Artist: Nicki Minaj
Album: Beam Me Up Scotty
Song Title: Beam Me Up Scotty
概要
2009年にリリースされ、Nicki Minajをアンダーグラウンドからメインストリームの最前線へと押し上げた歴史的ミックステープ『Beam Me Up Scotty』のタイトルトラック。楽曲名は、SFドラマ『スタートレック』の有名なセリフ(転送を指示する言葉)に由来し、彼女が「異次元のレベル」へ到達したことを象徴している。ビートは、Sean Paulの人気曲「I'm Still In Love With You」で知られるSashaのレゲエ/ダンスホール・クラシックをサンプリング。トリニダード・トバゴ出身であるニッキーが、自身のカリビアン・ルーツを全面に押し出し、パトワ(ジャマイカ・クレオール語)や西インド諸島の食文化、さらにアフリカ系アメリカ人の歴史(ハリエット・タブマンなど)を巧みにリリックに織り交ぜている。彼女の代名詞である「多重人格(マルチ・ペルソナ)」を初めて明確に宣言した、キャリアを語る上で欠かせないマスターピースである。
和訳
[Intro: Nicki Minaj]
You know they say who, who is Nicki Minaj?
みんなが言うの、ニッキー・ミナージュって一体誰なんだって?
You know I'm like a multiple personality bitch
あのね、私って多重人格のビッチみたいなものなのよ
※自身のラップスタイルを特徴づける、声色やキャラクターを使い分ける「オルターエゴ」の宣言。
Like, you know, I'm, I'm, you know, I'm a ninja, I'm a boss
なんというか、私はニンジャであり、ボスであり
I'm, I'm the Harajuku Barbie!
私は、原宿バービーなのよ!
[Chorus: Sasha]
Who said dem waan hackle mi body
誰が私の身体を痛めつけたい(手に入れたい)って言ったのよ
※ジャマイカのレゲエシンガーSashaのボーカル・サンプリング。パトワ語の「dem waan hackle(they want to hassle/bother)」で、男たちが群がってくる様子を表現。
Dem haffi have a permit and a license fi me
私に触れるには、許可証と免許(ライセンス)が必要なのよ
Now tell me who said dem waan hackle mi body
さあ教えて、誰が私の身体を手に入れたいって言ったの
Dem haffi have a permit and a license fi me
私に触れるには、許可証と免許が必要なのよ
Now tell me-
さあ教えてよ
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, moan and groan
認めなさい、喘ぎ、うめき声を上げるの
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, -mit it, -mit it, -mit it
認めなさい、認めなさい、認めなさい
[Verse 1: Nicki Minaj]
I just heard that I was the baddest in the town
私がこの街で一番のバッド・ビッチだって噂を聞いたわ
So I came down and had to pick up my crown
だから降りてきて、私の王冠(クラウン)を拾い上げなきゃならなかったの
Went to Taiwan and had to pick up my wand
台湾に行って、私の魔法の杖(ウォンド)を拾い上げたわ
※「wand」はバイブレーター(Magic Wand)の隠語、あるいは自身のマジック(才能)の比喩。
Now everybody wanna pick up my sound
今じゃみんなが、私のサウンド(スタイル)を拾い上げたがってる
Baddest underground since Harriet Tub'
ハリエット・タブマン以来の、最強のアンダーグラウンドよ
※奴隷解放運動「地下鉄道(Underground Railroad)」の指導者ハリエット・タブマンと、ヒップホップのアンダーグラウンド・シーンの頂点に立つ自身を重ねた歴史的パンチライン。
That's why when I come around they hurry and run
だから私が近づくと、あいつらは慌てて逃げ出す(ハリー・アンド・ラン)の
※前行の「Harriet Tubman」と「hurry and run」で韻を踏む高度な言葉遊び。
And I know it ain't math, but I carry the one
算数じゃないのは分かってるけど、私は「1(ワン)」を繰り上げるのよ
※「carry the one」は足し算の繰り上がり。自分が常に「ナンバーワン(1)」を背負っているという表現。
Got a couple body guards that'll carry the guns
それに、銃(ガンズ)を携帯(キャリー)するボディガードも何人か連れてるしね
Yao Ming, I'ma need a couple Asians
ヤオ・ミン、アジア人を何人か呼ばなきゃ
※中国出身のNBAの巨漢スター選手。巨大な富(あるいは長身の男)を手に入れることの比喩。
Sayonara, bitches, on a Kawasaki blazin'
サヨナラ、ビッチども、カワサキのバイクでぶっ飛ばすわ
※前行からのアジアン・モチーフ(日本語、日本のバイク)の連続技。
Ayo, Rihanna, gotta come up off dem Bajans
エイヨウ、リアーナ、あのベイジャン(バルバドス人)の仲間たちから離れてこっちに来なさい
※バルバドス出身のポップスター、Rihannaへのシャウトアウト。カリビアンの連帯。
Call Wyclef, I'm a need a couple Haitians
ワイクレフに電話して、ハイチ人を何人か呼ばなきゃ
※ハイチ出身のレジェンド、Wyclef Jeanのネームドロップ。カリブ海諸国(West Indies)の血を引くアーティストたちを次々と召喚している。
[Pre-Chorus]
Now, where my West Indies?
