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Depression & Obsession - XXXTENTACION 【和訳・解説】

Artist: XXXTENTACION

Album: 17

Song Title: Depression & Obsession

概要

XXXTENTACIONのデビューアルバム『17』(2017年)の2曲目に配置された本作は、彼の音楽的ルーツがヒップホップだけでなく、インディー・フォークやオルタナティヴ・ロックにも深く根ざしていることを証明するアコースティック・ナンバーである。全編を通してX自身が弾く簡素なアコースティックギターのループに乗せ、うつ病(Depression)と狂気的な執着(Obsession)が交差する有害な恋愛模様が痛切に歌い上げられている。ファンの間では、彼が逮捕される原因となった元恋人ジェネバ・アヤラへの複雑な愛憎を綴ったものだと解釈されており、彼の抱える精神的な闇とパラノイアが極めて生々しく表現されている。重低音のトラップサウンドから一転し、このような剥き出しの脆さを提示したことで、彼は単なるサウンドクラウド・ラッパーから「エモ・ラップ」を牽引する時代の代弁者へと昇華したのである。

和訳

[Intro]

Da-da-da-da, da-da-da-da-da-da-da

Da-da-da-da-da

Da-da, da-da-da-da

[Verse]

Depression and obsession don't mix well
うつ病と執着は上手く混ざり合わない
※タイトルにもなっているこのラインは、精神的な落ち込み(うつ病)と特定の人物に対する病的なまでの依存(執着)が結びついた際の破滅的な精神状態を指している。X自身と元恋人の共依存的で有害な関係性を象徴するフレーズとして、ファンの間で深く支持されている。

(Da-da-da-da-da-da, da-da-da-da-da-da-da)

I'm poisoned, and my body don't feel well
毒に侵されていて、体の調子が良くないんだ
※精神的な毒(有害な恋愛関係や過去のトラウマ)が、肉体にまで物理的な悪影響を及ぼし、心身ともに衰弱している状態のメタファー。

(Da-da-da-da-da-da, da-da-da-da-da-da-da)

I ate her, inside and out, I feel my stomach turnin'
彼女を隅から隅まで食い尽くした、胃がひっくり返りそうだよ
※「eat her inside and out」は性的な意味合いに加えて、相手の精神や存在そのものを物理的に飲み込んでしまいたいという猟奇的なほどの所有欲を示すダブルミーニング。過剰な愛情を注ぎ込み、相手を貪り尽くした結果、自己嫌悪と罪悪感によって「胃が痛む(stomach turnin')」状態に陥っている。

Make out hill, where we met, we let our lips do all the talkin'
俺たちが出会ったメイク・アウト・ヒル、そこでは唇にすべてを語らせていた
※「Make out hill」はXが初期にSoundCloudやTumblrなどで使用していたアカウント名であり、彼にとって非常に個人的でノスタルジックな概念、あるいは仮想の空間を指す。「make out(激しくキスをする)」という言葉の通り、言葉による本質的な対話ではなく、肉体的な接触だけで成立していた初期の危うい関係性を示唆している。

And now I'm hooked in—
そして今、俺はすっかり抜け出せなくなっている—
※「hooked in」は薬物中毒や、釣り針に引っかかって逃げられない状態を指すスラング。彼女への執着という依存症から完全に逃れられなくなった彼の絶望を表している。

(Da-da-da-da-da-da, da-da-da-da-da-da-da)

Depression and obsession don't mix well (Well)
うつ病と執着は上手く混ざり合わない(ああ)

Hollywood motels, hell, I think I'm just obsessed with you (Think I'm just obsessed with you)
ハリウッドのモーテル、地獄だ、俺はただ君に執着してるだけなんだと思う(ただ君に執着してるだけなんだと思う)
※ロサンゼルス(ハリウッド)の安宿で過ごした退廃的な日々や、名声を得ていく過程で滞在したモーテルでの孤独な体験を暗示している。「hell(地獄)」という痛切な吐露から、自身の感情がすでに純粋な愛情ではなく、ただの強迫観念(Obsession)へと変質してしまったことを彼自身が自覚していることがわかる。

Depression and obsession don't mix well
うつ病と執着は上手く混ざり合わない

(Da-da-da-da-da-da, da-da-da-da-da-da-da)

Hollywood motels, hell, I think I'm just obsessed with you
ハリウッドのモーテル、地獄だ、俺はただ君に執着してるだけなんだと思う

[Outro]

Duh-da-da-da, duh-da

Da-da-da-da-da-da, da-da-da-da-da-da

Duh-da-da-da, duh-da

Da-da-da-da-da-da, da-da-da-da-da-da

Duh-da-da, duh-da

Da-da-da-da-da-da, da-da-da-da-da-da

Duh-da-da, duh-da

Da-da-da-da-da-da, da-da-da, da

Now I could record now?
もう録音していいか?
※楽曲の最後に唐突に挿入されるこのスタジオでの生々しい会話は、このトラック全体が非常にラフで偶発的なセッションの中で生まれたことを示している。このような不完全さや「裏側」のノイズをあえて残す手法は、初期サウンドクラウド・ラップ界隈のDIY精神であり、彼のむき出しの感情を偽りなくリスナーに届けるための意図的な演出である。