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Sk8 - JID, Ciara & EARTHGANG 【和訳・解説】

Artist: JID, Ciara & EARTHGANG

Album: God Does Like Ugly

Song Title: Sk8

概要

J.I.Dのアルバム『God Does Like Ugly』に収録された本作「Sk8」は、アトランタの黒人コミュニティにおいて極めて重要な役割を果たす「ローラースケート場(スケートリンク)」のカルチャーへの壮大なラブレターである。客演には同郷の盟友EARTHGANG(Johnny Venus & Doctur Dot)に加え、名作映画『ATL』や自身の楽曲群でスケート文化と密接な関わりを持つアトランタR&B界の女王・Ciaraをフィーチャーしている。楽曲はアトランタの東西南北(ゾーン制)を巡りながら、「Cascade」や「Golden Glide」といった伝説的なスケート場でのナンパ、ギャング同士の縄張り争いによる緊張感、そして週末のストリートの狂騒をシネマティックに描き出す。ヒップホップ黎明期から連綿と続くアトランタベースの系譜をサンプリングしつつ、危険と隣り合わせのゲットーのオアシスであったスケート場の空気感を完全再現した、ノスタルジックかつバンギングなアトランタ・アンセムだ。

和訳

[Intro: Ciara & JID]

You ain't never been to Skatetowne
「スケートタウン」に行ったことがないのね
※「Skatetowne」はアトランタ南部(カレッジパーク付近)に実在した伝説的なローラースケート場。地元の若者たち(特にサウスサイドの住人)の溜まり場であった。

On Old National, you know it go down
オールド・ナショナル沿いのあそこよ、ヤバいことが起きる場所だって知ってるでしょ
※「Old National(オールド・ナショナル・ハイウェイ)」はアトランタの悪名高いストリート。犯罪率の高さで知られる一方、ヒップホップカルチャーの温床でもある。

Kilo Ali flow, look, uh
キロ・アリのフロウだぜ、見ろよ、あぁ
※「Kilo Ali(キロ・アリ)」は90年代のアトランタベース(重低音と高速ビートを特徴とするダンスミュージック)のパイオニア。当時のスケート場では常に彼の曲が爆音でかかっており、本楽曲の疾走感あるフロウの元ネタとなっている。

[Verse 1: JID]

Niggas from the Eastside on a Friday night
金曜の夜、イーストサイドの黒人たちが

Met a bunch of hoes at the Golden Glide
「ゴールデン・グライド」で大量の女たちと落ち合うんだ
※「Golden Glide」はアトランタ東部(ディケーター)にある有名なスケート場。J.I.Dの地元であるイーストサイド(Zone 6)の若者たちにとってのホームグラウンド。

Smokin' and rollin', the lows and highs
ハッパを吸いながら滑る(巻く)、どん底とハイな気分の繰り返しさ
※「rollin'」は「ローラースケートを滑ること」「マリファナを巻くこと」「車で流すこと」のトリプルミーニング。

Me and all the bros in a stolen ride like, huh
俺と兄弟たちはパクった(盗難)車に乗って、ハッてな感じさ

Man, they shootin' outside, so I'm stayin' this side
おい、外じゃ発砲騒ぎが起きてるぜ、だから俺はこっち側にいるのさ
※アトランタのスケート場は若者の出会いの場であると同時に、血気盛んなギャング同士が遭遇し、駐車場(outside)で銃撃戦に発展することが日常茶飯事であったという治安の悪さを描写。

Shawty, you and I vibe, take a few shots like 2Pac
なぁ可愛い子ちゃん、俺たちバイブス合うよな、2Pacみたいに何発かショットをキメようぜ
※テキーラなどの「ショット(お酒)を飲むこと」と、伝説的ラッパー2Pacが「銃弾(ショット)を浴びたこと」を掛けた不謹慎ながら秀逸なブラックジョーク。

I seen a bunch of mean guys in a bandana tie
バンダナを巻いた、いかにもヤバそうな連中を見かけたぜ
※バンダナの色(赤や青)で所属を示すストリートギャング(BloodsやCrips)の存在。

Throwin' up the Westside, givin' side-eyes
ウェストサイドのハンドサインを掲げながら、こっちを横目(サイド・アイ)で睨みつけてきやがる

Ain't nobody that I really recognize
俺が顔を知ってる奴は一人もいねぇ

I ain't surprised niggas'll ride to kill a vibe
奴らが場の空気をぶち壊す(キル・ア・バイブ)ために乗り込んできたとしても、驚きはしねぇよ

Pride be the reason you die tryna feel alive
生きていると実感しようとした結果、その無駄なプライドのせいで死ぬことになるんだ

But I'm incentivized by a dime that's thick in her thighs
だが俺のモチベーションは、太ももがムッチリした10点満点(ダイム)のイイ女なのさ
※一触即発のギャングの睨み合いよりも、スケート場にいるセクシーな女性に夢中になっているJ.I.Dのナンパな目線。

Grippin' on her ass like I'm pickin' a prize
まるで賞品でも引き当てるみたいに、彼女のケツを鷲掴みにする

Then hit the crib where the weed and the liquor collide
それからハッパと酒が交差する家(クリブ)へと直行するんだ

