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Claimin’ True - OutKast 【和訳・解説】

Artist: OutKast

Album: Southernplayalisticadillacmuzik

Song Title: Claimin’ True

概要

OutKastのデビューアルバム『Southernplayalisticadillacmuzik』(1994年)に収録された本作は、アトランタのストリートで生き抜く若者たちの冷酷な現実と、ピンプやハスラーとしての美学をハードコアに描き出した楽曲である。Organized Noizeによる不穏で重厚なビートの上で、Big Boiは70年代のブラックスプロイテーション映画のアイコン(ルディ・レイ・ムーアなど)への憧憬と、父親不在の家庭からドラッグディーラーへと転落していくゲットーの典型的な軌跡を赤裸々に語る。一方、André 3000は幼稚園時代から刃物を隠し持っていたという過激な描写を交えつつ、生きるためにストリップクラブで働く女性たちや、ドラッグを捌く仲間たちへの深い連帯(Ghetto Gospel的な視点)を示している。タイトルが示す通り、自分たちの出自とストリートの過酷な真実に「嘘をつかない(Claimin' True)」という、サウス・ヒップホップのリアルな土壌を決定づけた重要な一曲である。

和訳

[Intro]

Yeah, you got him
イェー、お前が奴をやったんだな

Man, fuck that fuck-ass nigga, man, he deserved that shit
なあ、あのクソみたいな野郎のことはどうでもいい、あいつは自業自得だ

Ayy, young blood, ayy, think it's gon' end like that?
おい、若いの、これで終わると思ってるのか?
※「young blood」は年上の者が若者を呼ぶストリートのスラング。暴力の連鎖が簡単には終わらないことを示唆している。

Man, don't start that fuck shit, man
なあ、面倒なことは始めないでくれよ

Ayy, man, just loc 'em and smoke 'em
おい、ただ奴らをロックしてスモークしてやれ
※「loc」はギャングスタのように狂気じみて振る舞うこと。「smoke」は銃で撃ち殺すこと。

Damn
クソッ

Ayy, man, tryin' to prove you ain't no punk
おい、お前は自分がパンクじゃないって証明しようとしてるんだな
※「punk」は刑務所やストリートで「弱虫」「臆病者(あるいは性的に搾取される者)」を指す屈辱的な言葉。

Penitentiary full of niggas thought they wasn't punks
刑務所は、自分はパンクじゃないと思い上がってた奴らで溢れかえってるぜ
※虚勢を張って暴力を振るい、結果的に刑務所に落ちた若者たちへの冷徹な警告。

Look at the fear in your eyes, I can feel it
お前の目の中にある恐怖を見ろ、俺には感じ取れるぜ

You can't feel shit
お前には何も感じられやしないさ

Yeah
(Yeah)

[Verse 1: Big Boi]

Well, it is I, the pimp player nigga that you heard about
そう、俺のことさ、お前らが噂で聞いたピンプでプレイヤーの黒人は

Yeah, I got the money and a half a million dope houses
ああ、俺には金があるし、50万軒のドープ・ハウスを持ってるぜ
※「dope house」は麻薬の密売所(トラップハウス)。数字はハスラーとしての権力を誇張するボースティング。

I got the hookers on the go and player rhymes that I fuck with
働きに出てる娼婦たちも、俺が愛用するプレイヤーのライムもある

And very often, pops my trunk swift
そしてよく、素早く俺のトランクを開けるんだ
※トランクに積んだ巨大なウーファーのサウンドを見せつける、あるいは隠し持った武器を素早く取り出すというサウス特有の描写。

I've been a player since the age of two
俺は2歳の頃からプレイヤーだった

That's when I learned to walk, grab my crotch, talk, do how them hustlers do
それは俺が歩き方を覚え、股間を掴み、喋り、あのハスラーたちのやり方を真似し始めた頃だ
※股間を掴む(マイケル・ジャクソンやラッパー特有の威嚇的・男性的な仕草)ことで、物心ついた時からストリートの美学を刷り込まれていたことを表現している。

See, born and raised as a pimp, that's what I claim to be
ほら、ピンプとして生まれ育った、それが俺の主張する自分の姿だ

Always claimin' true to what I do, well then, fuck what I see
いつだって自分のやることに真実を主張してる、それなら、目に入るものなんてクソくらえだ

