Artist: Eminem
Album: Encore
Song Title: My 1st Single
概要
本作「My 1st Single」は、2004年のアルバム『Encore』に収録された、エミネムの自己破壊的なユーモアと当時のカオスな精神状態を象徴する一曲である。タイトルは「これがアルバムのリードシングルになるはずだった」というブラックジョークであり、わざと耳障りなビートにゲップや放屁のSEを被せ、放送禁止用語やポップカルチャーのタブーを乱れ打ちすることで、大衆が求める「キャッチーなヒット曲」を意図的に台無しにしている。リリックの背後には、当時『The Source』誌のベンジーノが発掘したエミネムの過去の「人種差別テープ」騒動への強烈な皮肉が隠されている。O.J.シンプソン事件の証拠テープや、ジャスティン・ティンバーレイクらの名前を借りてメディアの捏造や偽善を嘲笑するその手法は、悪ふざけの極致でありながら、ヒップホップシーンにおける魔女狩りに対するスリム・シェイディ流の痛烈なカウンターとして機能している。
和訳
[Intro]
Oh!
Yeah!
So much for first single on this one
この曲がファースト・シングルになるって話はこれでおしまいだ
[Verse 1]
Shady's the label, Aftermath is the stable
シェイディがレーベル、アフターマスが厩舎だ
That the horses come out of—erra
そこから馬たちが飛び出してくるのさ—エラ
Of course we're about to stir up
もちろん俺たちはかき回してやるつもりだぜ
Some shit thick as Mrs. Buttersworth's syrup
ミセス・バターワースのシロップみたいにドロドロの騒動をな
※アメリカで定番のパンケーキ用シロップのブランド。自分たちがシーンに巻き起こす論争や騒ぎの濃厚さを例えている。
It's the Mr. Picked-on-Christopher-Reeves-just-for-no-reason
俺は「ただ理由もなくクリストファー・リーヴをイジめる男」だ
Other than to—just to tease him
ただ彼をからかうため以外に理由はない
'Cause he was his biggest (*burp*) fan
だってあいつは彼の一番の(*ゲップ音*)ファンだったんだから
He used to be Superman, now I'm pourin'
彼はかつてスーパーマンだった、今じゃ俺は酒を注いでる
Liquor on the curb in his name for him
彼のために、彼の名のもとに縁石に酒をな
※映画『スーパーマン』の主演俳優クリストファー・リーヴのこと。彼は落馬事故で半身不随となり、エミネムの曲で度々ネタにされてきた。2004年に彼が亡くなったため、ストリートの追悼儀式(死者のために酒を地面にこぼす)を行っているという不謹慎なジョーク。
"Eminem, you wait 'til we meet up again, fucker
「エミネム、次に会う時まで待ってろよ、このクソ野郎
I'm kickin' your ass for everything you've ever said!"
お前が今まで言ってきたこと全部の借りを返して、ケツを蹴り上げてやるからな!」
※天国にいるリーヴがエミネムに激怒しているという設定。
It goes one for the money, two for the fuckin' show
一つは金のため、二つはクソみたいなショーのため
Ready, get set, let's go
位置について、よーい、ドンだ
Here comes the buckin' bronco
暴れ馬のお出ましだぜ
Stompin' and stampedin' up the damn street like them buffalo
バッファローみたいに、クソみたいなストリートを踏み鳴らして暴走してやる
Soldiers, I told ya I'm 'bout to blow, so look out below, Geronimo
ソルジャーたちよ、俺は爆発するって言っただろ、だから下を気をつけな、ジェロニモだ
Motherfuckers, it's dominoes, I'm on a roll
クソ野郎ども、ドミノ倒しだ、俺は絶好調だぜ
Around and around I go
グルグルと回り続ける
When will I stop? I don't know
いつ止まるかって? 俺にも分からねえ
Tryin' to pick up where The Eminem Show left off
『The Eminem Show』が終わったところから引き継ごうとしてるんだ
But I know anything's possible
でも何でも起こり得るってことは分かってる
Though I'm not gonna top what I sold
自分が売った記録を越えるつもりはないけどな
I'm at the top of my game, that shit is not gonna change
俺はゲームの頂点にいる、その事実は変わらない
Long as I got Dr. Dre on my team I'll get away
俺のチームにドクター・ドレーがいる限り、俺は逃げ切れるさ
With murder: I'm like O.J., he's like my Cochran today
