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What Love Will Do to You - Laufey 【和訳・解説】

Artist: Laufey

Album: Everything I Know About Love

Song Title: What Love Will Do to You

概要

Laufeyのデビューアルバム『Everything I Know About Love』(2022年)に収録された本作は、恋に落ちたことで日常が魔法にかかったように(enchantment)変化し、同時に自分自身がコントロールできなくなっていく戸惑いを、軽快で心地よいボサノヴァ・ジャズのサウンドに乗せて歌った楽曲だ。幼い頃から本や映画の中のフィクションでしか「愛」を知らなかった彼女が、現実の予測不可能なロマンスに足を踏み入れた際の「上の空(haze)」になる感覚を見事に表現している。歌詞には「月に歌う」「ジャズとワインに酔う」といった古典的なロマンチシズムの意匠が散りばめられ、古き良きジャズ・スタンダードの世界観をZ世代の等身大な恋愛観へと翻訳するLaufeyのソングライターとしての優れたバランス感覚が光る。恋に浮かれる自分を「愚かに聞こえるよね」と客観視しつつも、それこそが「愛が人にもたらすもの(What Love Will Do to You)」なのだと優しく肯定する、多幸感とノスタルジーに満ちた一曲である。

和訳

[Verse 1]

I don't know where to look
どこを見ればいいのか分からない

Don't know where to walk
どこを歩けばいいのかも分からない

Don't know how I've been acting lately
最近の自分がどう振る舞っているのかすら分からないの
※恋に落ちたことによる混乱と、地に足のつかない浮遊感を表している。

Absent minded, kind of crazy
上の空で、少しおかしくなっているみたい

Talking to my room
自分の部屋に話しかけたり

Singing for the moon
月に向かって歌ったりして
※「月に歌う」という行為は、ジャズ・スタンダード(例えばフランク・シナトラの「Fly Me to the Moon」など)におけるロマンスの古典的なメタファーである。

Watch the hours melt away
時間が溶けていくのを見つめながら

I sit and dream all night and day
座ったまま、昼も夜もずっと夢見ているの

[Chorus]

Lately I've been in a haze
最近の私は、ずっと靄(もや)の中にいるみたい

Running late, can't think straight
遅刻ばかりして、まともに考えることもできない

The world feels smaller
世界は小さく感じるのに

Yet the trees look taller
木々はいつもより高く見えるの
※恋によって視点や感覚が歪み、見慣れたはずの日常の風景が全く違って見えるという、恋の魔法(主観的な世界の変化)を視覚的に表現した美しいライン。

There's enchantment in the air
空気に魔法がかけられているみたい

I know I sound stupid, I do
自分がすごく馬鹿みたいに聞こえるのは分かってる、本当に

That's what love will do to you
でもそれが、愛が人にもたらすものだから
※曲のタイトルにもなっているパンチライン。知的な彼女が「馬鹿げている」と自覚しつつも、愛の抗えない力に降伏している姿を描く。

[Verse 2]

Read the same old book
お馴染みの古い本を読む

For the hundredth time
もう100回目になるかしら

At least I know of how it ends
少なくとも、この本がどう終わるかは知っているわ
※これまで恋愛経験がなく、本や映画などの「フィクション」を通してしか愛を知らなかった彼女の背景(インドアで文学的な少女像)が示されている。

In real life it just all depends
でも現実世界では、すべては状況次第なの
※結末が決まっているフィクションの確実性と、現実のロマンスの予測不可能性(It all depends)を見事に対比させている。

Losing my mind
正気を失っていく

Drunk on jazz and wine
ジャズとワインに酔いしれて
※「ジャズ」はLaufeyの音楽的ルーツであり、彼女の人生そのもの。音楽の陶酔感と恋愛の陶酔感が重ね合わされている。

Basking in the blinding bliss
目が眩むほどの至福を浴びながら

Of flushed out cheeks, a good night kiss
火照った頬と、おやすみのキスの
※「blinding bliss(目が眩むほどの至福)」「flushed out cheeks(赤らんだ頬)」という身体的な反応を伴う生々しい情景描写。

[Chorus]

Lately I've been in a haze
最近の私は、ずっと靄(もや)の中にいるみたい

Running late, can't think straight
遅刻ばかりして、まともに考えることもできない

The world feels smaller
世界は小さく感じるのに

Yet the trees look taller
木々はいつもより高く見えるの

There's enchantment in the air
空気に魔法がかけられているみたい

I know I sound stupid, I do
自分がすごく馬鹿みたいに聞こえるのは分かってる、本当に

That's what love will do to you
でもそれが、愛が人にもたらすものだから