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BACKR00MS - Playboi Carti & Travis Scott 【和訳・解説】

Artist: Playboi Carti & Travis Scott

Album: MUSIC - SORRY 4 DA WAIT

Song Title: BACKR00MS

概要

本作「BACKR00MS」は、現代トラップシーンの頂点に君臨するTravis Scottを客演に迎えた特大コラボレーションである。ビートはKanye Westらとの仕事でも知られるCardoらが手掛け、不穏でミニマルなベースラインが際立つインダストリアルなトラップサウンドに仕上がっている。Cartiは近年のシグネチャーとなりつつある低音の「ディープボイス」を駆使して冷酷なハスラーのペルソナを演じ、対するTravisは彼特有のサイケデリックかつリズミカルなフロウで呼応する。タイトルである「BACKR00MS」は、インターネット上の都市伝説である不気味な異空間「The Backrooms」を彷彿とさせ、華やかな表舞台(フロント)とは裏腹に、ドラッグやパラノイア、暴力が渦巻く彼らの現実離れした裏のライフスタイル(バックルーム)を暗に示している。シーンの最前線で独自の帝国を築き上げた両者の、絶対的な自信と退廃的なマインドセットが濃密に交差する一曲である。

和訳

[Chorus: Playboi Carti]

In the middle of the field, throw me a bomb
フィールドのど真ん中で、俺に爆弾を投げてくれ
※「field」はアメフトの競技場と、ストリートの現場(フッド)のダブルミーニング。「bomb」はアメフトにおける超ロングパスのことだが、ここでは極上のドラッグ(コカインの塊など)や大金を指す隠語として機能している。

I'm throwin' that bih' like a quarterback
俺はクォーターバックみたいに、そのビッチを投げ飛ばす
※「bih(bitch)」や「ho」は、女性だけでなく、ドラッグのパッケージやブツ自体を指すアトランタ周辺のストリートスラング。QBが的確にパスを通すように、ストリートでドラッグを素早く正確にさばくハスラーの比喩。

Standin' in the field, holdin' a bomb
フィールドに立って、爆弾を抱えてる

Throwin' that ho like a quarterback
クォーターバックみたいに、あのブツを投げ飛ばす

Stood in the field, holdin' me a bomb
フィールドに突っ立って、爆弾を抱えてるんだ

Throwin' that ho like a quarterback
クォーターバックみたいに、あのブツを投げ飛ばす

[Verse 1: Playboi Carti]

Ice on my face, woah, bitches tryna chase, woah
顔面にはアイス、woah、ビッチどもが追いかけてくる、woah
※「Ice」は高価なダイヤモンドのジュエリーのこと。圧倒的な富とカリスマ性により、女性たちから常に追われる立場にあることを示している。

I ain't ever flake, woah, tell me, what it take? Woah
俺は絶対にドタキャンなんてしねぇ、woah、何が必要か言ってみろ、woah
※「flake」は約束を破る、逃げ出すという意味。

Tell me what it takes, woah, ooh, grab the duct tape, huh
何が必要か言ってみろよ、woah, ooh、ダクトテープを掴め、huh
※ダクトテープは誘拐や拷問など、ギャングの暴力的な報復を連想させるアイテム。邪魔する者には実力行使も辞さないというダークで残酷なアプローチ。

We not the same gang, woah, ho, I bang, bang, woah
俺たちはお前らとは違うギャングだ、woah, ho、俺はブッ放すぜ、woah

I'm with La Flame, gang, woah, we too insane on these hoes
俺はLa Flameと一緒だ、ギャング、woah、俺たちはこのビッチどもに対して狂いすぎてる
※「La Flame」はTravis Scottの代表的なエイリアス(別名)。この2人がタッグを組めば、シーンの誰も手が付けられない狂気的なレベルに達するという宣言。

I took off my mask, you know, they mad, I don't see below
俺はマスクを外した、分かるだろ、奴らはキレてるが、俺は下界なんて見ちゃいねぇ
※Cartiは公の場で頻繁に覆面やマスクを着用しているが、それを外して素顔(真の力)を現したという比喩。あまりにも高みにいるため、底辺で騒いでいるヘイターたちのことなど視界に入らないという傲慢なスタンス。

And the hoes, they fuckin' the hoes, big rocks on me, so cold
それにビッチどもは、ビッチ同士でヤッてるしな、俺の体にはデカい石、マジで冷てぇぜ
※「rocks」は巨大なダイヤモンドのこと。ドラッグと金に満ちた退廃的な空間で、女性同士が絡み合うという快楽主義的な情景描写。