殺人を犯してもな、俺はO.J.みたいで、今のドレーは俺のコクランみたいなもんだ
※1994年のO.J.シンプソン事件の引用。ドレーという最強のプロデューサー(=敏腕弁護士ジョニー・コクラン)がついているから、どんなに過激なことをしても音楽業界で生き残れるという自負。
We keep the Mark Fuhrman tapes
俺たちはマーク・ファーマンのテープを隠し持ってる
In a safe, locked 'em away (*slam*)
金庫の中に、鍵をかけてな(*バタンという音*)
※マーク・ファーマンはO.J.事件の捜査官で、彼の人種差別発言が録音されたテープが裁判の行方を左右した。これは当時The Source誌がエミネムの過去の人種差別テープを暴露した事件への直接的なメタファーである。
Better watch what you say
発言には気をつけた方がいいぜ
Just when you thought you were safe
自分が安全だと思ったその瞬間に
Them fuckers got you on tape
あのクソ野郎どもがお前をテープに録音してるんだからな
You swear to God you was playin'
神に誓って、自分はただふざけていただけだと言うハメになる
Whether or not you was little Joshua
お前が幼いジョシュアだったかどうかにかかわらずな
Gosh, I wish I could've told you to not do the same
ああ、お前にも同じことをするなと教えてやれたらよかったのにな
'Cause one day it could cost you your name
だっていつかそれが原因で、お前の名前を失うことになるかもしれないんだから
[Chorus]
And this was supposed to be my first single (*burp*)
そしてこれが俺のファースト・シングルになるはずだった(*ゲップ音*)
But I just fucked that up, so
でも俺がそれを台無しにしちまった、だから
Fuck it, let's all have fun, let's mingle (*burp*)
クソくらえだ、みんなで楽しもうぜ、交ざり合おう(*ゲップ音*)
Slap a bitch and smack a ho
ビッチを引っ叩いて、売春婦を引っぱたけ
This was supposed to be my catchy little jingle (*fart*)
これが俺のキャッチーなちょっとしたジングルになるはずだったんだ(*オナラの音*)
That you hear on your radio
お前らがラジオで耳にするようなな
But shit's about to hit the shingle (*fart*)
だがウンコが屋根板にぶち撒けられようとしてるぜ(*オナラの音*)
Oh, oh-oh-oh, oh-oh-no, erra
オー、オーオーオー、オーオーノー、エラ
[Post-Chorus]
Oh, ah, erra, oh, ah, erra
Oh, ah, erra, oh-oh-ah-ah
Oh, ah, erra, oh, ah, erra
Oh, ah, erra, poo-poo-ka-ka
[Verse 2]
Eri-Eri-Erick swallowed some generic sleeping pills
エリカ、エリカ、エリックはジェネリックの睡眠薬を飲み込んで
And woke up in bed next to his best friend Derrick, bare-naked
親友のデリックの隣で、スッポンポンの状態でベッドで目を覚ました
Jig-a-jig-ji-ji-Janean just turned sixteen and used a fake ID
ジャ、ジャ、ジャ、ジャニーンは16歳になったばかりで、偽の身分証を使って
To sneak in VIP to see R. Kelly
R.ケリーに会うためにVIPルームに忍び込んだ
※未成年との淫行疑惑が絶えなかったR. Kellyへのブラックな言及。
Hee-hee-hee-hee-hee-hee to be so young and naïve
ヒーヒーヒーヒー、こんなに若くて世間知らずだなんて
Oh, what I wouldn't give to live so Kim and carefree
ああ、キムみたいに呑気に生きられるなら何だって差し出すぜ
Paris and Nicky's parents must be so tickled, they cherish
パリスとニッキーの両親はさぞかし喜んでるだろうな、彼らは大切にしてるはずだ
Every picture with their kids with hickeys all over their necks
首中にキスマークをつけた子供たちの写真を一枚残らずな
※パリス・ヒルトンとニッキー・ヒルトン姉妹の自由奔放なセレブ生活への皮肉。
Hickory-dickory Dirk Diggler, look at me work wizardry
ヒッコリー・ディッコリー、ダーク・ディグラーだ、俺の魔法の技を見てみな
※ダーク・ディグラーはポルノ業界を描いた映画『ブギーナイツ』の主人公の名前。巨大な男根を持つという設定。
With these words – am I a jerk or just jerk chicken?
