Artist: Juice WRLD
Album: Goodbye & Good Riddance
Song Title: Candles
概要
本作「Candles」は、Juice WRLDのデビューアルバム『Goodbye & Good Riddance』(2018年)に収録された、彼の内面的なパラノイアと恋愛に対する深い不信感を赤裸々に描いた楽曲である。Internet MoneyのNick MiraとTaz Taylorが手掛けた哀愁漂うトラップビートに乗せ、彼は過去の有害な関係(Toxic Relationship)が残したトラウマにより、新しい恋人にすら心を開けないSad Boy(サッドボーイ)としての苦悩を吐露している。前曲であるスキット「Betrayal」で決定的な裏切りを経験した直後の配置ということもあり、彼の心身がザナックスやリーンといったドラッグによる現実逃避へとより深く沈み込んでいく過程が生々しく記録されている。ファンコミュニティの間では、自己破壊と愛情のジレンマを「俺が先に君を殺せば、君は俺を殺せない」という強烈なパンチラインで表現した点が高く評価されており、エモ・ラップの精神性を象徴する極めて内省的な一曲として語り継がれている。
和訳
[Intro]
I don't know if it's because my heart hurts or if I'm insecure
心が痛んでいるからなのか、それとも俺が自信を持てずにいるからなのか分からない
I'm not sure
自分でも確信が持てないんだ
(Yeah, I like that)
(ああ、その感じがいい)
Uh
(Uh)
[Chorus]
Yeah, I'm not sure
ああ、自分でも確信が持てない
I don't know if it's because my heart hurts or if I'm insecure
心が痛んでいるからなのか、それとも俺が自信を持てずにいるからなのか分からない
Baby, you're not her
ベイビー、君はあの女とは違う
My last girl had me so fucked up, it was a blacked out blur
元カノには滅茶苦茶にされて、何もかもが真っ暗で曖昧な記憶になった
※「blacked out blur」は、失恋の凄まじいショックと、それを紛らわせるためのドラッグやアルコールの過剰摂取による記憶の欠落(ブラックアウト)を掛けて表現している。
Baby, you jump first
ベイビー、君から先に飛び降りてくれ
※新しいパートナーに対する不信感から、関係性の危険な局面に直面した際、相手の覚悟を先に試そうとするパラノイア的な心理描写。
It's a long way to Hell, I ain't really tryna leave this Earth
地獄までは遠い道のりだ、俺はまだこの世を去るつもりはない
Baby, do your worst
ベイビー、君の最悪な手を見せてみろ
※これ以上傷つくことはないという開き直りと、相手が自分をいずれ裏切る前提で身構えているスタンスが表れている。
I've come to the conclusion you can't kill me if I kill you first
俺が先に君を殺せば、君は俺を殺すことができないという結論に達したんだ
※恋愛関係における主導権や痛みを表現するメタファー。自分が傷つけられる(殺される)前に、自分から関係を壊す(相手の心を殺す)ことで自己防衛を図ろうとする、エモ・ラップにおける究極の悲劇的思考回路。
[Verse 1]
I've been through the wringer
俺は散々な目に遭ってきた
※「go through the wringer」は、洗濯物の絞り機にかけられるような過酷な経験や試練を味わったことを意味するイディオム。
Tryna put a diamond ring on her finger
彼女の指にダイヤモンドの指輪をはめようとしていたのに
She love drama, she be watching Jerry Springer
彼女は揉め事が大好きで、ジェリー・スプリンガーの番組ばかり見ていた
※「The Jerry Springer Show」は、浮気や乱闘など過激な愛憎劇を扱うアメリカの有名なタブロイド・トーク番組。元恋人がそうした有害(Toxic)なドラマを好む性質であったことを示している。
Next thing you know, we all on Jerry Springer
気づけば、俺たち自身がジェリー・スプリンガーの番組に出てるような状態だった
I play love games, but no, I'm not a cheater
恋愛ゲームはするけど、いや、俺は浮気者じゃない
She hate it when I sip codeine, I'm a leaner
俺がコデインをすするのを彼女は嫌がる、俺はリーン依存症だからな
※「codeine(コデイン)」は咳止めシロップに含まれる成分で、麻薬飲料「Lean」の主成分。「leaner」はそれに依存している者を指すストリートの隠語。
The devil on my shoulder keep on telling me to keep her
俺の肩に乗った悪魔が、彼女を手放すなと囁き続ける
Should I take her out or should I take her to the cleaner?
彼女をデートに連れ出すべきか、それとも始末するべきか?
