Artist: Drake (feat. Lil Wayne)
Album: Thank Me Later
Song Title: Miss Me
概要
「Miss Me」は、2010年リリースのデビューアルバム『Thank Me Later』に収録された、恩師Lil Wayneとの強力なコラボレーション楽曲である。Boi-1daと40が手掛けた重厚なバウンスビートの上で、Drakeは膝の怪我からの復帰や、Nicki Minajへの公開プロポーズ、ヒューストンのストリップクラブ文化への愛を傲慢に(Mob Bossとして)ラップする。一方でコーラスでは、多忙により地元や愛する人の元を離れる寂しさ(Sad Boyとしての未練)を歌う。特筆すべきはLil Wayneのバースで、彼は銃器不法所持によるライカーズ島刑務所への収監を目前に控えており、「11月までいなくなる(服役する)が、Drizzyがシーンを制圧してくれる」と後継者であるDrakeに全幅の信頼を託している。Young Money軍団の絶対的な結束力と、時代の転換点を見事に記録したヒップホップ史に残るクラシックである。
和訳
[Verse 1: Drake & Bun B]
I said, "Tell me what's really goin' on"
俺は言った、「本当のところ何が起きてるのか教えてくれよ」
※UGKの名曲「Trill」でのBun Bのラインをサンプリング。Drakeが深く敬愛するヒューストンのヒップホップレジェンドへのシャウトアウト。
Drizzy back up in this thing, I'm ready, what's hannenin'?
Drizzyがこのゲームに戻ってきたぜ、準備はできてる。調子はどうだ?
Gone for surgery but now I'm back again
手術で離脱してたが、今また戻ってきたのさ
※2009年のツアー中にステージで転倒し、前十字靭帯(ACL)を断裂して手術を受けた自身の怪我からの復帰を指している。
I'm 'bout my paper like a motherfuckin' scratch-and-win
スクラッチくじみたいに、俺は自分の金(ペーパー)のことばかり考えてるぜ
World Series attitude, champagne bottle life
ワールドシリーズ級の堂々とした態度、シャンパンのボトルを開けまくる人生
Nothin' ever changes so tonight is like tomorrow night
何も変わらない、だから今夜も明日の夜も同じように最高さ
I will have a model wife, yo' bitch is as hot as ice
俺はいずれモデルの妻を娶るだろうが、お前の女は氷みたいに熱い(つまり全然イケてない)な
Every time you see me, I look like I hit the lotto twice
俺を見るたび、お前は俺が宝くじに2回連続で当たったかのように見えるだろうよ
※圧倒的な成功者としての傲慢なフレックス。
Drake, you got 'em, right? Yeah, I got 'em, Bun
「Drake、お前なら奴らをやれるだろ?」「あぁ、任せてくれBun」
※Bun Bからの問いかけにDrakeが応える、世代を超えた連携。
I love myself 'cause I swear their life is just not as fun
俺は自分が大好きだ、だってあいつらの人生は俺ほど楽しくないって断言できるからな
Neeks got the weed, Hush got a gun
Neeksがウィードを持ってて、Hushが銃を持ってる
CJ got my credit cards and a lot of ones
CJが俺のクレジットカードと、大量の1ドル札(チップ用)を持ってる
※OVOの初期からの側近(Neeks、Hush、CJ)へのシャウトアウト。ボスの周りを固めるストリートのクルーの役割分担。
Yeah, I'm in the city of the purple Sprite
あぁ、俺は紫色のスプライト(リーン)の街にいる
※咳止めシロップをスプライトで割ったドラッグ「リーン(パープル・ドランク)」の発祥地であり、ストリップクラブ文化が盛んなテキサス州ヒューストンのこと。
Someone tell Maliah I'm on fire, she should work tonight
誰かマライアに俺が絶好調だって伝えてくれ、彼女は今夜出勤すべきだぜ
※ヒューストンの有名なストリッパーであり、DrakeとロマンスがあったMaliah Michelのこと。
Call up King of Diamonds and tell Chyna it'd be worth the flight
「King of Diamonds」に電話して、チャイナに「飛行機で飛んでくる価値はあるぜ」って伝えてくれ
※マイアミの有名ストリップクラブ「King of Diamonds」と、そこで働いていたBlac Chynaへの言及。彼女をわざわざヒューストンまで呼ぶという金持ちの遊び。
I'll be at my table, stackin' dollars to the perfect height
俺は自分のテーブルで、1ドル札を完璧な高さに積み上げてるよ
Work somethin', twerk somethin', basis
ちょっと仕事して、トワークして、それが基本だろ
She just tryna make it so she right here gettin' naked
彼女はただ成功したいだけ、だからここで服を脱いでるんだ
I don't judge her, I don't judge her but I could never love her
俺は彼女を批判しない、批判はしないが、絶対に愛することはできない
'Cause to her I'm just a rapper and soon she'll have met another
だって彼女にとって俺はただのラッパーで、すぐまた別の男に出会うんだろうからな
※ストリッパーとの刹那的な関係における、Sad Boy的な虚無感と諦め。
That's why me and Lil Jaz 'bout to spaz, can you keep up?