I pledge allegiance to the streets, that's where I growed up
俺はストリートに忠誠を誓う、そこが俺の育った場所だからな
※アメリカの学校で毎朝行われる「国旗への誓い(Pledge of Allegiance)」をストリートの文脈に置き換え、国家よりもフッドの掟を重んじる姿勢を示している。

And made more money 'cause my daddy never showed up
そしてもっと金を稼いだんだ、親父が一度も姿を見せなかったからな
※ゲットーの若者に共通する「父親不在の家庭環境」が、早くからハッスルして金を稼がざるを得ない状況を生んだという冷酷な背景。

But fuck it, I'm on my own, I'm in my zone
だが知ったこっちゃない、俺は独り立ちしてる、自分のゾーンに入ってる

Ain't nothin' wrong, you don't belong, you left me standin' alone
何も間違っちゃいない、お前の居場所はない、お前は俺を一人ぼっちで立たせたままにしたんだ
※育児を放棄した父親に対する怒りと決別の言葉。

Yeah, I'm the nigga with the feather in my hat
イェー、俺は帽子に羽を挿した黒人さ
※70年代の伝統的なピンプ(ポン引き)の派手なファッションスタイル。

Finger waves and snakeskins, shit, I got all that
フィンガーウェーブにヘビ革、クソ、俺は全部持ってるぜ
※「finger waves」は波打つようにセットされたヘアスタイル。「snakeskins」はヘビ革の靴や服。ピンプの豪華なステータスシンボル。

But you ain't know I'm the one dippin' and dodgin' bullets
だがお前は知らない、俺が身を潜めて銃弾を避けてる張本人だってことを

The price you pay when you behind it, steady tryin' to pull it
状況の背後にいて、絶え間なく引き金を引こうとしている時に払う代償さ

So Dolemite, Dolemite not shit
だからドールマイト、ドールマイトなんて大したことない
※「Dolemite(ドールマイト)」は、コメディアンのルディ・レイ・ムーアが演じた70年代のブラックスプロイテーション映画の伝説的なピンプ・キャラクター。映画のフィクションよりも、自分の現実のストリートライフの方が遥かにハードだという主張。

I studied The Mack and Rudy Ray Moore, they were my idols when I was a kid
俺は『ザ・マック』とルディ・レイ・ムーアを研究した、ガキの頃の俺のアイドルだったんだ
※『The Mack(ザ・マック)』は1973年の伝説的なピンプ映画。多くのサウス・ラッパーに影響を与えたバイブル的作品。

From nappy head, greasy face, eatin' watermelon
縮れ毛で、脂ぎった顔をして、スイカを食ってた頃から
※黒人のステレオタイプ的な描写(スイカなど)をあえて逆手に取り、貧しい子供時代を表現している。

To drug dealer, armed robber, now convicted felon
ドラッグディーラー、武装強盗、そして今じゃ有罪判決を受けた前科者だ

[Chorus: Big Boi]

I wonder how you would be actin' if you was in my shoes
もしお前が俺の立場ならどう振る舞うだろうな
※「in my shoes」は「他人の立場になって考える」という慣用句。

I put in work and did the dirt, that's how I paid my dues
俺は仕事に精を出し、汚いこともやった、そうやって代償を払ってきたんだ
※「put in work」はストリートで殺しや違法なシノギをこなすこと。「paid my dues」は下積みを経てリスペクトを勝ち取ったことを意味する。

Uh, one, two, three, that's how it be
アー、1、2、3、そういうことだ

So all the real niggas step up like the players that's in back of me
だからすべてのリアルな黒人たちは、俺の背後にいるプレイヤーたちのように前に出な

I wonder how you would be actin' if you was in my shoes
もしお前が俺の立場ならどう振る舞うだろうな

I put in work and did the dirt, that's how I paid my dues
俺は仕事に精を出し、汚いこともやった、そうやって代償を払ってきたんだ

Uh, one, two, three, that's how it be
アー、1、2、3、そういうことだ

So all the real niggas step up like the players that's in back of me
だからすべてのリアルな黒人たちは、俺の背後にいるプレイヤーたちのように前に出な

[Verse 2: André 3000]

Our heavenly Father, why do you even bother watchin' over me?
天にまします我らの父よ、なぜわざわざ俺なんかを見守ってくれるんだ?

