Artist: Drake
Album: More Life
Song Title: Gyalchester
概要
2017年の『More Life』に収録された「Gyalchester」は、Drakeの絶対的な自信と「Mob Boss」としての権力誇示が全面に押し出された攻撃的なバウンシー・トラップである。タイトルの「Gyalchester」は、パトワ語で女性を意味する「Gyal」とイギリスの都市「Manchester」を掛け合わせた造語であり、美しい女性が多いとされる同都市のジャマイカ系コミュニティでの愛称に由来する。OVOの側近であり、ストリートのフィクサーでもあるBaka Not Niceの獰猛なアドリブ(合いの手)が曲全体を煽り立てている。注目すべきは、かつて自身を「トップ5」と位置づけていたDrakeが、「俺はトップ2だ。いや、2番目でもない、俺がナンバーワンだ」と、Kendrick LamarやJ. Coleらライバルたちを突き放し、シーンの頂点に独り君臨していることを高らかに宣言するラインだ。富、女、そして権力を掌握し、警察の盗聴すら警戒する彼の極限のパラノイアとフレックスが詰まった名曲である。
和訳
[Intro: Baka Not Nice]
Yah, yah, yah, yah (Ah)
[Chorus: Drake & Baka Not Nice]
Hermès link, ice-blue mink (Woo)
エルメスのチェーン、アイスブルーのミンクのコート
※ハイブランドのHermèsや高級なミンクのコートを身に纏う、Mob Bossとしての圧倒的な富とステータスの誇示。
Tat on my ribs like I do not know what permanent is (Yah)
「永遠」の意味を知らないかのように、肋骨にタトゥーを入れる
※タトゥーは一生残るものだが、Drakeは衝動的に(あるいは一過性の感情で)多くのタトゥーを入れていることを自嘲気味に語っている。
They want me gone, wait for the kicker
奴らは俺が消えることを望んでる、だが驚きの結末を待ってな
※「Kicker」は予想外の展開やオチのこと。
Bury me now and I only get bigger
今すぐ俺を葬ってみろ、俺はさらに巨大な存在になるだけだ
※もし自分が殺されたりキャリアを潰されたりしても、2PacやThe Notorious B.I.G.のような伝説(神格化された存在)になるだけだという無敵の宣言。
That's word to my nigga (Woo)
俺の仲間に誓って本当のことさ
[Verse 1: Drake & Baka Not Nice]
Yeah, October Firm in the cut (Yah)
ああ、オクトーバー・ファームがこの場に潜んでるぜ
※「October Firm」はDrakeとOVOの共同創設者Oliver El-Khatibによるビジネス・パートナーシップ、および投資事業の名称。マフィアの組織名のような響き(Firm)を持っている。
Stay at the top like I'm stuck, that's just how I'm givin' it up
俺は頂点に張り付いたまま離れない、俺のやり方はそういうことだ
She wanna get married tonight
彼女は今夜にでも結婚したがってる
But I can't take a knee, 'cause I'm wearin' all white
だが俺は片膝をつくことはできない、全身真っ白の服を着てるからな
※プロポーズで片膝をつく(Take a knee)ことを、高価な白い服が汚れるという理由で拒否する、プレイボーイ的で傲慢なライン。
Me and my broski are twins, but we don't look alike
俺と俺の兄弟は双子みたいなもんだ、見た目は全然似てないけどな
※人種や見た目が違っても、OVOの仲間たちとは血の繋がった双子のような固い絆があることの証明。
I don't take naps
俺は昼寝なんてしない
Me and the money are way too attached to go and do that
俺と金は深く結びつきすぎてるから、そんな暇はないんだ
Muscle relax (Ha, ha, ha)
筋肉が弛緩していく
That and the spliff put me right on my back, I gotta unpack (Yah)
それとスプリフのおかげで完全に仰向けに倒れ込む、荷物を解かなきゃな
※強烈なリラックス状態と、常に飛び回っている過酷なツアー生活からの解放を描写している。
Virginia Black (Doo-doo)
バージニア・ブラックだ
I could go make enough money off that and not even rap
俺はラップなんかしなくても、あれだけで十分な金が稼げるぜ
※Drake自身がプロデュースする高級ウイスキーブランド「Virginia Black」。音楽以外のビジネスでも大成功を収めているというフレックス。