さあ、西インド諸島のみんなはどこ?
Where the fuck my curry chicken and my rice and peas?
私の大好きなカレーチキンと、ライス・アンド・ピーズはどこにあるの?
※カリブ海の伝統的なソウルフード。
My madda cunt Trinis
私のヤバいトリニ(トリニダード・トバゴ人)たち
※「madda cunt」はパトワ語の強烈な罵倒語だが、ここでは親しみを込めた「ヤバい奴ら」という意味。自身の生まれ故郷へのシャウトアウト。
My Jamaican bad gal, all my Guyanese?
ジャマイカのバッド・ギャルたち、そしてガイアナ人のみんなは?
[Chorus: Sasha]
Who said dem waan hackle mi body
誰が私の身体を痛めつけたい(手に入れたい)って言ったのよ
Dem haffi have a permit and a license fi me
私に触れるには、許可証と免許(ライセンス)が必要なのよ
Now tell me who said dem waan hackle mi body
さあ教えて、誰が私の身体を手に入れたいって言ったの
Dem haffi have a permit and a license fi me
私に触れるには、許可証と免許が必要なのよ
Now tell me-
さあ教えてよ
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, moan and groan
認めなさい、喘ぎ、うめき声を上げるの
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, -mit it, -mit it, -mit it
認めなさい、認めなさい、認めなさい
[Verse 2: Nicki Minaj]
I just found out that I was doper than Amy
自分がエイミーよりもドープ(最高/クスリ漬け)だってことに気づいたの
Winehouse, maybe
エイミー・ワインハウスよりね、たぶん
※天才的な才能と深刻な薬物依存で知られた故Amy Winehouseを引き合いに出し、自分のラップの「中毒性」と「才能」が彼女をも凌ぐという強烈なパンチライン。
Fresh out the navy
海軍(ネイビー)から出てきたばかりみたいにフレッシュよ
Fresher then a daisy
デイジーの花よりもフレッシュなの
※「Fresh as a daisy(元気ハツラツ)」という慣用句。
Used to be on Baisley
昔はベイズリーにいたわ
※クイーンズのベイズリー・パーク地区(Baisley Park Houses)。彼女のフッド(地元)。
Young money bunny, bitch, please say the baby
ヤング・マネーのバニーよ、ビッチ。「ベイビー」って言いなさい
※Lil Wayneのキャッチフレーズ「Weezy F Baby」へのオマージュ。自分がその愛弟子(バニー)であることの宣言。
Please stop callin' me, I'm such a rock star
お願いだから電話してこないで、私ってばすっかりロックスターなんだから
Assalam alaikum, where the fuck is Akbar?
アッサラーム・アライクム、アクバルは一体どこよ?
※イスラム教の挨拶。イスラム系の金持ちのパトロン(アクバル)を探している描写。
Give 'em my keys, tell 'em valet my car
あいつらに私の鍵を渡して、車をバレー・パーキングに回してって伝えて
B's pon da wheels, you can see them from far
ホイールには『B(ベントレー)』のマーク、遠くからでも見えるわよ
※パトワ語「pon da(on the)」を使用。
Now all I need is a real mandingo
今私に必要なのは、本物のマンディンゴ(巨根の黒人)だけ
※「mandingo」はステレオタイプな黒人の絶倫男を指すスラング。
Gimme good ooh and distribute my single
私に極上のオーガズムを与えて、私のシングル曲を流通(ディストリビュート)させてよ
Bootleg the mixtape out in Nigeria
ナイジェリアのストリートで、私のミックステープの海賊版(ブートレグ)をばら撒くの
Hit up Amadu, he can meet the criteria
アマドゥに連絡して、彼なら基準を満たしてくれるわ
※ミックステープのアウトロでも語られている、アフリカにまで自分の名が轟いているというハスラーの誇示。
If he work da middle like a mohawk, tell 'em he can meet me where dem girls say aloha
もし彼がモヒカン刈りみたいに「真ん中」をうまく攻められる(work da middle)なら、女の子たちが「アロハ」って言う場所(ハワイ)で私に会えるって伝えて
※「work the middle」はセックスの隠語。モヒカン(真ん中だけ髪が残っている)に掛けた下ネタ。
See I got that first class pussy and he used to getting Coach-a
だって私のプッシーはファーストクラスだけど、彼は今までエコノミー(コーチ)にしか乗ったことがないんだもの
Real good chocha, fuck is my chauffeur?
本当に極上のチョチャ(女性器)、私の運転手は一体どこよ?