だから俺とLil Jazはこれからブチギレる(ハメを外す)んだ、お前らついて来れるか?
※Lil Jaz(Jaz the Rapper)へのシャウトアウト。
I'm just feelin' sorry for whoever gotta sweep up
後で床の札束を掃き掃除しなきゃならない奴には同情するぜ
Yeah, bills everywhere, trill everything
あぁ、札束がどこにでも散らばってる、すべてが「Trill(True + Real)」だ
And Drake just stand for Do Right And Kill Everything
そして「DRAKE」って名前は「正しいことをして、すべてをブッ殺す(Do Right And Kill Everything)」の略なのさ
※自身のアートネームを用いたバクロニム(頭字語)。
I love Nicki Minaj, I told her I'd admit it
俺はNicki Minajを愛してる、本人にも認めるって伝えたぜ
I hope one day we get married just to say we fuckin' did it
いつか結婚できたらいいな、「マジでヤッてやったぜ」って言うためだけにな
※同じYoung Moneyレーベルの同志であり、長年親密な関係にあったNicki Minajへの公開プロポーズ(ジョーク交じりの愛情表現)。
And girl, I'm fuckin' serious, I'm wit' it if you wit' it
なぁガール、俺はマジで本気だぜ、君がその気なら俺もやるよ
'Cause yo' verses turn me on and yo' pants are mighty fitted
だって君のラップのバースは俺を興奮させるし、君のパンツは恐ろしく体にフィットしてるからな
Ugh, damn! I think you caught me in a moment
あぁ、くそ!どうやら俺は一瞬気を抜いて(素に)なっちまったみたいだ
Like I catch 'em stealin' flows 'cause I swear I never loaned it
連中が俺のフロウを盗んでるのを捕まえる時みたいにな。誓って言うが、俺は貸した覚えなんてないぜ
※自分のスタイルをパクる後進ラッパーたちへの牽制。
And life ain't a rehearsal, the camera's always rollin'
人生はリハーサルじゃない、カメラは常に回ってるんだ
So come and get a portion of this money that we blowin'
だからここへ来て、俺たちが吹き飛ばしてるこの金のおこぼれをもらっていきな
'Cause it's on
だって、もう始まってるんだからな
[Chorus: Drake]
Yeah, girl, it's on
あぁガール、もう始まってるんだ
You know what it is when I finally make it home
俺がようやく家に帰った時、どうなるか君には分かるだろ
I just hope that you miss me a little when I'm gone
俺がいない間、少しでいいから俺を恋しく思ってくれることを願ってるよ
Yeah I hope that you miss me a little when I'm gone
あぁ、俺がいない間、君が少しは俺を恋しく思ってくれればいいな
And you just tell me what you down for, anything you down for
君が何を望んでるか教えてくれ、君が乗り気なことなら何だっていい
I know things have changed, know I used to be around more
色んなことが変わっちまったのは分かってる、昔はもっと君のそばにいたこともな
But you should miss me a little when I'm gone
でも俺がいない間、少しは俺を恋しく思うべきだぜ
I just hope that you miss me a little when I'm gone, gone, gone
俺が遠くへ行ってしまっても、君が少しは俺を恋しく思ってくれることを願ってる
[Verse 2: Lil Wayne]
Ooh, shit, motherfucker, God damn
おぉ、クソ、マザーファッカー、ガッデム
Kickin' bitches out the condo like Pam
コンドミニアムからビッチどもを追い出すぜ、パムみたいにな
※90年代のコメディ番組『Martin』のキャラクターPamが、主人公Martinに家から追い出されるお約束のギャグへのリファレンス。