But really ain't trippin', we can kick it and ride through the, yeah, uh, shit
でもマジでガタガタ騒ぐ気はねぇ、俺たちはただ遊んで、このクソみたいな街をドライブするだけさ

[Chorus: JID, Johnny Venus & Doctur Dot]

Eastside, Eastside (Ayy, we just pulled up to Moreland, bro, where you at?)
イーストサイド、イーストサイド(おい、今モアランドに着いたぜ兄弟、お前どこだ?)
※「Moreland Ave(モアランド・アベニュー)」はアトランタの東部と西部/南部を隔てる境界線となる重要な大通り。

Westside, Westside (West End, what's happenin'? Old Nat')
ウェストサイド、ウェストサイド(ウェストエンド、調子どうだ? オールド・ナット)
※「West End」はアトランタ西部の歴史的な黒人居住区・商業地区。

Southside, Southside (Southside, Clayco, nigga, you know what's up)
サウスサイド、サウスサイド(サウスサイド、クレイコ、兄弟、分かってんだろ)
※「Clayco」はアトランタ南部に隣接する「クレイトン郡(Clayton County)」の略称。Waka Flocka Flameなどの出身地として知られるゲットー。

Northside, Northside (Zone 4, ah, damn, I only come up, nigga)
ノースサイド、ノースサイド(ゾーン4、あぁ、クソ、俺は上がってきただけだぜ)
※「Zone 4」はアトランタ南西部の警察管轄区。実は「Northside(バックヘッドなど富裕層が多い北部)」は南部や西部の黒人たちがあまり寄り付かないエリアであるため、掛け声に対して「ノースサイドには用事がある時しか行かない」と茶化している。

[Verse 2: Doctur Dot]

From the Zone 4, Campbellton Road
ゾーン4、キャンベルトン・ロードの出身だ
※Doctur Dot(EARTHGANG)の地元であるアトランタ南西部(SWATS)を貫く主要道路。

Got cash to blow, hollerin' at the hoes
バラ撒くための現金を持って、女たちに声をかける

Girl, you '90s fine, got me usin' my '90s eyes
なぁ、君は90年代レベルのイイ女だ、俺を90年代の目線(純粋なガキの頃の感覚)にさせやがる

She was choosin' in the parking lot
彼女は駐車場で誰を連れて帰るか品定め(チューズ)してたのさ

I was lookin' to keep my number locked
俺は自分の電話番号を確実にゲットさせようと狙ってたんだ

I'ma hit it on the couch at your mama house
お前の母ちゃんの家のソファでヤらせてもらうぜ

Ridin' 'round, bump it loud with the window down
街を流す、窓を全開にして爆音でビートを鳴らしながらな

Some of y'all done lost y'all mind
お前らの中には、完全に正気を失っちまってる奴もいるな

Baby, let me see you pop that spine
ベイビー、その背骨をポップさせる(トゥワークする)のを見せてくれよ

I could see from the front and I knew at once
前から見ただけで、一瞬で分かったぜ

I was gon' have to walk back by
もう一度通り過ぎて(後ろ姿を)確認しなきゃならねぇってな
※正面から見てもヒップの大きさが分かるほどのプロポーションの女性に対し、わざわざ通り過ぎて振り返り、お尻をチェックするストリートの男のリアルな行動。

From the SWATS, but I be on Old Nat'
SWATSの出身だが、俺はオールド・ナットに入り浸ってる
※「SWATS」は「Southwest Atlanta Too Strong」の略称で、アトランタ南西部のこと。Outkastなどが頻繁にレペゼンする地域。

'Bout to pull up on my cousin on Rainbow Drive
レインボー・ドライブにいる従兄弟のところに顔を出すところだ
※「Rainbow Drive」はディケーター(東部)にあるストリート。西部出身でありながら東部にも顔が利くことを示している。

Whip clean like the paint don't dry
俺の愛車(ウィップ)は、ペンキがまだ乾いてないかのようにピカピカだぜ
※アトランタ特有のカーカルチャーである「キャンディ・ペイント(飴のように濡れたようなツヤを出す塗装)」への言及。

Where you from, nigga? Claim your side
お前はどこの出身だ? 自分のサイド(縄張り)を誇示しな

[Chorus: JID & Johnny Venus]

Eastside, Eastside (Ayy, we just pulled up to Moreland, bro, where you at?)
イーストサイド、イーストサイド(おい、今モアランドに着いたぜ兄弟、お前どこだ?)

Westside, Westside (West End, what's happenin'?)
ウェストサイド、ウェストサイド(ウェストエンド、調子どうだ?)