※「chocha」はスペイン語由来の女性器のスラング。「Coach-a」「chocha」「chauffeur」で踏む見事なライム。
[Chorus: Sasha]
Who said dem waan hackle mi body
誰が私の身体を痛めつけたい(手に入れたい)って言ったのよ
Dem haffi have a permit and a license fi me
私に触れるには、許可証と免許(ライセンス)が必要なのよ
Now tell me who said dem waan hackle mi body
さあ教えて、誰が私の身体を手に入れたいって言ったの
Dem haffi have a permit and a license fi me
私に触れるには、許可証と免許が必要なのよ
Now tell me-
さあ教えてよ
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, moan and groan
認めなさい、喘ぎ、うめき声を上げるの
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, -mit it, -mit it, -mit it
認めなさい、認めなさい、認めなさい
[Bridge: Nicki Minaj]
Ahh, beam me up, Scotty
あぁ、転送して、スコッティ
※SFドラマ『スタートレック』のセリフ「Beam me up, Scotty(スコッティ、私を転送しろ)」。ストリートからスーパースターの次元へと自分をワープ(引き上げろ)させろという、本作のコアとなるメタファー。
My wa-wa wine
私が腰を振るダンス(ワイン)は
My wine it too dutty
私のワインは、あまりにもダーティ(猥ら)なの
※「wine」はカリブ海特有の腰を回すセクシーなダンス。「dutty」はパトワ語でdirty。
C'yeah, beam me up, Scotty
イェー、転送して、スコッティ
My wi- bust wine
私が激しく腰を振るダンス(ワイン)は
My wine it too dutty
私のワインは、あまりにもダーティなの
[Verse 3: Nicki Minaj]
One, two, buckle my shoe
1、2、靴のバックルを留めるの
※マザーグースの童謡の引用。
No one on the corner has swagger like I do
街角の誰一人として、私のようなスワッグ(魅力)を持ってる奴はいないわ
※M.I.A.の「Paper Planes」の有名な一節「No one on the corner has swagger like us」のサンプリング的引用。
Keep a two-two, get wetter then boo-hoo
22口径(ツー・ツー)を隠し持って、泣き声(ブー・フー)よりも激しく濡れるの
※「two-two」は22口径の拳銃。「wet」は銃撃による流血、または性的な濡れのダブルミーニング。
Keep a couple stacks inside of my loo-loo
私のルー・ルー(ルイ・ヴィトン)の中には、常に数千ドル(スタックス)の札束が入ってるわ
Excuse me, I'm sorry
ちょっと失礼、ごめんなさい
I got the 45 special, don't worry
45口径スペシャルを持ってるから、心配しないで
※前行の22口径からさらに高火力の銃器へと持ち替えるハスラーの描写。
Cause I'm cooler than a bloodclaat flurry
だって私は、クソみたいな吹雪(フラリー)よりも冷酷(クール)なんだから
※「bloodclaat」はジャマイカ(パトワ語)で使われる最強のFワード的罵倒語。
I like mi chicken and mi goat with curry(yeah)
私はチキンもヤギの肉も、カレー(カリー)味にするのが好きなのよ(イェー)
※「Curry goat」はカリブ海の代表的な料理。Flurry、Curryと踏む完璧なライムでカリビアン・ルーツに立ち返り、見事に締めくくっている。
[Pre-Chorus]
Now, where my West Indies?
さあ、西インド諸島のみんなはどこ?
Where the fuck my curry chicken and my rice and peas?
私の大好きなカレーチキンと、ライス・アンド・ピーズはどこにあるの?
My madda cunt Trinis
私のヤバいトリニ(トリニダード・トバゴ人)たち
My Jamaican bad gal, all my Guyanese?
ジャマイカのバッド・ギャルたち、そしてガイアナ人のみんなは?
[Chorus: Sasha]
Who said dem waan hackle mi body
誰が私の身体を痛めつけたい(手に入れたい)って言ったのよ
Dem haffi have a permit and a license fi me
私に触れるには、許可証と免許(ライセンス)が必要なのよ
Now tell me who said dem waan hackle mi body
さあ教えて、誰が私の身体を手に入れたいって言ったの
Dem haffi have a permit and a license fi me
私に触れるには、許可証と免許が必要なのよ
Now tell me-
さあ教えてよ
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, moan and groan
認めなさい、喘ぎ、うめき声を上げるの
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, -mit it, -mit it, -mit it
認めなさい、認めなさい、認めなさい
[Bridge: Nicki Minaj]
Ahh, beam me up, Scotty
あぁ、転送して、スコッティ
My wa-wa wine
私が腰を振るダンス(ワイン)は
My wine it too dutty
私のワインは、あまりにもダーティ(猥ら)なの
C'yeah, beam me up, Scotty
イェー、転送して、スコッティ
My wi- bust wine
私が激しく腰を振るダンス(ワイン)は
My wine is too dutty
私のワインは、あまりにもダーティなの
[Outro: Sasha]
Now tell me-
さあ教えてよ
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, moan and groan
認めなさい、喘ぎ、うめき声を上げるの
Admit it, mi say me moan and groan
認めなさい、私は喘ぎ、うめき声を上げるって言ってるの
Admit it, -mit it, -mit it, -mit it
認めなさい、認めなさい、認めなさい
