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Gang Related - Logic 【和訳・解説】

Artist: Logic

Album: Under Pressure

Song Title: Gang Related

概要

Logicのデビューアルバム『Under Pressure』(2014年)のハイライトの一つである本作は、彼が生まれ育ったメリーランド州ゲイザースバーグの荒廃したフッドの環境を、圧倒的なスキルとストーリーテリングで生々しく描き出した1曲だ。ビートはプロデューサーの6ixが手掛け、Sepalcureの「Carrot Envy」やKavinskyの「Nightcall」などをサンプリングし、不穏で緊迫感のあるサウンドスケープを構築している。本作の最大の特徴は鮮やかな視点の切り替えにあり、第1ヴァースでは無垢な少年時代のLogicの視点から、家庭内にまでドラッグや銃の脅威が迫る異常な日常が語られ、第2ヴァースではストリートのギャングとして生きる「彼の実の兄」の視点へとシームレスに移行する。実の父親にクラックを売りつける葛藤や、弟には違う道を歩んでほしいという願いなど、コンシャスなリリシストとしての真骨頂が発揮されており、単なるギャングスタラップの模倣を超えた痛切なストリート・ドキュメンタリーとして高い評価を得ている。

和訳

[Intro]

Yeah, uh (Sinatra), yeah

[Verse 1]

Livin' life like this
こんな風に生きる人生

Gotta paint a picture when I write like this
こうしてペンを握る時は、景色を描き出さなきゃならない

Tales from my hood, not a sight like this
俺のフッドの物語さ、こんな光景は他にはない
※「hood」は地元、近所(neighborhood)のストリートスラング。

Where they up to no good on a night like this
こんな夜に、奴らはロクでもないことを企んでいる

And they murder motherfuckers just 'cause
そして奴らはただ何となくって理由で人を殺すんだ

Type of shit I see, you probably wonder where I was
俺が目にしてきたクソみたいな現実、俺がどこにいたのか不思議に思うだろうな

I was in the crib, just sittin' on the rug
俺は家にいて、ただラグの上に座っていただけさ
※「crib」は家や自分の部屋を指すスラング。

Baseheads comin' through, lookin' for the plug, now (Logic)
ヤク中どもがやって来る、売人を探してな (Logic)
※「Baseheads」はクラックコカインの中毒者。「plug」はドラッグの密売人。兄が売人であったため、実家に常連客が出入りしていた異常な環境を示している。

Born and raised in my area
俺の地元で生まれ育った

Beautiful by day, by night, it's hysteria
昼間は美しいが、夜になればヒステリー状態だ

Fuck around and bury ya tonight
下手な真似をすれば、今夜のうちに埋められちまう

Ridin' with my homies on sight
仲間と一緒に、見つけ次第撃ち込むのさ
※「on sight」は、ターゲットを発見した瞬間に即座に行動を起こす(発砲する、攻撃する)というギャング特有の表現。

Momma tell me to come in at night
母さんは夜には家に帰ってこいと言う

Now I really gotta go, but they never know
俺は本当に行かなきゃならないが、あいつらは決して理解しない

Livin' life to the fullest, I gotta blow
全力で生き抜く、俺は成功しなきゃならないんだ
※「blow」には、音楽シーンで成功して有名になること(blow up)、銃を発砲すること、そしてコカイン(blow)というトリプルミーニングが込められている。

Popo finna bust in the door, we got blow in the crib
サツがドアをぶち破ろうとしてる、家の中にはコカインがあるんだ
※「Popo」は警察を指すストリートスラング。

In the kitchen over there next to the baby with the bib
あそこのキッチンさ、よだれかけをした赤ん坊のすぐ隣にな
※家庭内でドラッグの精製や取引が行われ、すぐそばに赤ん坊(幼い頃のLogic自身や甥)がいるという狂気の情景。

Goddamn, what it feel like, middle of the night
クソッ、どんな気分か分かるか、真夜中に

Wakin' up, scared for my life, never had the heat
目を覚まし、命の危険に怯えるんだ、銃なんて持ったこともない
※「heat」は銃器を指す隠語。

Just a knife, when the gat go blat like that
ただのナイフだけだ、銃がブラッと火を噴く時にな
※「gat」は銃。「blat」は銃声を表す擬音。

Guarantee you it's a wrap, finna put you on your back like that
確実に終わりさ、そのまま仰向けに倒されることになる
※「it's a wrap」は全て終わり(=死)を意味する。「put you on your back」は死体となって仰向けに倒れること。

Just breathe while their mama grieve
息を潜めるんだ、奴らの母親が悲しみに暮れている間に

Bullet to the dome like an Aleve
アリーブのように、頭に弾丸が撃ち込まれる
※Aleveは頭痛などに効く市販の鎮痛剤。薬が頭痛を消し去るように、頭部(dome)への銃弾が人間の意識(命)を強制的に終わらせるというダークなパンチライン。

Gotta leave for the premises to murder my nemesis
敷地を出なきゃならない、俺の宿敵を殺すためにな

No, no, uh, uh, just stop, stop, stop
いや、ダメだ、あぁ、ただ止めろ、止めるんだ

'Fore they even call the cops
奴らがサツを呼ぶ前にな

Do it for the money and the bitches and the drugs and the props
金、女、ドラッグ、そしてプロップスのためにやるんだ
※「props」はストリートにおける尊敬や評価のこと。

