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SAME SH!T - Isaiah Rashad 【和訳・解説】

Artist: Isaiah Rashad

Album: IT’S BEEN AWFUL

Song Title: SAME SH!T

概要

「SAME SH!T」は、Isaiah Rashadの2026年リリース作『IT’S BEEN AWFUL』に収録されている、南部特有のバウンスとトラップミュージックの美学が色濃く反映されたバンガーである。タイトルの通り「いつもと同じ(ドラッグ、金、女、ストリートの生活)」というテーマを、単なる自慢(ボースト)ではなく、彼特有の気怠さとメランコリーを交えてスピットしているのが特徴だ。彼の地元であるテネシー州チャタヌーガやメンフィスの血脈を感じさせる重低音のベースラインの上で、Isaiahは世界的な成功(パリや日本への言及)と、フッドから抜け出せない依存症やパラノイアという相反する現実を対比させている。TDEの仲間たちがコンシャスなアプローチをとる中、彼はあえて「トラップの反復性」を表現の軸に置き、どん底から這い上がって大金を稼ぎ出す「ハスラー」としてのペルソナと、そこにつきまとう虚無感を見事に描き出している。

和訳

[Intro]

Pills, the blow
ピルにブロウ
※ピル(オピオイドなどの処方薬)とブロウ(コカイン)。冒頭から彼の抱える依存の問題が顔を出す。

Turn, turn me up a lil' bit
少しボリュームを上げてくれ

Same shit, the rock, a pocket full of knots
いつもと同じさ、ロック、それに札束で膨らんだポケット
※「rock」はクラック・コカイン。「knots」は輪ゴムで縛られた分厚い札束のこと。ストリートの典型的な光景を指している。

[Chorus]

It’s the same shit, the rock, a pocket full of knots
いつもと同じさ、ロック、それに札束で膨らんだポケット

The pills, the blow, the 'yac, the top
ピル、コカイン、コニャック、それにフェラ
※「'yac」はCognac(コニャック・ブランデー)の略。酒とドラッグ、快楽に溺れるルーティン。

The drop, then swerve, then pass the props
ドロップトップで蛇行運転して、プロップスを渡す
※「The drop」はオープンカー(ドロップトップ)のこと。「props」はリスペクトや称賛。仲間たちとストリートで派手に振る舞う様子。

The safe, the stash, then pad the lock
金庫、隠し場所、そして南京錠をかける
※稼いだ金や違法なものを守るための厳重な管理(stash = 隠し場所、pad the lock = 南京錠・padlockをかけることの言葉遊び)。

The man, the myth, the legend, the great
男、神話、伝説、偉人
※ストリートのハスラーとしての自己評価が肥大化していく様子。

The plan, get money 'til I’m dead
計画は、死ぬまで金を稼ぎ続けること

Perfectin' my lil' trap, they know me down in Chatt'
俺のささやかなハッスルを極めてる、チャタヌーガじゃ俺は有名だ
※「Chatt」は彼の地元であるテネシー州チャタヌーガ(Chattanooga)の略称。

Out in Memphis and Japan, I'm runnin' out of land
メンフィスから日本まで、もう行く土地がなくなってきた
※地元テネシー(メンフィス)から地球の裏側である日本まで、ワールドワイドに成功を収めたことで、文字通り「制覇すべき土地が尽きた」というフレックス。

I feel like I could fly, just made two-hunnid bands
空を飛べそうな気分だ、ちょうど20万ドル稼いだところさ
※「bands」は1,000ドルの札束。200 bandsで20万ドル(日本円で数千万円)をサクッと稼いだ高揚感。

Just livin' how I live, I made this in my crib
ただ自分らしく生きてるだけ、これを自宅で作ったんだ

Just focused on my meals, my plate, estates
自分の食事、自分の皿、そして不動産のことだけを考えてる
※「meal / plate」は文字通りの食事だけでなく、「自分の取り分・利益」を意味するスラング。「estates」で金持ちの象徴である広大な不動産へとスケールアップしている。

My grass, my fam', the path, the math, the yams
俺のウィード、家族、進む道、金勘定、そしてヤムイモ
※「the math」は金を計算すること。「yams」はヤムイモだが、ヒップホップでは「魅力的な女性の尻」や「(ドラッグの)コカイン・ヘロイン」など様々な文脈で使われる。また、南部特有のソウルフードでもあり、自身のルーツへの目配せとも解釈されている。

[Verse 1]

The cops harass, it’s fast as hell
サツの嫌がらせ、めちゃくちゃ展開が早い

From 12 to 12, the dash, the chills
12から12へ、ダッシュ、そして寒気
※「12」は警察を意味するスラング(麻薬潜入捜査官のコードに由来すると言われる)。警察から逃げ回る緊張感、あるいは「昼の12時から夜の12時まで」ずっとハスリングしている状況のダブルミーニング。ドラッグの離脱症状や恐怖による「寒気(chills)」も暗示している。