Gettin' money every day, I'm a groundhog
毎日金を稼いでる、俺はグラウンドホッグさ
'Bout to scoop ya girl up like a ground ball
お前の女をすくい上げてやるよ、ゴロ(グラウンド・ボール)のようにな
※「Groundhog Day(毎日同じことの繰り返し=毎日稼ぐ)」と、野球の「ゴロをすくう(女をナンパする)」の言葉遊び。
I walk light so I don't piss the ground off
俺は身軽に歩く、地面を怒らせないようにな
Man, I swear, my bitches do it 'til they suck the brown off
なぁ、誓って言うが、俺の女たちは(葉巻の)茶色い部分を吸い尽くすまでヤるんだ
Ew, that's nasty
オェッ、そりゃエグいな
Yes, I am Weezy but I ain't asthmatic
そうさ、俺はWeezyだが、喘息持ち(アズマティック)ってわけじゃない
※Lil Wayneの愛称Weezyと、喘息特有の「ゼーゼーいう音(wheezy)」をかけた定番のジョーク。
James Bond cologne, honey I put on
ジェームズ・ボンドのコロン、ハニー、俺はそれを身に纏ってる
Make 'em run and tell they friends like a marathon
連中を走らせて友達に言いふらさせるんだ、マラソンみたいにな
Voice baritone, haters carry on
バリトンボイスで言うぜ、ヘイターどもはせいぜい続けな
Beat the pussy up, call me Larry Holmes
プッシーをボコボコにしてやる、俺をラリー・ホームズと呼んでくれ
※伝説のヘビー級ボクサーLarry Holmesを引き合いに出し、激しいセックスをボクシングに例えている。
Young Money's Jerry Sloan, I turn every stone
俺はYoung Moneyのジェリー・スローンだ、すべての石を裏返して(あらゆる手段を尽くして)やる
※NBAの伝説的ヘッドコーチJerry Sloanのように、レーベルのボスとしてチームを指揮する自分を表現。
When she masturbate to me, that's how she learn every song
彼女が俺をオカズにして自慰する時、そうやって俺の曲を全部覚えるのさ
To the women I condone, better write me when I'm gone
俺が心を許した女たちへ、俺が「いない間」は手紙を書いてくれよな
※刑務所に収監されている間の手紙(文通)を要求している。服役前のリアルな状況が反映されている。
No, I'm not that thuggish, not that ruggish but I do pack Bone
いや、俺はそこまでサグじゃないしラギッシュでもないが、Bone(銃/骨)は持ってるぜ
※伝説的ヒップホップグループ「Bone Thugs-N-Harmony」の名曲「Thuggish Ruggish Bone」にかけたワードプレイ。「pack bone」は「銃を携帯する」と「立派なモノ(ペニス)を持っている」のダブルミーニング。
Uh, I'm a love machine
あぁ、俺はラブマシーンだ
And I won't work for nobody but you
君以外の誰のためにも働かないぜ
It's only me and her 'cause the Bugatti a coupe
俺と彼女だけさ、だってブガッティはクーペ(2シーター)だからな
It's Blood gang, slime, but I parlay with Snoop
俺はブラッズ・ギャングだぜ、スライム。でもスヌープ(クリップス)とも交渉(パーレイ)するんだ
※Wayneがブラッズ(赤)と繋がりを持つ一方で、敵対するクリップス(青)の重鎮Snoop Doggともビジネスができるというストリートの顔の広さ。
I ain't lyin', I shoot, you don't need signs for proof
嘘はつかない、俺は撃つぜ、証明するためのサインなんて必要ない
Turn you to a vegetable like you lyin' in soup
スープの中に浮かんでるみたいに、お前を植物状態(ベジタブル)にしてやる
And when I'm in the booth, bitch, the lion is loose
俺がブースに入れば、ビッチ、ライオンが解き放たれるんだ
Man, I got so many styles, I am a group
