UGMKM

Unraveling Genius: Music, Knowledge, Madness

UGMKM ARCHIVE

Find Music By Artist, Genre.

和訳・解説記事を、アーティスト名・ジャンルから探せます。

WRITING MY WRONGS - YG & Ogi 【和訳・解説】

Artist: YG & Ogi

Album: THE GENTLEMEN’S CLUB

Song Title: WRITING MY WRONGS

概要

アルバム『THE GENTLEMEN’S CLUB』の終盤に配置された本作「WRITING MY WRONGS」は、これまでのギャングスタとしての虚勢を完全に脱ぎ捨てた、YGのキャリア史上最も赤裸々で内省的な懺悔録である。タイトルは「Righting my wrongs(過ちを正す)」と「Writing my wrongs(過ちを曲に書き記す)」を掛けた見事なダブルミーニングとなっている。敵の殺害への関与、高齢者への強盗、そして凶弾に倒れた親友Slim 400の死に対する深い後悔から、女性関係における自身の有害な振る舞いに至るまで、彼がこれまで背負ってきたカルマを包み隠さず吐露している。冷酷なピル(Tree Top Piru)のハスラーとしての顔の裏にある、繊細で罪悪感に苛まれる「うお座(Pisces)」としての人間性を克明に描き出し、R&BシンガーOgiの神聖なコーラスが彼の魂を浄化するかのように響き渡る、極めてエモーショナルな名曲である。

和訳

[Intro]

There comes a moment in every man's life
全ての男の人生において、ある瞬間が訪れる

When he must face the mirror
鏡と向き合い

And answer for the things he's done in the dark
闇の中で犯した行いの責任を取らねばならない時が

Because sooner or later, gentlemen, the dark gives way to light
なぜなら遅かれ早かれ、紳士諸君、闇は光に道を譲るからだ

And when it does, it burns bright enough to see everything
そしてその時、光は全てを暴き出すほど眩しく燃え上がるのだ
※ストリートの闇から抜け出し「ジェントルマン」へと成長する過程で避けては通れない、過去の罪(カルマ)との直面を宣言するナレーション。

[Chorus: YG]

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ
※「Righting my wrongs(過ちを正す)」と「Writing my wrongs(過ちを歌詞にして書き記す)」を掛けたダブルミーニング。

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

I get faded, I'm writin' songs
酔い潰れて、曲を書いてる

I get faded and think about the ones who gone
酔い潰れて、逝っちまった奴らのことを考えてる

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

Rich as fuck and feel alone
死ぬほど金を持ってるのに、孤独を感じる

Love, liquor, and hoes, is Hell wherе I belong?
愛、酒、そしてビッチども、俺の居場所は地獄なのか?

[Verse 1: YG]

I did a lotta wrong, spint a lotta blocks
沢山の過ちを犯してきた、沢山のブロックを襲撃してきた
※「spin a block」は敵対するギャングのシマ(ブロック)へ車で襲撃に向かうことを指すスラング。

I'm the reason couplе opps got popped
何人かのオップスが弾かれたのは、俺のせいだ

Robbed a couple that was eighty years old
80歳の老夫婦を強盗したこともあった
※YGの若き日の犯罪の告白。ヒップホップファンの間でも、この生々しく道徳的に許されない罪の吐露は、彼が本気で自己批判に向き合っている証拠として衝撃を与えた。

Probably reason some of my blessings got blocked
おそらくそれが、俺への神からの祝福が遮られた理由なんだろうな

Before Slim got shot, I told him to stop
スリムが撃たれる前、あいつにやめるよう言ったんだ

Hangin' out on the block when you know it's hot
危険だと分かってるのに、ブロックでたむろするのはなって
※「Slim」は2021年にコンプトンで射殺されたYGの親友であり盟友のラッパーSlim 400のこと。「hot」は警察の監視や敵の警戒が厳しく危険な状態を指す。

I should've did more, I'm sad I did not
もっと何かできたはずだ、そうしなかった自分が悲しいよ

Now my friend gone, I feel guilty lettin' tears drop
今や友は逝っちまって、涙を流すことすら罪悪感を感じるんだ

Can't get that off my lid, pop a Perc', I'm off the grid
まぶたの裏からその光景が離れねえ、パーコセットを飲んで、現実から逃避する
※「lid」はまぶた、あるいは意識。「Perc'」は医療用麻薬のパーコセット。「off the grid」は姿を消す、意識を飛ばすこと。

Young gangster, but I'm Pisces, sometime I'm soft as shit
若きギャングスタだが、俺はうお座だ、時々死ぬほど脆くなるんだ
※西海岸の冷酷なギャングスタというペルソナの一方で、占星術において感情豊かで共感性が高いとされる「うお座(Pisces)」の気質を持ち合わせているという内面的な葛藤の表れ。

Stand on ten, I'm is, keep it real, I'm is
堂々と立ち向かえ、俺はやってる、リアルを貫け、俺はやってる
※「Stand on ten (toes)」はどんな困難からも逃げずに両足でしっかり立つ(立ち向かう)というストリートの信条。