Growin' up a little G, my mama thought I'd grow to be
リトル・Gとして育ちながら、お袋は俺が将来こうなると思ってた
※「G」はギャングスタのこと。

A lawyer or a doctor, but I felt like comin' harder
弁護士か医者にな、だが俺はもっとハードに攻めたかった

Packed a shank up in my socks when I started kindergarten
幼稚園に入った時には靴下の中にシャンクを忍ばせてたぜ
※「shank」は刑務所などで使われる手製のナイフ。幼少期からの極端な防衛本能とゲットーの異常な環境を誇張して表現している。

This ain't no secret garden, so you flower niggas flee
ここは秘密の花園なんかじゃない、だからお前ら花みたいな弱虫どもは逃げ出しな

If it is one of my own, I'm lettin' the trigger be
もしそれが俺の仲間のことなら、俺は引き金を引かずに放っておく

'Cause I got love for any nigga who got love for me
俺に愛を持って接してくれる黒人には、誰にだって愛を持ってるからな

And can I get a slap or dap for niggas slingin' quarter kis?
クォーター・キーを捌いてるダチどもに、スラップかダップをもらえるか?
※「slap or dap」は握手や拳を合わせるストリートの挨拶。「quarter kis」は1キロの4分の1(約250グラム)のコカインのこと。末端のディーラーへの労いとリスペクト。

Just tryna make it, then of age, come through, take it
ただ成功しようとしてるだけだ、年頃になれば、やって来て、奪い取る

I ain't forgot about y'all women who be workin' Nikki's butt-naked
まっ裸でニッキーズで働いてるお前ら女たちのことも忘れてないぜ
※「Nikki's」はアトランタにあったストリップクラブ(Nikki's Club)。

At Magic City, shakin' titties just to pay the rent
マジック・シティで、家賃を払うためだけに胸を揺らしてる女たちもな
※「Magic City」はアトランタで最も象徴的で伝説的なストリップクラブ。後にトラップ・ミュージックを流行させる震源地となる。快楽の対象としてではなく、家賃を稼ぐ「ハスラー」としてストリッパーたちに深い敬意を払うAndréのコンシャスな一面が表れている。

Lord, tryin' to hustle must be somethin' that was Heaven-sent
神よ、ハッスルしようとすることは、天から与えられたものに違いない

But I ain't got no sense, that's what I got them thinkin'
だが俺には常識がない、俺は奴らにそう思わせてるんだ

I think about Barack, strap myself and keep on dankin'
俺はバラクについて考え、武装して、上質なハッパを吸い続ける
※公式の歌詞では「Barack」となっているが、ヒップホップファンのコミュニティやコアな考察では、これは採譜ミスであり実際は「a rock(クラック・コカインのこと)」または「Iraq(イラク・戦闘地帯のメタファー)」と解釈されることが多い。「俺はコカイン(シノギ)のことばかり考え、銃を持ち、ハイになっている」という文脈が最も自然である。

'Cause I be takin' the rough side of the mountain
俺は山の険しい側を進んでいるからな
※ゴスペル・ソング「Rough Side of the Mountain」の引用。困難な道を神の力で乗り越えるという黒人教会の伝統的なメタファーをストリートの文脈に転用している。

If you cross my path, I'll leave you drainin' like a fountain
もし俺の行く手を遮るなら、お前を噴水みたいに血を流したままにしてやる

Yes, it's been like that since way back in 1975
そう、ずっと昔、1975年からそんな感じだった
※1975年はAndré 3000とBig Boiが生まれた年。

Been taught to hustle with muscle and even try to strive
筋肉を使ってハッスルし、必死に努力するように教えられてきた

So, little batty boy, better say your prayers
だから、ちっぽけなバティー・ボーイよ、祈りを捧げた方がいい
※「batty boy」は元来ジャマイカのパトワ由来の同性愛者に対する侮蔑語だが、ここではストリートにおける「軟弱なフェイク野郎」をディスするスラングとして使われている。

You better learn some street sense before somebody lay you
誰かにブチのめされる前に、ストリートの常識を少しは学んだ方がいいぜ

