Artist: The Beatles
Album: Please Please Me
Song Title: Twist and Shout
概要
ビートルズの記念すべきデビュー・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』の大トリを飾り、ロックンロールの歴史において最も偉大なボーカル・パフォーマンスの一つとして語り継がれる伝説的なカバー楽曲である。オリジナルはトップ・ノーツだが、ビートルズはアイズレー・ブラザーズのバージョンをベースにしている。1963年2月11日の過酷な「13時間マラソン・セッション」のまさに最終盤、夜の10時過ぎに録音された。当時重い風邪をひき、喉が限界に達していたジョン・レノンは、喉の痛みを誤魔化すために大量の咳止めドロップ(Zubes)とミルクを飲み、上半身裸になってマイクに向かったという。テイク1で見せた彼の血を吐くような凄まじいシャウトは、ハンブルクやキャバーン・クラブで鍛え上げられたビートルズの野性的なライブ・バンドとしての本質を完璧にパッケージングしている。ジョンの声が完全に潰れてしまったためテイク2は使い物にならず、この「一発録りの奇跡」がそのまま歴史的マスター・テイクとして採用された。
和訳
[Verse 1: John Lennon, Paul McCartney & George Harrison]
Well, shake it up, baby, now (Shake it up, baby)
さあ、体を激しく揺らしてくれ、ベイビー(体を揺らしてくれ、ベイビー)
※当時の若者文化を席巻していたダンスのステップ「ツイスト」を促すフレーズ。風邪でボロボロの喉から絞り出されるジョンの荒々しいボーカルが、逆に圧倒的なロックンロールのダイナミズムを生み出している。
Twist and shout (Twist and shout)
ツイストして叫ぶんだ(ツイストして叫ぶんだ)
C'mon, c'mon, c'mon, c'mon, baby, now (Come on, baby)
さあ、さあ、さあ、こっちへおいで、ベイビー(こっちへおいで、ベイビー)
Come on and work it on out (Work it on out, ooh)
さあ、全部出し切っちまおうぜ(出し切るんだ、ooh)
※「work it on out」はダンスフロアで汗だくになって踊り狂うことを意味するが、13時間のセッションの最後に残された全精力を振り絞って演奏するビートルズのメンバー自身の姿と見事に重なり合っている。
Well, work it on out, honey (Work it on out)
さあ、出し切っちまおうぜ、ハニー(出し切るんだ)
You know you look so good (Look so good)
最高にイカしてるって、自分でもわかってるだろ(最高にイカしてる)
You know you got me goin' now (Got me goin')
お前が俺を夢中にさせてるって、わかってるだろ(夢中にさせてる)
Just like you knew you would (Like I knew you would, ooh)
お前が最初から企んでいた通りにね(わかっていた通りに、ooh)
[Verse 2: John Lennon, Paul McCartney & George Harrison]
Well, shake it up, baby, now (Shake it up, baby)
さあ、体を激しく揺らしてくれ、ベイビー(体を揺らしてくれ、ベイビー)
Twist and shout (Twist and shout)
ツイストして叫ぶんだ(ツイストして叫ぶんだ)
C'mon, c'mon, c'mon, c'mon, baby, now (Come on, baby)
さあ、さあ、さあ、こっちへおいで、ベイビー(こっちへおいで、ベイビー)
Come on and work it on out (Work it on out, ooh)
さあ、全部出し切っちまおうぜ(出し切るんだ、ooh)
You know you twist, you little girl (Twist, little girl)
お前はツイストを踊るんだ、可愛い女の子(ツイストするんだ、可愛い女の子)
※「little girl」はR&B特有の愛情表現だが、リバプールの不良青年であったジョンのワイルドな声で歌われることで、危険な香りとセクシャルな魅力が倍増している。
You know you twist so fine (Twist so fine)
最高に上手くツイストするよな(最高に上手くツイストする)
Come on and twist a little closer, now (Twist a little closer)
さあ、もう少し近くでツイストしてくれよ(もう少し近くでツイストして)
And let me know that you're mine (Let me know you're mine, ooh)
そしてお前が俺のものだってことを教えてくれ(俺のものだと教えてくれ、ooh)
[Instrumental Break]
※ジョージのギター、ポールのベース、リンゴのドライブ感溢れるドラムが一体となる荒削りなインストゥルメンタル。彼らがリバプール時代からこの曲を数え切れないほど演奏し、バンドの血肉としていたことがわかるタイトなグルーヴである。
[Bridge: John Lennon, Paul McCartney, George Harrison, John Lennon, Paul McCartney & George Harrison]
Ah (Ah, ah, ah)
※ジョージ(ルート音)、ポール(3度)、ジョン(5度)、そして最後にもう一度ポールが高いセブンスの音を重ねていく有名なコーラスのビルドアップ。ポピュラー音楽の研究者たちからは、性的絶頂へのクレッシェンドのメタファーとして完璧に機能していると評される歴史的瞬間である。
(Ah) Woah (Yeah), yeah
※ハーモニーの頂点でジョンの野獣のような咆哮が炸裂する。この声帯を引き裂くような叫びは意図して出せるものではなく、この日のセッションの極限状態が生み出した奇跡である。
[Verse 3: John Lennon, Paul McCartney & George Harrison]
Baby, now (Shake it up, baby)
さあベイビー(体を揺らしてくれ、ベイビー)
Twist and shout (Twist and shout)
ツイストして叫ぶんだ(ツイストして叫ぶんだ)
C'mon, c'mon, c'mon, c'mon, baby, now (Come on, baby)
さあ、さあ、さあ、こっちへおいで、ベイビー(こっちへおいで、ベイビー)
Come on and work it on out (Work it on out, ooh)
さあ、全部出し切っちまおうぜ(出し切るんだ、ooh)
You know you twist, you little girl (Twist, little girl)
お前はツイストを踊るんだ、可愛い女の子(ツイストするんだ、可愛い女の子)
You know you twist so fine (Twist so fine)
最高に上手くツイストするよな(最高に上手くツイストする)
Come on and twist a little closer, now (Twist a little closer)
さあ、もう少し近くでツイストしてくれよ(もう少し近くでツイストして)
And let me know that you're mine (Let me know you're mine, ooh)
そしてお前が俺のものだってことを教えてくれ(俺のものだと教えてくれ、ooh)
[Outro: John Lennon, Paul McCartney & George Harrison, Paul McCartney, George Harrison]
Well, shake it, shake it, shake it, baby, now (Shake it up, baby)
さあ、体を激しく、激しく揺らしてくれ、ベイビー(体を揺らしてくれ、ベイビー)
Well, shake it, shake it, shake it, baby, now (Shake it up, baby)
さあ、体を激しく、激しく揺らしてくれ、ベイビー(体を揺らしてくれ、ベイビー)
Well, shake it, shake it, shake it, baby, now (Shake it up, baby)
さあ、体を激しく、激しく揺らしてくれ、ベイビー(体を揺らしてくれ、ベイビー)
Ah (Ah, ah, ah)
Ayy
※ジャカジャーンというエンディングの和音の直後、ポールの歓喜に満ちた「Yeah!」という掛け声と共に、ジョンの微かな吐息のような声が漏れる。全てを絞り尽くした直後のスタジオの熱気がそのままレコード盤に刻み込まれ、ビートルズの第一章は圧倒的なエネルギーと共に幕を閉じる。