Bought that bitch a car before I bought my mom a crib
母親に家を買うより先に、あのビッチに車を買い与えちまった

Scandally, neglectin' in the family
スキャンダルまみれで、家族を蔑ろにしてる

Thoughts in my head, I'm fuckin' a new nanny
頭の中は邪念だらけだ、新しい乳母とヤッてるんだからな

Scandally, you don't understand me
スキャンダルまみれさ、お前には俺のことは理解できねえよ

Told her what she wanna hear just to get them panties
あのパンティーを脱がせるためだけに、女が聞きたがる甘い言葉を吐いたんだ

[Chorus: YG]

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

I get faded, I'm writin' songs
酔い潰れて、曲を書いてる

I get faded and think about the ones who gone
酔い潰れて、逝っちまった奴らのことを考えてる

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

Rich as fuck and feel alone
死ぬほど金を持ってるのに、孤独を感じる

Love, liquor, and hoes, is Hell where I belong?
愛、酒、そしてビッチども、俺の居場所は地獄なのか?

[Verse 2: YG]

I love my baby boo, but I fucked her friend too
ベイビー・ブーを愛してるが、彼女の友達ともヤッちまった

Thought I was slick, I turned around and fucked her whole crew
上手くやってると思ってた、気づけば彼女の取り巻き全員とヤッてた

Baby boo found out about it and told me she was through
ベイビー・ブーにそれがバレて、もう終わりだって言われたよ

My triflin' ass tried to 'pologize by buyin' her a coupe
ろくでなしの俺は、クーペを買って謝ろうとしたんだ

I'm a Westside nigga, that type shit we don't do
俺はウェストサイドの男だ、そんな女々しい真似はしねえはずだった

But listenin' to Future got me kinda confused
だがフューチャーの曲を聴いてたら、なんだか感覚が狂っちまったんだ
※アトランタのラッパーFutureはトラップ界において「Toxic(女性に有害な男)」の象徴的な存在。彼の音楽に影響されて、女性をモノのように扱う浮気性な振る舞いを正当化してしまったという、ヒップホップ特有の自己風刺とユーモア。

I admit the bitch got me breakin' rules
認めるよ、あのビッチのせいで俺はルールを破っちまった

Told my main bitch, "My side bitch why I'm breakin' up with you"
本命の女に言ったんだ、「俺が別れる理由は、浮気相手の女がいるからだ」ってな

Played me like a fool, all them fucked-up deals I signed
俺は馬鹿みたいに操られた、あんなクソみたいな契約にサインしちまって

Hella young, gettin' fucked up, the drugs had my mind
若すぎて、狂ってた、ドラッグに精神を支配されてたんだ

The plug had my mind, the club had my mind
プラグに支配され、クラブに支配されてた
※「plug」はドラッグの密売人。

The Tree Top Pirus and the Bloods had my mind
ツリー・トップ・パイルズとブラッズに精神を支配されてたんだ
※自身が所属するコンプトンのギャング(Tree Top Pirus)の掟やストリートのしがらみに縛られ、自分自身の意思を見失っていた過去を悔いている。

Am I the reason gang got life?
仲間が終身刑になったのは、俺のせいなのか?
※「life」は終身刑。自分の過去の行動や提供したものが原因で、身内が重大な犯罪で捕まったのではないかという深いトラウマと自責の念。

This the type of shit I think at times
時々、こんなことばかり考えてしまうんだ

Even though I ain't know they was finna slide
奴らが襲撃に向かうことなんて知らなかったのに
※「slide」は敵対勢力への襲撃(ドライブバイなど)に向かうこと。

Shouldn't have gave gang my bulletproof that night
あの夜、仲間に俺の防弾車を貸すべきじゃなかった

[Chorus: YG & Ogi, YG, Ogi]

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

I get faded, I'm writin' songs
酔い潰れて、曲を書いてる

I get faded and think about the ones who gone
酔い潰れて、逝っちまった奴らのことを考えてる

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

Writin' my wrongs, I'm writin' my wrongs
自分の過ちを書き記してる、過ちを書き記してるんだ

Rich as fuck and feel alone
死ぬほど金を持ってるのに、孤独を感じる

Love, liquor, and hoes, is Hell where I belong? (Ah)
愛、酒、そしてビッチども、俺の居場所は地獄なのか? (Ah)

[Outro: Ogi]

Oh, open your heart (Open up)
Oh、あなたの心を開いて(開いて)

Open up your mind (Open up)
あなたの思考を開いて(開いて)

Mm, you are safe in this place (Open up)
Mm、この場所ならあなたは安全よ(開いて)
※Ogiの包み込むようなボーカルは、心理セラピストや懺悔室の神父のような役割を果たしている。「ジェントルメンズ・クラブ(成長した精神の境地)」という安全な場所で、強がらずに過去の罪と向き合い、自らを解放するよう促している。

Just open up one time (Open up)
ただ一度だけでいいから、心を開いて(開いて)