[Chorus: Big Boi]

I wonder how you would be actin' if you was in my shoes
もしお前が俺の立場ならどう振る舞うだろうな

I put in work and did the dirt, that's how I paid my dues
俺は仕事に精を出し、汚いこともやった、そうやって代償を払ってきたんだ

Uh, one, two, three, that's how it be
アー、1、2、3、そういうことだ

So all the real niggas step up like the players that's in back of me
だからすべてのリアルな黒人たちは、俺の背後にいるプレイヤーたちのように前に出な

I wonder how you would be actin' if you was in my shoes
もしお前が俺の立場ならどう振る舞うだろうな

I put in work and did the dirt, that's how I paid my dues
俺は仕事に精を出し、汚いこともやった、そうやって代償を払ってきたんだ

Uh, one, two, three, that's how it be
アー、1、2、3、そういうことだ

So all the real niggas step up like the players that's in back of me
だからすべてのリアルな黒人たちは、俺の背後にいるプレイヤーたちのように前に出な

[Instrumental Break]

[Chorus: Big Boi]

I wonder how you would be actin' if you was in my shoes
もしお前が俺の立場ならどう振る舞うだろうな

I put in work and did the dirt, that's how I payed my dues
俺は仕事に精を出し、汚いこともやった、そうやって代償を払ってきたんだ

Uh, one, two, three, that's how it be
アー、1、2、3、そういうことだ

So all the real niggas step up like the players that's in back of me
だからすべてのリアルな黒人たちは、俺の背後にいるプレイヤーたちのように前に出な

I wonder how you would be actin' if you was in my shoes
もしお前が俺の立場ならどう振る舞うだろうな

I put in work and did the dirt, that's how I payed my dues
俺は仕事に精を出し、汚いこともやった、そうやって代償を払ってきたんだ

Uh, one, two, three, that's how it be
アー、1、2、3、そういうことだ

So all the real niggas step up like the players that's in back of me
だからすべてのリアルな黒人たちは、俺の背後にいるプレイヤーたちのように前に出な

[Outro: Rico Wade, Big Boi, & Kawan "K-Axe" Prather]

What y'all fuck niggas know about that?
お前らクソ野郎どもに何が分かるってんだ?

OutKast, Goodie Mob, P.A.
アウトキャスト、グッディー・モブ、P.A.
※Dungeon Familyの中核グループたちのネームドロップ。

So all the real niggas step up like the players that's in back of me
だからすべてのリアルな黒人たちは、俺の背後にいるプレイヤーたちのように前に出な

Yeah, it's K-Axe, here to let y'all know
イェー、K・アックスだ、お前らに教えるためにここに来たぜ
※「K-Axe」はLaFace RecordsのA&RでありDungeon Familyの重要人物、Kawan Pratherのこと。

Ain't shit changed, just a couple more names
何も変わっちゃいない、名前がいくつか増えただけさ

Yeah, that's right
ああ、その通りだ

Organized Noize, JOI, Big Gipp, Big Rube, Cee-Lo, Goodie Mob, P.A., and the motherfuckin' OutKast
オーガナイズド・ノイズ、ジョイ、ビッグ・ギップ、ビッグ・ルーブ、シーロー、グッディー・モブ、P.A.、そしてマザーファッキンなアウトキャスト

That's right, nigga, we takin' that bullshit no more in '94 (From the '94)
その通りだぜ、ダチよ、94年、俺たちはもうあんなクソみたいな扱いは受けない(94年からな)

Shit (From the '94, from behind the Cadillac door, you seen it)
クソ(94年から、キャデラックのドアの向こうからな、お前も見たはずだ)

I wonder how you would be actin' if you was in my shoes (Peace to the Godfather-ass, gangster-ass niggas, Antonio Reid)
もしお前が俺の立場ならどう振る舞うだろうな(ゴッドファーザーみたいな、ギャングスターみたいな黒人、アントニオ・リードにピース)
※Antonio "L.A." ReidはLaFace Recordsの共同創設者。彼らをフックアップした音楽業界のボスへの多大なリスペクト。

So all the real niggas step up like the players that's in back of me
だからすべてのリアルな黒人たちは、俺の背後にいるプレイヤーたちのように前に出な