なぁ、俺にはめちゃくちゃたくさんのスタイルがある、俺一人でグループみたいなもんさ
Ha ha, damn! I'll be gone 'til November
ハハッ、クソ!俺は11月までいなくなる(服役する)ぜ
※Wyclef Jeanの楽曲「Gone Till November」を引用し、自身が銃器不法所持で2010年3月から11月までライカーズ島刑務所で服役する現実をラップに昇華した伝説的なライン。
But fuck it, I ain't trippin', I know Drizzy gon' kill 'em
でもそんなの知るか、気にしてないさ。Drizzyが奴らを皆殺しにしてくれる(シーンを支配する)って分かってるからな
※ボスの不在中、レーベルの看板を背負うDrakeに対する全幅の信頼と後継者指名。
I'm stickin' to the script like lint on denim
俺はデニムについた糸くずみたいに、台本(ストリートの掟)にピッタリくっついてる
Momma said "If the rules ain't bent, don't bend 'em"
ママが言ってたよ、「ルールが曲がっていないなら、自分から曲げるな」ってな
Real nigga talkin' – shut the fuck up, ho!
本物の男が喋ってるんだ – 黙ってろ、ビッチ!
Gotta do it one time for Haiti – what up, Zo?
ハイチのために一発かまさないとな – 調子はどうだ、Zo?
※2010年のハイチ大地震の被災者への祈りと、ハイチ系アメリカ人の友人Zoへのシャウトアウト。
Weezy F. Baby and the F is for Front Do'
Weezy F. Baby、そのFは「Front Do'(正面玄関)」のFだ
'Cause that's where I brang it
だって俺は正面からブチかますからな
Soo-woo if you bangin', motherfucker!
ギャングをやってるなら「スーブー(ブラッズの掛け声)」と鳴け、マザーファッカー!
[Chorus: Drake]
Yeah, girl, it's on
あぁガール、もう始まってるんだ
You know what it is when I finally make it home
俺がようやく家に帰った時、どうなるか君には分かるだろ
I just hope that you miss me a little when I'm gone
俺がいない間、少しでいいから俺を恋しく思ってくれることを願ってるよ
Yeah I hope that you miss me a little when I'm gone
あぁ、俺がいない間、君が少しは俺を恋しく思ってくれればいいな
And you just tell me what you down for, anything you down for
君が何を望んでるか教えてくれ、君が乗り気なことなら何だっていい
I know things have changed, know I used to be around more
色んなことが変わっちまったのは分かってる、昔はもっと君のそばにいたこともな
But you should miss me a little when I'm gone
でも俺がいない間、少しは俺を恋しく思うべきだぜ
I just hope that you miss me a little when I'm gone, gone, gone
俺が遠くへ行ってしまっても、君が少しは俺を恋しく思ってくれることを願ってる
[Outro: Drake]
Uh, yeah, forever in our hearts
あぁ、永遠に俺たちの心の中に
JJ, we love you boy—H-Town!
JJ、愛してるぜ兄弟—H-Town(ヒューストン)!
※Drakeと親交の深かったヒューストンのプロモーターで、若くして亡くなったJJへの追悼メッセージ。
I’m gone, I’m gone, when I’m gone
俺がいなくなる、俺がいなくなる時
I’m gone, I’m gone, when I’m gone
俺が遠くへ行く時、離れてしまう時
I just hope that you miss me, miss me
俺を恋しく思ってくれることだけを願ってるよ、恋しく思ってくれ
Miss me, miss me
俺が恋しいって言ってくれ
Miss me a little when I’m gone
俺がいない間、少しでいいから俺を想ってくれ
Miss me a little when I’m gone, gone, gone
遠くへ行ってしまっても、少しは俺を恋しく思ってくれよ
Oh-woah, oh-woah, oh-woah
オー、オー、オー
