強がっていた前半のヴァースとは打って変わり、ドラッグとアルコールによるトリップがバッドに入り、吐き気と眩暈に襲われている生々しい現実(悪夢)の描写。「Pat」は彼のマネージャーであり恩人のPlain Pat、「Zuli」は彼の身近な友人を指しており、無防備に仲間へ助けを求める姿が極めて痛切である。
Oh my God, why'd I drink so much and smoke so much? Ah
なんてことだ、なんで俺はあんなに飲んで、あんなに吸っちまったんだ? あぁ
Oh, fuck
あぁ、クソッ