この言葉の数々を使ってな – 俺はクソ野郎か? それともただのジャークチキンか?
Or chiga-chigga-chig-chig-jer-chig-jer jerkin' your chain
それともチガ・チガ・チガ・チガ、お前をからかってるだけなのか?
※「jerk one's chain」は人をからかう、騙すというイディオム。
Twenty-two jerks in a jerk circle, or is it a circle jerk?
22人のクソ野郎どもがクソの輪の中にいるのか、それとも円陣でシコってるのか?
Wait a minute, what am I sayin'? Allow me to run it back
ちょっと待て、俺は何を言ってんだ? 巻き戻させてくれ
And rewind it {blblblblblblblb} – wait, let me ask you again
巻き戻して {ブルブルブルブル} – 待て、もう一度聞かせてくれ
Am I just jerkin' your chain? Am I berserk or insane?
俺はただお前をからかってるだけなのか? 俺は狂ってるのか、それとも正気じゃないのか?
Or am I just one of them damn amateurs workin' the dang
それとも俺は、あのクソみたいなアマチュアの一人に過ぎないのか
Cameras, filmin' one of them Paris Hilton homemade
パリス・ヒルトンの自家製ビデオを撮影して、クソみたいなカメラを回してる奴らのな
Pornos, who keeps tiltin' the lens at an angle
ずっとレンズを斜めに傾けてるポルノの撮影者だ
※当時流出が大スキャンダルとなったパリス・ヒルトンのプライベート・セックステープへの言及。
Jigga-ji-just recently somebody just discovered
ジャ、ジャ、つい最近、誰かが発見したんだ
Britney and Justin videotapes of 'em fuckin'
ブリトニーとジャスティンがヤッてるビデオテープをな
When they was just Mouseketeers in the Mickey Mouse Club
あいつらがミッキーマウス・クラブのただのマウスケティアーズだった頃のやつだ
And dusted 'em and went straight to The Source with 'em
そしてホコリを払って、それを持ってそのまま『The Source』誌に直行したのさ
'Cause they could've sworn someone said, "Ni—"
だって彼らは誰かが「ニ—(Nワード)」と言ったと固く信じていたからだ
And then tried to erase and record over it
そしてそれを消去して、上書き録音しようとしたんだ
But if you listen close enough to it you can hear the
でも十分に注意して聞けば聞こえるんだ
"Ga-hu" and then they come to
「ガ・フッ」って音がな、そして奴らはようやく気づくんだ
Find out it was Justin sayin', "I'm gon—nuh cum!"
