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Nicki Minaj Speaks #2 - Nicki Minaj 【和訳・解説】

Artist: Nicki Minaj

Album: Beam Me Up Scotty

Song Title: Nicki Minaj Speaks #2

概要

2009年発表の歴史的ミックステープ『Beam Me Up Scotty』の中盤に収録された、Nicki Minaj自身によるコメディタッチのスポークンワード(インタールード)である。本作は、前半の「Itty Bitty Piggy」や「I Get Crazy」といったアグレッシブでハードなラップ主体のバンガーから、後半のメロウなR&Bテイストの楽曲(歌モノ)へと移行するための見事なブリッジとして機能している。リスナーに自身のパンチラインを解説する真面目なトーンから始まり、「Harajuku Barbie」というガーリーな別ペルソナを提示しつつ、最終的には意図せず卑猥な言葉(moist, wet)を連発してしまうという、彼女の演劇的なコメディセンスが爆発したスキットだ。ミックステープのホストであるDJ Holidayへの呼びかけなど、当時のストリート・ミックステープ特有の粗削りなフォーマットを逆手に取り、独自のキャラクター性を完全に確立してみせた貴重なドキュメントである。

和訳

Holiday, Holiday, slow that shit down!
ホリデイ、ホリデイ、ちょっとテンポを落として!
※本作のホストDJであるDJ Holidayへの呼びかけ。ハードなラップ曲の連続から、スローな楽曲への移行を指示している。

Come on now, they done, they know I do it
さあ、もう十分でしょ、私がヤバいのはみんな分かってる

They know when I do it it get done, two sticks in my bun
私がやれば必ず成し遂げられるってことも、「お団子ヘアに2本の箸」のこともね
※本作の数曲前に収録された「I Get Crazy」のアウトロで使われた自身のパンチラインの引用。

But, but first of all, when I say "two sticks in my bun"
でも、でもね、まずは言っておきたいんだけど、私が「お団子ヘアに2本の箸」って言った時

I mean that, when I put a bun in my hair
それはね、私が髪をお団子にした時のことなの

Like, when I put my hair in a ponytail and I wrap my hair in a bun
つまり、髪をポニーテールにして、それをぐるぐるとお団子にまとめた時に

I put two Chinese sticks in my bun with the Chinese bang
チャイニーズ・バングにして、お団子に2本のチャイニーズ・スティックを挿すって意味よ
※「Chinese bang」はぱっつん前髪のこと、「Chinese sticks」はかんざし(箸)のこと。ニッキーが当時「Harajuku Barbie」というペルソナで好んで取り入れていたアジアンテイストなファッションスタイルを指している。

'Cause y'all, y'all minds is in the gutter
だってあんたたち、あんたたちの頭の中は下ネタばっかりなんだから
※「mind is in the gutter」は卑猥なことばかり考えているという意味。「bun」には「お尻」というスラングがあり、「sticks(棒/男根)」を入れるという性的な意味に深読みしたヒップホップファンたち(あるいはそう思わせぶりなリリックを書いた自分自身)を茶化している。

That's what two sticks in my bun mean, okay?
「お団子ヘアに2本の箸」ってのはそういう意味なの、わかった?

But Holiday, you already know, y'knahmsayin?
でもホリデイ、あんたはもう分かってるわよね?

They heard that hard spittin', they heard that fast shit
みんなもうあのハードなラップも、あの超高速の曲も聴いたでしょ

Now, you know, you gotta slow it down for them, you know?
だから今は、みんなのために少しテンポを落としてあげなきゃ、ね?

Um, they wanna hear me sing
うーん、みんな私の歌も聴きたがってるし

You know, behind every bad bitch there's a really sweet girly girl
あのね、どんなバッド・ビッチの裏にも、本当はすっごく甘くてガーリーな女の子が隠れてるのよ

There's a really sweet Harajuku Barbie, and, um
本当はすっごくスウィートな原宿バービーがね、それで、うーん

Now it's time for them to hear me get all nice and soft and moist
さあ、私が最高に優しくて、柔らかくて、しっとり濡れていくところをみんなに聴かせる時間よ
※「moist(しっとりとした/濡れた)」という性的に露骨な含みを持つ言葉をわざと使い、清純派(Barbie)をアピールしながらも隠しきれないセクシュアルなユーモアを演出している。

I mean, I'm sorry, I didn't mean to say that
いや、ごめんなさい、そういう意味で言ったんじゃないの

I meant, this is the portion of the tape where
私が言いたかったのは、ミックステープのこの部分では

I just wanna be more, you know, delicate and wet (splash)
もっと、なんというか、繊細で、濡れていたいなって(ピチャッ)
※言い間違いを訂正するふりをして、さらに直接的な「wet」を使い、背後で水音(splash)のSEが鳴るという計算し尽くされたコメディ・ギミック。

I'm, I'm, I'm so... I, I didn't mean to say that
私ったら、本当に... そんなこと言うつもりじゃなかったのに

I meant that, you know, Holiday, just slow it down, daddy!
私が言いたかったのはね、ホリデイ、とにかくテンポを落としてちょうだい、ダディ!
※最後に男性を誘惑するような「daddy」という呼称を使うことで、結局最後までセクシュアルなキャラクターを演じきり、次のトラックへと繋いでいる。