Southside, Southside (Southside, Clayco, nigga, you know what's up)
サウスサイド、サウスサイド(サウスサイド、クレイコ、兄弟、分かってんだろ)

Northside, Northside (Ah, damn, I don't even come up this far)
ノースサイド、ノースサイド(あぁ、クソ、俺はこんな北の果てまで来ねぇよ)

[Verse 3: Johnny Venus]

Hit Cascade on a Sunday, say a parking lot prayer, no gunplay
日曜の夜は「カスケード」へ、駐車場で「発砲騒ぎ(ガンプレイ)が起きませんように」と祈るんだ
※「Cascade Family Skating」はアトランタ南西部の超名門スケート場(映画『ATL』の舞台)。「Sunday」は大人限定(18禁または21禁)の夜であり、最も盛り上がる一方で最も危険な時間帯でもある。

I just wanna kick back, relax, shawty booty poke into Monday
俺はただリラックスして楽しみたいだけさ、あの子のケツはデカすぎて月曜日まで突き出てるぜ
※日曜の夜に遊んでいる女性のお尻が大きすぎて、「物理的に次の日(月曜日)の空間まで届いている」というアトランタらしい大袈裟なユーモア。

Hop out the seat, slide, it's nice to meet you, green eyes
車のシートから飛び降りて、滑り込む。初めまして、緑色の瞳のお嬢さん

Let's take a lap, I'll bring you right back to your friends 'fore they start trippin'
リンクを一周しようぜ、君の友達が怒り出す前にちゃんと戻してやるからさ

As I bend, I see
コーナーを曲がる(ベンド)時、俺の目に入ったのは

The niggas from the Glide with the golden teeth
金歯(グリル)をギラつかせた、「ゴールデン・グライド」から来た連中さ
※カスケード(西/南部)のリンクに、遠征してきたゴールデン・グライド(東部)の連中がいるという不穏な空気を察知している。

I don't even know if they notice me
あいつらが俺に気づいてるかどうかも分からねぇ

They don't even know that we way too deep
あいつらは、俺たちのクルーがどんだけ大所帯(ディープ)かも知らねぇんだろ

I'm from the West and they from the East
俺はウェストサイド出身で、奴らはイーストサイドから来た

In all-white tees, lookin' like sheep
全身真っ白のTシャツ(白T)を着て、まるで羊の群れみたいにな
※2000年代中盤のアトランタ(CrunkやSnapミュージック全盛期)で爆発的に流行した「ダボダボの無地白Tシャツ(White Tee)」のファッション。Dem Franchize Boyzのヒット曲「White Tee」などに象徴される時代背景。

I don't even wanna get blood on the sneaks
俺のフレッシュなスニーカーを血で汚したくはねぇんだよ

We throwin' up fours and ones and threes, they talkin' 'bout, uh
俺たちは「4」と「1」と「3」のサインを掲げてる、あいつらは何を喚いてるんだ、あぁ
※アトランタの警察管轄区に基づくゾーン・サイン。西〜南部を拠点とするEARTHGANG側は「Zone 4(南西)」「Zone 1(北西)」「Zone 3(南東)」のハンドサインを出し、東部(Zone 6)の連中を威嚇している、超ローカルなレペゼン合戦。

[Chorus: JID & Johnny Venus]

Westside, Westside (West End, what's happenin'?)
ウェストサイド、ウェストサイド(ウェストエンド、調子どうだ?)

Eastside, Eastside (Ayy, we just pulled up to Moreland, bro, where you at?)
イーストサイド、イーストサイド(おい、今モアランドに着いたぜ兄弟、お前どこだ?)

Southside, Southside (Southside, Clayco, sew that shit up)
サウスサイド、サウスサイド(サウスサイド、クレイコ、その場をシメてやれ)

Northside, Northside
ノースサイド、ノースサイド

[Bridge: Ciara]

You ain't never been to Skatetowne
あなたは「スケートタウン」に行ったことがないのね

On Old National, you know it go down
オールド・ナショナル沿いのあそこよ、ヤバいことが起きるって知ってるでしょ

You ain't never been to Cascade
「カスケード」に行ったことがないのね

On the west side of MLK
MLK(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・ドライブ)の西側にあるのよ

You ain't never been to Golden Glide, it's in the Dec'
「ゴールデン・グライド」に行ったことがないのね、ディケーター(Dec)にあるわ

You ain't never been to Sparkles, glidin' with your bae
「スパークルズ」に行ったことがないのね、恋人と一緒に滑る(グライドする)場所よ
※「Sparkles」もアトランタ近郊(グウィネット郡やスマーナなど)に点在するファミリー向けの有名なスケートリンク。

I ain't never been to Skate Zone 'cause it's out in Morrow
私は「スケート・ゾーン」には行ったことがないわ、だってモローの遠くにあるんだもの
※「Skate Zone」はクレイトン郡のモロー(Morrow)にあるリンク。アトランタ市街地からは少し離れている。

I'ma pack a car load, I'ma take the girls and me tomorrow
車にパンパンに人を詰め込んで、明日は女の子たちと私で遊びに行くわ

[Outro: Johnny Venus]

Freaky-ass beat, yeah
フリーキー(変態的)なビートだ、イェー

Freaky-ass song, this a freaky-ass song, yeah
フリーキーな曲だ、こいつは最高にイカれた曲だぜ、イェー

Freaky-ass song, on a freaky love song
フリーキーな曲、最高に変態的なラブソングだ

This a beat-your-ass song, nigga, take your ass home
こいつは「テメェをボコボコにする曲」だ、兄弟、サッサと家に帰りな

Take it
食らいな