それがジャスティンが「俺は、イクー!」って言ってる声だったってことにな
※ブリトニー・スピアーズとジャスティン・ティンバーレイクというポップアイコンの名前を使いつつ、『The Source』誌とベンジーノがエミネムの過去のテープを意図的に切り取り、でっち上げて攻撃材料にしようとしたメディアの捏造体質をバカにしている痛烈なパンチライン。
[Chorus]
And this was supposed to be my first single (*burp*)
そしてこれが俺のファースト・シングルになるはずだった(*ゲップ音*)
But I just fucked that up, so
でも俺がそれを台無しにしちまった、だから
Fuck it, let's all have fun, let's mingle (*burp*)
クソくらえだ、みんなで楽しもうぜ、交ざり合おう(*ゲップ音*)
Slap a bitch and smack a ho
ビッチを引っ叩いて、売春婦を引っぱたけ
This was supposed to be my catchy little jingle (*fart*)
これが俺のキャッチーなちょっとしたジングルになるはずだったんだ(*オナラの音*)
That you hear on your radio
お前らがラジオで耳にするようなな
But shit's about to hit the shingle (*fart*)
だがウンコが屋根板にぶち撒けられようとしてるぜ(*オナラの音*)
Oh, oh-oh-oh, oh-oh-no, erra
オー、オーオーオー、オーオーノー、エラ
[Post-Chorus]
Oh, ah, erra, oh, ah, erra
Oh, ah, erra, oh-oh-ah-ah
Oh, ah, erra, oh, ah, erra
Oh, ah, erra, poo-poo-ka-ka
[Verse 3]
Any opinions or somethin' you just wanna get off your chest
俺の歌詞について、胸の内を吐き出したい意見や何かがあるなら
And address it about my lyrics I'd love to hear it
言いたいことがあるなら、ぜひとも聞かせてほしい
All you gotta do is pick up the phone and just dial up this number
お前がすべきことは、電話を手に取ってこの番号をダイヤルすることだけだ
It's 1-800-I'M-A-DICK-SUCKER-I'D-LOVE-TO-SUCK-A-DICK
番号は 1-800-俺はチンポしゃぶりだ-ぜひともチンポをしゃぶらせてくれ
And if someone picks up
そしてもし誰かが出たら
You can talk all the shit you want about me
俺について言いたいクソみたいな悪口を全部言えばいいさ
Just type in your number back and follow it by the pound key
ただお前の電話番号を入力して、その後にシャープキーを押せば
And I'll be sure to get back as soon as there comes a day
その日が来たらすぐに折り返し電話してやるよ
That I fall out with Dre, wake up gay and make up with Ray (Hey!)
俺がドレーと仲違して、ゲイとして目覚めて、レイと仲直りする日が来たらな(ヘイ!)
※「レイ」はベンジーノの本名(Raymond Scott)。エミネムがドレーを裏切ることも、ゲイになることも、ベンジーノと和解することも「絶対にあり得ない」という究極の皮肉と決別宣言。
So fuck a chicken, lick a chicken, suck a chicken, beat a chicken
だからチキンとヤれ、チキンを舐めろ、チキンをしゃぶれ、チキンをぶっ叩け
Eat a chicken like it's a big cock, big-a-big-cock!
デカいチンポみたいにチキンを食らいな、デカい、デカいチンポをな!
Or suck a dick, and lick a dick, and eat a dick, and stick a dick in your mouth
それかチンポをしゃぶれ、チンポを舐めろ、チンポを食らえ、口の中にチンポを突っ込みな
I'm done, you can fuck off, fuck-a-fuck-off!
俺はもう終わりだ、失せやがれ、とっとと失せろ!
[Chorus]
And this was supposed to be my first single (*burp*)
そしてこれが俺のファースト・シングルになるはずだった(*ゲップ音*)
But I just fucked that up, so
でも俺がそれを台無しにしちまった、だから
Fuck it, let's all have fun, let's mingle (*burp*)
クソくらえだ、みんなで楽しもうぜ、交ざり合おう(*ゲップ音*)
Slap a bitch and smack a ho
ビッチを引っ叩いて、売春婦を引っぱたけ
This was supposed to be my catchy little jingle (*fart*)
これが俺のキャッチーなちょっとしたジングルになるはずだったんだ(*オナラの音*)
That you hear on your radio
お前らがラジオで耳にするようなな
But shit's about to hit the shingle (*fart*)
だがウンコが屋根板にぶち撒けられようとしてるぜ(*オナラの音*)
Oh, oh-oh-oh, oh-oh-no, erra
オー、オーオーオー、オーオーノー、エラ
[Post-Chorus]
Oh, ah, erra, oh, ah, erra
Oh, ah, erra, oh-oh-ah-ah
Oh, ah, erra, oh, ah, erra
Oh, ah, erra, poo-poo-ka-ka (*burp*)