Tell me why another body even gotta drop
教えてくれ、なぜまた新たな死体が増えなきゃならないんだ

Get shot off top for some shit that was gang related
ギャング絡みのクソみたいな理由で、頭を撃ち抜かれるのさ

[Break: News Report Sample]

Up first at five tonight, breaking news in Gaithersburg, where a massive manhunt is underway after a deadly shooting
今夜5時のトップニュースです。ゲイザースバーグで発生した致命的な銃撃事件の後、大規模な犯人捜索が進行中という速報です
※Logicの地元であるメリーランド州ゲイザースバーグの実際の地理や事件を思わせるニュース報道のサンプリング。ストリートの抗争が日常化している事実を強調している。

It's all unfolding in the 400 block of West Deer Park and 355
事件はウェスト・ディア・パークと355号線の400ブロック付近で展開されています

Our Montgomery County reporter joins us with the latest tonight
今夜はモンゴメリー郡の担当記者に最新情報を伝えてもらいます

[Verse 2]

Livin' life like this
こんな風に生きる人生
※ヒップホップファンの間で高く評価されているパラダイムシフト。ここから視点がLogic本人から、当時ギャングに属しドラッグディーラーをしていた「実の兄」へと切り替わる。

Hope little Bobby never fight like this
幼いボビーがこんな闘いをしなくて済むことを願ってる
※ボビー(Bobby)はLogicの本名。兄が弟の無事を願う描写。

Stab a motherfucker with a knife like this
こんな風にナイフで野郎を刺し殺すなんてな

All about the money on a night like this
こんな夜には金が全てだ

Run up in the crib, put a bullet in your rib
家に押し入り、お前の肋骨に弾丸を撃ち込む

Got a lot to give, but I never had the chance
与えられるものはたくさんあったのに、俺には決してチャンスがなかった

Never had the chance, yeah
チャンスなんて一度もなかったんだ (Yeah)

Stay strapped, but I hate it when I take it out
常に銃を携帯してるが、こいつを抜く時は最悪な気分だ
※「strapped」は銃器を身につけている状態。

If you want it, I'ma lay it out
お前が望むなら、ぶっ倒してやるよ

Hope my little brother make it out
弟にはここから抜け出してほしいと願ってるんだ
※兄がストリートの過酷な生活から弟(Logic)を遠ざけ、音楽で成功してフッドから脱出(make it out)することを密かに祈っている愛情の吐露。

Every night what I pray about
毎晩それだけを祈ってる

What I pray about, check it, uh, yeah
それだけを祈ってるんだ、聞いてくれ (Uh, yeah)

Got a son on the way
もうすぐ息子が生まれる

But I cling to the streets even though I wanna run away
逃げ出したいのに、俺はまだストリートにしがみついている

I imagine a better life
より良い人生を想像するよ

Where I never had a debt in life
借金なんて一つもない人生をな

Hit you with the *gunshots* in the dead of night
真夜中にお前に銃弾を食らわせる

Sellin' crack to my own pops
自分の親父にクラックを売りつける
※兄が実の父親(重度のクラック中毒者だった)に麻薬を売らざるを得なかったという、Logicの家庭の最も残酷な現実を暴露している。

Pushin' this weight on my own block
自分のブロックでこのコカインの塊を捌くんだ
※「weight」は大量の麻薬を指すスラング。

If I sell a brick, I could buy a house
ブリックを一つ売れば、家だって買える
※「brick」は1キログラムのコカインの塊。

If they find the key, they might lock me up
もしサツにキーを見つかれば、ムショ行きになるだろうな
※「key(キログラム単位のコカイン=Kilo)」と、「lock up(鍵をかけて投獄する)」を掛けた見事なワードプレイ。

But I take the chance 'cause I need that shit and don't give a fuck
だが俺はそのリスクを取る、金が必要だし知ったことじゃないからな

Take the chance 'cause I need that shit and don't give a fuck
リスクを取るのさ、金が必要だし知ったことじゃないからな

[Verse 3]

Get down and lay down
ひれ伏して、寝そべりな
※ここからは再びLogicの視点、あるいはストリートの冷酷なギャングスタというペルソナへと戻る。

Hit ya with the Beretta, you better stay down
ベレッタでお前を撃つ、そのまま倒れていた方がいいぜ
※ベレッタ(Beretta)はイタリア製の代表的な拳銃。

Stray shots on the playground
遊び場に流れ弾が飛んでくる

Livin' how I'm livin' with the life that I'm given
与えられたこの命で、俺は俺の生き方をするだけだ

Anybody that's ridin' with me, I'ma ridin' with 'em
俺と共に行く奴がいるなら、俺もそいつと共に行くぜ

Show me the enemy, and I'ma hit 'em
敵がどこにいるか教えな、俺が撃ってやるから

The second I bit 'em, I get 'em and hit 'em with the venom
噛み付いた瞬間に、奴らを捕らえて毒を注入してやるんだ
※自らの高速フロウと圧倒的なリリシズムを、蛇の毒(venom)に例えている。

Ain't no need to pretend I'ma never do it
俺がやらないフリをする必要なんてない

I knew it, already been through it
分かってるさ、とっくに経験済みだからな

I do it for the street, for the fam, for the life
ストリートのため、家族のため、人生のためにやるんだ

Anybody that's gang related
ギャング絡みの、全ての奴らのためにな