What's that? Facts (Facts, nigga, yah)
何だって? 事実だろ
Contract max, I gotta bring that shit back (Blah)
マックス契約だ、またあの大金を持ち帰らなきゃな
※スポーツ選手の最高額契約(Max contract)に例えて、自分のレコード契約ディールが業界最高額であることを示している。
[Chorus: Drake & Baka Not Nice]
Hermès link (Woo, woo), ice-blue mink (Yah)
エルメスのチェーン、アイスブルーのミンクのコート
Tat on my ribs like I do not know what permanent is
「永遠」の意味を知らないかのように、肋骨にタトゥーを入れる
They want me gone, out of the picture (Yah)
奴らは俺が消えることを、この絵から除外されることを望んでる
Bury me now and I only get bigger
今すぐ俺を葬ってみろ、俺はさらに巨大な存在になるだけだ
That's word to my, word to my—
俺の仲間に、仲間に誓って—
[Verse 2: Drake & Baka Not Nice]
I'm so hot, yeah, I'm so right now (Right now)
俺は最高にホットだ、ああ、まさに今の中心だ
Who's not gang, bitch? Let me find out (Ha)
誰がギャングじゃないって? 俺に確かめさせてみろよ
Keep hearin' clicks when I'm talkin' on the iPhone
iPhoneで話してる時、ずっとカチッて音が聞こえ続けてるんだ
Feds in the city hate to see us on a high note (Woo)
この街のサツは、俺たちが絶好調なのが気に入らないからな
※警察や連邦捜査局(Feds)に電話を盗聴されているというパラノイア。自分が単なるラッパーではなく、捜査当局から目をつけられるほどのストリートの権力者であることを示唆している。
I switch flow like I switch time zone
タイムゾーンをまたぐように、俺はフロウを切り替える
Can't get Nobu, but you can get Milestone (Baka)
お前をノブに連れて行くことはできないが、マイルストーンなら行けるぜ
※「Nobu」は世界中のセレブが通う超高級和食レストラン。「Milestones」はカナダのカジュアルな大衆向けレストランチェーン。釣り合わない女を格下扱いするライン。
I got a new mansion, 'cause I outgrew the condo
新しい大豪邸を手に入れた、あのコンドミニアムは俺には狭すぎたからな
Gotta do Maybach, she wanna fuck on the drive home
マイバッハに乗らなきゃな、彼女は家に向かうドライブ中にヤりたがってるから
Yeah, met her once and I got through (Yah)
ああ、一度会っただけで、すぐに最後までイケたぜ
I'm never washed, but I'm not new
俺は決してオワコンじゃない、だが新人でもないんだ
I know I said top five, but I'm top two
自分が「トップ5」だと言ったのは分かってる、だが今はトップ2だ
And I'm not two and I got one
しかも俺は2番目じゃないし、ナンバーワンの座を手に入れている
※以前の楽曲(「Grammys」など)で「Top 5」と自称していたが、それを撤回。Kendrick LamarやJ. Coleらを完全に抜き去り、自分がヒップホップ界の絶対的「ナンバーワン」であるという強烈な宣言。
Thought you had one, but it's not one, nigga, nah
お前は自分がナンバーワンだと思ってたかもしれないが、そうじゃないんだよ
※トップの座を狙う他のラッパー(Meek MillやTory Lanezなど)へのトドメのディス。
[Chorus: Drake & Baka Not Nice]
Hermès link, ice-blue mink (Yah)
エルメスのチェーン、アイスブルーのミンクのコート
Tat on my ribs like I do not know what permanent is
「永遠」の意味を知らないかのように、肋骨にタトゥーを入れる
They want me gone (Gone, blah), wait for the kicker
奴らは俺が消えることを望んでる、だが驚きの結末を待ってな
Bury me now and I only get bigger
今すぐ俺を葬ってみろ、俺はさらに巨大な存在になるだけだ
That's word to my nigga (Woo, woo)
俺の仲間に誓って本当のことさ
[Outro: Baka Not Nice]
(Yah)