※「take her out」には「デートに連れて行く」と「殺害する」の相反するダブルミーニングが含まれる。さらに「take someone to the cleaners(全財産を巻き上げる、ひどい目に遭わせる)」というイディオムとも掛けている極めて高度なリリシズム。
Love don't end good for me, no good for me
愛は俺にとって良い終わり方をしない、全く良くないんだ
She's good for me, too good
彼女は俺にはもったいない、良すぎるくらいだ
These hoes love playing me, heartbreaking me
ビッチどもは俺を弄んで、俺の心を打ち砕くのが大好きなんだ
Don't pray for me, just give me drugs (Bring me drugs)
俺のために祈らないでくれ、ただドラッグをくれ(ドラッグを持ってきてくれ)
[Bridge]
Just give me drugs
ただドラッグをくれ
Just bring me drugs
ただドラッグを持ってきてくれ
Just give me drugs
ただドラッグをくれ
[Chorus]
Yeah, I'm not sure
ああ、自分でも確信が持てない
I don't know if it's because my heart hurts or if I'm insecure
心が痛んでいるからなのか、それとも俺が自信を持てずにいるからなのか分からない
Baby, you're not her
ベイビー、君はあの女とは違う
My last girl had me so fucked up, it was a blacked out blur
元カノには滅茶苦茶にされて、何もかもが真っ暗で曖昧な記憶になった
Baby, you jump first
ベイビー、君から先に飛び降りてくれ
It's a long way to Hell, I ain't really tryna leave this Earth
地獄までは遠い道のりだ、俺はまだこの世を去るつもりはない
Baby, do your worst
ベイビー、君の最悪な手を見せてみろ
I've come to the conclusion you can't kill me if I kill you first
俺が先に君を殺せば、君は俺を殺すことができないという結論に達したんだ
[Verse 2]
I told her, "Run along and get away"
彼女に言ったんだ、「あっちへ行って離れてくれ」って
I think I need a getaway
俺には逃げ場所が必要みたいだ
I need to call a timeout, I need to set another play
タイムアウトをとって、別の作戦を立てなきゃならない
※スポーツの試合になぞらえ、現状の恋愛や人間関係から一度離れて戦略を練り直す必要があることを示唆している。
I need a umbrella 'cause every day feel like a rainy day
毎日が雨降りのような気分だから、傘が必要なんだ
I need something other than Xannies to take the pain away
この痛みを消すために、ザナックス以外の何かが必要なんだ
※「Xannies」は抗不安薬ザナックス(Xanax)のスラング。日常的に摂取しているこのドラッグでは、もはや心の痛みが誤魔化せなくなっている深刻な状態を告白している。
I ran away to California, I'm tryna cut corners
カリフォルニアに逃げ込んだ、俺は近道をしようとしている
※Juice WRLDが地元シカゴの有害な環境やしがらみから逃れるため、音楽キャリアの成功とともにロサンゼルス(カリフォルニア)へ移住した実体験に基づいている。
Satan bossin' me around, but you know I don't take orders
悪魔が俺をこき使おうとするが、俺は命令なんか聞かないって知ってるだろ
Yeah, I had to move around, I was startin' to feel cornered
ああ、俺は引っ越さなきゃならなかった、追い詰められていると感じ始めていたからな
Startin' to feel cornered, I can't see the front door
追い詰められていると感じ始めていた、正面のドアも見えなくなって
Startin' to feel cornered, startin' to feel slaughtered
追い詰められていると感じ始めていた、虐殺されるような気分になり始めていた
Started to not give a fuck, screamin' out, "Why bother?"
何もかもどうでもよくなって、「なんで気にしなきゃなんねえんだ?」と叫び出した
My ex-bitch too bad, my next bitch way hotter
俺の元カノは酷すぎたが、今度の女はずっとイケてる
We met in a car crash, she ride it like full throttle
俺たちは自動車事故で出会った、彼女はフルスロットルで俺に乗るんだ
※「自動車事故」は文字通りの意味だけでなく、前触れもなく破壊的な形で始まった新たな関係性のメタファー。また「ride it(乗る)」は車を運転することと、性的な行為(騎乗位)を掛けたストリート特有の表現である。
[Chorus]
Yeah, I'm not sure
ああ、自分でも確信が持てない
I don't know if it's because my heart hurts or if I'm insecure
心が痛んでいるからなのか、それとも俺が自信を持てずにいるからなのか分からない
Baby, you're not her
ベイビー、君はあの女とは違う
My last girl had me so fucked up, it was a blacked out blur
元カノには滅茶苦茶にされて、何もかもが真っ暗で曖昧な記憶になった
Baby, you jump first
ベイビー、君から先に飛び降りてくれ
It's a long way to Hell, I ain't really tryna leave this Earth
地獄までは遠い道のりだ、俺はまだこの世を去るつもりはない
Baby, do your worst
ベイビー、君の最悪な手を見せてみろ
I've come to the conclusion you can't kill me if I kill you first
俺が先に君を殺せば、君は俺を殺すことができないという結論に達したんだ