If you know what I know, hide your ho, pink cups, I'm sippin' flamingo
俺の知ってることを知ってるなら、自分の女を隠しておけ、ピンクのカップ、俺はフラミンゴを啜ってる
※「flamingo」はプロメタジンとコデインを含む咳止めシロップ(通称リーン、Wockhardtなど)をスプライト等で割った際にできるピンク色/紫色の液体のこと。鮮やかなピンク色をフラミンゴに見立てたドラッグリファレンス。

I was in the spot yesterday with my pops, my grandma still play bingo
昨日は親父と一緒に現場にいたぜ、ばあちゃんは今でもビンゴをしてる
※世界的なスーパースターになっても、アトランタの地元(フッド)や家族との生々しい繋がりを保っていることの描写。

Niggas want a problem with the gang, man, I don't know why but we goin' dumb, ho
野郎どもは俺のギャングと揉めたがってる、なぁ、理由は知らねぇが俺らはバカみたいに暴れるぜ、ho

Shakin' my dreads in her face, this bitch a lil' vibe, put her in my Demmo
あいつの顔の前でドレッドを揺らす、このビッチはいい感じだ、俺のDemmoに乗せてやる
※「Demmo」はBalenciagaのクリエイティブディレクターであるDemna(デムナ)の手掛ける服、あるいはダッジ・チャレンジャーのモンスターマシン「Demon(デーモン)」の言い換えと推測されている。いずれにせよ、彼のゴシックでダークな美学に女性を引きずり込む表現。

Fuck how they talkin', we poppin' this shit right now, yeah, huh, huh
奴らが何をほざこうが知るか、俺たちは今まさにブチかましてるんだ、yeah, huh, huh

Uh, I'm off the za and the Wock', can't feel myself, oh, yeah, yeah
Uh、俺はザとウォックでキマってる、自分の感覚がねぇよ、oh, yeah, yeah
※「za(zaza)」はエキゾチックで極めて強力なマリファナ。「Wock'」はWockhardt社製の医療用シロップ(リーン)。複数の強力なドラッグを摂取し、完全に意識が飛んでいる状態(解離状態)の描写。

Uh, she's a trendin' topic so I'm tryna pipe, oh, yeah, yeah
Uh、あいつは今トレンドの話題だからな、だから俺はヤッてやろうとしてるのさ、oh, yeah, yeah

Ooh, hit it one time, then I'm out, hit it one time, then you out
Ooh、一回ヤッたら俺は帰る、一回ヤッたらお前も用済みだ

Uh, fuck all these bitches and bops, all of these hoes are hot
Uh、このビッチや尻軽どもなんてクソ喰らえだ、こいつらは全員発情してやがる

Ooh, I'm walkin' around with a lot, pockets is filled with them knots
Ooh、俺は大量のモノを持ち歩いてる、ポケットは結ばれた札束でパンパンだ
※「knots」は輪ゴムなどで丸くきつく結ばれた大量の現金(ストリートマニー)のこと。

Bitches just be bitches, I don't give a fuck 'bout much
ビッチは所詮ビッチだ、俺はたいして気にしちゃいねぇ

I think I need me a Ice Spice, yeah, I want me a munch
俺にはIce Spiceみたいな女が必要みたいだ、yeah、都合のいい奴が欲しいんだ
※女性ラッパーIce Spiceの大ヒット曲「Munch (Feelin' U)」への巧妙なネームドロップ。「munch」は元々女性に尽くす都合のいい男(またはクンニをする男)を意味するスラングだが、ここではCartiが「Ice Spiceのように旬でセクシーな女を俺が食って(munchして)やりたい」という挑発的かつ性的なパンチラインとして使用している。

[Chorus: Playboi Carti]

In the middle of the field, throw me a bomb
フィールドのど真ん中で、俺に爆弾を投げてくれ

I'm throwin' that bih' like a quarterback
俺はクォーターバックみたいに、そのビッチを投げ飛ばす

Standin' in the field, holdin' a bomb
フィールドに立って、爆弾を抱えてる

Throwin' that ho like a quarterback
クォーターバックみたいに、あのブツを投げ飛ばす

Stood in the field, holdin' me a bomb
フィールドに突っ立って、爆弾を抱えてるんだ

Throwin' that ho like a quarterback
クォーターバックみたいに、あのブツを投げ飛ばす

[Verse 2: Travis Scott]

Yeah, yeah
Yeah, yeah

Throw it like 12 (Yeah), just so you know we don't fuck with 12 (Fuck with 12)
12番のように投げるぜ (Yeah)、言っとくが俺らは12とは関わらねぇからな (Fuck with 12)
※トラヴィスによる高度な言葉遊び。「12番のように投げる」はトム・ブレイディやアーロン・ロジャースといった伝説的なクォーターバック(背番号12)の正確なパスを指す。一方、後半の「12」は警察を意味するストリートスラング。「パスは警察のように正確に投げるが、俺たちは警察(サツ)とは絶対に交わらない」というCartiのフックを受けた見事なパンチライン。