It’s laced for real, the cake, the spill
マジで混ぜ物が入ってる、ケーキ、そして流血
※「laced」はドラッグにフェンタニルなどの劇薬が混ぜられていることへの恐怖。「cake」は金。「spill」は血が流れること(抗争)や情報漏洩を意味する。

The faith, the work, the race, the wheels
信仰、ブツ、レース、そして車のホイール
※「the work」は売り捌くための麻薬。トラップライフを構成する要素を単語の羅列で表現している。

I circled and think, "It's late, but still"
車を走らせながら考える、「遅い時間だけど、それでも」

Today, you gotta get off your ass and live (Get off your ass)
今日こそ、重い腰を上げて生きなきゃな
※憂鬱やドラッグのダウナーな効果から抜け出し、現実世界で行動を起こそうとする自己啓発的なライン。

The bass is somethin’ like a crash (Somethin' like a crash)
このベースはまるで衝突事故みたいだ
※車のトランクに積んだ巨大なサブウーファーから鳴るトラップビートの強烈な重低音を「crash(事故)」に例えている。

Then I do my dance
そして俺は踊るんだ

[Chorus]

But it's the same shit, the rock, a pocket full of knots
でもいつもと同じさ、ロック、それに札束で膨らんだポケット

The pills, the blow, the 'yac, the top
ピル、コカイン、コニャック、それにフェラ

The drop, then swerve, then pass the props
ドロップトップで蛇行運転して、プロップスを渡す

The safe, the stash, then pad the lock
金庫、隠し場所、そして南京錠をかける

The man, the myth, the legend, the great
男、神話、伝説、偉人

The plan, get money ’til I'm dead
計画は、死ぬまで金を稼ぎ続けること

Perfectin' my lil' trap, they know me down in Chatt'
俺のささやかなハッスルを極めてる、チャタヌーガじゃ俺は有名だ

Out in Memphis and Japan, I'm runnin' out of land
メンフィスから日本まで、もう行く土地がなくなってきた

I feel like I could fly, just made two-hunnid bands
空を飛べそうな気分だ、ちょうど20万ドル稼いだところさ

Just livin' how I live, I made this in my crib
ただ自分らしく生きてるだけ、これを自宅で作ったんだ

Just focused on my meals, my plate, estates
自分の食事、自分の皿、そして不動産のことだけを考えてる

My grass, my fam', the path, the math, the yams
俺のウィード、家族、進む道、金勘定、そしてヤムイモ

[Verse 2]

My line gettin' four calls at one time, it's tired
俺の回線に同時に4件も電話が鳴る、ウンザリだ
※ドラッグの客やビジネスの連絡が絶え間なく入る「トラップフォン」の忙しさを描写している。

My engine sound like four cars at one time, let's slide
エンジン音は同時に4台の車が走ってるみたいだ、行こうぜ
※高級スポーツカーの爆音を表現。「slide」は車で出掛けること、あるいは敵の陣地へ乗り込むことを意味するスラング。

They mad, them niggas talk 'bout me bad
奴らは怒ってる、俺の悪口を叩いてるんだ

Rashad in Paris, see a young nigga like me shinin', be proud
パリにいるラシャド、俺みたいな若い黒人が輝いてるのを見て誇りに思えよ
※Kanye WestとJay-Zのアンセム「Niggas In Paris」へのオマージュ。チャタヌーガのストリートからヨーロッパのファッションの都へと成り上がった自分自身を提示し、ヘイターに対して「嫉妬するのではなく誇りに思え」と諭している。

I'm workin', it's great, it's late, but still
俺は働いてる、最高だ、遅い時間だけど、それでも

Today, you gotta get off your ass and live
今日こそ、重い腰を上げて生きなきゃな

The bass is somethin' like a crash (Somethin' like a crash)
このベースはまるで衝突事故みたいだ

Then I do my dance
そして俺は踊るんだ

[Chorus]

It's the same shit, the rock, a pocket full of knots
いつもと同じさ、ロック、それに札束で膨らんだポケット

The pills, the blow, the 'yac, the top
ピル、コカイン、コニャック、それにフェラ

The drop, then swerve, then pass the props
ドロップトップで蛇行運転して、プロップスを渡す

The safe, the stash, then pad the lock
金庫、隠し場所、そして南京錠をかける

The man, the myth, the legend, the great
男、神話、伝説、偉人

The plan, get money 'til I'm dead
計画は、死ぬまで金を稼ぎ続けること

Perfectin' my lil' trap, they know me down in Chatt'
俺のささやかなハッスルを極めてる、チャタヌーガじゃ俺は有名だ

Out in Memphis and Japan, I'm runnin' out of land
メンフィスから日本まで、もう行く土地がなくなってきた

I feel like I could fly (Fly)
空を飛べそうな気分だ