Not in this bitch by myself, but I'm by myself (By myself)
この場所には一人で来たわけじゃない、だが俺は孤独なのさ (By myself)
※取り巻きやセキュリティに囲まれていても、頂点に立つ者特有の孤独感や、誰も信用できないパラノイアを表現している。

They got money on your top, who say you can't buy help? (Tell the tale)
奴らはお前の首に懸賞金を懸けた、助けを金で買えないなんて誰が言った? (Tell the tale)
※ストリートの抗争において、敵対する組織がヒットマンに暗殺の報酬(money on your top)を提示している状況。金があれば命も狙われるが、同時に金で兵隊(助け)を雇うこともできるという資本主義とストリートの冷酷な現実。

I'm feelin' like Joe or somethin', like Terror Squad, we blowin' somethin' (Hah)
俺はJoeか何かの気分だ、Terror Squadみたいにな、俺たちは何かを吹かしてるぜ (Hah)
※ニューヨークのレジェンドラッパーFat Joeと、彼が率いたヒップホップクルー「Terror Squad」へのリファレンス。「blowin' somethin'」は大麻の煙を吹かしていることと、Terror Squadのようにシーンで大旋風を巻き起こす(爆発する)ことを掛けている。

She poppin' them 30s, thinkin' they workin', but they ain't doin' nothin' (Woo)
あいつは30を飲み込んでる、効いてると思ってるが、全く何の意味もねぇよ (Woo)
※「30s」はオピオイド系鎮痛剤のPercocet(パーコセット)30mg錠のこと。女性がドラッグで精神の空虚さを埋めようとしているが、根本的な解決にはなっていないという冷徹な視点。

She doin' Ozempic, tryna be different, tryna be a newer woman (Nah)
あいつはオゼンピックをやってる、特別になろうとして、新しい女になろうとしてるんだ (Nah)
※「Ozempic」は本来糖尿病の治療薬だが、食欲減退の副作用を利用して急激なダイエット目的で使用することがハリウッドのセレブやインフルエンサーの間で流行している。薬に頼って不自然に痩せようとする現代の美の執着に対する皮肉。

That shit a look iffy, need a thicky, need her to move somethin' (Iffy)
そんなもんは怪しく見えるぜ、肉付きのいい女がいい、何かを揺らしてくれる女が必要なんだ (Iffy)
※オゼンピックで痩せ細った体型よりも、ヒップホップカルチャーにおいて伝統的に称賛される「thicky(肉感的でカーヴィーな体型)」を好むというトラヴィスの性的嗜好の表明。

Like improve somethin', just don't you remove nothin' (Don't you do it)
何かを改良するみたいにな、ただ何も取り除くんじゃねぇぞ (Don't you do it)
※美容整形やダイエットで元の良さを消してしまう(取り除く)ことへの苦言。

Crib like a zoo, jumpin', we got reggaeton bumpin' (Ha)
家は動物園みたいだ、飛び跳ねて、レゲトンをガンガン鳴らしてる (Ha)
※自身の豪邸(Crib)で開かれているクレイジーで野蛮なパーティーの描写。

I need me two cummin', double-double, quick Drummond (It's—)
俺には同時にイカせる2人が必要だ、ダブル・ダブル、素早いDrummondのようにな (It's—)
※NBAのスター選手アンドレ・ドラモンド(Andre Drummond)の巧妙なネームドロップ。彼はリバウンドと得点で頻繁に「ダブル・ダブル(2項目で二桁記録)」を達成することで知られる。これを、2人の女性を同時に絶頂(cummin')させることのメタファーとして使用している。

I keep a full drum in, never know what fool's comin' (Yeah)
俺は常にフル装填のドラムマガジンを持ってる、どんな馬鹿が襲ってくるか分からないからな (Yeah)
※前の行の「Drummond」から「drum(銃の大容量弾倉)」への見事な言葉遊び。パーティーで遊び狂っていても、いつ命を狙われるか分からないため、常に重武装して警戒を怠らないというトラップスターのリアルな緊張感を描いている。

[Chorus: Playboi Carti]

In the middle of the field, throw me a bomb
フィールドのど真ん中で、俺に爆弾を投げてくれ

I'm throwin' that bih' like a quarterback
俺はクォーターバックみたいに、そのビッチを投げ飛ばす

Standin' in the field, holdin' a bomb
フィールドに立って、爆弾を抱えてる

Throwin' that ho like a quarterback
クォーターバックみたいに、あのブツを投げ飛ばす

Stood in the field, holdin' me a bomb
フィールドに突っ立って、爆弾を抱えてるんだ

Throwin' that ho like a quarterback
クォーターバックみたいに、あのブツを投げ飛ばす